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最終号の刊行にあたって
著者 藤田 正
雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要
巻 37
発行年 2001‑03
URL http://hdl.handle.net/10105/7027
最終号の刊行にあたって
21世紀のスタートの年となった今年は、新世紀の幕開けにふさわしく、今後の日本の 教育のあり方について、国、あるいは地方のレベルで活発な議論や斬新な提案が行われ、
教育に関わるさまざまな改革が実現されつつあります。
教育研究所の歴史を振り返ってみますと、教育研究所は本学における附属学校園を含 む全学の教官が広い意味での教育に関わる基礎的および実践的研究を行い、その成果を 発表する場として昭和40年に開設されました。その位置づけは、専任教官をもたない学 内措置による教育研究機関ということでした。このようにして教育研究所が発足して以 来、今日に至るまで、36年聞の長きにわたって僻地研究や教科教育研究、教育学的・心 理学的調査、教育相談などさまざまな研究活動を行い、その歴史を刻んでまいりました。
その後、教育工学センター、教育実践研究指導センターなどの開設に伴って、それらの 中に教育研究所を統合するという動きもありました。しかし、教育研究所の諸事業は必 ずしもその中に正しく位置づけられるものではないとして、実現には至らず今日まで存 続してまいりました。
その後、平成11年度の学部改組と連動して、平成12年4月より教育実践研究指導セン ターが教育実践総合センターとして拡充されました。この背景と基盤には、教育研究所 が果たしてきた研究実績と社会的貢献に対する学内外の社会的認知があったことは言う までもありません。新しく発足した教育実践総合センターは、本学が地域に根差す大学 としての機能を果たす上で重要な役割を果たす教育研究機関となりました。専任教官が 4部門(教育実践研究部門、情報・メディア教育部門・教育臨床研究部門、教材開発・
実践利用部門)に配置されています。これまで教育研究所が果たしてきた諸活動、すな わち教科教育、教育相談、教育研究・調査の3部門の活動は、そのほとんどが教育実践 総合センターの機能と重複するものとなりました。このような実状から、これまで教育 研究所が果たしてきた役割にも幕を閉じる時がきたと言えるでしょう。
このことに伴い教育研究所紀要も、六号を最終号としてその歴史を閉じることになり ました。なお、教育研究所紀要で貫かれてきた「広く教育の理論と実践に関わる内容の 論文」を掲載するという基本姿勢は教育実践総合センター研究紀要に引き継がれていま す。巻末には、教育研究所の歩みと教育研究所紀要の創刊号から第37号までの「総目次」
を一覧表として付け加えました。教育・研究活動にご活用していただければ幸いです。
これまでの教育研究所の発展と充実は、大学並びに附属学校園の教官、事務官諸氏の並々 ならぬ熱意とご協力の賜物であります。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
2001年3月