トクヤマ健康保険組合の
扶養認定基準概要説明資料
トクヤマ健康保険組合
平成26年9月1日作成
●被扶養者とは
被保険者の収入によって生活している家
族は「被扶養者」として健康保険の給付を受
けることができます。
ただし、家族なら誰でも健康保険の被扶養
者として認定されるというものではなく、法律
等で決まっている一定の条件を満たすこと
等で決まっている一定の条件を満たすこと
が必要です。
健康保険の扶養家族は会社の扶養手当の
対象や税法上の扶養家族とは基準が異なり
ます。
●被扶養者の認定基準
被扶養者として認定を受けるためには、次の
いずれの条件も満たす必要があります。
健保組合は次の項目に沿って総合的かつ厳
正に審査した上で被扶養者に該当するかどう
かを判断します。
<認定条件>
1.その家族は健康保険法に定める被扶養者の範囲であること。
2.後期高齢者に該当していないこと。
3.被保険者がその家族を扶養せざるを得ない理由があること。
4.被保険者がその家族を経済的に主として扶養している事実があること
(=その家族の生活費を主として負担していること)。
5.被保険者には継続的にその家族を養う経済的扶養能力があること。
6.その家族の年収は被保険者の年収の
1/2未満であること。
7.その家族の収入は年間
130万円未満(60歳以上又は59歳以下の障害
年金受給者は年間
180万円未満)であること。
●被扶養者の範囲
被扶養者の範囲は法律で決められていて、被
保険者と同居でなくてもよい人と、同居であること
が条件の人がいます。
<同居でなくてもよい人>
1.配偶者(内縁を含む)
2.子(養子を含む)・孫・弟妹
2.子(養子を含む)・孫・弟妹
3.父母(養父母を含む)等の直系尊属
<同居であることが条件の人>
1.上記以外の三親等内の親族(義父母・兄姉等)
2.内縁の配偶者の父母、連れ子
3.内縁の配偶者死亡後のその父母、連れ子
◆被扶養者として認められる三親等内の親族範囲図◆
●
18歳以上60歳未満の家族
健康保険の被扶養者に該当する方は通常、
(
1)配偶者、(2)18歳未満の子、(3)60歳以上の
家族です。
18歳以上60歳未満の方は就労可能な
年齢にあり、被保険者の経済的支援がなくても
自立して生活できる場合が多くあります。このた
め、被扶養者になるためには書類の提出により
就労できない状態にあることを証明し、被保険者
が生活費のほとんどを援助しなくてはならない状
態にあることの申告が必要です。
●被扶養者の収入
1.収入の範囲
(申請以後
1年間の年収見込み額)
(1)給与収入(通勤交通費等の非課税収入及び賞与を含む) (2)各種年金収入(厚生年金、国民年金、公務員等の共済年金、農業者年金、船員年金、石炭鉱 業年金、 議員年金、労働者災害補償年金、企業年金、各種の恩給、自社年金、非課税扱 いの遺族年金・障害年金、私的年金等) (3)事業収入(農業・漁業・商業・工業等自家営業に基づく収入、また保険の外交等自由業に基づ く収入) く収入) (4)不動産収入(土地・家屋・駐車場等の賃貸収入) (5)利子収入(預貯金・有価証券利子等) (6)配当収入(株主配当等) (7)雑収入(原稿料・印税・講演料等) (8)健康保険の傷病手当金 (9)雇用保険の失業等給付 (10)その他継続性のある収入2.被扶養者の収入限度額
■1人あたりの収入限度額(厚生労働省通達に基づく)
被扶養者の年齢
収入限度額
59歳以下 年間130万円未満 (目安として月額108,334円未満) (目安として月額108,334円未満) 60歳以上 (又は59歳以下の障害年金受給者) 年間180万円未満 (目安として月額150,000円未満)申請以後
1年間の年収見込み額を推測します。
(直近3ヵ月の収入も参考にします)■年間収入算出のイメージ
【年収の算出方法】
①給与収入 : {(直近3ヵ月の総支給額の合計)×4)}+(賞与×支給されている回数) ※給与、賞与とも、税金等控除前の総収入額(通勤交通費も含む) ②各種年金収入 : 介護保険料及び税金控除前の支給金額 ③事業収入・雑収入 : (総収入-当健保組合が認める必要経費 ) ④不動産収入: (総収入-当健保組合が認める必要経費 ) ⑤利子・配当収入: 税金控除前の総収入額 ⑥健康保険の傷病手当金 : 給付日額×365日 ⑦雇用保険の失業等給付 : 給付日額×365日 ⑧その他継続性のある収入 : 税金控除前の総収入額家族が別居している場合は、認定条件として被保険者が継続的な仕送りでその 家族の生活費を主として負担している事実が必要になります。仕送り方法は金融 機関からの振込みとし、該当家族の口座へ毎月定期的・継続的に家族の収入以 上の金額を仕送りしていることが必要です。 (※注意) 上記条件を満たしても、健保組合で扶養の事実が確認できないときは認定不可となる場合があります。 いつ、誰から誰に、いくら支払ったかが確認出来る、公的仕送り証明書が必要となります。 ●家族の年収が72万円未満の場合の仕送り下 該当者(人数) 仕送り下限基準額 1人 5.5万円/月 ●家族の年収が65万円未満の場合の仕送り下限額● (参考資料)
●仕送り基準額
<別居であるが仕送りを証明するものが免除されるケース> A.単身赴任・3ヵ月以上の長期出張による別居 B.子供の進学による別居 C.里帰り出産・介護による別居 D.長期入院・病気療養による別居 E.特例扱い施設入所による別居(以下に該当する施設) ・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) ・介護老人保健施設 ・介護療養型医療施設 ・身体(知的)障害者更正施設 72 限基準額●1人 5.5万円/月●扶養認定日
「被扶養者届(認定)」及び必要書類一式が
提出され、健保組合が扶養の事実を認めた日
が認定日となります。
ただし、 出生においては出生年月日を認定日
とします。
とします。
(※注意)
事由発生後は
5日以内
に速やかに書類
を提出してください。
●扶養削除日
就職・収入オーバー・その他の理由で被扶養者の資
格がなくなった場合は、直ちに「被扶養者届
(削除) 」及
び保険証を返却してください。削除日は健保組合が資
格喪失の事実を確認した日となります。
ただし、
(
1)死亡においては死亡日の翌日を削除日とします。
(
2)被扶養者が就職して保険証が発行された場合は、
(
2)被扶養者が就職して保険証が発行された場合は、
その資格取得日を削除日とします。
(※注意)
被扶養者の資格が既になくなっているのにもかかわら
ず直ちに届出をしなかった場合は、遡って資格が取り消
され、当該期間にわたって発生した医療費の全額及び
その他給付金を過去に遡及し返還しなくてはなりません。
[例] 健保組合の被保険者Aさんの奥さんであるBさんは専業主婦でしたが、4月1日よ りパートに出たところ、年間の収入見込額が被扶養者の認定基準である130万円を オーバーしてしまいました。しかしAさんは被扶養者認定取消の手続きを忘れ てしまい、 Bさんもそれまでのご主人の保険証を使用 していました。その間の医療費は10万円 (本人負担3万円、健保組合負担7万円)でした。Aさんは後日これに気付いて、 10月20日にようやく被扶養者認定取消の手続きを行い、Bさんは新たに自分で国民 健康保険に加入しました。
◆取消の申請が遅れると・・・
◆4月1日から10月20日は、 間違って使用した場合その効力がさかのぼって無効とな ります(Bさんはトクヤマ健保組合の保険証を使用できません)。その結果、Aさんは 健保組合へ健保組合負担分(7万円)を返還しなければいけません。健保組合から送 られる請求書により医療費を返還してください。 ◆この期間のBさんの医療保険については、他の医療保険(このケースでは国民健康 保険)にさかのぼって加入しなければなりません。 なお、トクヤマ健保組合へ医療費返還した後、その分の医療費を他の医療保険へ請求 できますが、さかのぼる期間が長期間になった場合は、他の医療保険へ請求できなくな ることがあります。(請求ができるかどうかは、他の医療保険に確認してください) ◆また、Bさんのように被扶養配偶者である場合は同時に国民年金第3号被保険者と なりますが、被扶養者認定や認定取消に伴なう国民年金の手続きを正しく行わないと 、 国民年金の加入期間に空白期間ができる場合があり、将来受け取る国民年金が減っ たり受け取れなくなることがあります。また国民年金にさかのぼって加入する場合は、 国民健康保険などと同様に多額の保険料を支払う必要があります このようなことがないよう、必ず事実が発生したら速やかに被扶養者認定取消の手続き 等を行ってください。