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ユーザの属性に合わせたテキスト作成システムの提案

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 77 回全国大会. 5F-06. ユーザの属性に合わせたテキスト生成システムの提案 池田輝政† 炭竃桂輔‡ 遠藤正隆‡ 中嶋裕一‡ 三浦哲郎‡ 田中大地‡ 菱田隆彰† 愛知工業大学† 株式会社リオ‡ . 1. はじめに. 近年,タブレット端末上で,電子書籍やウェ ブサイトなど様々な形のテキストコンテンツを 読む機会が増加している.「テキストを読む媒 体」としてのタブレット端末をより普及させて いくためには,紙媒体にはない表現方法や使い 勝手を創造,提供することが不可欠である. 本研究では,ユーザの属性に応じて,判読が 困難な単語や表現,漢字などを精査し,元とな るテキストに対して変更を加えることで,パー ソナライズされたテキストを生成,提供するシ ステムを提案する. . 2. タブレットによるテキスト閲覧. 紙媒体で提供されるテキストコンテンツとは 違い,タブレット端末などに電子データとして 提供されるテキストコンテンツでは,ユーザに よる変更が可能である.提供される側が自らの 環境や属性に合わせてコンテンツをカスタマイ ズできることは,テキスト閲覧環境としてのタ ブレット端末が持つ大きな利点である. テキストコンテンツが持つ要素のうち,体裁 の変更については,すでに様々な機能や手法が 提供されている.電子書籍リーダソフトウェア 「iBooks」[1]では,端末の縦横の向きに応じて, コンテンツのテキストと挿絵のレイアウトを組 み替える機能を提供している(図 1).また, 読みやすさを考慮してテキストと図表のレイア ウトを動的に生成する手法が,富田ら[2]により 提案されている.これらは,紙媒体では実現で きない,タブレット端末ならではのテキスト閲 覧環境を提供していると言える. 一方,コンテンツの主であるテキストの内容 自体については,未だ紙媒体と同じ表現によっ て提供されており,タブレット端末が持つ利点 を,必ずしも生かしているとは言い難い. A text preparing system by words based on users' personality Terumasa Ikeda†, Keisuke Sumigama‡, Masataka Endo‡, Yuichi Nakashima‡, Tetsuro Miura‡, Daichi Tanaka‡, Takaaki Hishida† † Aichi Institute of Technology ‡ RIO CORPORATION. 図 1 iBooks の レ イ ア ウ ト の 変 更 機 能 もし,体裁と同じように,テキストの内容自 体もユーザの環境や属性に合わせてカスタマイ ズすることができれば,タブレット端末による テキスト閲覧に新たな価値を付加することがで きる. . 3. テキストのパーソナライズ. テキスト閲覧の目的が,情報の取得である場 合,テキスト中にユーザが理解できない情報が 少ない方がよい.これを実現するには,谷口ら [3]が述べているような,ユーザごとに異なるテ キストを提供する方法が理想的である.しかし, 実際には全てのユーザの語彙や理解力に合わせ たテキストを用意することは困難である. 紙媒体ではこの問題に対して,テキストに理 解を助ける情報を付加することで対応していた. 例えば,専門用語に対する注釈であったり,漢 字に対する読み仮名がそれに当たる.しかし, 脚注や後注を読むには,ユーザがテキスト本文 を読む行為を中断する必要がある.また,漢字 上のルビや,漢字の後に括弧書きで提示された 読み仮名は,テキストを読む際の目線の流れを 妨げることにもなる.また,ルビについては文 字サイズが小さくなるため,ユーザの視力によ っては適当な方法とは言えない. 既存のタブレット端末上のテキスト閲覧シス テムは,紙媒体での手法を踏襲しているものが 多く,同様な問題が発生している.注釈へのリ ンク機能や,吹き出しによる注釈表示機能を提 供することで利便性を上げてはいるが,テキス ト本文の閲覧が中断されることに変わりはない.. 4-441. Copyright 2015 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 77 回全国大会. また,ルビについては,端末の解像度によって 見やすさが変わる,という新たな問題が起こり 得る.テキスト閲覧による情報の取得をスムー ズに行うためには,タブレットならではの利点 を生かして,この問題に対応するべきである. 本研究では,タブレット端末が持つ特徴を生 かし,既存の媒体のように情報を付加するので はなく,テキスト自体をユーザの属性に合わせ て書き換えることで,パーソナライズされたテ キストを入手する手法を提案する.また,ユー ザの属性と変換履歴を紐付けた情報をユーザ間 で共有することにより,パーソナライズされた テキストの入手を自動的に行うシステムの構築 を目的とする.結果,テキストからユーザにと って理解できない情報がなくなり,スムーズに 情報を得ることができる. . 図 3 杜 鵑 に よ る テ キ ス ト 変 換 の 例 . 5. まとめ. 本研究では,タブレット端末におけるテキス トコンテンツの提供について,属性に合わせて テキスト自体を変更し,パーソナライズする新 たな手法を提案した.また,属性情報と変換履 歴を紐付けたデータをユーザ間で共有すること 4 属性に合わせたテキスト生成システム で,パーソナライズされたテキストの入手を自 3 節で提案した手法の実証として,WEB サービ 動的に行うシステムの構築を目指した.その実 ス サ ー バ 「 Lazy Translator 」 を 製 作 し た ( 図 証として WEB サービスサーバ「Lazy Translator」 2).Lazy Translator は属性と変換履歴を紐付 と,クライアントアプリである「杜鵑」を製作 けた情報を持つデータベースと,テキストの構 し,動作を確認することができた. 成素解析や変換を受け持つ JAVA サーブレットに 今後の展望として,Lazy Translator のテキス よるテキスト変換エンジンを持つ.テキストと ト変換エンジンの改良,及びデータベースの拡 属性情報が渡されると,テキストを構成素解析 充が挙げられる.特にデータベースについては, し,それぞれの構成素に対して属性に応じた変 初期データとして業界用語などの位相語を登録 換候補をリストアップし,テキストを変換する. しておくことを検討している.また,より多く また,構成素に対する変換候補のリストを返す の属性に対応したクライアントアプリの開発も こともできる.これらの機能は WEB サービスと 視野に入れる.アプリを実際に利用してもらい して公開されているため,インターネットに接 変換情報が集まれば,更に精度の高いテキスト 続できる様々な端末から利用できる. のパーソナライズが期待できる. また,動作確認のために,設定できる属性を また,集めた属性情報と変換履歴のデータを 漢字の就学年度のみに限定した iOS 用クライア 分析した結果は,特定の属性に特化したテキス ントアプリ「杜鵑(ほととぎす)」を製作し, トコンテンツ製作への利用も期待できる. 動作を確認した(図 3).杜鵑は属性として設 定された漢字就学年度に応じて,指定されたテ 参考文献 キストデータ内の未就学漢字をひらがなに変換 [1] iBooks, する.また,選択した漢字だけをひらがなに変 https://itunes.apple.com/jp/app/ibooks/id36 換することもできる. 4709193?mt=8 [2] 冨田恭平,原忠義,相澤彰子: 図表参照文を 利用した文書レイアウト生成,情報処理学会 第 76 回全国大会講演論文集,Vol.2014,No.1,pp581582(2014) [3] 谷口亜美,松井加奈絵,山内正人,加藤朗,砂 原秀樹:利用者に適した情報提示を行う電子マニ ュアルの提案,情報処理学会論文誌,コンシュー マ・デバイス&システム,Vol.3,No.1,pp4652(2013) 図 2 シ ス テ ム の 概 要 . 4-442. Copyright 2015 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

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