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Key Words
九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島黎明学会
九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島 黎明学会
O04-1
【目的】
運動療法には背臥位、座位、立位など様々な
肢位の運動が用いられる。臨床では、症例の状
況に応じて、適切な運動療法を選択する必要が
ある。しかし、関節や筋への負荷を示す指標で
ある関節反力や筋張力に関する先行研究では、
立位における運動が分析されることが多く、座
位や臥位における運動については検討がなされ
ていない。本研究の目的は、筋骨格モデルシミュ
レーションを用い、座位や臥位における運動療
法中の下肢関節と筋の負荷を推定することであ
る。
【方法】
対象は健常成人男性 1 名(年齢:30 歳、身
長:165.0cm、体重:52.0kg)とした。分析
する運動は、立位におけるスクワット、ラン
ジ、座位における股関節屈曲、膝関節伸展、臥
位 で の Straight Leg Raising(SLR)、 ブ リ ッ
ジとした。分析対象は右下肢とし、ランジは
右下肢を前方へ踏み出した。三次元動作解析
装 置(VICON、Oxford Metrics 社 製 ) お
よび床反力計(BP600400、AMTI 社製)に
てモーションキャプチャーを行い、得られた
データを筋骨格モデルシミュレーションソフ
ト(AnyBody7.1,AnyBody Technology 社)
に入力し、関節反力と筋張力を算出した。関節
反力は、股関節、脛骨大腿関節における 3 方向
への合力の最大値、筋張力は、下肢の主要筋の
最大値を算出し、5 回の施行の平均値を比較し
た。座位や臥位における運動の解析では、椅子
やプラットフォームから作用する反力を最適化
法により推定して解析を行った。また、歩行に
ついても分析を行い、各動作の関節反力と筋張
力は歩行中の最大値で正規化した。
【結果】
股 関 節 反 力 は ス ク ワ ッ ト 61.0%、 ラ ン ジ
72.0%、座位における股関節屈曲 27.9%、膝
関節伸展 24.5%、臥位での SLR33.4%、ブリッ
ジ 37.7% であった。脛骨大腿関節反力はスク
ワット 97.4%、ランジ 81.5%、座位における
股関節屈曲 6.0%、膝関節伸展 6.3%、臥位で
の SLR12.1%、ブリッジ 11.4% であった。ま
た、筋張力はスクワット、ランジでは、大腿
四頭筋が 111% -201.5%、大殿筋が 115.2%
-126.5%、大内転筋が 168.5% -205.9%と歩
行と比較して大きかった。また、座位における
股関節屈曲では、腸腰筋の筋張力は 105%で
あった。
【考察】
スクワット、ランジなどの運動は歩行と比較
して、筋張力が大きかった。座位・臥位におけ
る運動では、関節反力は立位における運動や歩
行よりは小さいが、種類によっては歩行と同程
度の筋張力を要求されるものもあった。した
がって、関節への負荷を考慮して歩行へ向けて
段階的に介入する場合、座位や臥位での運動か
ら開始し、立位、歩行へ移行していくことによ
り、関節への負荷を軽減したうえで筋力トレー
ニングが可能と考えられる。
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倫理的配慮、説明と同意
本研究は当施設における倫理審査委員会において
承認を受け(承認番号:180113 疫)、ヘルシンキ
宣言に則り研究を行った。対象者には説明を行い、
同意を得た上で実施した。
筋骨格モデルシミュレーション / 関節反力 / 筋張力
1) 鹿児島大学大学院 保健学研究科 2) 垂水市立医療センター垂水中央病院 3) 鹿児島大学医学部 保健学科
竹下 康文1)2)
川田 将之3)
宮﨑 宣丞1)2)
中井 雄貴1)3)
中辻 晋太郎1)
林 浩之1)
木山 良二3)
各種運動療法が関節と筋に与える負荷の推定
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九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島黎明学会
九州理学療法士学術大会 2019 in 鹿児島 黎明学会
O03-5
【目的】
一般に成長期野球選手の投球障害は over
use や不良な投球動作により生じる。特に、肩
肘の故障しやすい投球動作として、「体の開き」
と「肘下がり」が考えられている。これは投球
動作指導の重要なポイントになるが「体の開き」
と「肘下がり」の関係性に関してはよく分かっ
ていない。今回、投球動作時の体幹及び骨盤
回旋運動に着目し、「体の開き」と「肘下がり」
の関係性について運動学的に検討した。
【方法】
対象は中学生野球選手 32 名とした。ポジ
ション及び現在と過去 3 ヵ月における疼痛の
有無に関するアンケート調査を施行した。胸
骨柄と第 2 仙椎後面に 3 軸加速度センサーを
貼付し、スローカメラを用いて投球動作を撮
影した。投球動作はワインドアップ期(knee
highest position:KHP)−後方引込期−並進運
動期−コッキング期(foot plant:FP)−加速
期(maximum external rotation:MER)まで
の投球動作を解析した。体幹及び骨盤の回旋運
動は、投球動作開始前の静止立位時の体幹及び
骨盤角度を基準とした。「肘下がり」は MER 時
の肩肩肘ラインにて判断した。「肘下がり」の
有無により 2 群(「肘下がり」群、「肘下がり」
無し群)に分類し、体幹回旋角度(胸骨回旋角
度)と骨盤回旋角度を各投球相で比較した。さ
らに「肘下がり」角度と、骨盤と体幹の相対角
度との関係性を検討した。統計学的解析には対
応のない t 検定、Pearson の相関係数を用い、
有意水準を 5%未満とした。
【結果】
32 例中のポジション別内訳は投手 5 名、捕
手 3 名、野手 24 名であった。現在疼痛を有す
る群は 13 例(43%)、過去 3 ヵ月に疼痛が認
められた群は 23 名(71%)であった。疼痛の
有無と肘下がり角度の比較では有意差は認めら
れなかった。32 例中、14 名(44%)の選手
に「肘下がり」が認められた。体幹及び骨盤の
回旋タイミングは、「肘下がり」群において早
期に体幹及び骨盤回旋運動が生じ、体幹及び骨
盤回旋角度は増加していた。特に「肘下がり」
無し群と比較して FP 時の体幹回旋角度は有意
に大きかった(p<0.05)。「肘下がり」角度は
骨盤と体幹の相対角度と正の相関(r = 0.55、
p<0.05)を認めた。
【考察】
今回、肘下がりと疼痛の関連性は認められな
かったが、「肘下がり」を呈した選手は、早期
に体幹と骨盤の回旋運動が生じ、回旋角度が増
加していた。また、「肘下がり」角度が大きい
選手は骨盤に対する体幹の回旋角度が大きく、
いわゆる「体の開き」を生じていることが示さ
れた。成長期野球選手は一般に MER 時の肩外
転角度が小さく、肘が下がり、体の開きが早く
上肢に依存した投球動作になりやすい。今回の
結果は、「体の開き」と「肘下がり」には投球
動作における骨盤及び体幹回旋運動のタイミン
グや回旋角度、骨盤に対する体幹回旋角度が密
接に関連していることが示唆された。
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倫理的配慮、説明と同意
本研究は霧島整形外科倫理審査委員会の承認を得
て実施した(承認番号 :00012)。また研究の実施に
際し、対象者に研究について十分な説明を行い、同
意を得た。
投球障害 / 肘下がり / 体の開き
1) 医療法人術徳会 霧島整形外科病院 2) 医療法人術徳会 霧島整形外科クリニック 3) 鹿児島大学 大学院 保健
学研究科 4) 鹿児島大学医学部保健学科 基礎理学療法学講座
松野 竜工1)
橘木 康文2)
足立 貴志2)
中西 和毅3)
木山 良二4)
榊間 春利4)
井尻 幸成1)
中学生野球選手における投球動作時の肘下がり
と体の開きとの関係性について