• 検索結果がありません。

悪性黒色腫における細胞核DNA量に関する研究 -- 特に悪性度との関連について --

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "悪性黒色腫における細胞核DNA量に関する研究 -- 特に悪性度との関連について --"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

悪性黒色腫における細胞核DNA量に関する研究 -- 特に悪性

度との関連について --( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

山崎, 直也

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第905号

Issue Date

1994-03-16

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15367

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

リッパ. ■′ヽ ノヽ 氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 山

也(奈良県)

士(医学) 乙第 905

平成

6

3

月16

学位規則第4条第2項該当

悪性黒色腫における細胞核DNA暮に関する研究

一特に悪性度との関連について-(主査)教授

二 (副査)教授

見 剛 教授 森 秀 樹 論 文

容 の 要

細胞核DNA圭の顕微鏡的な測定は核内の染色体の異常を量的変化の面からとらえようとする試みのひとっで ありt一般に・悪性腫瘍細胞では正常細胞に比べ核DNA圭が増大し,その量のばらつきも大きくなることが知 られているoまた・細胞核DNA圭の分布を表すヒストグラムがdiploidパターンに近いものはaneuploidパ9-ン のものより臨床的に悪性度は低く・予後は良好であることが多いといわれており,細胞核DNA量は,腫瘍の生 物学的悪性度を客観的に表す一つの指棲と考えられている0そして・他臓器癌では予後との関連についての解析 が行われてきた。 悪性黒色腫は代表的な皮膚悪性腫瘍のひとっで・きわめて予後の不良な腫瘍であるが,人種や地域によって, その発生頻度や病型に差異がみられる。特に我が国の悪性黒色腫の特徴としてあげられるのは,欧米人には少な いacrallentiginousmelanomaの頻度が40%以上と高く,また発生部位としては足底が30%を超えていること である0我々は・パラフィン包埋した悪性黒色腫の切除標本から細胞を単離後,prOpidiumiodideを用いて核 染色を行い・蛍光顕微測光法によって細胞核DNA圭を定量化し,平均核DNA量と核DNA量ヒストグラムパター ンの2つの面から・悪性度を客観的に示すことを試み・また予後因子としての有用性について検討を加えた。 材料としてはt197畔から1987年までに国立がんセンター病院傾国立がんセンター中央病院)と岐阜大学 医学部皮膚科において切除された悪性黒色腫の原発巣39例(acrallentiginous melanoma15例,Superficial Spreadingmelanomall例・nOdularmelanoma13例)・転移巣9例(リンパ節転移巣7例,皮膚転移巣2例), 後天性色素性母斑10例を用いた。悪性黒色腫39例の症例背景については,性別は男性24例,女性15例,年齢分布 は8歳∼82歳で・平均は53・3歳であった0病期は1987年に改訂されたUICCのTNM分類に従って分類し,StageI 7例・StageⅡ13例・StageⅢ18例・StageⅣ1例であり,生存例23例,死亡例16例であった。 次に方法について記載する0ホルマリン固定後,パラウイン包埋された切除模本より4〟mの薄切切片を作製 し・へマトキシリン・エオジン(=・E)染色を行い悪性黒色腫の病巣を確認した後,腫瘍部分をトリミングし40〟m の厚切切片を作製した0これを脱パラフィン後,細胞を単離,AutoSmearCF12Cを使ってスライドグラス上 に移し・prOpidiumiodideで染色した後・蛍光顕微測光法を用ぃて核DNA圭を測定した○対照として,同一標 本中のリンパ球30個の核DNA圭を測定し・その平均値を正常2倍体(diploid)とし,2Cで表した。そして悪性 黒色腫細胞についてはl症例あたり200個以上の核DNA量を測定した0また,核DNA量ヒストグラムパターン は, ヒストグラムを・diploidパ9-ンに近いものから高度のaneuploidパターンを示すものまで,4型に分類し た。 本研究から以下の結果が得られた。 (1)悪性黒色腫の原発巣39例の平均核DNA量の平均値は2・88±0・70C(平均値±標準偏差),後天性色素性母斑で は2・07±0・36Cであり・悪性黒色腫は後天性色素性母斑に比べて平均核DNA皇は有意に高値を示した。 (2)悪性黒色腫の各病型間で平均核DNA圭に有意差はみられなかった。 145

(3)

(3)悪性黒色腫の死亡例16例の原発巣の平均核DNA圭の平均値は3・36±0・82Cで生存例23例の平均値2・54±0・30C に比べて有意に高値を示した。 (4)平均核DNA圭3C以上の群と3C未満の群について,Kaplan-Meier法により生存曲線を描き,logrank testを 用いて生存率の検定を行ったところ,3C未満の群の累積生存率は有意に良好であった0 (5)原発巣切除後3年以内に所属リンパ節転移のみられた21例の原発巣の平均核DNA真の平均値は3・23±0・75C で,所属リンパ節転移のみられなかった18例の平均値2.45±0.25Cに比べて有意に高値を示した0 (6)悪性黒色腫39例を核DNA圭ヒストグラムのパターン分類にあてはめてみたところ,パターンⅠに属するもの は7例,パターンⅡは8例,パターンⅢは17例,パターンⅣ7例であった。これら4型の生存曲線をKaplan-Meier法を用いて描き,logranktestにより検定を行ったところパターンⅠとⅢ,パターンⅠとⅣ,パターンⅡ とⅣ,パターンⅡとⅣの問に有意差が認められ,ヒストグラムが高度のaneuploidパターンを示すものほど累積 生存率は低いことが明らかとなった。

(7)ヒストグラムパターンと悪性黒色腫のstagetClark'slevel,Breslow's tumor thicknessとの関連について

検討したところ,Stageが進行するはど,また,原発巣では腫瘍の浸潤が深部に及ぶ症例はど,ヒストグラム はaneuploidパターンを示した。 (8)悪性黒色腫9例について原発巣と転移巣の間での平均核DNA量の変化について検討したところ,転移巣の平 均核DNA圭の平均値は3.60±0.77Cで原発巣の平均値3.26±0・56Cに比べて有意に高値を示した○ (9)同じくヒストグラムパターンは9例中7例で類似しており原発巣と転移巣の問での変化はみられなかった。 結論として,悪性黒色腫の核DNA量を平均核DNA圭と核DNA圭ヒストグラムパターンという面から検討した とき,核DNA圭は悪性黒色腫の生物学的特性を明らかにし,その悪性度や予後を表す指標の一つとして有用で あることが示唆された。

論文審査の結果の要旨

申請者山崎直也は蛍光顕微測光法を用いて悪性黒色腫の細胞核DNA量を定量し,平均核DNA圭と核DNA量ヒ ストグラムパターンの2つの面から悪性度を客観的に示し,また核DNA量の予後因子としての有用性について 明らかにした。本研究の成果は.皮膚悪性腫瘍学の進歩に対し,少なからず貢献するものと認める。 [主論文公表誌] 悪性黒色腫における細胞核DNA主に関する研究 一特に悪性度との関連について一 日本皮膚科学会雑誌103(14):1837∼1850,1993 146

参照

関連したドキュメント

 BRAF V 600 変異腫瘍に対しBRAF キナーゼ阻害薬が効 果を示す一方で,

肝臓に発生する炎症性偽腫瘍の全てが IgG4 関連疾患 なのだろうか.肝臓には IgG4 関連疾患以外の炎症性偽 腫瘍も発生する.われわれは,肝の炎症性偽腫瘍は

について最高裁として初めての判断を示した。事案の特殊性から射程範囲は狭い、と考えられる。三「運行」に関する学説・判例

色で陰性化した菌体の中に核様体だけが塩基性色素に

る、関与していることに伴う、または関与することとなる重大なリスクがある、と合理的に 判断される者を特定したリストを指します 51 。Entity

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

砂質土に分類して表したものである 。粘性土、砂質土 とも両者の間にはよい相関があることが読みとれる。一 次式による回帰分析を行い,相関係数 R2