手続き的公正の構造的要因と対人的要因
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(2) 北海道教育大学紀要(人文科学・社会科学編)第63巻 第1号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(HumanitiesandSocialSciences)Vol.63,No.1. 平成24年8月 August,2012. 手続き的公正の構造的要因と対人的要因. 今 在 慶一朗 北海道教育大学函館枚心理学教室. StructuralFactorsandInterpersonalFactorsofProceduralJustice IMAZAIKei−ichiro. DepartmentofPsychology,HakodateCampus,HokkaidoUniversityofEducation. 概 要 手続き的公正感にはさまざまな要因があることが確認されてきたが,それらはあらかじめ決められた規則 のような手続きの構造に関するものと,手続きの運用を任された集団や組織の権威者に対する印象のような 対人的なものに大別できる。さらに近年では,対人的要因については,手続きに不正がなかったことを示す アカウンタビリティと,手続きによって影響を受ける当事者に対する鄭重さの二つを指摘する研究が見られ る。先行研究では,しばしば対人的要因による強い効果が確認されてきたが,その理由として,1.対人的 要因には複数の効果が含まれている可能性がある,2.認知的バイアスによって過度に権威者を印象付けら れてしまう可能性があると考えられる。. キーワード:手続き的公正,対人的要因,構造的要因. 手続き的公正に関する研究によれば,集団や社. いて整理を行う。. 会から何らかの決定を受ける当事者は,当該決定 が十分に満足できるものでなかったとしても,手 続きが公正であると感じることによって,それを 受容しやすくなったり,集団に対して協調的な態. 手続き的公正の構造的要因 集団内意思決定の結果ではなく,結果を導く決. 度を形成したりすることが確認されている。そし. 定過程がもたらす心理的効果について最も早く,. て,そのような手続き的公正の効果は,裁判,政. また,体系的な説明を行ったのはThibaut&. 治的決定,組織内決定など集団,社会的場面の違. Walker(1975)であろう。彼らは礼間主義. きゅうもん. いによらず,確認されている。 本稿では,手続き的公正感の要因とされる心理. (inquisitorial)と当事者主義(adversary)とい う2つの考え方に基づく裁判手続きを比較した。. 変数を概観し,また,その中でも取り上げられる. 前者は中立の裁判官が審理を主導する手続きであ. ことが多い対人的要因に関する研究上の課題につ. り,後者は決定を受ける当事者もしくは当事者の. 53.
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