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小学校教員とスクールカウンセラーの連携促進の可能性 : 児童の見方の異同に着目して

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(1)平成23年度学位論文. 小学校教員とスクールカウンセラーの連携促進の可能性       ∼児童の見方の異同に着目して∼. 兵.庫教育大学大学院.  学校教育研究科  学校教育学専攻 臨床心理学コース.   MlO076H   末田 陽祐.

(2) 目次. 第1章 研究背景と本研究の課題・・・・・・・・・・・・・・・…  ユ  第1節 研究背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  !.   1.わが国のスクールカウンセラー事業・・・・・・・・・・…  1   2.スクールカウンセラー制度導入に対する学校の反応と効果…  2   3.教員とスクールカウンセラーの連携に関する先行研究・・…  3   4.小学校のスクールカウンセラーに求められるもの ・     ・5.  第2節 本研究の課題・・…  ’’‘‘’’’’’’     ’6   1.本研究の問題 ・・・・・・・・・・・・・・・…      6   2、本研究の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・…      6   3.本研究の仮説 ・・・・・・・・・・・・・・・…      7 第2章 研究:小学校教員と小学校スクールカウンセラーの     児童の見方の異同 ・…  ’’’’’.’’‘’.’’’’’8  第1節 研究:目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  8  第2節 研究:方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  8   1.調査対象 ・・・…  .......。...........8   2.調査時期 ・・・・・・・・…  ..............8   3.手続き  ・・・・…  ..................8   4.質問紙構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  .g.  第3節 研究:結果・・・・・・・・・・・・・・・…  ’’’’・9   1.調査対象者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  g   2.各場面で得られた回答例と回答数・・・・・・・・・・…  :11.   3.心理臨床家によるKJ法分類・’’’’’’’’’’’’’’’12   4.現職の小学校教員によるKJ法分類・・・・・…  ’’‘..15  第4節 研究 考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  !4   1.アンケートの答えた小学校教員の回答数の男女差について… 21   2.アンケートの各場面で得られた回答数について・・・・・…  21   3.心理臨床家によるKJ法分類について ・.’’‘’’‘‘’’’22   4、現職の小学校教員によるKJ法分類…  ’・…  ’’’’’24  第5節 KJ法分類の総合考察・・・・・・・・・・・・・・・…  25   1.大カテゴリーについて …  .’’’’’’‘’’’’.’’25   2.両者のカテゴリーに共通しているもの ・・・・・・・・…  25   3.小学校教員のみの見方について ・・・・・・・・・・・…  26.

(3) 第3章 予備調査 小学校のスクールカウンセラーが「気になる児童」・28.  第1節 予備調査:目的・・・・・・・・・・・・・・・・・…  28  第2節 予備調査:方法・・・・・・・・・・・・・・・・・…  28   1、調査対象・・・・・・・…  ...........。...28   2.調査時期・・・・・・・・・・・・・・…  ........28   3.手続き・…  .....。。.............。.28   4.質問紙構成・・・・・・・・…  .....、.......28  第3節 予備調査:結果・・・・・・・・・・・・・・・・・…  31   1.調査対象者・・・・・・・・・・・・・・…  .・・....31   2.各場面で得られた回答例と回答数・・・・・・・・・・・…  32   3.心理臨床家によるKJ法分類・・・・…  ’’’.’‘’’’32   4.小学校のスクールカウンセラーとして活動する際に    気を付けていること等に関する質問について・・・・・・…  35  第4節 予備調査:考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・…  37   1.各場面で得られた回答数について・・・・・・・・・・・…  37   2.小学校のスクールカウンセラーとして活動する際に    気をつけていること等に関する質問について ・・・・・…  38   3.心理臨床家によるKJ法分類について・…  ’’’’’’’’40 第5章 総合考察…  。・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  42   !.本研究から明らかになったこと・・・・・・・・・・・・…  42.   2.本研究の限界と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・…  43. 文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  45 謝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  49 附録.  Appendix1 教師による気になる児童についてのアンケート・・… 50  Appendix2 スクールカウンセラーによる気になる児童についての        アンケート・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  54.

(4) 第1章. 研究背景と本研究の課題. 第1節 研究背景 1.わが国のスクールカウンセラー事業   文部科学省はいじめの深刻化や不登校児童生徒の増加などを踏  まえ,問題への具体的な施策として,平成7年度からrスタールカウ.  ンセラー活用調査委託事業」を開始し,臨床心理士などをスクール  カウンセラーとして全国の公立小・中・高等学校154校に配置した。  教員の聖域と考えられていた教育現場に外部より専門家が派遣され  るという画期的な出来事であり,大きな注目を集めた。派遣された  スクールカウンセラ山は学校の実態に応じて,心理臨床の専門知識  に基づいた助言,生徒や保護者へのカウンセリング等をおこなって  いった。.   翌年の平成8年度には,初年度の3倍以上の予算が計上され,ズク  ールカウンセラーの派遣数は506名となった。その後,派遣されるス  クールカウンセラーの数は年々増加していった。   文部科学省は全国の都道府県等からの要請を受け,.平成13年度か.  ら「スクールカウンセラー活用事業補助」として,全公立中学校に  スクールカウンセラーを配置することを決定した。そこで,各都道  府県に対して,スクールカウンセラ]を配置するために必要な経費  の補助を行った。これにより,平成18年度には,公立中学校を中心  に7,692名のスクールカウンセラーが派遣され,全公立中学校の4分  の3を網羅することとなった。また,中学校に派遣されたスクールカ  ウンセラーは中学校を拠点校として,小学校や高等学でも活動を行  っていった。しかしながら,各都道府県における中学校へのスター  ルカウンセラーの配置率は,90パーセント以上が14ある」方で、50%  未満も13あり人材不足や偏り,財政状況等の理由によってばらつき  がある。.   さらに、文部科学省は平成20年度に閣議決定された「教育振興基  本計画」において,中学校と同様に全公立小学校(約2万校)への  スクールカウンセラーの配置を計画的に進めていくことを決定した。  小学校へのスクールカウンセラーの本格的な配置がはじまった。文  部科学省(2007)によると,重複しているスクールカウンセラーはい  るが,平成18年度当初において全国の公立小・中・高等学校の9,978 1.

(5) 校にスクールカウンセラーが酉己置されている。内訳としては,小学 校が!,677校であり全公立小学校の7.5%,中学校が7,6王3校であり. 全公立中学校の75.2%,高等学校が688校であり,全公立高等学校 の17.5%となっている。このような実態を考えると,これからも派 遣されるスクールカウンセラーの数は増加していくことが予測され, 有能なスクールカウンセラーを適正に配置することが求められてい る。. 2.スクールカウンセラー制度導入に対する学校の反応と効果   木下(20ユ0)は,スクールカウンセラーが学校に派遣された平成7.  年度当初,教員とスクールカウンセラーの間には距離があったと報  苦している。全体を重視する教員に対して,個尊重のスタールカウ  ンセラーがどのようにつながっていくのかということは,大きな課  題であった。学校現場では,スクールカウンセラーの視点は教員に  ない視点で新鮮であり,効果もあると認めている一方で,個々に合  わせすぎると,全体の統制がとれないという評価もあった。期待と  不安が錯綜する中で,中学校を中心としてズク]ルカウンセラー制  度が導入された。.   学校がスクールカウンセラーに求めるものは多岐にわたってい  た。児童生徒へのカウンセリング,保護者へのカウンセリング,教  員へのカウンセリング,児童生徒の行動に対する専門的な見解や助  言,心理臨床の専門知識の研修,特定の児童生徒に対するケース会  議,専門機関への引き継ぎ等である。一方でスクールカウンセラー  に何も要求をしない学校や歓迎をしない学校も存在した。   派遣されたスクールカウンセラーの中には,好評を得る者もいた  が,評判があまりよくない者もいた。その理由は,地域性や学校運  営方針の違い,学校組織のスクールカウンセラーの受け入れ体制,  教員とスクールカウンセラーの関係等によるものであった。どのよ  うな学校においても,スクールカウンセラーは管理職や教員と連携  をしながら,各学校の実態に応じた活動や体制作りを手探りで行っ  ていった。しかし,学校内に帰属集団を持たないズク」ルカウンセ  ラーの立場は曖昧なことが多く,管理職や教員,児童生徒、保護者  から取りこまれそうになったり,排除されそうになったりと自分の  役割や存在意義を確立していく過程は単純ではなかった。また,教  員もスクールカウンセラーとどのような関係を築いていくのかを模.

(6) 索していた。.  そのような試行錯誤の状況の中で,スクールカウンセラ』が教員 集団の中に積極的に入っていき話をしたり,教員がスクールカウン セラーに児童生徒に関する話を持ちかけたりしながら,互いに意思 の疎通をはかっていった。意思の疎通を基礎として,心理臨床の専 門家であるスクールカウンセラーと教育の専門家である教員の協力 関係が少しずつ構築されていった。また,両者の連携について様々 な方法が報告されるようになり,スクールカウンセラーと教員の連 携が進んでいった。そして,学校内外において,スクールカウンセ ラーの効果も評価されていった。.  文部科学省(2005)は各都道府県教育委員会の事業報告書から集 約をした結果,スクールカウンセラーの効果を3つ挙げている。 1つ目は,学校全体からみた効果である。心理臨床の専門家として, 専門的な知識からの助言や援助,校内研修の企画・立案,保護者や 他機関との連携の促進等が挙げられている。2つ目は,児童生徒・ 保護者から見た効果である。スクールカウンセラーは教員とは違い,. 成績の評価を行わないニュートラルな存在である。そのため,児童 生徒や保護者は教員よりもスクールカウンセラーの方が相談を持ち かけやすい。相談することにより 自分自身を振り返ったり,不安 が解消されたりするきっかけを得ることになる。児童生徒や保護者 から相談活動に対する二一ズは高いものがある。3つ目は,教員か ら見た効果である。教員とスクールカウンセラーが児童生徒などの 話をすることが,教員の児童生徒の理解を多角的なものにすること になり,児童生徒に対して適切な対応や積極的な教育相談を行う手 助けとなっている。また,教員が不登校や学校不適応等の兆候を早 めにスクールカウンセラーに相談することで,その児童生徒の心理 的な背景等に気がつき,問題の早期解決にもつながっていることも ある。. 3.教員とスクールカウンセラーの連携に関する先行研究   ズク』ルカウンセラーと教員の連携を機能させていくために,  様々な連携概念やスクールカウンセラーと教員,各々の対応の違い  が研究されている。.   石隈(1999)は異なった専門性や役割をもつ専門家司土がそれぞ  の独自性を尊重しながら協力して援助方針を練るといった“コンサ.

(7) ルデーション”という連携概念を提案している。湊(2000)はスクー. ルカウンセラー白らが教員間,教員と生徒,教員と保護者との間を つなぎ・まとめていくという“境界膜”という連携概念を提案して いる。永田(200王)は組織を構成している人全体を視野に入れながら,. 脇役としてそれぞれをっないでいき,必要であれば専門的な立場か ら助言をするという“コンサルテーション・リエゾン”という連携 概念を提案している。亀口(2002)は異なる立場に立つ者同士が,共 通の目標に向かって限られた期間内に互いの人的・物的資源を活用 し,直面する問題の解決に寄与する対話と活動を展開するといった “コラボレーション”という連携概念を提案している。福丸(2005). は児童生徒同士の関係をつないだり,相談室と教室をつないだり,. 保護者と学校をつないだりする役割を担うという“橋渡し機能”と いう連携概念を提案している。定森(2005)は担任教師が通常行う指. 導援助の範囲を超えて,スクールカウンセラーなどが児童生徒や保 護者に対して相談面接を行うという“カウンセリング”を提案して いる。これらの連携概念は、スクールカウンセラ]として派遣され た学校の中で,各々のスクールカウンセラーが実際に活動をしなが ら得たものである。.  高嶋・須藤・高木・村林・久保・畑中・山口・田中・西嶋・桑原 (2007)(2008)は、学校現場で起こりうる場面をPFスタディ風の質問. 紙や仮想事例として,教員とスクールカウンセラーにどのような対 応をするのかを調査した。教員とスクールカウンセラーの対応の違 いを“視点”や“視座”に焦点を当て報告をしている。“視点”とは “職業イメージや対応の違いを生み出す,それぞれの立場における 思いや見立て”のことである。“視点”に関しては、教師には“指導”. “解決志向”が特徴的で、スクールカウンセラーには“個の内面に 焦点を当てる”“保留する”が特徴的であった。また,共通して見ら れるものとしては“相手との関係に着目”“自分の感情の動きに焦点 をあてる”であった。“視点”を生み出す“視座”に関しては,教員. は“実際に観察できるものに着目しながら,保護者や専門機関との. 連携を視野に入れ,具体的で明確な方向性を持とうとする”ことが 報告されている。スクールカウンセラーは“学校臨床経験が多くな るほど,事例の見方や対応が多面的であり,より多くの情報を求め,. 総合的に全体を見渡そうとする”ことが報告されている。. 4.

(8) 4.小学校のスクールカウンセラーに求められるもの    内田・内田(20!1)は“小学校において,スクールカウンセラー.   は子どもの発達に関する視点や発達障害に対する知識が必要”だ   と報告している。また,文部科学省(2005)は,LDやADHD,高機能   自閉症の児童生徒の早期発見・早期支援の大切さを報告している。   出来るだけ早い時期,特に小学校段階から該当する児童生徒に適   切な教育や支援を行うことが,該当児童生徒の持っている力を伸   ばしたり,生活や学習上での困難を改善したりすることにつなが   り,二次障害の予防にもつながるとも報告している。そのために   は,校内の関係者や支援の専門家チームが連携をして,該当する   児童生徒をできるだけ早く見つけることが大切である。専門家チ   ームの一員として,スクールカウンセラーが挙げられている。こ   れらのことから考えると,小学校に派遣されるスクールカウンセ   ラーには,LDやADHD,高機能自閉症といった特別な支援の必要   な児童を見つけることのできる力が必要である。内田ら(2011)は   カウンセラーとして小学校で児童と接するのは,休み時間に一緒   に遊んだり,給食を」緒に食べたりと面接場面以外の学校生活全   般であることが多いと報告している。学校生活全般を通して行動   観察ができることが小学校のスクールカウンセラーには求めら   れる。実際,文部科学省(2003)によると,通常学級に在籍する児   童生徒全体の6.3%に発達障害があると報告している。    さらに,相澤・本郷(2009a)によると,発達障害の診断名がある.   児童は,小学校の通常学級担任教員がr気になる児童」と感じて   いる児童のうちの11.7%であるという。担任教員が「気になる児   童」と感じている児童の中には,発達障害の児童が含まれている。.   また,発達障害ではなくても,担任教員が「気になる児童」と感   じる児童も存在する。尚,「気になる児童」とは,知的な発達に   は顕著な遅れは認められないにも関わらず「落ち着きがない」「他   死とのトラブルが多い」「自分の感情を上手くコントロールでき   ない」などの特徴をもつ集団適応に困難さを示す児童のことであ   る。. 第2節. 本研究の課題. 1.本研究の問題 5.

(9)  平成20年度に「教育振興基本計画」が閣議決定されるまで,ズ ク』ルカウンセラーの派遣は中学校が中心であった。そのため,こ れまでに提案されてきた連携概念やスクールカウンセラーと教員の 対応の違いは,中学校を中心として研究が進められてきた。しかし,. 全公立小学校(2万校)へのスクールカウンセラーの配置が決定さ れており,小学校におけるスクールカウンセラーと教員との連携を 研究する必要がある。.  文部科学省(2007)によると,小学校にスクールカウンセラーが 派遣される頻度は,週に1回が4i,0%,月に2回から3回が59.0% である。その都度,スクールカウンセラーは,コンサルテーション や職員室での会話の中から,児童についての情報を小学校教員から 得て,その情報を参考にしながら活動を行うことになる。もちろん,. スクールカウンセラーは,自身で児童のアセスメントも行う。小学 校教員からもたらされる情報は,その教員が児童を観察する申で把 握したものであり,その教員のバイアスが入っている。小学校教員 からもたらされる児童についての情報を,スクールカウンセラーは どのように理解しているのだろうか。また,小学校教員白身も他の 教員からもたらされる児童についての情報を,どのように理解して いるのだろうか。同じ情報に対する小学校教員とスクールカウンセ ラ]の理解の違いを知ることは,両者の専門性に基づいた連携を構 築していくために必要であると考える。尚,本研究では,スクール カウンセラーを十分な人数集めることができなかったため,臨床心 理学専攻の大学院生を心理臨床家と位置付け,小学校教員と心理臨 床家の児童の理解の違いを調べることとする。 2.本研究の日的.    本研究では,小学校教員とスクールカウンセラーの連携促進を目   指して,小学校教員からの児童に対する情報を,心理臨床家がどの   ように理解しているのかということと,別の小学校教員がどのよう   に理解するのかということを明らかにし,心理臨床家と小学校教員   の児童の理解の違いを明らかにする。 3.本研究の仮説.    小学校教員は,児童教育の専門家であり,心理臨床家は,心理臨   床の専門家である。専門領域が異なる。.

(10) 仮説=異なる専門家同士なので,児童に対する同じ情報であって    も理解は異なる。.

(11) 第2章 研究. 心理臨床家と小学校教員の児童の見方の異同. 第1節 研究=目的  小学校教員から見た「気になる児童」に対する,心理臨床家の把握 と小学校教員の見方の異同を明らかにすることを目的とする。本研究 で用いる見方という言葉は,小学校教員の「気になる児童」という情 報を,心理臨床家と別の小学校教員がどのように受け取ったのかとい う意味で用いる。.  調査の際に,小学校教員に対して,児童が登校して下校するまでの 学校生活全般を,活動内容によって場面ごとに分けた自由記述式質間 紙の回答を依頼する。学校生活全般で回答を依頼する理由は,小学校 は学級担任制をとっており,教科指導や生活指導,放課後のスポーツ. 活動等,児童の学校生活全般を1人の教員がみていく事が多いからで ある。また,各場面に分けることで,小学校教員が児童の行動をより 具体的に考える手助けにもなる。そして,自由記述式質問紙を使用す ることによって,各場面について,小学校教員がより具体的に児童の 行動について回答することができる。.  回答については,心理臨床家と質問紙に回答をしていない小学校教 員とで別々にKJ法(川喜多,1967)によってカテゴリ山化し,内容を分 析する。連想法であるKJ法を用いて,心理臨床家と小学校教員が同じ データを分析することで,それぞれの専門家が,小学校教員から見た 「気になる児童」をどのような見方をしているのかを知ることにつな がると考えている。. 第2節 研究=方法 !.調査対象者(Table王).   A市の公立小学校教員11名(同一の勤務校ではなく,5つの小学校  からなる。男性5名,女性6名,小学校での平均教職経験年数9年  4ヵ月(標準偏差4.2))。. 2.調査時期.   20王1年3月∼4月 3.手続き.   対象に個別に自由記述式質間紙の回答を依頼。全員から回答を得,.

(12)  そのすべてを分析対象とした。有効回収率27.5%。質問紙は回答後,.  調査対象者が個別に郵送または調査者が直接回収した。. 4.質問紙構成.   質問紙はフェイスシートとその他を含む小学校の1日の生活の9  つの場面に関する質問で構成した。巻末に使用した質問紙を付す  (ApPen〔1ix1)。.  (1)フェイスシートー.   勤続年数,性別,経験校種・年数,経験学年・回数について調査  をした。経験校種・年数については,経験した校種全てにおいて  勤務年数の回答を求めた。経験学年・回数については,幼稚園・  保育園,小学校,中学校,高等学校,特別支援学校において,各  校種の各学年について経験回数の回答を求めた。  (2)その他を含む小学校の1日の生活の9つの場面に関する質問   9つの場面に関して,同じ教示文を用いて自由記述による回答を  求めた。教示文,9つの場面については以下の通りである。    『あなたにとって(今まで受け持った児童も含めて)、どのよ.  うな児童を「気になる児童」と感じますか。学校の各場面につ  いて,より具体的にお答え下さい。』.   ①登校時  ②朝の会 、③授業時間  ④休み時間   ⑤給食時間 ⑥掃除時間 ⑦帰りの会  ⑧放課後   ⑨その他   質問紙の教示文については,調査.対象者が実態を率直に回答  できることに配慮しながら,現職教員2名を含む臨床心理学専  政の大学院生3名によって内容を検討した。. 第3節 研究:結果 1.調査対象者(Table1).   女性では,6名中4名が教職経験年数10年を超えていた。そ  のうちの!名が幼稚園での勤務を経験していた。男性では,5名  中2名が教職経験年数10年を超えていた。そのうちの1名が中  学校や特別支援学校での勤務を経験していた。教職経験年数10  年というのは,研究1の調査対象者のおよその平均値である。   分析の際は,回答数が性別や経験年数等によって偏っている可  能性があることを考慮する必要がある。.

(13)  性別による質問紙の回答数は,女性教員が120で,1人平均で 20回答をしている。男性教員は66で,1人平均で王3.2回答をし ている。女性教員の回答数の方が多い。.  教職経験による質問紙の回答数は、女性教員は教職経験10年 未満の回答数は44で,1人平均で22回答をしている。一方で, 教職経験10年以上の回答数は76で,1人平均19回答をしている。 男性教員は教職経験10年未満の回答数は43で,1人平均14,3 回答をしている。一方で,教職経験10年以上の回答数は23で, 1人平均11.5回答をしている。性別を問わない場合,教職経験1 0年未満の回答数は87で,1人平均17,5回答をしている。一方 で教職経験!0年以上の回答数は99で,1人平均16.5回答をし ている。. 10.

(14) Tableユ 調査対象者 性. 年数. 経験学年・回数. 校種・年数. 回答数. 別 女 女. 2年 11年. 小学校2年 幼稚園4年 小学校7年. 女. 13年. 小学校!3年. 女. 9年. 小学9年. 女. 11年. 小学校11年. 4年1回,5年1回 年中2回,年長2回 1年!回,3年1回,4年!回. 5年2回,6年2回 1年1回,2年2回,3年2回 4年1回,5年2回,6年5回 1年1回,2年1回,4年1回 5年2回,6年2回,その他2回 1年1回,2年2回,3年1回 4年3回,5年2回,6年1回. 11 9. 33. 26. 30. その他1回 女. 14年. 小学校14年. 男. 7年. 小学校7年. 男. 小学校6年. 男. 6年 12年. 小学校!2年. 男. 6年. 小学校6年. 2年1回,3年ユ回,4年2回 5年4回,6年6回 2年1回,3年3回,5年2回 6年1回 3年2回,5年3回,6年1回 1年2回,2年2回,3年3回 4年1回,5年3回,6年2回 1年1回,2年2回,5年2回. 王1. 13. 26 6. 5. その他1回 男. 17.5. 小学校16年. 年. 中学校1年 特別支援0.5. 1年2回,2年1回,3年!回 4年3回,5年5回,6年4回 3年1回. 16. 知的障害1回. 年. 2.各場面で得られた回答例と回答数(Table2).  各場面で得られた回答の中で,最も回答数が多かったのは,「授  業時間」の33であった。次に多かったのが,「登校時」の3王であ  り,その次が「朝の会」の28であった。これら3場面を合わせる  と92となり,全体の49%を占めた。一方で,最も回答数が少なか 11.

(15) ったのは「放課後」の10であり,全体の5.3%を占めた。同じよう な回答数で「帰りの会」が11,「その他」が12である。 Table2 各場面で得られた回答例と回答数 回答例・回答数. 場面. 登校時. ・あいさつの声が小さい。 ・表情が暗い。    (31). 朝の会. ・返事が小さい  ・落ち着きがない。      (28). 授業時間. ・手遊び。  ・姿勢が悪い。          (33). 休み時間. ・!人でいる。  ・先生としか話さない。    (24). 給食時間. ・偏食。  ・食べ物で遊んでいる。       (21). 掃除時間. ・さぼる。  ・道具を使えない。       (16). 帰りの会. ・帰る準備に時間がかかる。  ・座れない。   (11). 放課後. ・帰ろうとしない。 ・スポーツ活動をさぼりがち。(10). その他. ・暴言や暴力。  ・保健室に度々行く。     (12). ※( )内は回答数。. 3.心理臨床家によるKJ法分類  各場面で得られた回答を用いて,臨床心理学専攻の大学院生4名で  KJ法による分類を行った。各場面の回答数は調査対象者11名に対  してのべ186,各場面の平均回答数は20,6であった。調査対象者1  人あたり,各場面に平均1∼3の回答を得た。尚,本研究では小学校.  教員から見た「気になる児童」を,心理臨床家がどのような見方を  しているのかを確認することを目的としているため,カテゴリー  化・分析の際には,場面にこだわらずに得られた回答すべてを用い  てKJ法を行うことにした。   心理臨床家の把握の特徴として,4つの大カテゴリ』に分類され  た。大カテゴリーには,それぞれの内容を簡潔に示すタイトル(表札).  をつけた。4つの大カテゴリーはそれぞれ2つの中カテゴリーに分  類された。中カテゴリーにも,それぞれの内容を簡潔に示すタイト  ル(表札)をつけた。. (王)4つの大カテゴリー.  大カテゴリーに分類された4カテゴリーは,「社会的ルール」, r子どもの反応」,r友だち力」,r学校外」であった。各カテゴリ 12.

(16) 』の具体的な回答は,「社会的ルール」については,遅刻が多い 等,「子どもの反応」については,元気にあいさつできない等,「友 だちカ」については,班活動に入りにくい等,「学校外」につい ては,毎日同じ服を着ている等であった。回答の割合は「社会的 ルール」が34.4%,「子どもの反応」が36.5%,「友だちカ」が 19,3%,「学校外」が9.6%であった。なお,各大カテゴリーと中. カテゴリーの定義はTable3に記す Table3 心理臨床家によるKJ法で生成された各カテゴリーの定義 カテゴリー 大カテゴリー. 中カテゴリー. 定義. カテゴリー名. 社会的ル』ル. 一般的に言われているルール。. 子どもの反応. 子どもの様子に関すること。. 友だちカ. 友だちと友好関係を作る力。. 学校外. 学校ではない場面のこと。. 特定の場面. 決まった場面で起こる児童の行動。. 不特定の場面. 場面を問わずに起こる児童の行動。. 教員の価値観有. 教員の考えや印象により判断された児 カの行動。. 教員の価値観無. 教員の考えや印象とは無関係に,客観的 ノ見て分かる児童の行動。. 行動の制限有. 児童の行動が決まっている場面での児 カの行動。. 行動の制限無. 児童の行動が決まっていない場面での 剴カの行動。. 健康. 児童の体に関すること。. 家庭状況. 児童の家庭に起因すること。. (2)谷中カテゴリー.  「社会的ルール」は2つの中カテゴリー分類された。「特定の 場面」と「不特定の場面」である。谷中カテゴリーの具体的な回 答はr特定の場面」については,そうじをしない等,r不特定の 場面」人の悪口を言う等である。回答の割合は「特定の場面」が 73.4%,「不特定の場面」が26.5%であった。.  「子どもの反応」は2つの中カテゴリーに分類された。「教員 13.

(17) の価値観有」と「教員の価値観無」である。答申カテゴリーの具. 体的な回答はr教員の価値観有」については,暗い顔をしている 等,「教員の価値観無」については,手遊びをしている等である。 回答の割合はr教員の価値観有」が5414%,r教員の価値観無」 が45.5%であった。.  r友だち力」は2つの中カテゴリーに分類された。r行動の制 限有」とr行動の制限無」である。谷中カテゴリーの具体的な回 答はr行動の制限有」については,授業をつぶす発言等,r行動 の制限無」については,休み時間に1人でいる等である。回答の 割合は「行動の制限有」が19.4%,「行動の制限無」が80.5% である。.  「学校外」は2つの中カテゴリーに分類された。「健康」と「家 庭状況」である。谷中カテゴリーの具体的な回答は「健康」につ いては,よく怪我をする等,「家庭状況」については,家が散ら かっている等である。回答の割合は「健康」が27.7%,「家庭状 況」が72.2%である。なお,教員の児童の見方のKJ法分類の図 解をFigure1に記す。. 14.

(18) (大カテゴリ』). (中カテゴリ』) 特定の場面(47). 社会的ルール(64). 心. 不特定の場面(17). 理 臨. 教員の価値観有(37). 床 家. 子どもの反応(68). の. 教員の価値観無(31) 行動の制限有(7). 見. 友だちカ(36). 方. 行動の制限無(29). (186). 健康(5). 学校外(18). 家庭状況(13). ※()内は回答数 Figure1. “教員の児童の見方のKJ法分類”の図解. 4.現職の小学校教員によるKJ法分類.  各場面で得られた回答を用いて,現職の小学校教員3名(3名とも  異なる勤務校,男性2名,女性1名。小学校での平均教職経験年数  9年(標準偏差0.78)。調査対象者とは別の教員である。)でKJ法に.  よる分析を行った.   尚,本研究では小学校教員から見た「気になる児童」を,別の小  学校教員がどのような見方をしているのかを確認することを目的と  しているため,カテゴリー化・分析の際には,場面にこだわらずに  得られた回答すべてを用いてKJ法を行うことにした。   小学校教員の理解の特徴として,9つの大カテゴリーに分類され  た。大カテゴリーには,それぞれの内容を簡潔に示すタイトル(表札).  をつけた。9つの大カテゴリーはそれぞれ中カテゴリ』に分類され  た。中カテゴリーにも,それぞれの内容を簡潔に示すタイトル(表札)  をつけた。 脇.

(19) (1)9つの大カテゴリー.  大カテゴリ』に分類された9カテゴリーは,「多動・衝動」,「食事 上の問題」,「不適切な学習態度」,「家庭の影響」,「仲間関係」,「元. 気がない」,「周りを支配」,「やるべきことをしない」,「望んでいる. のに消極的」であった。各カテゴリーの具体的な回答は,r多動・衝 動」については,前を向いて座ることができない等,「食事上の問題」. については,給食で遊ぶ等,「不適切な学習態度」については,て遊 びをしている等,「家庭の環境」については,前日と同じ服を着てい る等,「仲間関係」については,遊び集団に入りにくい等,「元気が ない」については,あいさつをしても返事がない等,「周りを支配」 については,無理やり仲間を作り自分の好きなように遊ぶ等,「やる. べきことをしない」については,掃除をしない等,r望んでいるのに 消極的」については,スポーツ活動に参加しても表情が暗い等であ った。回答の割合は「多動・衝動」が16、ユ%,「食事上の問題」が6 ,4%,「不適切な学習態度」が9.6%,「家庭の影響」が13.4%,「仲 間関係」が15.1%,「元気がない」が11.8%,「周りを支配」が!1.8%,. 「やるべきことをしない」が13.4%,r望んでいるのに消極的」が. 2.1%であった。なお,各大カテゴリーと中カテゴリーの定義は Table4に記す. 16.

(20) Tab!e4. 現職小学校教員によるKJ法で生成された各カテゴリーの定義. カテゴリー. 大カテゴリ』. 中カテゴリー. 定義. カテゴリ』名 多動・衝動. 体が止まらないこと。. 食事上の問題. 食べ物が関係する問題行動。. 不適切な学習態度. 学習に対する姿勢や心構えの欠如。. 家庭の影響. 家庭が児童に影響を及ぼしていること。. 仲間関係. 仲間との交友関係。. 元気がない. 動きや表情に元気がないこと。. 周りを支配. 自分の思うように仲間を操ること。. やるべきことをしない. 状況に応じた行動ができていないこと。. 望んでいるのに消極的. 自分自身が望んだ活動に消極的に参加すること。. 座ることができない. 前を向いて座っていることができないこと。. 歩き回る. 着席をせずに歩くこと。. 私語. 授業に関係のない話をしていること。. 偏食. 食べ物の好き嫌いをすること。. 粗末に扱う. 食べ物で遊ぶこと。. 積極性がない. 率先して授業に参加しないこと。. 時間つぶし. 授業をやりすごそうとすること。. 親の手ぬき. 親が手をかけていないこと。. 暴力を受けている. 親から身体的に暴力を受けていること。. 親の生活. 親の生活態度. 家を避ける. 家に帰りたがらない。. マイペース. 周囲に構わずに行動すること。. 1人でいる. 休み時間に1人でいる事。. 輪に入れない. 仲間に声をかけることができないこと。. 返答なし. 返事や挨拶に対する返答のこと。. 体の問題. 体の調子や生まれつきの体質のこと。. 暗い. 暗い表情や下を向いていること。. 自分のルール. 自分の考えを仲間に押し付けること。. 仲間を尊重しない. 自分の好き勝手に行動すること。. さぼり. 自分の役割を果たさないこと。. 不参加. 活動に取り組まない。. 怠惰. 白ら希望した活動に,嫌々参加をすること。. 無断欠席. 自ら希望した活動に,無断で休むこと。 17.

(21) (2)谷中カテゴリー.   「多動・衝動」は3つの中カテゴリー分類された。「座ることがで. きない」とr歩き回る」とr私語」である。谷中カテゴリーの具体 的な回答は「座ることができない」については,まっすぐに座るこ とができない等,r歩き回る」については,なかなか着席しない等,.  r私語」については,授業に関係のないことを話す等である。回答 の割合は「座ることができない」が40.O%,「歩き回る」が40.0%,  「私語」が20.0%である。.   「食事上の問題」は2つの中カテゴリーに分類された。「偏食」. とr粗末に扱う」である。谷中カテゴリーの具体的な回答はr偏食」 については,好きな物だけを食べようとしている等,「粗末に扱う」 については,パンを丸めて遊ぶ等である。回答の割合は「偏食」が 66.7%,「粗末に扱う」が33.3%であった。.   r不適切な学習態度」は2つの中カテゴリーに分類された。r積極. 性がない」とr時間つぶし」である。谷中カテゴリーの具体的な回 答はr積極性がない」については,課題に進んで取り組まない等,  r時間つぶし」については,下をずっと見ている等である。回答の 割合は「積極性がない」が44.4%,「時間つぶし」が55.6%である。.  「家庭の影響」は4つの中カテゴリーに分類された。「親の手抜き」 と「暴力を受けている」,「親の生活」,「家を避ける」である。谷中. カテゴリーの具体的な回答は「親の手抜き」については,目やにや よだれのあとがそのまま等,r暴力を受けている」については,時々 顔などにあざができている等,r親の生活」については,親が何度も 恋人を変える等,r家を避ける」については,家に帰りたがらない等 である。回答の割合は,「親の手抜き」が36.0%,「暴力を受けてい る」が20.0%,「親の生活」が!6.0%,「家を避ける」が28.0%で ある。.   r仲間関係」は3つの中カテゴリー分類された。rマイペース」. と「1人でいる」と「輪に入れない」である。谷中カテゴリーの具 体的な回答は「マイペース」については,まわりに合わせることが できない等,r1人でいる」については,1人でポツンといる等,r輪 に入れない」については,グループ活動に入りにくい等である。回 答の割合は「マイペース」が17.8%,「1人でいる」が28,6%,「輪. に入れない」が5316%である。.   r元気がない」は3つの中カテゴリー分類された。r返答なし」 18.

(22) と「体の問題」と「暗い」である。谷中カテゴリーの具体的な回答 はr返答なし」については,挨拶が返ってこない等,r体の問題」に ついては,保健室に行く等,「暗い」については,うつむきかげんで ある等である。回答の割合は「返答なし」が36.4%,r体の問題」 が18.2%,r暗い」が53.6%である。.  「周りを支酉己」は2つの中カテゴリーに分類された。「自分のル. ール」と「仲間を尊重しない」である。谷中カテゴリ』の具体的な 回答はr自分のルール」については,学校のルールや遊びのルール を守らない等,r仲間を尊重しない」については,仲間の意見に横や りをいれる等である。回答の割合は「自分のルール」が63,6%,「仲 間を尊重しない」が36.4%であった。.  rやるべきことをしない」は2つの中カテゴリーに分類された。 「さぼり」と「不参加」である。谷中カテゴリーの具体的な回答は 「さぼり」については,掃除場所に行かない等,「不参加」について は,朝の会に参加しない等である。回答の割合は「さぼり」が68.0%, 「不参加」が32.0%であった。.  「望んでいるのに消極的」は2つの中カテゴリーに分類された。 「怠惰」と「無断欠席」である。谷中カテゴリーの具体的な回答は 「怠惰」については,スポーツ活動に元気に参加しない等,「無断欠. 席」については,スポーツ活動を希望していたのに下校した等であ る。回答の割合は「怠惰」が50.0%,「無断欠席」が50.0%であっ た。.  なお,現職の小学校教員によるKJ法分類の図解をFigure2に記 す。. 19.

(23) (大カテゴリー). (中カテゴリー). 座ることができない(12) 多動・衝動(30). 歩き回る(12) 私語(6) 偏食(8). 食事上の問題(12) 粗末に扱う(4). 積極性がない(8) 不適切な学習態度(18). 時間つぶし(10). 現 職 教. 親の手抜き(9). 家庭の影響(25). 暴力を受けている(5). 員. 親の生活(4). の. 家を避ける(7). 見. 方. 仲間関係(28). マイペース(5). 1人でいる(8). (186). 輪に入れない(15) 元気がない(22). 返答なし(8) 体の問題(4) 同音し・(10). 周りを支配(22). 自分のルール(14) 仲間を尊重しない(8). さぼり(17) やるべきことをしない(25) 不参加(8). 望んでいるのに消極舳 1怠惰(・).             無断欠席(2).                ※()内は回答数 Figure2. “教員の児童の見方のKJ法分類”の図解        20.

(24) 第4節・. 研究=考察. 1.アンケートに答えた小学校教員の回答数の男女差について.   性別に着目した自由記述による回答数は,女性教員が平均20であ  り,男性教員が平均13.2であった。女性教員の回答数が多かった。  このことで,男性教員よりも女性教員の方が学校の各場面において,  児童を深く観察しているとは結論づけることはできない。なぜなら,.  研究1の調査対象者の中で,最も多く回答したのは,女性教員であ  り回答数は33であったが,男性教員の中にも26と数多く回答をし  た教員がいる。また,女性教員の中には回答数が9と少ない教員が  おり,男性の申にも回答数が5と少ない教員もいる。これらのこと  から考えると,回答数には個人差があり,その個人差が性別に関係.  をするものなのかを,男性5名女性6名という調査対象者の数では  断定することは難しい。. 2.アンケートの各場面で得られた回答数について   「登校時」,「朝の会」,「授業時間」の3場面での回答数が多かっ.  た。これら3場面だけで,全場面の回答数の半分ほどを占めた。.  小学校教員はこれらの3場面を中心として,児童を観察している  と考えられる。特にr登校時」,r朝の会」というのは,学校生活  の始まりの場面である。児童は日によって気分や体調,家庭や登  校後の出来事が異なるので,毎日が同じ調子ではない。また,成  長の過程であるので日々変化をしている。これらのことから考え  ると1目の始まりの場面で児童を観察することは,各児童に対して  適切な指導を行うには,非常に大切なことである。「登校時」,「朝の.  会」の場面において小学校教員の回答数が多いのは,各教員が一目  を児童と過ごすにあたり,児童の調子を確認しているからだと考え  られる。回答内容もr挨拶の声が小さい」,r表情が暗い」,r体調が  悪い」,rうつむいている」等,児童の調子を観察しているものが多  い。また,「授業時間」で行われる教科指導は,教員の仕事の根幹を  なすものである。さらに,「授業時間」は学習内容を教えるだけでは.  なく,学級集団を作り上げていく大切な時間である。授業時間は多.  い日で6時間もあり,学校生活の大半は「授業時間」である。これ  らのことから考えると,各教員が「授業時間」を大切にするのは当  然であり,だからこそ回答数が多くなったと考えられる。 21.

(25)  意外だったのが「休み時間」の場面に関する回答数が24と「登 校時」,「朝の会」,「授業時間」の3場面ほどは多くなかったことで. ある。休み時間は児童が自由に過ごすことができる時間である。 その分,各児童の素が出てくる。素の児童を観察することで,. 児童をより多面的に理解していくことができる。自由記述式質間紙 の「休み時間」の場面には,11人の小学校教員の全員が同じ回答を 行っている。それは「友だちと遊べずに1人で過ごしている」とい う友だち関係についてである。この回答はKJ法分類の「友だちカ」 にあたるもので,小学校教員は休み時間に児童同士の人間関係を観 察していることが明らかになった。「友だちと遊べずに1人で過ごし ている」以外の「休み時間」場面における回答は「保健室に行く」. が1名,rルールを守れない」が2名,r先生としか話をしない」が 2名の3通りしかない。  r給食時間」はr偏食」やr食べ物を大切にしない」等の食育教 育や食事のマ才一についての回答が大半を占めた。給食を通じて, 小学校教員は食事の指導を行っていることが考えられる。.  r掃除時間」の場面は,行動が決まっている場面である。回答の 大半を占めたのが,児童の掃除の取り組みに対する評価であった。 掃除を通じて,小学校教員は清掃指導を行っている。  「帰りの会」,「放課後」,「その他」の場面の回答数はほぼ同じで. あり,回答数全体に占める割合は小さい。これら3場面は,他の場 面に比べると,小学校教員の児童観察の割合が低いと考えられる。 下校間際の場面であり,指導をしようという教員の意識が低くなっ ているのかもしれない。また,r帰りの会」は小学校教員によっては 行わない教員もおり,小学校教員としては「朝の会」ほどのきっち りとした枠組みはないのかもしれない。r放課後」は教員によっては,. スポーツ活動で児童と接することになるが,児童と全く接すること がない教員もいる。他の場面に比べると児童と接する機会が少ない 場面であるので,回答数が少なかったと考えられる。 3.心理臨床家によるKJ法分類について   小学校教員が「気になる児童」と感じている児童を,心理臨床家  は4つのカテゴリ』に分類した見方を行っていた。   大カテゴリーの「社会的ル」ル」は学校の特徴の」つでもある,  児童を社会適応させていく殺害11を持っている。「時間を守る」等の社 22.

(26) 会でも必要なルールを児童が守れるようにしていくことが大切であ る。「社会的ルール」とは,世間一般で言われている「社会のルール」. に基づいて,教員が児童に指導を行うことである。「社会のルール」. といっても,そこに教員の考えというバイアスが入っている恐れが ある。.  大カテゴリーの「子どもの反応」は中カテゴリーで「教員の価値 観有」とr教員の価値観無」に分けられる。この2カテゴリーは, 教員の主観と客観という違いがある。r目がつりあがっている」とい う児童の行動は,教員が自分の主観に基づき,そのように受け取り,. 教員は自分の価値観に基づき児童に指導を入れていく。「席を離れて. ウロウロする」という児童の行動は,客観的に見ての離席をしてお り,指導の対象になる。これらのように,「子どもの反応」とは,教. 員の価値観に基づいて指導をしたり,客観的に見て学校という場所 では許されないことに対して指導をしたりすることである。「社会的 ルール」と「子どもの反応」は,教員にとっては生徒指導の観点だ と考えられる。.  大カテゴリーのr友だちカ」は友だち付き合いに関するものであ る。小学校教員11名の全員が!人でいる児童が気になると回答を したように,小学校教員は「学校では1人でいることが駄目なこと で,誰かと共にいる事が大切である」と考えていることがわかる。 これは小学校教員の価値観であり,1人でいる児童は指導の対象に なる。.  大カテゴリーのr学校外」は,家庭等学校外に起因することであ る。多くの教員は保護者に対して何らかの働きかけを行うが,学校 の場面の中で改善していけるものではない。しかし,教員は学校の 児童の姿だけを見ているのではなく,家庭の状況にも気を配ってい ることが考えられる。.  小学校教員が「気になる児童」として,心理臨床家に情報を提供 した場合,心理臨床家はその情報を「社会的ルール」,「子どもの反 応」,「友だちカ」,「学校外」に振り分けていると考えられる。その. 際は,情報を提供してきた小学校教員の価値観に気をつける必要が ある。その教員にとっての「気になる児童」とは,その教員の価値 観に照らし合わせた際に「気になる」と判断された児童である。心 理臨床家自身がその児童を観察することや,他の教員からの情報を 仕入れる等の工夫をする必要がある。 23.

(27) 4.現職の小学校教員によるKJ法分類   小学校教員が「気になる児童」と感じている児童を,別の小学校  教員は9つのカテゴリーに分類した見方をしていた。   大カナーコリーの「多動・衝動」は特別支援教育が学校教育法に位.  置づけられるようになってから,教員が気を付けているところでも  ある。教員の目が自然と向かってしまうのだと考えられる。   大カテゴリーの「食事上の問題」は好き嫌いをせずに食べると食  べ物を粗末に扱わないといった,教育的な指導に基づくものである  と考えられる。.   大カテゴリーのr不適切な学習態度」は学習をする場所であると  いう学校の存在意義に対して,逸脱するものであるために教員は大  カテゴリーとして位置づけたと考えられる。   大カテゴリーのr家庭の影響」は教員が児童の家庭環境にも日  を配っていることが考えられる。   大.カテゴリーの「仲間関係」は教員が児童の仲間関係を気にして  いることが考えられる。学校では,学級集団作りということが話題  にあがる。学級の仲間作りをしていくことも学級担任が配慮してい  るところである。.   大カテゴリーの「元気がない」は教員が児童の体調や様子を確認  していることが示唆される。元気がないと感じた児童に対しては,  何らかの対応をしていくのかもしれない。   大カテゴリーのr周りを支配」は教員が周りの仲間を支配的に扱  おうとしている児童に対し,注意をしていることが考えられる。「仲  間関係」の中にカテゴリー分けしなかったのは,該当する回答が児  童相互の仲間関係ではなく,一方的な仲間関係をさしているからだ  と考えられる。.   大カテゴリーの「やるべきことをしない」は学校の生活が構造化  されていることに関係していると考えられる。集団生活を行う学校  では,構造化がなされていないと収集がつかなくなってしまう。一  方で,構造を維持する為にも,教育的な指導の意味からでも「やる  べきことをしない」ことは許されないのだと考えられる。だからこ  そ,rやるべきことをしない」児童は,教員にとってはr気になる児  童」ということになるのだと考えられる。   大カテゴリーの「望んでいるのに消極的」は,放課後のスポーツ  活動の限定されていた。一部の小学校には,スポーツ活動という名 24.

(28) で,希望する児童があつまって取り組む活動がある。希望した児童 が集まるのだが,希望していたにも関わらずに参加しなかったり, 希望して参加したのに,表情がすぐれなかったりした場合は,教員 にとって「気になる児童」と判断されてしまう。希望しているので あれば,積極的に活動に参加するはずであるという考えが教員には あるのかもしれない。.  小学校教員がr気になる児童」として,別の小学校教員に情報を 提供した場合,その小学校教員はその情報をr多動・衝動」,r食事 上の問題」,r不適切な学習問題」,r家庭の影響」,r仲間関係」,r元 気がない」,「周りを支配」,「やるべきことをしない」,「望んでいる. のに消極的」に振り分けていると考えられる。9つに分類するのは,. それぞれの活動に意味を見出しているため,細分化しているのだと 考えられる。. 第5節 KJ法分類の総合考察  1.大カテゴリーについて    心理臨床家によるKJ法では4つの大カテゴリーに,現職の小学校   教員によるKJ法では9つの大カテゴリーに分類された。心理臨床家   の方が少数にまとめられている。心理臨床家の方がr気になる児童」   に関して大局的な見方をしていることが考えられる。小学校教員は,.   心理臨床家に比べると,個別の事象にこだわりながらr気になる児   童」を理解しようとしていると考えられる。教員にとって,「気にな.   る児童」は指導の対象となることが多いと推測される。社会的に自   立をさせていくことが学校教育の目的でもあるため,教員は自分が   「気になる」と感じた児童には指導を行う。その指導は,児童の行   動の1つ1つに行われるために,教員は自然と児童の個別の事象に   こだわってしまうのだと考えられる。」方,心理臨床家は,児童の   特性を理解しアセスメントを行い介入をしていくため,自然と児童   の全体を見るようになるのだと考えられる。 2.両者のカテゴリーに共通しているもの   児童の仲間との関係に両者とも目をむけている。心理臨床家では,.  r友だちカ」にあたり,現職の小学校教員ではr仲間関係」,r周り  を支配」にあたる。また,ルールを守れているかという点にも両者  ともが目を向けている。心理臨床家ではr社会的ルール」にあたり, 25.

(29) 現職の小学校教員では「不適切な学習態度」「やるべきことをしない」. 「食事上の問題」にあたる。さらに,児童の様子にも両者ともに目. を向けている。心理臨床家では「子どもの反応」にあたり,現職の 小学校教員ではr多動・衝動」r元気がない」にあたる。また,家庭. についても両者とも目をむけている。心理臨床家ではr学校外」に あたり,現職の小学校教員では「家庭の影響」にあたる。  心理臨床家・と現職の小学校教員では,同じデータを用いた際に, 作りだすカテゴリーは違うが,同じような理解をしていると言える のではないだろうか。.  小学校教員は児童教育の専門家として児童と接していく。児童教 育の専門家である小学校教員は,個々の児童に継続的に関わり,成 長や発達の様子を見ながら,個々の児童のカを伸ばしていこうと尽 力をする。児童の力を伸ばすために,小学校教員は各児童の様子や 自分自身の考え方,社会のマナー等に応じて,児童を指導していく。. 指導のためには,児童の実態を知る必要がある。学校という場面の 中で,小学校教員は児童の行動をみながら児童の実態を把握する。  一方,心理臨床家は心理臨床の専門家である。学校の中では児童 や保護者等,個に寄り添いながら,対象者の実態を見立てながら, 生きやすさ等を支援していくことになる。心理臨床家の専門性がゆ えに,児童の特性を理解していくことなる。特性を理解することで,. 心理臨床家は各児童を見立て,必要な介入を行っていく。.  このように両者とも専門性は違うのだが,小学校教員の「気にな る児童」に対する情報を同じような見方をしているのであれば,小 学校教員と心理臨床家が話をする際に,児童に関して同じ内容を話 題にできるのではないか。同じ児童の行動でも,それぞれの専門分 野の捉え方を伝え合うことで,児童をより多角的に理解することの つながる。そのことが,児童に対する適切な指導,支援につながっ ていくと考えられる。. 2.小学校教員のみの見方について    「望んでいるのに消極的」という大カテゴリーは小学校教員のみ   の見方であった。学校は学びの場であるために,さまざまな教育活.   動が実施されていく。その中には,児童自身が選択をして取り組む   活動もある。そのような構造が学校には存在する。教育活動を主と   なって行っていくのは教員であり,心理臨床家は,教育活動を主と 26.

(30) なり実施していくことはない。教育活動を専門とする教員だからこ そ,児童が望んでいた教育活動に消極的なことに気になるのであろ う。一方で,心理臨床家は教育活動という制限をうけないために, 「望んでいたのに消極的」というカテゴリーが生成されなかったの であろう。. 27.

(31) 第3章 第!節. 予備調査 小学校のスクールカウンセラーが「気になる児童」 予備調査:目的.  スクールカウンセラーから見た「気になる児童」を心理臨床家がど のような見方をするのかを確認することを目的とする。スクールカウ ンセラ』の「気になる児童」を確認することは,ズク』ルカウンセラ 』と小学校教員が「気になる児童」と認識する児童の違いを理解する ことにつながる。また,「活動の際に気を付けていること」をスクール カウンセラーに確認をすることで,教員との連携の可能性を探る際に 役に立つ。.  調査では,研究と同様に児童が登校して下校するまでの学校生活全 般を,活動内容によって場面ごとに分けて自由記述式質間紙にて回答 を依頼する。学校生活全般で回答を依頼する理由は,内田ら(2011)が 報告しているように,小学校のスクールカウンセラーは学校生活全般 を通して,行動観察をするからである。また,行動観察ができること が大切であるので,回答を依頼するスクールカウンセラーは,小学校 で行動観察を行いながら,数年間の活動経験のあるスクールカウンセ ラーとしたが,十分な人数がそろわなかった為に,予備調査と位置付 けた。研究と異なる点として,スクールカウンセラーとして活動する 際に気を付けていること等に関する質問を加えた。なぜなら,小学校 で勤務するスクールカウンセラーに関する研究は始まったばかりであ り,行動観察を行いながら小学校で活動しているスクールカウンセラ ーが,何に気をつけて活動をしているのかを研究したものがないから である。回答については,KJ法(川喜多,1967)によってカテゴリー化 し,内容を分析し,小学校のスクールカウンセラーの児童の捉え方の 特徴を明らかにする。. 第2節. 予備調査:方法. 1.調査対象者(Table4).   A市の公立小学校でスクールカウンセラーとして勤務する臨床心.  理士3名(3名とも勤務校は異なる。女性3名,小学校での平均経験  年数9年4ヵ月(標準偏差2.3))。. 2.調査時期 28.

(32)   2011年7月∼8月 3.手続き.   対象に個別に自由記述式質間紙の回答を依頼。全員から回答を得,.  そのすべてを分析対象とした。有効回収率75%。質問紙は回答後,  調査対象者が個別に郵送または調査者が直接回収した。 4.質問紙構成   質問紙はフェイスシートとその他を含む小学校の1目の生活の9  つの場面に関する質問,スクールカウンセラーとして活動する際に  気を付けていること等に関する質問で構成した。巻末に使用した質  聞紙を付す(Appendix2)。 (1)フェイスシート.  経験校種・年数,関わってきた学校数について調査をした。経験 校種・年数については,経験した校種全てにおいて勤務年数の回答 を求めた。. (2)その他を含む小学校の1日の生活の9つの場面に関する質問.  9つの場面に関して,同じ教示文を用いて自由記述による回答を 求めた。教示文,9つの場面については以下の通りである。   『あなたにとって(今まで受け持った児童も含めて)、どのよ. うな児童をr気になる児童」と感じますか。学校の各場面につ いて,より具体的にお答え下さい。』.  ①登校時  ②朝の会  ③授業時間  ④休み時間  ⑤給食時間 ⑥掃除時間 ⑦帰りの会  ⑧放課後.  ⑨その他  質問紙の教示文については,調査対象者が実態を率直に回答 できることに配慮しながら,現職教員2名を含む臨床心理学専 攻の大学院生3名によって内容を検討した。 (3)スクールカウンセラーとして活動する際に気を付けているこ   と等に関する質問   次の4つの質問について,自由記述による回答を求めた。.   ①「小学校でスクールカウンセラーとして活動する際に児童     の何に注目しますか。出来るだけ多くお書き下さい。」   ②「小学校でスクールカウンセラーとして活動する際に大事 29.

(33)    にしていることは何ですか。出来るだけ多くお書き下さ    い。」.  ③r小学校でスクールカウンセラーとして活動する際に困る    ことは何ですか。出来るだけ多くお書き下さい。」.  ④「小学校教諭との連携には何が必要だと思いますか。出来    るだけ多くお書き下さい。」.  質問紙の教示文については,調査対象者が実態を率直に回答 できることに配慮しながら,臨床心理学専攻の大学院生3名に よって内容を検討した。. 30.

(34) 第3節. 予備調査1結果. 1.調査対象者(Table5).   3名中2名小学校での勤務年数が10年を超えていた。その2  名ともに大学での勤務経験があった。一方で勤務経験10年未満  のスクールカウンセラーは小学校と中学校での勤務経験があっ  た。尚,3名ともに中学校を拠点校として,小学校でのスクール.  カウンセラー業務を行っている。経験年数10年というのは,研  究2の調査対象者の小学校におけるスクールカウンセラー勤務  年数のおよその平均値である。.   分析の際は,回答数が経験年数等によって偏っている可能性が  あることを考慮する必要がある。.   小学校の1目の生活の9つの場面に関する質問への回答数は,小  学校でのスクールカウンセラー経験10年未満の1人の回答数は  27であった。一方で,小学校でのスクールカウンセラー経験10  年以上の回答数は38で,1人平均19回答をしている。   スクールカウンセラーとして活動する際に気を付けていること  等に関する質問への回答数は,小学校でのスクールカウンセラー  経験10年未満の1人の回答数は16であった。一方で,小学校で  のスクールカウンセラー経験10年以上の回答数は30で,1人平均  15回答をしている。. Table5 調査対象者 性別 女. 校種・年数. 9つの場面に 関する回答数. 気をつけていること. 小学校10,3年. 13. 18. 25. 13. 27. 17. に関する回答数. 中学校10.3年. 大学3年 女. 小学校11.3年 中学校11.3年. 女. 高等学校8年 大学2年 小学校6年 中学校6年. 31.

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