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Biomechanical force induces the growth factor production in human periodontal ligament-derived cells.

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

論文提出者氏名 市 岡 宏 顕 論 文 題 目

Biomechanical force induces the growth factor production in human periodontal ligament-derived cells. 論文内容の要旨 【緒言】 歯根膜は、歯槽骨とセメント質の間に介在する線維性結合組織であり、歯槽骨内に歯牙 を固定するとともに、顎骨・歯槽骨への咬合圧をはじめとしたメカニカルストレスを緩衝 し て い る 組 織 で あ る 。 こ れ ま で に 我 々 は 生 理 的 咬 合 力 に 近 似 し た メ カ ニ カ ル ス ト レ ス (Biomechanical force)がヒト歯根膜由来細胞(human periodontal ligament-derived cells)(以下、hPDL 細胞)の炎症性サイトカイン産生を誘導することを報告しているが、 生理的咬合力に近似したメカニカルストレス付与による成長因子の産生や、細胞内シグナ リングに関する報告はこれまでにみられない。そこで筆者は、生理的咬合圧に近似したメ カニカルストレス付与によるhPDL 細胞の成長因子発現ならびに産生と、MAPK シグナリ ングについて検討した。 【材料と方法】 歯根膜は、健康な患者10 名から矯正学的理由に便宜抜去された健全な第一小臼歯または 第三大臼歯から採取した。採取した歯根膜は、37℃、5% CO2 条件下で 10% FBS/DMEM にて初代培養後、3 4 代継代培養したものを hPDL 細胞とした。方法としては、35 mm dish に hPDL 細胞を 1×105 cells/dish にて播種し、サブコンフルエントに達した後、生理的咬 合力に近似したメカニカルストレス(6 MPa; 生理的咬合圧に相当、1 Hz; 咀嚼運動に相当 (間欠的))を 60 分間付与し、形態的変化、細胞活性変化、Real-time RT-PCR にて成長因子 発現、ELISA 法にて成長因子産生について検討をおこなった。検討をおこなった成長因子 はVascular endothelial growth factor (VEGF)、Fibroblast growth factor (FGF)、Nerve growth factor (NGF)とした。また、Cytometric Bead Array(BD bioscience)を用いて、 生理的咬合力に近似したメカニカルストレス付与によるMAPK(ERK、p38、JNK)のリ ン酸化について検討をおこなった。さらに、MAPK 阻害剤を用いて、生理的咬合力に近似 したメカニカルストレス付与による成長因子発現についてReal-time RT-PCR により検討 をおこなった。なお、同培養条件でメカニカルストレスを与えない hPDL 細胞を control とした。本研究は、京都府立医科大学における人間を対象とする医学研究審査委員会より 承認済みである。 【結果】 1. メカニカルストレス付与による hPDL 細胞の形態学的変化および細胞活性 生理的咬合力に近似したメカニカルストレス付与の有無によるhPDL 細胞の形態学的変 化および細胞活性に変化は認めなかった。 2. メカニカルストレス付与による hPDL 細胞の成長因子発現ならびに産生 hPDL 細胞への生理的咬合力に近似したメカニカルストレス付与により、VEGF、FGF、 NGF mRNA 発現の有意な増加を認めた。また、VEGF、FGF、NGF 産生の有意な増加を 認めた。 3. メカニカルストレス付与による hPDL 細胞の MAPK のリン酸化 hPDL 細胞へのメカニカルストレス付与により MAPK 経路の ERK および p38 のリン酸 化が促進された。 4. MAPK 阻害剤による成長因子発現の抑制 hPDL 細胞へのメカニカルストレス付与による成長因子発現の増加は、ERK および p38 阻害剤の添加により抑制された。 【考察】 今回検討した成長因子である、VEGF は血管新生作用、FGF は細胞増殖、組織修復作用、 NGF は細胞修復促進作用がある。生理的咬合力に近似したメカニカルストレス付与は hPDL 細胞において、炎症性サイトカイン産生を誘導するとともに、これら組織修復に関 連する成長因子を誘導することで、歯根膜組織の多様性が増大し、歯周組織の再生や恒常 性維持に関与していると考えられる。また、生理的咬合圧に近似したメカニカルストレス 付与によるhPDL 細胞の成長因子発現には ERK および p38 経路が関与している可能性が 示唆された。 【結論】 生理的咬合圧に近似したメカニカルストレスはMAPK 経路を経由し hPDL 細胞において 組織修復に関連する成長因子産生を誘導することで、歯周組織の恒常性維持に関与してい る可能性が示唆された。

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