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論文内容要旨(乙) 論文題名

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Academic year: 2021

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論文内容要旨(乙)

論文題名 Ultrasonographic findings of placenta lacunae and a lack of a clear zone in cases with placenta previa and normal placenta

(前置胎盤におけるplacenta lacunae、clear zoneの欠如の超音波所見に関する 検討)

掲載雑誌名

PRENATAL DIAGNOSIS vol.31, Issue 11, pages 1062-1065, 2011 年 掲載

講座名 外科系 産婦人科学 氏名 濱田尚子

内容要旨

【目的】癒着胎盤を疑う超音波所見として placenta lacunae(PL)や clear zone(CZ)の消失などが知られているが、これらの所見は癒着のない前置胎 盤にもしばしば観察される。そこでこれら2所見の癒着胎盤の発症予測へ の有用性を各種胎盤の病態で比較検討した。

【方法】2007-2009 年に当院で分娩した単胎 2413 症例を後方視的に分析 した。分娩時に前置胎盤と診断された症例を case とし、1:5 で母体年齢 をマッチさせた常位胎盤症例を control として、相互を比較した。超音波 検査にて胎盤実質に直径 1cm 以上の無エコー領域が一つ以上見られる時 PL 陽性とし、胎盤と子宮筋層の間の脱落膜領域に相当する low echoic な 線状エコーが欠如している場合を CZ の欠如所見陽性とした。

【成績】単胎の前置胎盤は 70 例(2.9%)、常位胎盤は 2343 例あり、前置 胎盤 70 例、常位胎盤 350 例を対象とした。癒着胎盤は、前置胎盤の 7.1

%(5例)にあったが、常位胎盤では認めなかった。前置胎盤において癒 着胎盤の有無で比較した結果、CZ 消失の頻度は、癒着胎盤症例で 60%(3 例)、癒着胎盤なし症例で 1.5%(1 例)であった(p<0.001)。PL は癒着胎

(2)

盤例で 60%(3 例)、癒着胎盤なし症例で 29.2%(19 例)であった(p=0.316)

。case と control の比較では、PL の頻度はそれぞれ、31.4%(22 例)、

9.7%(34 例)で、オッズ比 4.2(2.3-7.9)、CZ の欠如所見は 5.7%(4 例)

と 0.9%(3 例)で、オッズ比 7.0(1.5-32.0)であった。

【結果】PL や CZ 欠如の所見は、癒着のない前置胎盤にも高頻度に認めた。

また、両所見は前置胎盤において常位胎盤に比し有意に高頻度であった。

今回の検討で、PL は常位胎盤症例の 9.7%に検出され、この所見が必ず しも癒着胎盤に特異的な所見でないことが判明した。一方、CZ は子宮筋 層と胎盤組織との境界に位置するため、その消失は基底脱落膜の欠損を示 すと考えられ、癒着胎盤を示唆する所見である。本研究では、癒着胎盤症 例では非癒着胎盤症例に比べ有意にその消失が高頻度であった。これらの ことから、前置胎盤症例で CZ の消失を認めた場合には、癒着胎盤を念頭 に入れた術前準備が重要であることが示された。

参照

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