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初等中等教育における情報科学教育の現状と課題

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Academic year: 2021

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(1)Vol.2019-AL-173 No.1 2019/5/10. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 初等中等教育における情報科学教育の現状と課題 谷 聖一1,a). 概要:日本の初等中等教育における情報科学教育の現状と課題を概観し,理論計算機科学者への期待を述 べる.. 学習指導要領とは,全国どの地域で教育を受けても一定 の水準の教育を受けられるように文部科学大臣が公示す. 報科学教育に,主として次のような形で携わってきた:. • 情報オリンピック ([4], [5], [6], [7]). る初等中等教育機関における教育課程の基準である.学習. • 国際情報科学コンテスト ビーバーチャレンジ ([8]). 指導要領は,約 10 年ごとに改訂がされており,直近では,. • 大学情報入試全国模擬試験 ([9], [10]). 2017 年 3 月に小学校と中学校の学習指導要領が告示され,. そこで,これらを経験した観点から,日本の初等中等教. また,2018 年 3 月に高等学校の学習指導要領が告示され. 育における情報科学教育の現状と課題を概観し,理論計算. た.この指導要領は,小学校では 2020 年度に全面実施,中. 機科学者への期待を述べる.. 学校では 2021 年度に全面実施,高等学校では 2022 年度. 謝辞 情報オリンピック,ビーバーチャレンジの活動の. より年次進行で実施される.『よりよい学校教育を通じて. 継続にあたり,多くの個人・団体に様々な形でご協力をい. よりよい社会を創るという目標を学校と社会とが共有し,. ただいている.ここに,深謝の意を表す.. それぞれの学校において,必要な教育内容をどのように学 び,どのような資質・能力を身に付けられるようにするの. 参考文献. かを明確にしながら,社会との連携・協働によりその実現. 文部科学省:『学習指導要領「生きる力」』 入 手 先 ⟨http://www.mext.go.jp/a menu/shotou/newcs/1384661.htm⟩ (2019.04.03) [2] 兼宗 進: 学校教育でのプログラミング必修化と情報専 門家への期待,情報処理学会論文誌教育とコンピュータ (TCE) ,Vol. 5, No.1, pp. 9–16 (2019). [3] 文部科学省:『小学校プログラミング教育の手引』入手先 ⟨http://www.mext.go.jp/a menu/shotou/zyouhou/detail/ 1403162.htm⟩ (2019.04.03) [4] 谷 聖一: 国際情報オリンピック:次世代を育む情報科学教 育のさきがけ, 情報管理, 58 巻, 8 号, pp. 606–615 (2015). [5] (特非)情報オリンピック日本委員会: 情報オリンピック 入手先 ⟨https://www.ioi-jp.org/⟩ (2019.04.03) [6] 古川一夫・筧 捷彦・谷 聖一: 第 30 回国際情報オリ ンピック日本大会開催報告, 情報処理, Vol. 59, No.12, pp.1114–1123 (2018). [7] (特非)情報オリンピック日本委員会: IOI 2018 JAPAN 入手先 ⟨https://ioi2018.jp/⟩ (2019.04.03) [8] 情報オリンピック日本委員会ジュニア部会: 「ビーバー チャレンジ情報ページ」 入手先 ⟨http://bebras.eplang.jp/⟩ (2019.04.03) [9] 谷 聖一,佐久間 拓也,筧 捷彦,村井 純,植原 啓介,中 野 由章,中山 泰一,伊藤 一成,角田 博保,久野 靖,鈴 木 貢,辰己 丈夫,永松 礼夫,西田 知博,松永 賢次,山 崎 浩二:「『第 3 回・第 4 回大学情報入試全国模擬試験』 の実施と評価」,情報教育シンポジウム論文集 (情報処理 学会シンポジウムシリーズ Vol.2016), pp.7–14 (2016). [10] 情報入試研究会: 「資料」 入手先 ⟨http://jnsg.jp/?page id=108⟩ (2019.04.03). を図っていく.』 ([1]) ことが理念として掲げられている. この指導要領改訂で注目される点の 1 つに,プログラミ ング教育や情報科学教育を含む「情報」の位置付けが挙げ られる ([2]).例えば,小学校でプログラミング教育が全面 実施される.文部科学省が公開する「小学校プログラミン グ教育の手引」([3]) の第 2 版では, 「C 分類 教育課程内で 各教科等とは別に実施するもの」に「プログラミングの楽 しさや面白さ,達成感などを味わえる題材などでプログラ ミングを体験する例」が追加されるなど,以前に比べて一 歩踏み込んだものとなっている.また,これまで高等学校 の共通教科情報科では, 「社会と情報」と「情報の科学」の いずれかを選択する形から,それらを統合した形の「情報. I」が必履修科目となる.高等学校では,誰もがプログラミ ング・ネットワーク・データベースを学ぶようになる.こ のように,本報告執筆時である 2019 年において,公教育 における情報教育は大きく変わろうとしている. 一方,報告者はこれまで,初等中等教育段階における情. 1. a). 日本大学文理学部情報科学科 Department of Information Science, College of Humanities and Sciences, Nihon University [email protected]. ⓒ 2019 Information Processing Society of Japan. [1]. 1.

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