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た左 総 頸 動 脈

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Academic year: 2022

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(1)シ ン ポ ジ ウ ム4. S‑4‑18. 多 発 性 動 脈 硬 化 性 閉塞 症. 対 側 頸 動 脈 血 流 をstealし. 12: 303. た左 総 頸 動 脈 ・. 左 鎖 骨下 動脈 閉塞 の1例 金沢大学 吉田. 千尋. 第1外 科. 石田. 一樹. 橋爪. 渡辺. 洋宇. 岩. 泰夫. 若狭林一郎. 喬. は じめ に subclavian. steal syndromeは. 欧 米 で は す で に多 数 の. 報 告 が あ り,最 近 本 邦 で も 血管 外 科 の 普 及 と ともに,そ の手 術 報 告例 は次 第 に増 加 しつ つ あ る.こ の 間,本 症 候 群 の臨 床像,病 態 そ して 術 式 もほ ぼ 確 立 され て きた.当 教室 に お い て8例 の 本症 候 群 の 手 術 例 を 経 験 した が,今 回,欧 米 の報 告で も まれ な 左 総 頸 動 脈 ・左 鎖 骨 下 動 脈 と も閉 塞 したsubclavian. steal syndromeで,ま. た心筋虚. 血 ・右 大 腿 動 脈 閉 塞 を も伴 な った 多 発 性 動 脈 硬 化 症 の1 例 を報 告す る. 図1. 症. 例. 患 者:53才. 男 性.主 訴:め. 既 往 歴:35才. 頃 よ り高 血 圧 症.現 病 歴:数 年 前 よ りめ. ま い,左 上 肢 冷 感.. ま いが 出現 し当 院 内科 に て 高 血 圧 ・上 肢 血 圧 の 左 右 差 指 摘 され る も と くに 加 療 を 受 け ず.最 近 め まい が 増 強 し左 上肢 冷 感 も 出現 した た め 当 科 受 診. 現 症:触 診 で左 頸 動 脈 の 拍 動 触 知 せ ず,左 上 肢 動脈 お よび 右 膝 高 動 脈 の 拍 動 微 弱 であ った.血 圧 で も約50mm Hgの. 上 肢 左 右 差 を 認 め た .そ の 他,他 覚 的 に 異 常 認 め. ず,ま た 血 液 生 化 学 的 所 見に も異 常 な し. 大 動 脈 造 影 を 行 った と ころ,左 総 頸 動 脈 ・左 鎖 骨 下 動 脈 は 起 始 部 で 完 全 閉 塞 して お り,腕 頸 動 脈 ・右鎖 骨 下 動 脈 は ほ ぼ 正 常 で 右 椎 骨 動 脈 は 正 常 に 比 して 大 き く総頸 動 脈 とほぼ 同 じ太 さで あ った(図1).大. 動 脈 ・分枝 動 脈. の造 影 が 消 退 した 時 点 で 左 椎 骨 動 脈 が 逆 行 性 に 造 影 され,. 図2. この 動 脈 を 経 て左 鎖 骨 下 動 脈末 梢 が造 影 され た.い ぜ ん と して 右 総頸 動脈 の 末梢 は 不 明 で あ った(図2)..

(2) 12:. 304. 日本 心 臓 血 管 外科 学 会 雑誌. 12巻5号(1983). 術 後 経 過 め まい,左 上 肢冷 感 は全 く消失 し合 併 症 も な く,術 後 の 大 動 脈 造影 で はバ イ パ ス は よ く開存 し吻 合 部 狭 窄 も な く左 椎 骨 動脈 は順 行 性 に造 影 され て いた(図3).1年 経 過 した 現在 も皮下 に グ ラ フ トの拍 動 を よ く触 知 し開 存 良好 で,脳 お よ び左 上肢 の虚 血 症 状 を認 め て いな い.今 後 も経 過 観 察 を十 分 に行 い心 筋 あ る いは 下 肢 虚 血 症 状 が 出 現 した時 に は そ の都 度 適 切 な治 療 を行 う予 定 で あ る. なお,術 中 に採 取 した 総 頸 動 脈 の 血 栓 内膜 と壁,そ. し. て腋 窩 動 脈 の 壁 の一 部 の病 理 所 見 は いず れ も炎 症 性 変 化 な く動 脈 硬 化 に よ る もの で あ った.. 図3. 考. 案. 脳 ス キ ャ ンで は 左半 球 の血 流 は 右 よ りも 多少 低 目で あ った が,こ の位 の 左 右差 は 有 意 か ど うか は判 定 困難 で あ. 頸 動 脈 閉塞 症 あ る い はsubclavian. steal syndromeに. った.い ず れ に しろ,臨 床 的 に は 内頸 動脈 領 域 の虚 血 障. お け る血 行 再 建 術 の そ れ ぞ れ の 報 告 は 多 数 あ るが,同 時. 害 を 認 め な か った.. 手 術 の 報 告 は 欧 米 で も比 較 的 稀 れ で あ り,少 な くと も本. 以 上 の 血 管 造 影 お よび 脳 ス キ ャ ン所 見 そ して起 立 時お. 邦 で は 見 当 らな い.動 脈 硬 化 とい うよ りも大 動 脈 炎 に 基. よび 左 上 肢 運 動 負 荷 に よ りめ まい が誘 発 さ れ た こ とか ら,. づ く と思 わ れ る もの は す で に1世 紀 以 上 も前 か ら認 め ら. 対 側 頸 動 脈 血 流 をstealし. れ て い た.Davy1)は1839年. 椎 骨 ・脳 底 動 脈 不 全 症 状 を呈. に 上 肢 動 脈 の 拍 動 お よび 両. した 左 総 頸 動 脈 ・左鎖 骨 下 動脈 閉塞 症 と診 断 した. 一 方 ,心 電 図 で は 負荷 に よ りV5, V6のST低 下を. 側 頸 動 脈 の 拍 動 が 消 失 しな が ら も生 き続 け た 患 者 の剖 検. 認 め,ま た 右 下 肢 動脈 造 影 で は大 腿 動 脈 の硬 化 性 閉塞 を. 報 告 して いる.ま たFrovig2)は. 認 め る も側 副 血 行 の発 達 は 良好 で あ っ た.以 上 の ご と く,. 思 わ れ る両 側 総 頸 動 脈 閉 塞症 を報 告 して い る.最 近 で は. 脳 ・上 下 肢 そ して 心筋 の 多発 性 閉塞 性 動脈 硬 化 症 で あ る. Swayngimら3)は. が,心 筋 お よび 下 肢 虚 血 の 自覚症 状 を 全 く認 め な い こ と. syndromeに. か ら,今 回 外 科 的 適応 な く,先 のsubclavian. 血 栓 内 膜 摘 除 術 お よび バ イパ ス術 な ど3回 の手 術 を 要 し. romeに. steal synd‑. 対 して の み 手 術 を 行 った.. に よ り,腕 頸 動 脈,左 鎖 骨 下 動脈,左 頸 動 脈 閉 塞症 例 を 血 栓 性 閉 塞性 動 脈 炎 と. 両側 頸 動脈 狭 窄 とsubclavian. 対 し,再. steal. 建 そ して そ の 後 の 再狭 窄 の た め,. た1症 例 を報 告 して い る. わ れ わ れ の 症 例 は 動 脈 硬 化 の年 令 と して は比 較 的若 く. 手. 術. 53才 で,左. 全 麻 下 で まず 造 影 に て 確 認 出 来 な か った 左 頸 動 脈 の末. 総 頸 動 脈 ・左 鎖 骨 下 動 脈 と も閉 塞 したsub‑. clavian steal syndromeお. よび 心 筋 虚 血 ・右 大 腿 動 脈 閉. 梢 開 存 状 態 を 観 るた め に,左 内 外 頸 動 脈 分 岐 部 を 切 開 し. 塞 の 多 発 性 で あ った こ とか ら,入 院 当初 は 動脈 炎 を考 え. た ところ,左 総 頸 動 脈 は 固 く完 全 閉塞 して い た が分 岐部. た.し か し血 液 生 化 学 的 検査 お よび 手術 時 の血 管 壁標 本. よ り末 梢 す な わ ち 内 外 頸 動 脈 とも 開存 し,逆 流 を 認 め た.. か ら動 脈 硬 化 と判 明 した.. そ こで 胸 骨 縦 切 開 に て 上 行 大 動 脈 を露 出,ま た左 鎖 骨 下. 術 式 に つ い て はsubclavian. stealの 症 状 以外 そ の他 の. 縁 に 横 切 開を 加 え 左 腋 窩 動 脈 を 露 出 し,そ れ ぞれ に テ ー. 虚 血 症 状 を 全 く認 め な か った た め,腋 窩 ・腋 窩 動脈 バ イ. ピ ング した.代 用 血 管 は 内 径6mmと8mmのgore. tex. パ スの み を 行 う予 定 で あ った.し か し術 前 の 動脈 造 影 で. して 上 行 大 動脈 に サ イ ド. は 不 明 で あ った が,術 中 に 内 外頸 動 脈分 岐 部末 梢 の 開存. でY字 グ ラフ トを 作 製 した.そ. ク ラ ンプ をか け 端 側 吻 合 した後,皮 のgore. 下 を 通 し内 径6mm. texを 内 外頸 動 脈 分 岐 部 に そ して 内径8mmの. gore texを 腋 窩 動 脈 に そ れ ぞ れ 端側 吻合 した.ク. ラ ンプ. を 認 め た た め,同. じ術 野 で 可 能 な 大 動脈 か ら総 頸 動脈 お. よび 腋 窩 動 脈 へY字 グ ラ フ トに よ るバ イ パ ス を行 った. 術 式 に お け る最 近 の 傾 向 はsubclavian. steal syndrome. 解 除 時 に は気 泡 ・血 栓 に 細 心 の 注 意 を 払 った.創 部 に ド. に 対 腋 窩 して は ・腋 窩 動 脈 バ イパ ス が 多 用 され,一 方,. レイ ンを 挿 入 して手 術 を 終 了 した.. 頸 動 脈 閉 塞 あ る いは 狭 窄 に 対 して は ほ とん ど血 栓 内膜 摘 除 術 が 主 流 を な して い る.頸 動脈 再 建 に お い て,本 例 の.

(3) シ ンポ ジウ ム4. 多発 性 動 脈 硬 化 性 閉 塞 症. 12: 305. ご と く合 併 例 や 病 変 の 長 い もの に対 して は,腸 骨 ・大 腿. フ トに よ るバ イパ ス 術 は 比 較 的 簡 単 で あ り,動 脈 硬 化 症. 動 脈 領域 に お け る血 栓 内 膜摘 除 術 よ り もバ イ パ ス術 の 開. の増 加 に伴 い,多 用 され る と思 わ れ る.. 存 率 が 高 い 事 実 か ら,バ イパ ス 術 が 多 用 さ れ る よ うにな ろ う.. 文. 結 対 側 頸 動 脈血 流 をstealし. 語 た左 総 頸 動 脈 ・左 鎖 骨 下 動. 脈 閉 塞 の 他,右 下肢 動 脈 閉塞 ・心 筋 虚 血 を 合 併 した 多 発 性 動 脈硬 化症 の1症 例 を報 告 した,頸 動 脈 と鎖 骨 下 動 脈 の 同 時再 建 は 欧米 の報 告 で も めず ら し く,ま たY字 グ ラ. 献. 1). Davy,. J.: Notice. of case. in. which. arteria. inno‑. minate and left subclavian and carotid arteries were closed without loss of life. In Researches, Physiological and Anatomical. 2 Vol. London: Smith Elder & CO., 1839. 2) Frovig, A. G.: Bilateral obliteration of the common carotid artery, TAO? Acta Psychiat. et Neurol. Scandinav. Suppl. 39, 1946. 3) Swayngim, D. M. et al.: Hemodynamic consequences of arilloaxillary 1982.. bypass. J. Cardiovas.. Surg., 23: 65,.

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