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効率的な地質・地下水・力学調査を可能にするコントロールボーリング

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Academic year: 2021

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主要な研究成果

背 景

高レベル放射性廃棄物処分などの地下空間利用に際しては、対象とする地層や岩体の地質、物理・力学、水 理、地化学特性などを評価することが必要不可欠である。高レベル放射性廃棄物処分地選定で行われる最初の 現地調査段階である精密調査地区選定段階では、地表からの調査や数少ないボーリングによって精密調査地区 の選定を進めることが求められており、その際には調査対象の地形、地質構造に合わせてボーリング孔の方 位・傾斜をコントロールすることが出来ると共に、コアの採取のほか各種試験が実施可能なコントロールボー リングを実施することにより、ボーリングの数を最小限にするなどの効率的な調査が可能となる(図 1)。し かし、現段階ではコントロールボーリングシステムを構成する各ツールは個別に存在するものの、一連のシス テムとしては体系化されていない。

目 的

処分地選定を目的として効率的な地質、地下水調査を行うため、コントロールボーリングシステムを開発す る。具体的には、掘削が比較的難しい北海道幌延地点の堆積性軟岩において孔長 600m、深度 400m 程度のコ ントロールボーリングを行い、孔井内での検層、測定を実施することにより、コントロールボーリング掘削・ 調査技術の実証を行い、さらに体系化を図る。

主な成果

1.掘削技術の開発 これまでに①孔井曲げ掘削技術、②ボーリングの掘削位置を明らかにするための先端探知技術 WL-MWD、 ③コア採取技術に関するサブシステムの設計、試作、性能試験を実施し、その後サブシステムを統合化する ことにより掘削システム(図 2)を構築し、模擬孔などにおける性能試験により適用性を確認した。 2.検層・測定技術の開発 孔内での検層、測定技術として WL − LWD、透水・採水・イメージング(図 3 ∼図 4)、孔内力学試験、 孔内応力測定の各装置の開発のほか、掘削終了後の地下水モニタリングを可能とする孔内パッカーの基本設 計を実施した。 3.掘削・調査技術の実証および体系化 平成 15 および 16 年度には JNC 幌延深地層研究センターとの共同研究として北海道幌延町で新第三紀堆積 性軟岩を対象として孔長 550m、深度 400m 程度のコントロール掘削を行い、現地での適用性を確認した (図 5)。調査技術の内、ほぼ開発が終了した WL − LWD と透水・採水装置についてはコントロール掘削さ れた孔井において、掘削中および掘削後にその性能を検証し、掘削、調査のマニュアルを整備した。 以上のように、掘削および調査システムを体系化することにより、幌延サイトの地質環境特性を評価する ことが可能となり、本システムの実用化への見通しを得ることができた。 なお、本研究は、経済産業省資源エネルギー庁からの受託研究「ボーリング技術高度化調査」として実施 した。

今後の展開

平成 16 年度に引き続き孔井を 700m 程度まで延伸して、より深部への適用性を確認する(図 5)。平成 18 年 度以降は掘削がより困難な断層破砕帯の適用性について検討し、システムの高度化、実用化を目指す。 主担当者 地球工学研究所 バックエンド研究センター 上席研究員 木方 建造 46

効率的な地質・地下水・力学調査を可能にする

コントロールボーリング

(2)

C.エネルギーと環境の調和

47 図1 コントロールボーリングシステムの概念 図2 掘削・先端探知・検層サブシステム 図5 掘削孔井の孔跡(幌延サイト) 図4 透水・採水・イメージングサブシステムの各ツール 図3 透水・採水・イメージングサブシステム 採水ツール ケ−シング 制御・通信 ユニット 採水タンク 圧力センサ パッカー 光学・音響 映像ユニット 掘 削 泥 水 フローメータ ポンプ ケミカル センサ 希ガス捕集管 フレキシブル ロッド または アーマード ケーブル 透水試験ツール イメージング ツール パッカー イメージング ツール 採水タンク 希ガス捕集管 ポンプ ケミカルセンサ 制御・通信 ユニット 地表コン トローラ 掘削計画 H15掘削実績 H16掘削実績 (m) (m) (m) (m)

参照

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