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巻頭言

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Academic year: 2021

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 巻 頭 言

リサーチマインドの涵養

国立病院機構仙台医療センター 副院長 

鵜飼克明

この5月1日には平成の世は幕を閉じ、令和の世になる。物理学的には時間は連続しているのだが、多くの 日本人はこの改元を「新たな時代」の幕開けと感じてしまう。実に不思議なメンタリティーである。さて、 仙台医療センターも、この改元の日に新病院に移転となる。こちらは、名実ともに「新たな時代」に向かっ ての大いなる飛翔である。 ところで、医学教育においても新たな時代を迎えつつある。 臨床研修においては、令和2年に見直しがなされるが、そのポイントの一つが研修到達目標に「医師として の基本的価値観(プロフェッショナリズム)」と「資質・能力」が盛り込まれた点である。医療人を取り巻く 環境の変化を反映するものと考える。 専門研修においては、昨年から新たな専門医制度が開始となった。この制度の理念には、「専門医の質を保 証・維持できる制度であること」と謳われている。それを受けて内科専門研修プログラム整備基準の理念に は、「知識や技能に偏らずに、患者に人間性をもって接すると同時に、医師としてのプロフェッショナリズム とリサーチマインドの素養をも修得し(後略)」と謳われている。ポイントの一つはやはりプロフェッショナ リズムであるが、もう一つがリサーチマインドである。 何故、リサーチマインドが強調されるのであろうか。私は、次のように考える。 医学は日々進歩している。しかもその速度は年々早くなっている。そのような中で、常に質の高い医療を 提供し続けるには、最新の知識や技術を理解し、そして取り入れる、すなわち生涯学習の姿勢が必要となる。 そのためには「診断や治療のevidence の構築・病態の理解につながる研究を行う、症例報告を通じて深い洞 察力を磨く」(整備基準より抜粋)と言った学問的姿勢、すなわちリサーチマインドが欠かせないのである。 だからこそ、その素養を涵養することが専門研修の目標に盛り込まれたのである。 深く省察した症例については症例報告を行い、クリニカルクエスチョンを見出したならば臨床研究を行う。 このような基本的な学問的姿勢を通して、リサーチマインドは涵養されるのである。当センター全ての職員 にとって、本誌がその一助になれば、と切に願う。

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