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ワクチン未接種母豚・哺乳豚群に発生した豚丹毒および

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Academic year: 2021

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第 93 回麻布獣医学会講演要旨 71

93回麻布獣医学会 一般学術演題3

ワクチン未接種母豚・哺乳豚群に発生した豚丹毒および ワクチン予防についての1考察

○吉原 啓介

NOSAI みやざき 家畜診療部 生産獣医療課

【背景】

豚丹毒(以下SE)は急性型の敗血症、蕁麻疹型、慢 性型の関節炎・心膜炎型と様々な症状があり、人畜 共通伝染病のため屠畜場で発見された場合は屠畜禁 止及び全廃棄処分となる。特に敗血症型は被害が大 きいためワクチンによる発生予防を提案している。

今回ワクチン未接種豚群でSEが発生した事例に遭遇 しある知見を得たので報告する。

【発生状況】

稼動母豚約300頭の一貫経営♀LW♂D2018年 6月初旬に母豚の急死(2頭)および発熱と1頭にSE 様皮膚病変が認められ、6月中旬から哺乳子豚(約3 週齢)でチアノーゼを呈し突然死する死亡が急増し た。この農場のSEワクチン接種状況は不活化ワクチ ン(App混合)を肉豚60–90日齢の2回接種、母豚群 には未接種であった。

【対策】

母豚・雄豚を含めて不活化ワクチンを1ヶ月間隔 2回全頭接種、哺乳子豚については生後3日以内及 び離乳舎移動時(約4週齢)に2回接種を行った。肉 豚のワクチンプログラムについては継続実施とした。

【対策後の事故の状況】

ワクチン接種後、母豚・哺乳子豚の発症及び死亡

事故は減少した。哺乳中の死亡事故推移は発生前の5 月 正常産子数739頭に対して哺乳中事故70頭、事 故率として9.5% 発生期間の6月 正常産子数879 頭に対して哺乳事故151頭、事故率として17.2% 

発生が終息した7月正常産子数867頭に対して93頭、

事故率として10.7%であった。

ま た 細 菌 検 査 の 結 果、SEの 原 因 菌 で あ る Erysipelothrix. rhusiopathiae 2a型が検出され、本症例 を豚丹毒と確定診断した。

【考察】

本症例ではワクチン未接種群のみで発生し、ワク チン接種群である肉豚に発生が認められなかったこ とから、ワクチンの効果を確認した。SEは健康豚も 保菌している場合があるため、農場の陰性化は不可 能とされている。従ってSEの予防としてワクチンを 用い農場の豚、全てに免疫を賦与することが重要で ある。ワクチネーションについては、母豚群で分娩 前接種を行い母豚自身に免疫を賦与し更に移行抗体 で哺乳子豚から約60日齢までを防御すること、肉豚 に関しては移行抗体を考慮して60日齢以降1ヶ月間 隔で不活化ワクチンの2回接種を行い出荷まで防御す ることが望ましいと考えられた。

参照

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