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がん患者の選択肢探求型自己決定のための対話援助に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2017年度(後期) 一般公募「在宅医療研究への助成」完了報告書. 「がん患者の選択肢探求型自己決定のための対話援助に関する研究」. 申請者:石原 由花 所属機関:東京医科歯科大学大学院 提出年月日:2019 年 4 月 1 日. 1/3. 在宅ケア看護学.

(2) ■活動報告 2018 年 4 月以降、申請者の所属機関の倫理審査委員会に提出すべく、研究計画を細か く詰めると同時に、分析方法の参考としていた会話分析について継続して学びを深めてお りました。本研究のテーマに関連する、医療におけるコミュニケーションを対象とした研 究、特に医師‐患者間の相互行為に関する研究で用いられてきた分析方法として、相互作 用プロセス分析・マイクロ分析が挙げられます。そのうちマイクロ分析は、主にコミュニ ケーションそのものの現象を明らかにする、人々の行動や心理に及ぼすメカニズムを探る ことを目的としており、本研究ではマイクロ分析を当初計画しておりました。しかし、デ ータ収集後の結果の統合方法や示し方においていくつか懸念される点があったため、分析 方法の再検討が必要となりました。 6~7 月には会話分析に詳しい他大学の研究者からもスーパーバイズを受け、研究協力者 として研究チームに参加していただくように依頼をし、複数人で検討を重ねて参りました。 その結果、医療コミュニケーション分析のローター相互作用分析システム:The Roter Method of Interaction Process Analysis System(以下 RIAS)である量的分析方法と、質 的帰納的分析方法との両方を用いて分析することが、より明確に結果を示せるのではない かという結論に至りました。それに伴い、新たな分析手法の習得や、国内での第一人者と もいえる教授のもとへ出向き、本研究において RIAS を活用することについての可能性や、 結果の予測等についてスーパーバイズを受けて参りました。医療コミュニケーション研究 は、医師-患者間の相互行為を捉えるものとして始まり、現在では薬学や歯学の分野でも研 究が行われております。看護分野でも行われておりますが、数は多くなく、特に本研究の テーマである自己決定や意思決定において、看護師-患者間の相互行為を捉える点では新 規性があることなどを改めて認識致しました。 研究協力者との打ち合わせ、研究計画書の修正を重ね、8 月末に倫理審査委員会へ提出。 事前審査を通過し、10 月末の本審査にて承認され、調査が開始できる状態となりました。 それまでにも、研究協力施設(研究フィールド)には何度も出向き、施設の日々の業務の 流れや、従事する看護師の動きなどを観察し、時には患者さんとの実際の相談場面に同席 するなどしながら、研究を実際に遂行する際の具体的な手順について担当者と打ち合わせ をして参りました。 11 月以降、本格的にリクルートを開始しましたが、それまでの間に研究対象者の候補と していた方々は他界されてしまい、その後に候補として挙がった方々も、体調の悪化によ り研究協力施設での継続的なフォローが難しくなるなど、リクルートは難航しました。1 施 設ではリクルートが難しいため、2019 年 1 月以降には、他の施設にも研究協力のお願い に伺い交渉を重ねましたが、研究テーマとして扱う内容がデリケートな問題のため難しい という理由から協力は得られず、データ収集に至りませんでした。しかし、研究計画をあ らゆる面から練ることができたので、今後に活かして参ります。 「公益財団法人. 在宅医療助成 2/3. 勇美記念財団の助成による」.

(3) ■感想 本研究を計画する前から、申請者は看護師の意思決定支援に関心をもち学んで参りまし た。病棟勤務をしていた数年前は、がんの終末期の方が一般病棟で亡くなり、望む療養場 所へ行くことが、それが自宅であっても簡単ではなかったことを記憶しております。必死 に治療を続け、残された時間をどのように過ごすかについて向き合う時間すらないまま最 期を迎えているように感じ、看護師としてできることは何か模索する日々でした。治療方 針や療養方針を検討する際には、現状を正確に認識し、望む選択肢について考え、患者さ んやご家族が主体的に選択することが、納得して進むためには重要な過程であり、そのた めのサポートをすることが看護師に求められていると考えてきました。同時に、医療者の 対話力の向上が必要であると考え、本研究の計画に至りました。がん患者の治療や療養方 針の決定支援についてテーマとすることは、前述したようにデリケートな問題であるため 対応が難しいとの理由や、時には現場の看護師の理解を得られないこともあり、協力が得 られる施設を探すのにはとても苦労しました。また、根治を目指す治療がある患者さんは、 基本的には主治医の方針に従うことに大きな疑問を持つことは少ないように思いますが、 今後の方針に悩まれる患者さんは、 比較的厳しい身体状況であることも少なくありません。 そのため、 本研究の対象者候補となる相談に来られる方々は余後が良好ではない方も多く、 研究協力を依頼する時機については難しい課題でありました。このような理由から、研究 テーマとして扱うには容易ではない点も多々ありましたが、支援すべき問題は顕在してお り、援助方法の確立が必要であると考えております。 計画の時点から様々な困難があり、挫けそうなときもありましたが、助成対象として選ん でいただいたことが励みとなり、研究実施の後押しとなりました。心から感謝しておりま す。成果をまとめられず、誠に申し訳ございませんでした。 以上. 3/3.

(4)

参照

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(※1) 「社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会報告書」 (平成 29(2017)年 12 月 15 日)参照。.. (※2)

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