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(1)

乳児重症ミオクロニーてんかんに対す

乳児重症ミオク

てんかんに対す

る新たな治療法確立のための研究

主任研究者 井上有史 課題番号 H19-臨床試験-一般-003 (演者)国立病院機構静岡てんかん神経医療センター 副院長 井上有史

(2)

乳児重症ミオクロニーてんかんとは?

乳児重症ミオクロニ

てんかんとは?

• 乳児期発症、発熱過敏乳児期発症、発熱過敏 • 頻回にけいれん発作を反復、しばしば 重積をおこし緊急治療を必要とする 重積をおこし緊急治療を必要とする • 死亡率は16-18%:てんかん発作・突然死 • 頻回のてんかん発作で、急速に身体 的・知的な退行が生じる 的 知的な退行が生じる • ナトリウムチャンネル(SCN1A)の異常 辺縁群を含め 日本に 人 • 辺縁群を含め、日本に3000-4000人 • 既存の抗てんかん薬はほとんど無効 • Stiripentol(STP)が本疾患の治療薬として EUで承認 EUで承認

(3)

研究目的

研究目的

乳児重症ミオクロニーてんかんの治療状況を 調査し、新薬導入の必要性を明らかにすると ともに EUで本疾患の希少疾病治療薬として ともに、EUで本疾患の希少疾病治療薬として 市販されたStiripentolの臨床試験を行い、日 本において適切な治験が行われるための資料 および準備態勢を整えることを目的とした および準備態勢を整えることを目的とした。

(4)

研究方法

研究方法

本研究では、 1)研究協力施設における実態調査を行い、患者数、治療状 況 新薬導入の必要性について調査する 況、新薬導入の必要性について調査する。 2)臨床研究を行うための各施設での基盤整備、治験を想定行 各 備 治 した事務作業(試験薬概要書、臨床研究実施計画書の作成 など)を行う。 3)臨床研究実施計画書に沿って本薬のcompassionate useを 行い 円滑な治験遂行のための資料として役立てる 行い、円滑な治験遂行のための資料として役立てる。 4)臨床研究に必要な血中濃度測定法の確立、CYPの遺伝子多 型による影響などを調べる。 5)具体的な本邦導入方法についての検討を行う 5)具体的な本邦導入方法についての検討を行う。

(5)

[倫理面への配慮]

本研究は臨床研究の倫理指針および疫学 本研究は臨床研究の倫理指針および疫学 研究の倫理指針に則り、各施設の倫理委 員会で承認を得 参加 自由 保障 個 員会で承認を得、参加の自由の保障、個 人情報の取り扱いに十分留意しながら、 同意を得て行った。遺伝子多型に関する 研究も倫理委員会による承認を得た。 研究も倫理委員会による承認を得た。

(6)

研究成果

考察

研究成果・考察

(7)

研究協力施設における実態調査

研究協力施設における実態調査

•2006年に受診した患者のうち薬剤効果が把 握された112症例(中核群73例)について既 握された112症例(中核群73例)について既 存薬の効果を検証 •発病は6(2-18)ヶ月病 ( )ヶ •調査時年齢15(1-46)歳調査時年齢15(1 46)歳

(8)

研究協力施設における実態調査

研究協力施設における実態調査

・けいれん発作:112/112 (100%) ・けいれん重積:99/110 (90%) ・ミオクロニー発作:81/108 (75%) ・複雑部分発作:93/108 (86%) ・知的障害:83/92 (87%) 軽度21、中等度22、重度40

(9)

各種抗てんかん薬のけいれんに対する効果

各種抗てんかん薬のけいれんに対する効果

120

各種抗てんかん薬のけ れんに対する効果

各種抗てんかん薬のけいれんに対する効果

100 120 60 80 40 60 free >50% reduction 25% reduction 0 20 25% reduction no effect aggravated VPA ZNS PB PRM CBZ PHT CZP CLB NZP DZP CLP AZA Br free 1 1 1 2 5 >50% reduction 23 9 5 1 2 5 8 14 3 5 1 0 16 25% reduction 40 15 16 4 2 5 15 12 6 6 4 7 19 no effect 43 49 50 23 57 42 46 28 18 10 10 19 15 aggravated 3 3 1 2 1 2 → 新薬導入の必要性あり

(10)

臨床研究基盤整備

臨床研究基盤整備

治験を想定した臨床研究基盤整備 - ネットワークによる研究体制の確認 - ネットワークによる研究体制の確認 - IRB等の整備およびスタッフ教育 治験 想定 事務作業 治験を想定した事務作業 - Stiripentol概要書等の翻訳整備Stiripentol概要書等の翻訳整備 臨床研究実施計画書を作成

(11)

新規薬物Stiripentol

構造式

4,4 –dimethyl -1 -[(3,4 methylenedioxy) 4,4 dimethyl 1 [(3,4 methylenedioxy) phenyl] -1 –penten -3 -ol (C14H18O3; 234.29)

• フランスBiocodex Laboratories • 作用機序:GABA作動性シナプス後電流の増加、GABAチャンネ作用機序 作動性 後電流 増加、 チャ ネ ルレセプターの開放持続 P450チトクロ ムを阻害(CYP2C19およびCYP3A4) • P450チトクロームを阻害(CYP2C19およびCYP3A4) • 99%は血漿蛋白結合、Michelis-Mentenタイプの動態 • 副作用:消化器症状、神経行動障害:併用薬剤の減量で改善 • 2001年にOrphan薬承認 2007年に販売承認(EU) • 2001年にOrphan薬承認、2007年に販売承認(EU) • 適応は乳児重症ミオクロニーてんかん

(12)

Stiripentol – 乳児重症ミオクロニーてんかん におけるプラセボ対照比較試験

Chiron et al. Lancet 2000

バルプロ酸 プラセボ 20 +クロバザム プラセボ 21 Stiripentol 21 プラセボ Stiripentol p 50%以上発作減少 5% 71% <2 10-5 50%以上発作減少 5% 71% <2.10 5 発作頻度減少率 +7% -70% <0.05 発作消失 0 9 2年後効果は50%で保たれ、耐容性は75%

(13)

Stiripentol – 乳児重症ミオクロニーてんかんに おけるプラセボ対照比較試験

Chiron et al. Lancet 2000; Italian study, 2002

バルプロ酸 プラセボ 20 (11) +クロバザム プラセボ 21 (11) Stiripentol 21 (11) プラセボ Stiripentol p 50%以上発作減少 5% (1%) 71% (64%) <2 10-5 (< 00002) 50%以上発作減少 5% (1%) 71% (64%) <2.10 5 (<.00002) 発作頻度減少率 +7% (0%) -70% (-74%) <0.05 (<.001) 発作消失 0 9

(14)

臨床研究実施プロトコール 臨床研究実施プロトコ ル Stiripentolp 参加条件 参加条件 ・1歳以上の乳児重症ミオクロニーてんかん患児 ・月4回以上のけいれん発作月 回以 け れ 発作 ・併用薬1種類以上3剤以下 ・他の病気、特にアレルギーや肝臓疾患、腎臓疾患がない

(15)

投与前 初期投与期 維持(継続)投与期 試験終了時 追跡調査 -4週 0週 用量固定 週(X)* X+4週 用量固定 4週後(Y) Y+4週 中止決定時 終了後12週以内 来院 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 来院 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 説明 ○ 同意取得 ○ 同意取得 ○ 被験者背景 ○ 適格性 ○ 適格性 ○ 発作 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 服薬状況 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 有害事象 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 臨床検査 ○ ○ ○ ○ ○ ○ STP濃度 ○ ○ ○ ○ 他薬濃度 ○ ○ ○ ○ ○ ○ CYP測定 ○ 脳波検査 ○** ○ ○ ○ *通常は投与開始4週後 **投与前半年以内の検査結果で代用可

(16)

S i i

lの臨床研究

Stiripentolの臨床研究

実施計画書に沿ったcompassionate use

現在までに19症例に実施

必要な検査法の確立

-

血中濃度測定法

CYPの遺伝子多型

-

CYPの遺伝子多型

(17)

症例

症例数

19 (早期評価可能 16)

症例

症例数: 19 (早期評価可能 16)

エントリーの年齢:

トリ

年齢

小児, 14 例 (2-8歳)

成人, 2 例 (19-22歳)

性別: 男 3

女 13

性別: 男 3, 女 13

CYP homo 変異 (2c19): 3 例

CYP hetero 変異 (2c19): 7 例

(18)

併用抗てんかん薬

併用抗てんかん薬

VPA+CLB

8例

VPA

5例

VPA+PB

1例

VPA+CZP+ZNS

1例

VPA+CZP+ZNS

1例

PB+ CZP+ Br 1例

VPA: バルプロ酸、CLB:クロバザム、PB:フェノバルビタール CZP:クロナゼパム、ZNS:ゾジサミド、Br:ブロム

(19)

併用抗てんかん薬の量

併用抗てんかん薬の量

/k /d

VPA 25.4

(10.0- 45.5)

mg/kg/day

CLB

0 50

( )

/k /d

CLB 0.50

(0.07- 0.53)

mg/kg/day

PB

2 8 mg/kg/day

PB 2.8 mg/kg/day

ZNS

3 0 mg/kg/day

ZNS 3.0 mg/kg/day

Br

40 mg/kg day

Br 40 mg/kg day

(20)

Stiripentol 量

Stiripentol 量

/

(

/

)

901.6 mg/day (475- 2000mg/day)

56.4

(30.0- 103.4)mg/kg/day

Stiri

t l

血中濃度 ( 10

)

Stiripentol 血中濃度 ( 10 cases)

13 4

/ l(7 5

22 2

/ l)

13.4

μg/ml(7.5- 22.2μg/ml)

D E R (P i )の協力を得た Dr. E. Rey (Paris)の協力を得た

(21)

> 50% 発作減少

初期 後期

けいれん発作 7 / 13 (54%) 3 / 12 (25%)

ミオクロニー 3 / 4 (75%) 1 / 4 (25%)

(22)

発作関連症状の改善 初期評価 後期評価 けいれん重積 4 / 5 4 / 4 初期評価 後期評価 けいれん重積 4 / 5 4 / 4 けいれん群発 0 / 2 0 / 2 発作の持続 10 / 16 11 / 15 発作の持続 10 / 16 11 / 15 覚醒中の発作 2 / 3 3 / 3 行動 認知 1 / 8 6 / 8 行動・認知 1 / 8 6 / 8

(23)

有害事象 初期 後期 食欲低 ( ) 食欲低下 4 (44%) 多動 4 (44%) 0 1 (11%) 失調 3 (33%) 嘔気 2 (22%) 1 (11%) 0 嘔 眠気 2 (22%) 不眠 1 (11%) 0 0 不眠 1 (11%) 嚥下困難 1 (11%) 易刺激性 1 (11%) 0 0 0 易刺激性 1 (11%) 脱毛 1 (11%) 0 0

(24)

治療のアルゴリズム (EUでの経験) VPAから開始 VPAから開始 → VPA+CLB → VPA+CLB+STP STP 50mg/kg/dayで開始 VPA 15mg/kg/dayに減量 CLB 0 5mg/kg/dayに減量 CLB 0.5mg/kg/dayに減量 遷延する発作を回避するために早期(2歳以下) 導 す 作 続 合 に導入する。もし発作が続く場合、 → VPA+CLB+STP+TPMVPA CLB STP TPM oror → VPA+CLB+STP+LVT (TPM: Topiramate, LVT: Levetiracetam)

(25)

Stiripentol

Stiripentol

厚生労働省

「第

薬使用問題

厚生労働省の「第13回未承認薬使用問題

検討会議」(2007.7)にて、早期に承認申

検討会議」(

)

、早期

承認申

請や治験を開始するよう要請された。

(26)

Dr Chironの招聘

Dr. Chironの招聘

Stripentolを用いた治療についての最近 Stripentolを用いた治療についての最近 の情報の教授 製造会社(フランス)の担当者を交えて 今後の方針に いて協議 今後の方針について協議 → 国内の販売会社を探して臨床治験を 行う方向へ。 行う方向 。

(27)

結論

結論

本疾患の発作は既存薬では充分な効果

が得られず

新たな治療薬導入

必要

が得られず、新たな治療薬導入の必要

性が認識された。

認識

Stiripentolは発作減少効果が日本人に

おいても明らかにあり、副作用への対

処は可能であった。

処は可能であ

た。

本薬物が日本に導入される可能性が示

された。導入の準備態勢は整っている。

参照

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