熱帯地域 にお け る歯牙弗素症発症 閲 に関す る研究
-
雨 季 に お け る調 査 成 績 お よび乾 季 との 比較
-美 濃 口
玄 ・小 野
尊 睦 ・佐 藤
匠 ・天 野
義 彦
Investigation on thethresI101dofdental fltlt)rOSisin thetropicalarea - CorrelationofthedentalfluorosisandfluorinecorLtentOfdrinkingwater
-by
Gen MINOGUCHI,TakatokiONO,TakumiSATO andYoshihikoAMANO
緒 言
上水道 弗素化 (上水 道 に弗化物 を添加 す る) によ るう蝕予防方法 は,その予防効果,経済 性 , 管理 運営 の簡便性 な どか らい って も極 めて有用 な手段 で あ る とされてい る。 しか るに上水道 弗 素化 に当た って は,飲料水 中 に混入 され る弗素 化合物 の濃度 の決定,す なわ ち う蝕 予防効果 を 最大 に し,弗素 中毒症 の発症 を きた さない, いわゆ る適 量の決定 が充分 な検討 の上 で な され な けれ ばな らない。著者 の1人美濃 口は Maierl),Galagan2,3',Witkop4)の研究 , さ らに 日本各
地 の斑状歯 に関す る調査研 究5', 日本人食 品 中の弗素墨 とその摂取量 な どの調査資料6'を もと と し,至適 弗素 化量 の決定 式 を算 出 したので あ るが7', この計算式 は年間平均気温 500-70oF とい う比較的温 暖な地域 に適用 され, また この式か らの 計算 によれ ば年 間平均気温 の 高 い地域 では,歯 牙弗素症 の発症 閥が低下 す るとともに,許容範囲が狭 くな ることが想像 されたので あ る. そ こで,かか る問題点 を確認 す るため には,年 間平均気温 が70oF以上 の熱帯地域 にお け る歯 牙弗素症 の発症 の状況 に関す る実地調査が緊要 とな り, 1966年 1月 よ り2月 にか けて,美 濃 口 と天野 によ って第 1回 の調査が行 なわれた。8) しか しこの 時期 にお け る調査地域で は ち ょ うど乾 季 に相 当 し,得 られた飲料 水
中
の弗素定 量値 を もって 当該地域 の平 均弗素含 有量 と断定 す ることは出来 ず,雨季 の調査 を行 な う必要 のあ ることを課題 として残 していたので あ る。す なわ ち Dean9,10) の調査 によれ ば同一水源 において も弗素壷 には変 動が あ るとい う報告 が あ り, また美濃 口 ら11',年 足12)な どの調査 で も水 中弟素量 には時期的 にか な り大 きな変動 もあ るとい うことが指摘 されて い ることな どか ら,雨 季,乾季 の判然 と区別 されてい る熱帯地 区での調査 には,少 な くと も雨期 の調査成 績 を参考 にす ることによ り, よ り正確 な資料 を得 る ことが想定 された。 そ こで ,第2回調査時期 と して,弗素量 の変動が 出て い るとすれ ば充分 にその可能性 が あ る1966年8月 ,9月, 10月 の雨期 の後半 を選 び,第 1回調査 とほぼ同様 の現地調査 を行 な - 125 - 353った。 なお, この第2回調査 で は一 部調査 範囲 を拡 げ,年 間平 均気温 の よ り高 いイ ン ド南部 の 現地 調査 もあわせ行 な った。 Ⅰ 調 査 方 法 第 1回調査 と同様 , 歯牙 弗素症 発見 のための10-13才学童 の 口腔 調査 , Dean13)の分類 によ る斑状歯 (歯牙 弗素症 ) の分類 ,被検学童 の常用 す る飲料水 の採取 ,水 中弗素量 の測定 (トリ ウム ・ア リザ リン法14)), 同 カル シウム硬度測定 (EDTA法15')を行 な った。 なお河川水 の弗 素 量 につ いて も測定 した。 H 調 査 地 域
タイ(図1)- Chiengmai地 区 (SangPong,BanHon,Padat) Ubon地 区 (NongManao,Surikai,BanKao)
台湾 (図2)- 文 賢 Wenhsien,仁徳 Jente,右 昌 Yuchang, 内惟 Neiwei イ ン ド(図3)- Salem (Neermullikuttai)
図1 タイにおける調査地区 図2 台湾における調査地区 飲料水 の採取 は, タイ Chiengmai地 区,台湾 において は, 1966年 1月∼ 2月 の第 1回調査 に採 水 した と同一水 源 につ き,水 温 ,濁度 ,水位 の測定 とあわせ行 ない, タ イUbon地 区およ び南 イ ン ドにおいて は初 めて の調査 で あ るため に被検学童 の飲用水 源 を採水 し,弗素量測定 に 供 した。 なお タイでは若干 の河 川水 につ いて も参考 まで に調査 した。 354 - 12
6-美濃 口ほか :熱帯 地域 にお け る歯牙 弗素症発症 閲 Itt 調 査 成 績 第 2回 調査 は雨 季 の もの で あ る が, 歯牙 弗素 症 の発 症 と飲 料 水中 弗素 量 の 関係 につ い て の成 績 を述 べ る に
当
た って , と くに飲 料 水中 弗素 量 の測定 結 果 は,乾 季 ,雨 季両 李 の成 績 を比 較検 討 す る必 要上 , 本 報 告 で は乾 季 の調 査 成 績 を 随時 折 り込 ん で記 述 す る こ と とす る。 1. タ イ にお け る成 績 乾 季 にお け る Chiengmai周辺 地 区 お よび雨 季 にお け るUbon周 図3 南 イン ドにおける調査地点 とその関係図 辺 地 区の小 学 校学 童 の歯 牙 弗 素症 検 診 成績 を表 1に示 す。 調 査 地点 な らび に調査 対 象 お よ び そ の水 源 の状 況 な どは ,先 の乾 季 の調査 報告8)に詳 記 した ので省 略す る。 学 童 検 診 の結 果 か ら,歯
牙 弗 素症 を有 す る者 の飲 用 す る水 源 (地 下 水 ) よ り得 た試 水 の乾 季 お よ び雨 季 にお け る弗素 含 有 量 な らび に両 李 の平 均 値 お よび商 牙 弗素 症 発 症 頻 度 との 関係 を表 2a,2b に示 す 。 Ubon地 区 につ い て は 弗素 中毒 症 発生 地 区 と認 め難 い ので省 略 , 弗素 含有 量 と その飲 水 硬 度 の測 定 結 果 を後 記 す るに と どめ る。 表 2に見 る通 り,雨 季 にお け る飲 料 水 中弗素 含 有 量 は乾 季の それ と比較 す れ ば,Sang Pollg 地 区の 水 源 で は いず れ も弗素 含 有 量 が増 加 し, そ の 上 昇 幅 は0.10-2.51ppm で , 上 昇 幅 が 1.0ppm を越 え た極 端 な 1例 を除 い て も平 均 0.39 ppm の上 昇 が見 られ た 。Ban Hon地 区で は,12水 源申
そ の 弗素 量 が上 昇 した水 源 7例 ,下
降 した もの5例 , そ の上 昇 編は O.05-2.20ppm で , こ こ で も上 昇 幅が 1.Oppm を越 え表1 タイ(Chiengmai地区および Ubon 地区周辺)の
小学校学童の歯牙弗素症検診成績 Are a-District Cbiengmai SangPong Ban Hon Padat Ubon Nong Manao Surikai Ban Kao Numl⊃erof children examined 6 1 4 2 4 5 日 H 4 2 7 8 2 4
Numberoflntidenceofmottledl
children enamel* * withMT* (%) -1 1 2 3 4
nU0
0
O
4 3 4 5 3 7 6 4 5 3 7 \-ヽJ , \一 . 7 9 5 2 3 1 1 4 3 ・l ′/ ./ 6 8 7 r: 日日 = 0(0 ) 0000
2(9.1) 2 0 00
4(8.5) 300
1 *MT-mottledteeth (enamel)**Mottledenamelincidencearecorrespondinglyto Dean'sclassはcation,asfollowing:± Questionable
l Verymild 2 Mila 3 Moderate 4 Severe - 1 27 -0 0
0
355表2a タイにおける飲料水弗素含有量と歯牙弗素症発症状況との関係 (1966) Numberof District SangPong Fluorinecontent (ppm)
Drys.Rainys.Mean 0.14 0.34* 0.21 0.90* 0.22 0.48* 0.22 0.32* 0.29 2.80* 0.44 0.80* 0.44 0.96* 0.52 0.80* 0.56 0.87* 0.57 1.35* BanHon 4 6 5 7 5 2 0 6 2 6 2 5 3 2 5 6 7 6 7 9 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 Numberof (%) Inciden
c
e
of -S品 蒜 tsu⊥ subjects mottlede
namelexamined Wit,h"MT ± 1 2 3 4 4 1 3 2 2 5 1 4 1 1 0.08 0.79* 0.18 0.68* 0.26 0.04 0.31 2.51* 0.33 0.42* 0.33 0.08 0.35 0.32 0.47 0.64* 0.48 0.15 0.51 0.56* 0.79 1.23* 0.91 0.76 4 3 5 1 8 1 4 6 2 4 1 4 4 4 1 4 3 2 3 5 3 5 0 8 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 5 0 4 0 2 4 5 7 2 3 3 1 1 2(50.0) 0 1(100.0) 0 2(66.7) 1 2(100.0) 1 1(50.0) 0 2(40.0) 0 1(10′0.0) 0 1(25.0) 0 1(100.0) 0 0 13(54.2) 2 7(70.0) 3 4(80.0) 2 1(25.0) 0 4(40.0) 0 2(100.0) 0 3(75.0) 0 3(60.0) 0 4(57.1) 1 1 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 5 6 0 0 2 0 2 0 0 1 1 0 0 1 0 3 0 1 0 2 0 1 0 2 0 2 1 2 1 0 2(100.0) 0 0 2 0 3(100.0) 0 0 1 2 2(66.7) 0 2 0 0 55 35(63.6) 6 10 10 9 *F concentrationrisedinrainyseason る極端 な 1例 を除 く平 均上昇 は 0.33ppm, 下 降 幅は 0.03-0.33ppm で, 平 均 0.20ppm の下 降 幅 とな って い る。弗素定量 に際す る測定誤差 は 0.05-0.06ppm であ るので明 らか に季節変 動 の あ る ことは認 め られ る。Padat地 区では,21水 源 中,弗素含 有量 の上 昇 した もの18例,下 降 し た もの3例 で,その上昇 幅は 0.05- 1.10ppmで あ る。 同 じ く上昇 幅が 1.0ppm以上 の極端 な1 例 を除 く平 均 は 0.40ppm,下 降幅 は0.05-0.38ppm,平 均下 降幅 は 0.21ppm で あ って
,3
地 区 を通 じて飲料水 中弗素量 は上昇 した ものの ほ うが下 降 した もの よ り水 源数 も多 く, その変 動 幅 も大 きい といえ るO 従 って タ イ (Chiengmai地 区)で は乾 季 よ り雨季 の ほ うが一般 に飲料水 弗 素含有 量 が高 い傾 向 にあ る といえ る。濁度 は各水源 とも, あ ま り変化 はなか ったが,変 化 した もののみ につ いて いえば,雨季 にな って濁度 の大 とな った ものの ほ うが,濁度 が小 とな った もの よ り多 か った。
8-美 濃 口ほか :熱諸 地域 にお け る歯牙 弗素症 発症 観 表2b タイにおける飲料水弗素含有量と歯牙弗素症発症状況 との関係 (1966) District
F
luorine co ntent (ppm ) Dry
s.Rainys.M ean 0.20 0.62* 0.41 0.25 0.35* 0.30 0.28 0.66* 0.47 0.31 0.68* 0.50 0.36 1.08* 0.72 0.37 0.68* 0.53 0.41 1.03* 0.72 0.41 0.72* 0.57 0.42 0.47* 0.45 0.44 0.25 0.35 Padat 0.45 1.02* 0.74 0.45 0.40 0.43 0.46 1.35* 0.91 0.50 1.60* 1.05 0.53 1.07* 0.80 0.59 0.68* 0.64 0.69 0.31 0.50 0.70 1.00* 0.85 0.73 1.40* 1.07 0.82 1.12* 0.97 0.91 1.02* 0.97 Numberof subjects examined Numberof subjects with MT (%) 1 1(100.0) 4 1(25.0) 2 0 2 1(50.0) 3 0 4 3(75.0) 2 1(50.0) 4 1( 25.0) 11 7(63.6) 6 3(50.0) 3 3(100.0) 3 2(66.7) 3 0 2 1(50.0) 1 0 4 3(75.0) 1 1(100.0) 1 1(100.0) 3 0 4 2(50.0) 4 2(50.0) 二± Incidenceof mottledenamel 1 2 3 0 0 1 1 1 1 Z 1 0 O 2 10
0
Lo
I o o l10
10
一
Oo
1 1 l 1 2 一l
一 2 0 〇 一 O 1 68 3 3(48.5) 12 4 oO
一 oio
o
o o o o oLo
一 〇 O o I o o o o 1 0 一1
1 0 3 0 0 0 一〇
一 〇 0 01o
o o o I o 1 1 0 0 1 1 2 0 1 〇 一 1 1 O E 20
0
5 9 7*F concentrationrisedinrainyseason
水 温 は雨 季 で は各地 区別 平 均 2.00-2.7oC上 昇 し,水位 も同 じ く各 地 区別 平 均 0.9m∼1.1m上 昇 したが , これ らは各 々, また は相互 にその飲料水 ql弗素 量 との 関係 を検討 した と ころ,両 者 間 に意 味 の あ る関係 を認 め る こ とは 出来 なか った。後 記 す る表 3の Ubon地 区 にお け る測定 値 は 雨季 の み の もので あ るが , その飲 料
水
中 弗素 含有 量 は Chiengmai周辺 地 区地 下 水 弗素 含有 量 の季 節 的変 動 を考 えて , この地 区で も乾 季 に弗素含有 量 が上 昇 し, したが って平 均値 が極端 に上昇 す る とい った こ とは ない もの と思 われ る。 それ は表 1に示 した学 童 検 診 の結果 に見 る歯 牙 弗素症 の発 症 が,この地 区 にお いて 極 めて低 い率 を示 して い る こ とか ら も想 像 され る。Ubon 地 区の CFI (Commlmity Fluorosis lndex 地 域 歯 牙 弗素 症 指数 )も Nong Manao地 区 :0, Surikai地 区 :0.05,Ban Kao 地 区 :0.10と極 めて低 い ところ にあ った。 もちろん この こ と につ いて は成 人 の該地 区艮 を含 め, さ らに多数 の診査 例 を得 た上 で 検討 され ね ば な らないで あ ろ う。さてChiengmai周辺 3地 区の飲 料水 源 の弗素 含有 量 を その濃 度順 に整理 し,0・05-0・14ppm
を 0.1ppm,0.15-0.24ppm を 0.2ppm- 以下 同様 に して 得 た弗素 含 有 量 0.1ppm の階程 を作 り,各 々の 階程 濃 度 に該 当す る被 検学 童 の歯 牙 弗素 症 罷 患者 数 を,Dean13) によ る 斑 状 薗 (歯 牙 弗素 症) 分 類 に 準 じて分 類 集計 し,Dean16)の 定 め た
CFI
を算 定 した 。その 乾 季 ,雨 季 お よ び その平 均 弗 素 量 に対 す る評 価 は表 4a,4b, 表3 Ubon地区における飲料水弗素含有量 とカル シ ウム硬度 (雨季) F District content ___ー_rl" (pprrl)_ 0.16 0.20 0.18 No
Ma
n
g
n
ao 0.08 0.09 0.12 0.12 1 l 1 0 0 4 4 2 2 ( 一 . F District content (ppm) (1966) Ca hardness 0.02 1.5 SriKai 0.01 0.6 0.03 3.8 0.06 0.8 0.00* 0.4 0.28 0.9 *rainwaternomark:wellwater
4Cの通 りで あ る。 また表 4Cの 関係 を図示 す る と図 4の通 りで あ って
CFI
と飲 料 水 中 弗素 含 有 量 との 問 には,後 者 の季 節 によ る変 動 を加 味 して も,一 定 の関 表4
8 タイにおける飲料水中弗素含有量 と歯牙弗素症躍患状態(
CF
I)と の関係 (乾季) Finwater (ppm) 0.1 (0.05-0.14) 0.2 (0.15-0.24) 0.3 (0.25-0.34) 0.4
(0.35-0.44) 0.5 (0.45-0.54) 0.6
(0.55-0 .64) 0.7 (0.65-0.74) 0.8 (0.75-0.84) 0.9 (0.85-0.94) 1.0
(0.95-1.04 ) 1.1
(1.05-1.14) 1.2
(1.15-1.24) 1.3 (1.25-1.34) iIE! (1.35-1.44) 1.5 (1.45-1.54 ) 1.6 (1.55・1-
1.64) 2.'8 (2.75-2.84) 358 Numberof subjects examined 2 7 7 7 4 8 1 2 2 1 7 3 1 1 1 2 2 1 寸umberof subjects with MT (%) 2(100.0) 4(57.1) ll(64.6) 7(41.2) 9(64.4) 6(75.0) 12(57.1) 12(54.5) 2(100.0) 8(72.7) 2(28.6) 3(100.0) mottled enamel 1 2 3 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 02
1 3 1 2 2 0 1 0 2 2 1 3 0 1 4 3 3 1 2 2 1 0 2 4 3 3 nU 2 4 1 3 0 0 0 1 2 3 2 1 5 3 0 2 0 0 1(50.0) 1 0 0 1(50.0) 0 0 1 - 13 0-0 0 0 4 0 4 7 4 9 0 0 0 7 3 0 6 0 4 0 4 7 8 5 0 5 6 2 0 1 0 1 1 0 0 1 1 0 2美 濃 ロ ほ か :熱 帯 地 域 に お け る歯 牙 弗 素 症 発症 閲 蓑 4b タイにお け る飲料水 中弗素 含有量 と歯 牙弗素症曜患状態 (CFI)と の関係 (雨季) Fin water (ppm) 0
.
1(
0.05-0.14) 0.2
(
0.15-0.24) 0.3(
0.25-0.34 ) 0.4(
0.35-0.44 ) 0.5(
0.45-0.54) 0.6
(
0.55-0.64) 0.7
(
0.65-0.7 4 ) 0.8(
0.75-0.8 4 ) 0.9
(
0.85-0.
94 ) Numberof subjects examined 4 2 6 0 0 6 5 7 7 1 1 2 4 3 Numberof subjects withMT (,
0
6
_
)
_
_
_ 9(64.3) 10(83.3) 10(38.5) 21(52.5) 16(53.3) 4(66.7) 2(40.0) 5(71.4) 4(57.1) Incidenceofmottled enamel L 1 2 3 4 3 3 12
0 5 2 2 1 0 1 4 4 1 0 3 6 5 7 0 5 2 8 1 0 2 1 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 3 2 0 1 3 0 0 0 表4C タイにお け る飲料 水 中弗素含有量 と歯牙弗素症罷患状態 (CFI)と の関係 (平均) Fin water (ppm) 0.1 (0.05-0.14)
0.2 (0.15-0.24) 0.3 (0.25-0.34) 0.4 (0.35-0.43) 0.5 (0.45-0.54) 0.6 (0,55-0.64) 0.7 (0 .65-0.74) 0.8 (0.75-0.84) 0.9 (0.85-0.94 ) 1.0 (0.95-1.04) 1.1 (1.05-1.14) 1.●6 (1.55-1.64) Numberof subjects examined 0 8 7 2 9 4 4 4 2 「0 2 1⊥ 1 3 2 1 1 1 Numberof subjects with∼iT(
%)
5(50.0) 10(55.6) 23(62.2) 14(63.6) 10(52.6) 7(50,0) 2(50.0) 1(25.0) 7(58.3) 1(20.0) 1(50.0) Incidenceofmottled enamel ± 1 2 3 4 0 nU 0 0 0 0 O ハU 0 0 nU O 2 4 4 1 1 0 0 2 0 0 4 1 2 5 6 3 0 0 3 0 1 1 ⊥ 4 7 4 0 2 2 1 1 0 0 0 3 0 1 3 1 0 0 1 1 0 ・1-1 9 5 9 6 8 6 0 1 0 F 8 9 5 9 7 6 6 7 5 C o o o o o o o 1 0 CFI 0 5 6 0 7 2 nU tn 3 0 0 9 7 7 2 8 8 5 2 1 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 1 係 を見 出す ことはで きない よ うで あ る。 一 方 ,地表 水 で あ る若 干 の河 川水 につ いて参考 まで に調査 したが, その結果 は表 5に示 す通 りで あ る。雨 量 の多い雨 季 において川水中
の弗素含有 量 は下 降 して い る結果 を得 , その乾季 ,- 1
3
1-
359雨季 によ る変 動 は地下 水 とは逆 の結果 を示 した。検査 に供 した試 水 は雨 季 ,乾 季 と も 同一 地点 で 同一方 法 にて採 取 ,定 量 した も ので あ る。 2. 台 湾 にお け る調査 成績 台 湾 の乾 季 にお け る学 童 弗素症 検 診結果 は表 6に示 す 通 りで あ る。 この検 診結 果 か ら得 られ た歯 牙 弗素症 発 症学 童 の飲 用 す る水 源 (地下 水 ) よ り採 水 し,乾季 ,雨季 お よび その平 均 弗素 含有 量 を求 め,歯 牙 弗素 症 発症状 態 と対 比 して表 7a,7b に示 す。 これ らの水 源 の雨季 にお け る弗素 量 を乾 季 の それ と比 較 す るに, まず高 弗素 濃 度地 2.5
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.5 FIuoride corにentrdtion (ppm) o D「y seoson ・ FqQrlny SedSOn x Mean 図4 タイ (Chiengmai地区)における飲 料水中弗素濃度 とCFIの関係区で あ るWenhsien,Jente地 区 と低 弗素 濃度地 区で あ る Yuchang,Neiwei地 区 に分 けて考 え て み ると,高 弗素 濃 度地 区のWenhsien地 区で は14水源 中弗素含 有 量 が雨 季 に上 昇 した もの 8 例 で,その上 昇 幅 は0.12- 1.92 ppm,弗素 濃度上 昇 が 1.Oppm 以上 を越 え る極端 な もの を除 く平 均 で は 0.42ppm,下 降 し た もの は
5
例 で , その幅 は0
.
18-0.56ppm,平 均0.34ppmの 下 降 が あ った。 不 変 は 1例 で あ った。先 に も記 述 した測定 誤 差 を考 慮 すれ ば弗素 量 の変 動 は,台 湾 で もか な り広 い範 囲で あ る と思 われ る。 Jente 地 区で は14水源 中弗素 濃度 の 上 昇 した もの 7例 で , その幅 は0.06-1.13ppm,極端 に 1.0 ppm以上 の上昇 を示 した 1例 を除 くと,平 均0.28ppm の上 昇 幅で ,下 降 した もの は6例 , 360 表5 タイにおける二,三主要河川水の弗素含有量 (1966) Nameofriver Pin (atChiengmai) Wan (atLampang)Yom (atSukhothai) Nan (atPitsanulok)
Mun (atUbon) 〝 (atPhimai) ThaKunNa(atLopburi) Fluorinecontent(ppm) Dryseason 8 3 6 8 1 2 2 0 0 0 1 0 Rainy Season 0.16 0.00 0.04 0.01 0.04 0.37 0.14 表6 台湾 (文賢Wenhsien,仁徳 Jente,右昌 Yuchang, 内惟Neiwei地区)における小学校学童の歯牙弗素症 検診成績 Ar ea-District Numberof children examined Wenhsien 133 Jente 120 Yuchang 111 Neiwei 103 一 13-I Numbe-ibf children with MT (%)____ー 73(54.9) 49(40.8) 13(ll.7) 19(18.4) Incidenceofmottled enamel ± 1 2 3 4 17 17 23 16 20 14 8 7 8 3 2 0 12 5 2 0 0 0 0 0
美 濃 ロ ほか :熱帯 地 域 にお け る歯牙 弗素症 発症 図 表
7
a 台湾 にお け る飲料 水 弗素 含有 量 と歯牙弗 素症発 症状 況 との関係 (1966) 川unC ●lr ▲・-.1S D Fluorineconten t (ppm) wh i 19 21 26 27 33 36 38 39 41 44 46 46 50 7竺
0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 . 0 n a hC Y ・「⊥e W・l e N Rainys.Mean 6 2 9 5 3 6 7 0 7 2 3 9 5 2 1 2 3 2 3 4 2 3 2 4 4 4 「〇 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 * * * * * * 2 2 2 3 2 5 6 1 2 9 9 2 0 7 1 2 5 2 3 5 1 2 1 3 3 5 6 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.29 0.32* 0.38 0.44* 0.41 0.36 0.58 0.56 0.69 0.19 0.74 0.34 0.75 0.06 0.79 0.37 0.92 0.32 0.98 0.72 1.05 0.54 1.24 0.36 1.29 1.
24 l 1 9 7 4 4 1 8 2 5 nU O 7 3 4 3 5 4 5 4 5 6 8 8 8 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1N
umberof subjectse
xa
mined Numberof subjects wi
th
MT (%
) 3 3(100.0) 2 1(50.0) 6 3(50.0) 1 1(100.0) 4 1(25.0) 4 3(75.0) 2 0 2 1(50.0) 5 2(40.0) 3 2(66.7) 8 4(50.0) 4 3(75.0) 5 3(60.0) 3 1(33.3) 52 28(53.8) 3 2(66.7) 4 2(50.0) 8 4(50.0) 3 3(100.0) 20 8(40.0) 4 4(100.0) 2 2(100.0) 6 3(50.0) 4 1(25.0) 3 2(66.7) 6 5(83.3) 5 3(60.0) 2 2(100.0) Incidence ofmottled enamel 1 2 3 1 0 1 0 0 2 一 1 0 0 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 000
0
0 0 0 0 0 0 1 1 0 9 20
1 0 0 101 2 0 0 1 20
3 1 0 1 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 1 1 0 4 o o o o o O 一 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 00
0
00
70 41(58.6) 22 14 500
*
F concentration risedinrainy season そ の 幅 は0.01-0.36ppm で 平 均 0.13ppm,不 変 1例 で ,こ こで は雨 季 に飲 料 水 lll弗 素 量 の増 加 傾 向 が あ った の は タ イ と同様 で あ る。 一 方 低 弗 素 濃 度地 区で あ るYuchang地 区 で は14水 源 rLl, 飲 料 水「卜弗素 含 有 量 の上 昇 した も の 6例 , そ の上 昇 幅 は0.06-0.26ppm で 1.Oppm 以 上 の もの は な く,平 均 で は 0.12ppm の上 昇 , 他 方 弗素 含 有 量 の下 降 した もの は8例 , そ の 幅 は 0・01-0.29ppm で 平 均 で は 0・12ppm と,上 下 の変 動 は 同等 で あ った。 Neiwei地 区 で は 13の水 源 中 弗 素 含有 量 の上 昇 した もの 2例 , そ の 幅 は0.03-0.06ppm で ,いず れ も測 定 誤 差 限 界 内で あ り,弗
素 含 有 量 の減 少 した水 源 は11例 で , 一一-133-- 361蓑 7b 台湾における飲料水弗素含有量 と歯牙弗素症発症状況との関係 (1966) District Wenhsien Jente Fluorinecontent (ppm) Numberof
Drys. Rainys. Mean examined
Numberof
s
u
b
j
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c
t
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聖や塑t
_sJ&r
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h
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L
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i
を
(%) Incidenceofmottled enamel 一十 1 2 3 4 0 4 6 9 1 1 8 4 4 7 2 8 8 1 6 5 5 9 1 8 0 2 5 6 3 9 8 1 0 0 1 0 1 1 1 2 1 1 1 1 1 2 * * * * * * * * 2 4 6 0 2 (U 4 0 0 0 4 6 6 3 7 5 nU 00 O 4 9 2 6 8 0 3 9 90
0 2 0 1 2 0 3 1 1 1 2 1 1 8 4 6 7 0 1 1 0 0 8 4 0 nU nU 9 4 5 0 1 2 2 2 2 4 5 6 6 8 2 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 0.34 0.40* 0.37 0.49 0.48 0.49 0.80 0.68 0.74 0.89 1.20* 1.05 1.05 1.82* 1.44 1.10 1.38* 1.24 1.26 1.44* 1.35 1.33 1.33 1.33 1.35 1.23 1.29 1.51 2.64* 2.08 1.54 1.18 1.36 1.66 1.58 1.62 1.85 1.94* 1.90 l 1 7 0 3 4 5 2 2 1 3 5 5 1 1 2 3 1 4(36.4) 3 0 24(88.9) 19(63.3) 3(100.0) 3(75.0) 4(80.0) 2(100.0) 2(100.0)8(7
2
.
7
)
3(100.0) 5(100.0) 3(60.0) 1(100.0) 110 81(73.6) 5 2(40.0) 3 3(100.0) 7 7(100.0) 3 3(100.0) 2 2(100.0) 3 3(100.0) 3 1( 33.3) 5 4( 80.0) 5 5(100.0 ) 4 4(100.0) 2 2(100.0) 8 6( 75.0) 5 2(40.0) 1 4 0 0 3 1 0 2 1 2 10
8 川 1 0 2 1 1 1 1 2 3 0 0 3 1 1⊥ 一〇
一 10 6 1 2 0 0 0 2 1 1 20
1 一 3 4 2 1 1 1 2 3 0 1 0 0 0 3 1 1 1 1 0 1 2 2 0 1 1 55 44( 80.0) 16 14 1 0 4 1 0 1 0 1 0 2 0 2 0 . 2*
F concentrationrisedinrainyseason そ の 幅 は 0.02-0.88ppm,平 均 0.40ppm で あ って ,低弗素 濃 度 地 区で は, そ の弗素 有 含量 が 雨 季 に下 降す る例 が 多 く,前 記 の ご と く高 弗 素 濃 度 地 区で は雨 季 に そ の飲 水 中弗 素 濃 度 が上 昇 す る傾 向 と相 対 す る結 果 を得 た。 濁 度 は雨 季 にな って は あ ま り変 化 な く た だJente地 区 に お いて は全 般 的 にわず か な が ら雨 季 の 濁 度 が減 少 した。 水 温 は雨 季 にお い て 各 地 区 と も平 均 1.7oC∼2.9cc の上 昇 が見 られ たO 水 位 も雨 季 には各 地 区 と も平 均 2m前 後 の上 昇 をみ た が , これ らにつ い て は水 中 弗 素 含有 量 の 消長 との 問 に関連 性 362 ー 134-糞濃 ロほ か :熱帯 地 域 に お け る歯牙 弗素症 発症 閥
は認 め三雄か った。
以上 ,台湾 にお け る飲料 水 中
弗
素含 有 量 とその水 を飲 用 す る ものの歯 牙 弗素症 発症 状 況 を,タイ にお け ると同様
,
弗素 濃 度 0.1ppmの階程 に分 散 して 集計 し, その弗素 濃 度 に対 す る CFIを計 算 した結 果 は,乾 季 ,雨 季 お よび雨 季 の平 均 それ ぞれ表 8a,8b,8Cの ご と くで あ るO
表8aの乾 季 につ いて見 るに,0.6ppm の弗素 濃 度 か ら, Dean16'の い う Positiveborderline
た る CFI0.6を越 え る もの が現 われ るが , これ は雨 季 につ いて も同株 で , 0.6ppm か ら同 義 8a 台湾における飲料水中弗素含有量と歯牙弗素症曜患状態 (CFI)と の関係 (乾季) F in water (ppm) 0.1 (0.05-0.14) 0.2 (0.15-0.24) 0.3 (0.25--0.34) 0.4 (0.35-0.44) 0.5 (0.45-0.54) 0.6 (0.55-0.64) 0.7 (0.65-0.74) 0.8 (0.75rO.84) 0.9 (0.85-0.94) 1.0 (0.95-1.04) 1.1 (1.05-1.14) 1.2 (1.15-1.24) 1.3 (1.25-1.34) 1.4 (1.35-1.44) 1.5 (1.45-1.54) 1.6 (1.55-1.64) 1.7 (1.65-1.74) 1.8 (1.75-1.84) 1.9 (1.85-1.94) 2.0 (1.95-2.04) 2.1 (2.05-2.14) 2.2 (2.15-2.24) 2.3 (2.25-2.34) Numberof subjects examined 5 9 2 8 3 4 8 7 3 8 7 2 5 9 8 8 5 5 1 3 2 2 1 3 4 1 1 363 Numberof subjects with MT (
%)
4 (80.0) 9(47.4) 17(53.1) 14(50.0) 3(100.0) 12(50.0) 13(72.2) 4(57.1) 2(66.7) 34(89.5) 32(68.1) 9(75.0) 5(100.0) 16(84.2) 8(100.0) 6(75.0) 3(60.0) 2(40.0) Incidenceofmottled enamel † 1 2 3 4nU
nU
0 00
0 0nU
0 0 00
0
0
0
0 0 00
0
0
0
0 0 0O
0
0 50
0 3 20
0
0
10
1
2 1 2 1 41
0
1 9 2 0 4 2 2 20
11
2 7 7 1 4 31
nU
7 8 3 2 7 1 1 0 1 3 6 8 6 0 7 6 2 2 6 0 4 3 2 3 31
1 1」0
10
0 0 CFI 0 6 6 2 6 9 7 7 3 3 7 5 0 1 0 1 0 0 5 3 4 4 6 3 7 5 3 6 9 7 7 3 5 8 9 3 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 1 1 0 0 0 3.00表8b 台湾 における飲料水 中弗素含有量 と歯牙弗素症発症状態 (CFI)と の関係 (雨季) F in water (ppm) 0.1 (0.05-0.14) 0.2 (0.15-0.24) 0.3
(
0.2510.34 ) 0.4(
0.35-0.44 ) 0.5(
0.45-0.54) 0.6(
0.55-0.64) 0.7(
0.65-0.74) 0.8(
0.75-0.84) 0.9(
0.85-0.94) 1.0
(
0.95-1.04) 1.1(
1.05-1.14) 1.2(
1.15-1.24) 1.3(
1.25-1.34) 1.4(
1.35-
1.44) 1.5(
1.45-
1.54) 1.6(
1.55-
1.64) 1.7(
1.65-1.74) 1.8(
1.75-1.84) 1.9(
1.85-1.94) 2.0(
1.95-2.04) 2.1
(
2.05-2.14) 2.'4(
2.35-2 .44) 2.6 (2.55-2.64) 3.'2 (3.15-3.24) Numberofs
u
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x
a
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n
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d
Numberofs
u
b ject
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hMT
(%) 10 7(70.0) 27 11(40.7) 15 8(53.3) 39 20(51.3) 20 14(70.0) 12 9(75.0) 21 13(61.1) 30 19(63.3) 8 5(63.3) 6 6(100.0) 2 5 6 1 3 6 5 7 1 2 9 4 \ノ . ヽJ . \.ノ . 0 0 7 0 0 6 0 8 6 1qL Mr ほし Hr qL H-2 4 4 1 8(80.0) 10(76.9) 3(50.0) 3(60.0) 24(88.9) Incidenceofmottled enamel ± 1 2 3 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 1 0 1 0 2 1 3 4 6 0 2 1 4 2 8 7 3 2 4 1 2 6 6 6 0 6 3 7 4 4 1 1 0 0 0 2 0 0 2 1 1 4 1 1 4 2 2 0 0 2 3 3 0 0 0 0 1 1 0 0 日 H 2 0 2 01 4 1 0 3 3 1 1 1 8(88.9) 2 2 3 1 0 4(100.0) 0 2 2 0 0 2 2(100.0) 1 1 0 0 0 0 3 3 4 0 00 4 <U 8 8 4 3 3 4 6 8 6 1 3 5 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 3 0 7 3 8 6 1 0 0 6 5 0 8 9 7 9 9 0 0 0 1 様 の傾 向が見 られ た。 もち ろん測定 調査 例数 の少 ない こと もあ って分散 は著 し く不 整 で あ るが, 全体的 に見 て飲料水 中弗素 濃度 の高低 と, これ に対 す るCFI
の問 には,タ イの場合 に見 られ る 関係 と同様 , 雨季 の弗素濃 度 に対 す るCFIの値 が, 乾 季 の時 の同一 弗素濃度 に対 す るCFIよ り低 い傾 向 はあ った。しか して飲料水 中弗素 濃度両季平 均値 に対 す るCFIの関係 は,弗素濃 度 364 - 136-美濃口ほか :熱帯地域における歯牙弗素症発症閥 表 8e 台湾における飲料水中弗素含有量と歯牙弗素症発症状態 (CFI)と の関係 (平均) F in water (ppm) 0.1 (0.05-0.14) 0.2 (0.15-0.24) 0.3 (0.25-0.34) 0.4 (0.35-0.44) 0.5 (0.45-0.54) 0.6 (0.55-0.64) 0.7 (0.65-0.74) 0.8 (0.75-0.84) 0.9 (0.85-0.94) 1.0 (0.95-1.04) ilil (1.05-1.14) 1.2 (1.15-1.24) 1.3 (1.25-1.34) 1.4 (1.35-1.44) 1.5 (1A5-1.54) 1.6 (1.55-1.64) 1.7 (1.65-1.74) 1.8 (1.75-1.84) 1.9 (1.85-1.94) 2.0 (1.95-2.04) 2.1 (2.05-2.14) 2.2 (2.15-2.24) Numberof subjects examined
NumberofL.L 、一一一-Incidenceofmottl亡、d subjects with MT (%) 5 4(80.0) 17 7(41.2) 56 27(48.2) 16 13(81.3) 29 14(48.3) 7 7(100.0) 14 9(64.3) 3 2(66.7) 30 19(63.3) 11 10(90.9) 3 3(100.0) 15 14(93.3) 7 5(71.4) 2 2(100.0) 35 30(85.7) 11 8(72.7) 4 3(75.0) 10 5(50.0) 5 5(100.0) 5 5(100.0) 2 2(100.0) enamel 1 2 3 4 3 1 0 0 0 5 2 0 0 0 14 10 3 0 0 5 7 1 0 0 7 4 3 0 0 2 1 4 0 0 7 2 0 0 0 2 0 0 0 0 4 4 6 5 0 4 4 2 0 0 1 1 1 0 0 6 4 3 1 0 2 1 0 2 0 0 2 0 0 0 4 4 12 10 0 2 3 2 1 0 0 1 2 0 0 2 1 2 0 0 2 1 1 1 0 0 2 2 1 0 1 1 0 0 0 CFI 0 6 2 2 7 0 9 3 nU 3 7 7 4 へU 1 0 5 nU nU O 5 5 2 4 7 4 0 3 3 1 7 1 0 1 0 7 0 2 6 4 8 7 0 0 0 0 0 2 0 0 1 0 1 1 1 1 1 1 1 0 1 1 0 0.5ppm を越 す と CFI0.6を越 え るよ うにな り, そ の後 は弗素 濃度 の上昇 と と もに CFIも高 く な って ,い ちお う F濃度 と CFIの間 には相 関的 関係 が存 す る とい え そ うで あ る。 以上 の関係 を 図示 す れ ば図 5の ご と くで あ る。 さ らに CFIと水 中弗素 量 (乾 季 , 雨 季 の平 均値)との相 関 を 最 少 白乗 法 によ り求 め ると,y-0.300+0.625X が得 られ た。 美 濃 口 ら7'が乾 季 において得 た実 測値 線 の代 わ りに,両 李 の平 均値 を それ に置 き換 えて 図 6に示 す 。 この図 か らも分 か るよ うに,台湾地 域 で は飲 料水 咋弗素 壷 が 0.2ppm の ご と く低 い場 合 に も, あ る程 度 の歯 牙 弗素症 の 出現 が見 られ ,年 間平 均気 温 の低 い 500-70oF の範 囲 にあ る闘係 式 よ - 137- 365
りは るか に左 に寄 って お り, 気 温 70oFの ア リゾ ナに比 して CFI0.4で は約 0.4ppm, CFIO・6の と ころで は約 0.2ppm の差 が見 られ る。 しか しXの係数 0.625はア リゾナ の それ 1.132よ り小 で あ るため, 弗素 濃度 の上昇 に伴 う CFIの増 加 は緩慢 で, 年 間 平 均気 温 57.6oF のわが国京都 附近 と同 じ 傾 向 をた どるよ うで あ る。 また これで見 る と,雨季 , お よび乾 雨両 李 の平 均 と もに, 美 濃 口 ら7'が乾 季 の調査 で述 べ て い るよ う に ,多少 のバ ラツキは あ るが,日本, ア メ リカ と同様, い ちお う弗素 量 の増加 とと も に
CFI
の数値 も増 して くる もの と 認 め ら れ た。 3. 南 イ ン ドにお け る調査 成 績 上記 の通 り,熱帯地 区にお け る歯牙 弗素 症 発症 閥 に 関す る 調査研究 の 目的 に 基 づ き,また タ イ ,台湾 の調査 によ って得 られ た結果 と対比 す るため,年 間平均気温 が さ らに高 く,人 種 , 習慣 ,地 質等 の環境 条件 も異 にす る南 イ ン ドにお け る調査 を行 な っ た 。選 ん だの はMadras州, Salem 地 区で , 年 間平 均気 温 の最 高 は92.2oF,最 低 74.9oF のMadras西 南 180マ イル の,おおむね南 緯 11030′,東経780の Salem 市 近郊 Neer mu-1likuttai地 区で あ る。 (図3,図7)
Neermullikuttai地 区は Salem の東,約 15マ イルの農 村 で brick と tile よ り成 る 家 屋 が多 く, 附近 は岩 山 と丘 陵 畠および池 沼 な どが あ って か な り起 伏 に富んで い る。 村 落 内には比 較 的立 派 な共 同の draw well が あ って, バ ケ ツで 汲 み上 げて飲料水 と し 366 0.5 1.0 l.5 2.0 2.5 FJuoridecortentrotlIOn(pprn)
(正
C ) ) X 8 PJ ! S !s oL O n i J J j .rU ⊃ UJ LU O U 0 「〇 〇 図5 台湾における飲料水中弗素濃度 と CFIの関係ODryseason ●Rainyseason xMean
6 4 2 0 8 . 6 4 2 ; -. 1 . 1 . 0 . 0 . 0 . 0 二 j U ) X a P U 這 S O J O n l J i ! U n ∈ Lu
O
U 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4l
.
t
)
Fluorideconcentmtion(ppm) 図6
歯牙弗素症発症傾向線式 地 域 纂間平岩 歯諾 窮 繰式 台湾 台南,高雄周辺 72.OoFY-0.300+0.625Ⅹ アメ リカ ア アメ リカ - 13 8-ナ 北 イ ガ ゾ 中 ノ シ リ カ ‖ ノミ ア リ イ メ 州部 ン州 70.OoFYニー0.291+1.132Ⅹ 50.OoFY-0.021+0.353Ⅹ 一一--タイ推定計算値 一一--- 台湾推定計算値美濃 □ほか :熱帯地域 におけ る歯牙 弗素症発症 閲
4y4mHe5
図7 両 イ ン ド に お け る 調 査 地 域
て使用 して い る。 井戸 に よ って は捲 き上 げ式 のWellbucketを 附設 した もの もあ った。
調査 は前 記 タ イ,台 湾 と同株 , まず Neermullikuttaiの higherlyelementaryschoolにお け
る11才∼14才学 童 の 口陸診 査 を行 ない,歯 牙 弗素症 な らび に 口佐状 態 を調査 記 録 す る とと もに,
商 牙 弗素症 の程 度分 類 の各群 相 当の代表 者 を無 作 言祝 こ選 び, その飲 悶す る水 源 に至 って かれ ら
が常用 す る 手 段 に よ って採 水 した。 この結果 , 飲 用水 源 は本学 区 に 属 す るNeermullikuttai,
Pudurお よびPallathatanurの3部 落 ,計9井戸 か ら採水 した。 な お その 内Neermullikuttai
の 1カ所 は簡単 なtapwaterも併 用 して い た。試 水 の定 量 測 作な どに関 して は,前 記 の タ イ,
台湾 の場 合 と同 じで あ る。
Neermullikuttaiの higherlyelementaryschoolの学 童265人 中,調査 した男子学童50人 の歯 牙 弗素症 発症 状況 は表 9の ど と くで あ る。 蓑 9 南 イ ン ド(Neermullikuttai)小学校学 童 の菌牙弗素症検診成績 District Numbechildrroenf examined Neermullikuttai 45 Pallatllatanur 2 Pudur 3
*
MT:mottledenamelNumberof Incidenceofmottled children enamel withA′iT* L'・...i ± 1 2 3 4 37(82.2) 2 8 9 14 4 2(100.0) 0
0
1 10
2(66.6) 10
2 00
次 に これ ら3部 落 の井水 調査 成績 は表10の通 りで あ る。採水 1966年10月6日,曇,気温 88.2oF (max),71.6oF (min)。この 内,Neermullikuttaiの no.3,4の ほか はそれ ぞれ学童 1人 の飲 用 井 水で ,該 地 区 は計
45名,Pudurは 3名 ,Pallathatanurは 2名 の学 童 の みで あ り,後 2着 は少 数 例で あ るcDで 弗
素合
有
量 お よ び Ca量 をそれ ぞれ平 均値 1.33ppm,7.26me/1,お よび 1.65ppm,10.25me/1と して取 り扱 う。
ここで タ イ, 台 湾 で試 み た と同 じよ うに, 歯 牙 弗素 症 発 症 傾 向線 式 を求 め るべ く, 南 イ ン ドにお け る飲 料水 中弗素 濃 度 と歯 牙 弗素症 発現 に関す る Venkateswarluら18)の
報
告 を参 考 に して仮 設 した もの 蓑10 南 イ ン ド(Neermullikuttai)飲料水調査成績Sourceasperlabel Tirbi d
i
t
y Resultofanalyses(macros
c
o
p
ic) F content Cacontent(ppm) (me/1) Neermullikuttai1D.W.*
2D.W . 3D.W . 4T.W .** (average) が表11,表12,お よび図8で Pudur あ る。 もっ と も Venkateswarlu 1D.W . 2D.W. 3D.W . (average) ら18)の報告 はVisakhapatnam Pallathatanllr 1D.W . 地 区 にお け る もので あ って, 該地 は北緯170-180のBengal 2D.W . (average) *D.W .:draw well ± 2.88
+
3.02 2.09 2.29 (2.57) 1.10 ± 1.87 1.02 (1.33) ± 1.73 1.56 (1.65) 6.09 7.26 10.56 6.00 (7.45) 8.08 5.95 7.76 (7.26) 7.65 12.84 (10.25)湾 に面 す るAndhra Pradesh **T.W ∴ tapwater
の一 都 市 で あ り, か れ らは この地 区の12の村 落 にお いて総 数 1,009名 の子 供 につ いて検査 す る と と もに,39の異 な った水 源 か ら計173の試 水 を得 , その飲 料 水 中 の弗素 量 を測 定 して い る。 それ によ る と この地 区の飲料 水 中弗素 濃度 は traceよ り 11.Oppm にわ た って い るが , 公 衆 衛 生 学 的 う蝕 抑 制 手 段 と して の至通 濃 度 の検 討 の 目的 で, 0.3-1.6ppm の範 囲 の もの につ いて特 表11 南 イン ドにお ける飲料水弗 素含有 量
と
歯
牙弗素症
発症状況との関 係 District Flcountorentine (pp
m) Madhavadhara* Peddanarava*Waltairuplands* Isakathota* Peddawaltair*
Gopalapatnam* Marrepalem*
Chintanippulagraharam*
Naravakota* 0.3 0.5 0.5 0.5-0.8 0.9 0.9 0.9 0.9 1.0 Chenulagraharam* 1.3
Pudur 1.33
Kothapalem* 1.4 Pallathatanur 1.65
Neermullikuttai 2.57 Numberof children exa
mi
ned 4 0 5 9 5 2 3 5 0 0 6 1 1 1 1 1 4 0 0 0 5 2 0 0 0 9 1 3 0 2 5o
f -1Lncidenceofmdtt
ledc
h
ildr
e
n
enamelwi
thMT
(% ) ± 1 20
0 0 0 12(12
.
0
)
0 12 38(76
.
0
)
0 387
3
(76
.
8
)
0 572
5
( 48
.
5
)
0 255
(4.
2
)
0 54
5
(34
.
6
)
0 262
4
( 48
.
0
)
0 241
4
(12
.
8
)
0 145
2
(51
.
5
)
0 37 0 0 0 0 0 0 0 0 02
(66
.
6
)
1 0 15
6
(93
.
3
)
0 25 0 2(100
.
0
)
0 0 1 37(8
2
.
2
)
2 8 9 3 0 0 0 4 0 0 0 0 0 3 0 0 (U 4 0 0 0 2 0 0 9 0 0 2 0 1 1 4 1 1 1 3 1*P.Venkateswarlu,D.NarayanaRao& K.RanganathaRao,Tnd.four.Med.Res・40(4): 535-548,1952.
40-美濃 □ほか :熱帯 地域 にお け る歯牙 弗素症発症 図 表12 両 イ ン ドにおける飲料水 中弗素含有量 と歯牙弗素症催患状態 (CFI)と の関係 F in water (ppm) o/3 (0.25-0.34) 0.4 (0.35-0.44) 0.5 (0.45-0.54)
0
.
6 (0.55-0
.
64) 0.7 (0
.
65-0.74) 0.8 (0
.75-0.84) 0.9 (0.85-0.94) 1.0 (0.95-1.04) 1.°3 (1.25-1.34) 1.4 (1.35-1.44 ) 1/7 (1.65-1.74) 1.'9 (1.85-1.94 )2
.
●
6
(2
.
55-2.64) Numberof children examined Numberof children with九/lT (形) 40 0(
0.0) 150 50(33.3) 95 73(76.8) 352 99(28.1) 110 15(13.6) 101 52(51.5) 60 56(93.3) 3 3(100.0) 1 1(100.0) 45 37(82.2) Incidenceofmottled enamel ± 1 2 3 4 CFI 50 0 0 0.67 57 12 4 1.75 一 一 80 19 0 0.62 - - 15 0 0 0.27 - - 37 12 3 1.21 - - 25 31 0 2.39 0 0 2 1 0 2.33 1 0 0 0 0 0.50 2 8 9 14 4 1.89に精査 して い る。 な お歯 牙 弗素症 の評 価 法 と して DentalFluorosislndexを作 って
い
るが, その基 準 を次 の ご と く定 め てい る。 Gradeormottling Normal Mild Moderate Severe Description ofmottling Nomottling
W hiteopacitiesorpatches on theenamel;very faint line (yellow)
Distinctbrown stain becomeswellestablished Besidesthewellestablished brownline,thetoothisworn out,edgearechippedoffand thereisconsiderable pitting
alloverthe enamel
これ はわれ わ れ の評 価 法 即 ち Dean13 16)のそれ とや や異 な って い るが,幸 い上記 の ご と く評
価 の基準 の記載 が あ って両 者 を対比 す る ことが 出来 る。 それ に よ る と Venkateswarluら18)の
mildはおおむね Deanの Verymild の程 度で valuation1,同 じ く moderateは De-anの moderateで Valuation 3と考 えて よ
いで あ ろ う。 (従 って ここに作 った表11,表 12お よび図 8の歯 牙 弗素症 の評価 は Venk-ateswarlu ら18)の原 著 の それ とは異 な って い る。)しか し上 の調査 な らび に文 献 か ら作 製 した南 イ ン ドにお け る飲料水 中弗素濃 度 と CFIの相 関性 を求 め る分散 図,即 ち図 8か らは Galagan ら2)の示 唆 した ど とき 傾 向を思 わせ る所 もあ るが, もとよ り明確 に認知 す るには至 らなか った。 また しか し (ノ L 0 5 0 「⊃ ∠ 卜 ー . 〇 、 ( 正 r) ) I/3 P U 這 SO J O n 一 } LJ t .J n
∈
∈ OU 0.5 1.0 1.5 2,0 2.5 FIuoridecory:en十ro十ion (ppm) 図8 南インドにおける飲料水中弗素濃度 とCFIの関係 南 イ ン ドにおいて はな にぶん実測例数 も少 な く, この ことに関 して は さ らに多数 の実 測 によ っ て解 明 され るべ き必要 が あ り,塞, 図 を呈示す るに と どめ る。 4. 飲料水 中弗素含有 量 と水 の硬 度 お よびCFI 雨季 に採水 した試料 につ いて は, その Ca硬度 を EDTA法15'に よ り 測 定 したので,それを弗 素含有 量 お よび CFI値 との関係 において検討 した。 1) タ イの飲料水 にお け る硬度Chiengmai地 区の試水 につ いて,乾 雨両 季平 均弗素濃 度,雨季 (硬 度測定時)弗素 濃度,Ca 量 (me/1)お よび CFIを表 記 す ると表 13の通 りで あ る。
2) 台湾 の飲料水 にお け る硬 度
タイ と同様 の測定値 を表 14a,14bに呈示す る。 3) 南 イ ン ド(Salem 地 区)にお ける硬度
南 イ ン ドは雨季 のみの弟素 量測定 で あ り, またCFIは前 記 の ご とき Venkateswarlu ら18)の
調査 結果 を加 え ない Neermullikuttaiとその周辺 のわれ われの実測値 のみで あ る。表 15に呈示 す る。 Ca測定値 (me/i)に2.8を乗 ずれ ば,いわゆ る ドイ ツ硬 度 に匹敵 す るが, その硬 度20以上 は 硬水 , 10以下 は軟 水 とされて い る。19)これで見 るとタイで は硬水 は全試水 中10%以下 で あ った が,軟水 は50%を越 え,従 って硬水 が少 な く軟水 の多 い結果 を得 たが,台湾 で は硬水 ,軟水 が いずれ も全試水 中30%程 度 に認 め られ,個 々につ いて見 る と, おおむね硬水地 区 と軟水地 区 に 分 け られ るよ うで あ る。南 イ ン ドで は少 数例 で あ るが いずれ も硬度 は高 か った。 370
- 1
4
2
→
美 濃 口ほか :熱帯 地域 にお け る歯牙弗素症発症 閲 Ⅳ 考 案 美 濃 日 ら8)の乾 季 にお け る
報告
rIJ,一 般 には晴天 日数 が 長 く続 くと降雨時 に比 して水
中
弗素 含有 量 の増 加 が見 られ る ことか ら,乾 季 にお いて は 雨季 よ りも高 い弗素 濃 度 が飲 料 水 に認 め られ る と推 定 して い るが, これ はわが 国, 日本 列 島 にお け る調査 成 績 か らの 類推 で あ って,大 随や, 日本 と同 じ火 山 島で あ って も熱帯
に属 す る台 湾 で は,今 回の わ れ われ の調査 即 ち雨 季 にお け る調査 成 績 は, この推 定 とは 逆 に, 2地 区を除 いてす べ て 乾 季 よ り雨 季 において全般 に 飲料 水t
i
】
弗素濃 度 が高 い結果 を得 た。 この こ とを, 全 調査 地 区で雨 季 に高 い傾 向を見 た タイ につ いて考 察 す るに, 東 南 ア ジア の地下水 の最 も大 き な特 色 の一 つ は,地 下 水 位の
高 い (地下 水面 が地表 に接近 して い る)ことで あ って20),か つ タ イの土 層 の厚 さは極 めて 大 で数百 メ ー トル にお よぶ と いわれ, バ ンコ クな どで は ま だ ボ- リングが基 底 岩 盤 に達 した
記 録が な い とい われ るほ どで あ り, また比較 的 微 粒子 の土 質 で 構 成 され て い る。20) しか も地 質 は弗素 を含 む と考 表13 タイ (Chi
e
ngma
i地区) 飲料 水弗 素含有量 と Ca量 およびCF工
の関係 District San
g Po
ng
Ba
nHo
n
Pa
dat
371(Mean ) (Rainys
e
ason) (me/1)0.24 0.34 0.56 0.90 0.35 0.48 0.27 0.32 1.55 2.80 0.62 0.80 0 6 2 6 7 6 7 9 0 0 0 0 44 43 41 38 21 34 56 32 54 01 84 一 41 30 47 50 72 53 72 57 45 35 74 43 91 05 80 64 50 85 07 97 97 w o o 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 〇 一 6 0 7 5 9 8 (×︺ 3 0 0 0 1 2.1 0.8 3.7 1.7 4.4 2.4 2 9 5 7 2 4 3 3 CFI 0.75 2.00 0.50 0.75 1.00 0.80 00 0 0 5 0 1 0 1 0 0.95 1.20 0.50 0.60 2.00 1.75 1.40 0.64 2.00 2.67 0.27 0.50 0.13 0 0.50 0 1.50 1.50 0.13 1.23 0.58 1.50 0.33 0 0.25 0 0.75 2.00 1.00 0 1.00 0.38
え られ る火 成岩 ,新期花 園岩 で あ る。21) 従 って地下水 は地 表 に近 づ くまで に微粒子 の弗 素含有土壌 との接 触時 間が長 く, 弗素溶 出の機会 が多 くな るので, か な り高濃度 の弗素 含 有地下水 が あ って も当然 で あ るが,雨季 にその含有 弟素 量 が増加す る とい うの は, 降 雨 の ため に地下水位 の上昇 が あ った場合 に温泉 の湧 出量が 増大 す る ことが しば しば観察 されて い るよ うに,地下 水位 によ って表 層下 の基 盤 中の割 れ 目や弱線 を通 って深 部 の地 下水 の上昇 を きたす ことが考 え られ る。22) また水 温 が雨季 に高 いの も大 気温 の上昇 のみ な らず この よ うな原 因が あ る ため と考 え られ る。 この こと は,水 温 の高 い深 部地下水 が 弗素 含有土壌 に接 触 して よ り 多量 の弗素 が溶解 し, しか も 深 層 の地下水 は地表 に近 い地 下水 よ り上 の理 由か ら弗素含 有 量 が 高 い と 考 え られ るの で,両 者 あい たす けて乾季 よ りも雨季 に弗素 濃 度が上昇 す 表 14a 台湾 におけ る飲料 水弗素含有量
と
Ca
量 および CFIの関係 District Wenhsien Jente Yuchang るので はなか ろ うか。雨季 に 飲料水 中弗素含有 量 が減少 す る場合 は,土壌 や岩石 の含有 す る弗化物が水 に難 潜 の型 の 場 合 な どで,水 温上昇 によ る _A 372 F content (Mean) 0 4 6 9 1 1 8 4 4 7 2 8 8 1 6 5 5 9 1 8 0 2 5 6 3 9 8 1 0 0 1 0 1 1 1 2 1 1 1 1 1 2F
co
nt
e
nt (R
ainy
s
ea
s
on) 0.72 0.54 2.06 0.80 1.02 2.40 0.94 3.20 1.60 1.80 1.04 2.36 1.96 1.93 Cahardness (me
/ 1) 6 1 5 0 9 1 3 8 7 0 0 9 9 7 0 3 5 3 0 1 2 1 1 2 1 1 1 1 日 り CFI 0.23 0 1.98 1.10 1.33 1.25 0.50 0.
75 1.00 1.00 1.83 1.40 0.90 3.00 0 0 0 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 .一 〇 〇 〇 〇 〇 〇 nU nU 0 0 0 nU 0 0 7 9 4 5 4 4 5 3 9 8 6 2 0 3 4 7 0 4 2 3 3 2 0 3 6 9 6 2 9 5 3 6 7 0 7 2 3 9 5 2 1 2 3 2 3 4 2 3 2 4 4 4 5 8 0 8 8 0 2 8 4 3 3 4 8 8 4 4 4 6 2 8 3 4 3 2 6 1 5 9 0 0 0 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 2 2 2 3 2 5 6 1 2 9 9 2 0 7 1 2 5 2 3 5 1 2 1 3 3 5 6 8 0 0 0 0 0 0 0 O 0 0 0 0 0 0 3.7 0.50 3.8 1.00 5.8 1.43 9.2 1.17 5.3 0.75 4.7 1.16 16.6 0.17 10.5 0.80 5.0 0.
70 6.2 1.50 ll.1 3.00 6.2 0.81 7.6 0.30 4.6 0.67 3.7 0.25 3.4 0.33 6.1 0.50 3.5 0.13 5.3 0.63 4.9 0 5.5 0.50 6.6 0.20 4.9 0.33 6.7 0.44 5.5 0.88 3.5 0.60 5.2 0.17美 濃 Ljほ か :熱 帯 地 域 に お け る 歯牙 _弗素 症 発症 親
溶
出 度 の増
加 が地 表 水 の補 給 に よ る水 量 増 加 に よ る希 釈 に 追 い っ けな い場 合 もあ るので は な いか と思 われ る。 次 に 地 表 水 につ い て み る と,表 5
に示 す ご と く,水 量 の 多 い雨 季 の ほ うが , そ の弗
素 含有 量 は減 少 して い るが , これ は タ イ に お い て は低水 位 の時 の河 川水 は地 下 水 に よ っ て 補 給 され, この時 は河 川岸 に お い て は河
水 位 と地 下 水 位 は ほ ぼ一 致 して い る と見 られ る。増
水時 に な る と地 下 水 位 も上 昇 す るが , これ は河 水 位 の上 昇 に よ る もの で あ って , 地 下 水 は河 水 よ り補 給 され て い る こ とに な るO この よ うfc; 表14b 台湾における飲料水弗素 含育量 と Ca量および CFIの関係 District Neiwei F content(
M
ean) l 1 9 7 4 4 1 8 2 5 0 0 7 3 4 3 5 4 5 4 5 6 8 (uU ()U 2 0 へU 0 0 0 nU 0 0 0 0 0 0 1 F content (Rainy s昌ason) 2 4 6 6 9 4 6 7 2 2 4 6 4 3 4 3 5 1 3 0 3 3 7 5 3 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 Cahardness (me/1) 9 2 3 0 5 1 8 9 5 0 8 7 7 4 9 8 8 4 9 2 3 0 8 7 6 9 1 ↓-J 「-⊥ l n U 5 8 7 5 3 n U 3 3 3 8 0 n U 5 7 3 6 3 6 5 4 1 3 5 3 5 nU
0 O 1 0 0 0 0 0 0 n U n U 1 表15 両 イ ン ド(Salem地区) における飲料水弗素含有足 と Ca量および CFIの関係 CahardnessSalem地区 F(ppm) (me/1) CFI
Neermullikuttai 2.57 8.48 1.8g
Pallathatanur 1.65 10.3 2.33
Pudur 1.87 7.
0
0.5() と きに は河 川 へ の地 下 水 流 出 は な くな るの で23), 雨 季 に お いて は これ が大 量 の雨 水 に よ る増 水 と相 ま って河川水弗
素 合有 最 を減少 す るゆ え ん とな る もの と考 え得 る。 この こ とは各 地 の上 水 道 にお い て もい え る と思
う。 今回 の 調査 に 際 し, つ いで なが ら測 定 した もの を表 16に示 す 。 表 の うち, 台 申, 台 南 は水 源 は地 下 水 ,他 は河 川水 を使 用 して い るが ,地 下 水 使 用 分 に は弗
素 量 の増 加 が み られ , 河 川 水 使 用 分 に は台 北市
以外 は減 少 が み られ て い る. 台 北市
の地 下 水 は 被 圧 地 下 水 で あ って , この被 圧 地 下 水 が河 川 の増 水 と同日封こ増圧
して増 水 時 に も地 下 水 流出と して 河 川水 に入 るの か, あ るい は台 北 市 は既 に亜 熱 帯 で あ って,
雨 季 採 水 時 は た また ま相 当長 期 F甘雨 に恵
まれ て い なか った時 で あ った の で , Fj本 に お いて見 られ る と同様 な傾 向 か ら水申弗 素最 の増 加 が起 こった の か も知 れ な い。 さて飲 料 水 弗素 含 有 量 と CFIの 闇 係 につ いて 見 る に,高
弗素 濃 度地 区で も CF工の ひ じ ょ う に低 い, 年号こは 0の もojもあ るが , これ は同一 水 源 につ い て少 な くと も20名 以上 の検 診 者 を得 るよ う望 ん だ の で あ るが,柄
イ ン ドの調査 地 区 と異 な り, 今 回 の 調査 範囲
の タ イ, 台 湾 で は部
落
内 に多数 の水 源 が あ って , 同一水
源 を使 用 す る人 数 は ご く限 られ た もので あ り, 問診 に よ り, さ らに その中で そ の水 源 だ けの 水 で育 った人 を選 び, 本石三者, 山稼 者 , 長 3帥転居者 ,幼少 者 な ー 145 - 373どを除外 したので その人数 が 極端 に減 ったためで あ る と思 われ る。即 ち例数過 少 によ る 分 散 の大 きい ことが 想 像 され る。今 後 の検診 調査 に当た っ て は, 良.期 にわ た る同一 地 区 で の精 度.の高 い調査 が望 まれ る。タ イ,台湾 それぞ れ に集成 した飲 料水 弗素含有 量 とCFI の関係 は 表 4a,4b,4C および 図4,お よび表 8a,8b,8Cおよ び図5,
図6
に示 した通 りで あ る。 次 に水 の硬 度 と水 中弗素 含 有 量 な らび に CFIの 関係 に つ いて見 ると, イ ン ドは除外 して, タイおよび台 湾 につ い 表16 タイ,カンボジア,ホンコン,台湾各国の都市 における水道水弗素含有量 (1966) Nameofcity Chiengmai Sukhothai Pitsanulok Bangkok Ubon Khorat Lopburi Ayutthaya Sュem-Reap Phnom-Penb Rawloon Taipel Taichun Tainan Kaohsiung HuarenTh
ai
l
a
nd
Camb
o
di
a
Ho
n
gk
o
n
g
Tai
wa
n
ド1.Jりrll一し.LL。lltL11L・ppm) Dryseason Rainyseason 28 18 24 35 一 〇 〇 〇 〇 0 7 0 1 0 0 3 6 2 0 5 1 2 1 4 4 1 0 0 0 0 0 2 3 2 1 8 4 9 0 0 0 0 1 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 2 2 0 0 6 8 3 3 8 4 2 0 0 0 0 0 0 て,表13お よび表 14a,14bか ら, いわゆ る硬水 (ドイ ツ硬 度20以上 )と非 硬水 に分 け, それぞ れ の分散 を図示 す ると図 9, 図10, 図1
1, 図12の通 りで あ る。硬 度 を測定 したの は雨季 の試 料 よ りで あ って,飲料水 弗素 含有 量 は 当然雨 季 の もので あ る。 硬水 の場 合 は,タイ,台湾両 地域 と も弗素 濃度 とCFIの問 に一定 の相 関性 を認 め 難 か った 。 軟水 の場 合 , タイにおいて はや は り弗素 濃度 とCFIの問 に相 関 は掴 み難 か ったが (図10), 台 湾 に おいて は 飲料水 弗素濃 度 の上昇 とCFI値 の増加 には関連 が あ るよ うに 思 われ る。 タイ, 台湾 にお け る水 の硬 度 が, 弗素 濃度 と CFIの関係 に及 ぼす影響 につ いて考 察 したが, 飲料水 中弗素 含有 量 が少 ない場 所 で は,水 の硬 軟 は歯 牙 弗素症 発現 に直 接 の影響 を与 え る とは考 え ら れ なか った。さて今 回調査 を追 加 した南 イ ン ドSalem か ら北部 , 北 東海岸 (Madras,Nellore)地 区は, 1936年 来 高 弗素濃 度地帯 で あ る ことが知 られて お り24,25), 現在 イ ン ドにおいて知 られて い る飲
料水 弗素地 帯 を挙 げ ると次 の よ うな所 が あ る。 Madras Salem,Coiml⊃atore Mysore Chintamani,Madhuglri Kerala
46-美 濃 Uほ か :熱 昔地 域 に お け る歯牙弗 素 症 発症 闘 1.0 1.5 2.0 2.5 50 Ffuorideconcentrdtion (ppm) ( こ C )一 X a P Ⅷ S ⅦS n R )コ Fi 0 「⊃ 7〇 (ノ L 0 「 ⊃ っ ∠ 0 ] 1 !∪ コ ∈
∈0
0 0 0.5 図9 タイ(Chiengmai地 区)硬水水源 の飲料水弗素濃 度 と CFIの 関係 (Ca7.Ome/1以上 ) ( こ J ) X a P u 一 憲 2 0 nこ 0 5 0 7〇 2 2 ・Tj ∩) \ ‡ 「萱亡β
0 0.5 l.0 i.5 2.0 2.5 3,0 Fh」oride Concen十ru十jon (ppm) 図11 台湾硬水水源 の飲料水 弗素濃度 とCFIの関係 (Ca7.Ome/
1
以上)へノL (ノ∠ ∩) ≡ ,)′ 盲 「 ) L J t r 蔓 」 0 コ こ [ ) 二」 「l ∈ u JO ,) 二 ・ n ) さ P J , S !52 ︹) n Lj 0
5
0 つ○
●
●
0 0 0 ●○
●
t)O●●●
●
●
●
o
●
●
●
0
●
0 1 /●
●
0
0.5 1 1.5 2.0 ?,5 5.0 FluorFdecor忙P/・tr(出orl(i)「)-†L) ○く∴C¶e/′1 ・ く 5bmer 図10 タ イ (Chiengmai地 区) 非硬水水 源uj飲料水弗素濃度 とCFIの関係 (Ca7.Ome/1
以下) 「 L J 0 2 (∠ 5 . 0 主 ∪ コ LU ∈ O J 0 0.5 1.0 15 2.0 2.5 3.0 FIuork]eco[centr抽 o∩ (ppm) 。く7.0m㌢1・
く56me/l 図12 台湾非硬水水源 の飲料 水弗素濃度 とCFIの関係 (Ca7.0nle/1以下)Andhra Pradesh Anantapur,Cuddaph,Karnool,Nellore,Nalgonda,W arrangel
Gujarat Bhavnagar
Punjab Bhatinda,Ferozepur,Sangrur,Hissar
ま た Nellore地 区 で は 子供 の歯 牙 弗素 症 や成人
o
J骨 疾 患 園子 に闇 す る詳 細 な報 jlh-・が あ って ,園
牙
弗 素 症 が 常 に 存在 す るの・Lま弗
素 が 1ppm 以 L含 まれ る水 を飲用 す る所 ,そ C))程 度 は飲 料 水中弗素 濃 度 と比 例 し,6ppm以上 で は乳 歯 も弗素 中毒症 を示 す ことが 報告 され て い る。26) しか しこの疾 患 の発現 の重 篤 さは, 住民 の経済 力 と栄 養状 態 に も関係 が あ り,職 業 や食 品申 の VitaminC の欠 乏 も見 逃 がす ことが 出来 な い。26) また飲 料水 弗素 と弗素 中毒症 の 関係 の深 い ことは もち ろん なが ら, 同 じ
弗
素 量 で も英米 と異 な りイ ン ドにおいて はは るか に高 度 の症 状 を示 す こと も知 られ て い る。24)既 に この よ うな歯 牙 弗素 症 と飲料 水 弗素 との関係 には介在 すべ き多 くの因子 の あ る ことは こ こに おいて もよ く検 討 され て い る。 また表 層水 源 は一 般 にわず か しか 弗素 化 合 物 を含 ん で い な いが, 種 々の鉱 物 質 と結合 した弗化 物 の存 在 が極 めて 不 規則 に分 布 して い るイ ン ドの よ うな土 地27)に おいて は,今 回調査 した よ うな水 源 の深 い井水 の地帯 な ど で は,特 に弗化 物含 有 量 が 多 くて, 弗素症 の改 善 には州 政府 の援 助 の下 に種 々の弗素 除去 方 法 が考案 , 実 施 され て い るよ うで あ り, また実 際 その方 面 の業 績 は枚挙 に い とまが ない 。28,29' 従 って わ れ われ は これ らの文 献 を参 考 に,今 回 の調査 研究 の 目的 た る歯 牙 弗素症 の発症 閥 の検 討 の た め の調査 地 を,これ ら弗素 中毒 地帯 の周辺 の低 弗素地 帯 に求 め たので あ るが, な お 1・5ppm 以上 の弗素 含有 地 帯 で あ り,本 論 文 の所 期 の 目的 た る発症 閥 を解 明す るに は不適 当で あ り, 今 後 の調査 に まつ所 が 多 いが,文 献 的 に種 々の検 討 が可 能 で あ った。 こ こに引用 した Venkates-warluら18)に よ るVisakhapatnamお よび そ の suburban地 区 の3-14才 の1,009人 に及 ぶ子
供 の検査 で は,う蝕 と歯 牙弗素症 の発 生 頻 度 は,飲 料水 の弗 素 量 が 同 じで も大 きい差 が あ る こ と
を示 して い る。 しか しう蝕 の発 :生率 は その CFIと逆 比 例 的 に変 わ る と し, 至適 弗素 濃 度 は0.5
-0.8ppm と して い るが, 今 回 の文献 的算定 を加 え たわれ われ の作 った分 散 図 に仮 に 傾 向線 を
引 くとす れ ば, 図 8か らお よそ CFI0.4の borderlineで 似 た よ うな値 が得 られ るので は ない
だ ろ うか。
さて台 湾 , タ イ,南 イ ン ド各 地 にお け る歯 牙 弗素 症 の発 症 と飲 料水
中弗
素 量 との関係 につ き,そ の調査 成 績 を総 括 整理 して み る と, 台 湾 に おい て は弗素 濃 度 と CFIとの間 には相 関 が認 め
られ,歯 牙 弗素症 のnegativeborderlineで あ るCFI0.4の弗素濃 度 は 0.15ppm,positivebor
-derlineで あ るCFI0.6の弗素 濃 度 は 0.47ppm とな って い る。 と ころが タ イで は低 弗素 濃 度 ,
例 え ば0.2-0.5ppm の間 で もCFIは高 く0.75-0.90とな り,既 に positiveborderlineを は る
か に越 えて い る所 が あ る。さ らに弗素 濃度 の高 い場 合 で も必 ず しもCFIは大 とな らず ,弗素 濃
度 と CFIとの問 に一 定 の関係 を認 め る ことが 出来 なか った。 イ ン ドにおいて もタ イ に お け る
と同様 ,CFIと弗素濃 度 の問 に相 関 を思 わせ る関係 を 掴 む に は至 らず, 0.5ppm で既 に CFI
0.67,0.7ppmで CFI1.75と高 く歯 牙 弗素 症 のborderlineを決定 す る ことは 出来 なか ったが , か な り低 い もので あ る ことは推 測 され る。 これ らの結 果 を総 括 す ると次 の よ うで あ る。即 ち年
間平 均 気 温 72oFの台 湾南 部 で は飲 料水 弗素 濃 度 とCFIとは相 関す るが ,歯 牙 弗素 症 発 症 開催
はnegativeborderline0.47ppm とか な り低 い。 しか し台 湾 よ りさ らに年 間平 均 気 温 の高 い タ
イ(78oF),南 イ ン ド(84oF)で は飲料 水 弗素 濃 度 とCFIは相 関 を認 め られず , か な り低 い弗素
-美濃 口ほか :熱帯地域にお ける蘭牙 弗素症発症 閥 濃 度 に おい て も歯 牙 弗素 症 発現 が観 察 され , そ の 聞値 を決 定 す る ことは困 難 で あ った。 この こ とか ら気 温 の高 い熱 帯 地 域 に お け る苗 牙 弗 素 症 の 発症 に は,水
中
弗素 の存 在 は もち ろ/L算 I-義 的意 味 を もつ もので あ るが , 高 温 環 境 に お け る水 分 摂 取 の 閏7RiiTiif, これ ら地 域 に お け る栄 養 の特 殊 条 件 な ど が制次的 な jT3 轡 囚千 と して 車要 な 闇 係 ノ封守って い る こ と も考 え られ る。 わ れ わ れ の 今 回 の目的が 苗 牙弗素症 発 症 閥 の決定 で あ る と と もに, この椎 を基 礎 に これ ら 地 域 に お け る上 水道弗
素 化 の可 能 性 を検 討 す る こ とで あ ったが , 台 湾 を隙 い て , タ イ, 用 イ ン ドの ご と き高温
地 域 で は糞症
閥 の決 定 は困難 で あ り. ご く微 量 の弗
素 さえ も苗
牙
弗
素 症U封戊関 と もな り うるの で , う蝕 予 防方 法 と して の上 水道 弗素 化 に 当 た って は憤-:EiiIな前 E,FEll]査, 住 艮 の栄
養 の 清市 な門 理 が必 要 で あ ろ う。 さ らに換 言 す れ ば,苗
牙弗 素症 発症 閥 が 決 定 出 来 な い とい う こ とは, 水 道 弗素 化 の不 可 能性 を少 な くと も現 状 で は示 唆 す る とい って過 言で は なか ろ う。 し か しまた一 方Dean
ら30' ,年
尾 12)な ど も示 す ご と く同一 水源 に おい て も年 冊 に そ の弗素 含有 最 を変 動 し, 今回 の 調査 の ご と く乾, 雨季それ ぞ れ ILl匠)調査 結果 で論 ず るの もー早計 で あ ろ う し, また上 記 の ご と く広 く他 の端 境机 上
栄養 ,経済 状 態 をふ まえ た 長 期 にわ た る調査 研 究 に よ り, 弗素 化 至 通 濃 度 決定 の た め の市 jiil'・fL-こ--一囚/JL-jI押出す る期 待 を/jJr支索 す る もcj_)で は な いO む す び 1) 飲 料水弗
素 化 の至
通弗素 濃度 決定
山 た めC/-j基礎 的質 料を得
るた め,熱
帯地域
に お け る桃冴 弗素,
j
l
E発症 閥 を求 め る実 地 調査 を行 な った。年 間平 均 気 温
7
8o
F
の タ イ,Chi
engmai
附近 お よ び 同 じ く72o
F
の中 華 民 国 台 湾 省,有、
乱高 雛 附 近 の熱 帯 地 域 に お いて
,84
カ所 の水 源 (地 下 水 ) の水中
弗 素量 を乾季 ,雨
季 の2
回 にわ た り
測
定 し, これ と歯牙 弗 素 症 発症 状 態 との 関係 につ き調査 検 討 した。雨
季 に採 取 した水につ い て は硬 度 も測 定 したO な お, さ らに熱 帯 oj
年問
平 均 支揃え84o
F
の南 イ ン ドMadr
as
州Sal
em
附近 に おい て 雨 季 後 の採 水 に よ る 飲 料 水邦
素 量 と 学 童苗
牙 弗素 症 の 調査 を 追加検討
した。 3) 雨 季 に お け る地下 水 弗素 合 有 墨 は,全 般 的 に乾 季 よ り増 加 す る但抽」が あ ったo た だ し, 台 湾 の低 弗 素潰 度 地 域 で は雨
季 の ほ うが乾 季 よ りそ の弗
索最 は減 少 の傾 向が あ った。 参 考 まで に調査 した地 表 水 は, お おむ 汀 雨季 の ほ うが乾 季 よ り弗
素 含有
量が 低い 値 を示 した。4
)
飲 料 水 濁度は雨
季,
乾季 不 変 の もの が 多 く,水沢
お よ び水 位 は ほ とん どが雨
季 に上 昇 した が , これ らは水 中 弗素 含有量
二の増 減 との
問 に一定 の関
係 は なか った。5)
台湾に おい て は 水 申 弗素 量が0.
5ppm
を越 え る と IlJl:1牙 弗素 症 危 険最
た るCFIO.
6
以上 の も のが 現 わ れ て くるが ,タ イ に お いて は ○ じ ょ うに低 い 弗 素量 で も異 常 に高 いCFI
を示 す と こ ろが あ る。南 イ ン ドで は限 られ た場
所 だ けの
測 定 値 で いず れ も水中
弗
素 嵐 が1
.
5ppm
以上 あ り,従 ってCFI
も高 く歯 牙 弗 素症 発 症 観値 の研究 に は不 向 きで あ った。 - 149 - 3776) タ イ お よ び台湾 で は硬 水 で な い水 源 の弗素 含 有 量 と CFI は相 関性 を認 め たが , 硬 水 の場
合 に は そ の弗 素 含 有 量 に対 す る CFIの分 散 は大 き く相 関性 が見 出 し難 か った。
7) 年 間平 均 気 温 72oF の台 湾 , 台 南 , 高 雄 附近 で は, 水
中
弗素 含有 量 と CFI値 は相 関 す るが , 年 間平 均 気 温 78oF の タ イ Chiengmai附近 で は両 者 間 に相 関 を認 め なか った。 一 万 年
間平 均 気 温 84oFの南 イ ン ドにつ い て は文 献 的 考 察 を加 え て水中 弗素 量 とCFIの相 関性 につ い て 調 査 した が, 弗素 量 0.5ppm 以上 で は両 者 の関係 に一 定 の傾 向 を見 出 し得 な か った. 8) 以上 の結 果 を総 合 す る と, 歯 牙 弗 素 症 の発 症 は台 湾 で は飲 料 水 弗素 濃 度 約 0.5ppm で あ っ た が , タ イ, 南 イ ン ドで は発 症 閥値 を 決 定 出来 な か った。
謝
辞
お わ りに あ た り, 本 調査 に御 援 助 を賜 わ った京都 大学 東 南 ア ジア 研 究 セ ンタ ー所 長 岩 村 忍 教 授 な らび に本 間 武 教授 , 現 地 に あ って 関係 官 庁 との連 絡 お よ び公 私 共 に終 始 倒 協 力 , 御 指 導 を いた だ い た石 井 米 雄 教授 に深 甚 な る謝 意 を表 します 。 文 献1) Maier,F.J."Fluoridation ofPublicWaterSupplies,"I.A.W.W .,45:1120-1132,1950. 2) Galagan,D.J.andG.G.Lamson,Jr."ClimateandEndemicDentalFluorosis,"Pub.Hlth.
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