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サインバルタカプセル

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Academic year: 2021

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サインバルタカプセル

20mg,同 30mg

― 線維筋痛症に伴う疼痛 ―

2 部 (モジュール 2) : CTD の概要 (サマリー)

2.7 臨床概要

2.7.6 個々の試験のまとめ

塩野義製薬株式会社

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目次

略号一覧表 ... 3 2.7.6 個々の試験のまとめ ... 4 2.7.6.1 比較対照試験 ... 6 2.7.6.1.1 V9331 ... 6 2.7.6.1.1.1 試験方法 ... 6 2.7.6.1.1.2 試験成績 ... 11 2.7.6.1.1.3 結論 ... 34 2.7.6.1.2 HMBO ... 35 2.7.6.1.2.1 試験方法 ... 35 2.7.6.1.2.2 試験成績 ... 39 2.7.6.1.2.3 結論 ... 51 2.7.6.1.3 HMCA ... 52 2.7.6.1.3.1 試験方法 ... 52 2.7.6.1.3.2 試験成績 ... 57 2.7.6.1.3.3 結論 ... 67 2.7.6.1.4 HMCJ ... 68 2.7.6.1.4.1 試験方法 ... 68 2.7.6.1.4.2 試験成績 ... 76 2.7.6.1.4.3 結論 ... 92 2.7.6.1.5 HMEF ... 94 2.7.6.1.5.1 試験方法 ... 94 2.7.6.1.5.2 試験成績 ... 102 2.7.6.1.5.3 結論 ... 112 2.7.6.1.6 HMGG ... 114 2.7.6.1.6.1 試験方法 ... 114 2.7.6.1.6.2 試験成績 ... 118 2.7.6.1.6.3 結論 ... 126 2.7.6.2 非対照試験 ... 127 2.7.6.2.1 V9332 ... 127 2.7.6.2.1.1 試験方法 ... 127 2.7.6.2.1.2 試験成績 ... 129 2.7.6.2.1.3 結論 ... 150 2.7.6.2.2 HMEH ... 151 2.7.6.2.2.1 試験方法 ... 151 2.7.6.2.2.2 試験成績 ... 154 2.7.6.2.2.3 結論 ... 165

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略号一覧表

ACR 米国リウマチ学会 (American College of Rheumatology) BAI Beck Anxiety Inventory

BDI-II Beck 抑うつ調査-II (Beck Depression Inventory-II) BID 1 日 2 回

BMI Body Mass index

BOCF Baseline Observation Carried Forward BPI 簡易疼痛調査一覧 (Brief Pain Inventory)

C-SSRS コロンビア自殺評価スケール (Columbia Suicide Severity Rating Scale)

CGI 改善度 医師による改善に関する包括印象度 (Clinical Global Impression of Improvement)

CI 信頼区間

DSM-IV 精神疾患の診断・統計マニュアル第 4 版 (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition)

ECG 心電図

FAS 最大の解析対象集団

FIQ 線維筋痛症質問票 (Fibromyalgia Impact Questionnaire)

GAD 全般性不安障害

HAMD17 Hamilton のうつ病評価尺度 17 項目 ITT Intent-to-treat

LOCF Last Observation Carried Forward LS Mean 調整平均値

M.I.N.I. 精神疾患簡易構造化面接法

MAO モノアミン酸化酵素

MDD 大うつ病性障害

MMRM Mixed-effects Model Repeated Measures approach

MedDRA ICH 国際医薬用語集 (Medical dictionary for regulatory activities)

PGI 改善度 患者による改善に関する包括印象度 (Patient Global Impressions of Improvement) PT 基本語 (Preferred Term)

QD 1 日 1 回

QLDS Quality of Life in Depression Scale QOL 生活の質 (Quality of Life)

SD 標準偏差

SE 標準誤差

SF-36 Medical Outcomes Study 36-Item Short-Form Health Survey SOC 器官別大分類 (System Organ Class)

SS 臨床症候重症度 (Symptom Severity) WPI 広範囲疼痛指数 (Widespread Pain Index)

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臨床試験の一覧表を表 2.7.6-1 に示した. 表 2.7.6-1 臨床試験の一覧表 試験の種類 Protocol No. 報告書の 添付場所 試験の目的 試験デザイン 及び対照の種類 治験薬,投与方法 被験者数 (割付け例) 被験者 投与期間 実施 地域 資料 分類 2.7.6 項の 見出し 申請する適応症に関する比較対照試験 第3 相試験 V9331 5.3.5.1.1 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 1 回朝食後経口投与 線 維 筋 痛症 治療期14 週間 漸減期1 週間 日本 評価 2.7.6.1.1 デュロキセチン60 mg QD プラセボ デュロキセチン群:196 例 プラセボ群:197 例 第2 相試験 HMBO 5.3.5.1.2 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 2 回 (朝夕) 経口投与 線 維 筋 痛症 治療期12 週間 海外 参考 2.7.6.1.2 デュロキセチン60 mg BID プラセボ 60 mg BID 群:104 例 プラセボ群:103 例 第3 相試験 HMCA 5.3.5.1.3 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 2 回 (朝夕) 経口投与 線 維 筋 痛症 (女性) 治療期12 週間 漸減期1 週間 海外 参考 2.7.6.1.3 デュロキセチン60 mg QD デュロキセチン60 mg BID プラセボ 60 mg QD 群:118 例 60 mg BID 群:116 例 プラセボ群:120 例 第3 相試験 HMCJ 5.3.5.1.4 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 1 回 (朝) 経口投与 線 維 筋 痛症 急性治療期15 週間 継続治療期13 週間 継続期28 週間 漸減期2 週間 海外 参考 2.7.6.1.4 デュロキセチン60 mg QDa デュロキセチン120 mg QD デュロキセチン20/60 mg QD b プラセボa 60 mg QD 群:150 例 120 mg QD 群:147 例 20/60 mg QD 群:79 例 プラセボ群:144 例 第3 相試験 HMEF 5.3.5.1.5 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 1 回 (朝) 経口投与 線 維 筋 痛症 急性治療期27 週間 (固定用量 13 週間, 可変用量14 週間) 継続期29 週間 漸減期2 週間 海外 参考 2.7.6.1.5 デュロキセチン60/120 mg QDc プラセボ 60/120 mg QD 群:162 例 プラセボ群:168 例 製造販売後 臨床試験 HMGG 5.3.5.1.6 有効性及び 安全性の検討 プラセボ対照 二重盲検 並行群間 1 日 1 回 (朝) 経口投与 線 維 筋 痛症 治療期12 週間 漸減期1 週間 海外 参考 2.7.6.1.6 デュロキセチン30 mg QD プラセボ 30 mg 群:155 例 プラセボ群:153 例

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試験の種類 Protocol No. 添付場所 試験の目的 及び対照の種類 治験薬,投与方法 被験者数 (割付け例) 被験者 投与期間 地域分類 見出し 申請する適応症に関する非対照試験 第3 相試験 V9332 5.3.5.2.1 安全性及び 有効性の検討 非盲検 V9331 から継続 1 日 1 回朝食後経口投与 デュロキセチン60 mg QD デュロキセチン群:149 例 線 維 筋 痛症 治療期50 週間 漸減期2 週間 日本 評価 2.7.6.2.1 第3 相試験 HMEH 5.3.5.2.2 安全性及び 有効性の検討 二重盲検 1 日 1 回 (朝) 経口投与 (非盲検期:350 例) 線 維 筋 痛症 非盲検期8 週間 二重盲検期52 週間 漸減期2 週間 海外 参考 2.7.6.2.2 デュロキセチン60 mg QDd デュロキセチン120 mg QD d 60 mg QD 群:104 例 120 mg QD 群:203 例 QD:1 日 1 回投与,BID:1 日 2 回投与. a 継続期では 120 mg/日投与. b 急性治療期では 20 mg/日投与,継続治療期では 60 mg/日投与,継続期では 120 mg/日投与. c 急性治療期 (固定用量) では 60 mg QD 投与,急性治療期 (可変用量) では 60 mg QD 投与で効果が認められない場合,盲検下で 120 mg QD まで増量投与. d 非盲検期では 60 mg QD 投与.

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2.7.6.1 比較対照試験 2.7.6.1.1 V9331 2.7.6.1.1.1 試験方法 表 2.7.6.1.1-1 試験方法の概要 項目 内容 Protocol No. V9331 実施地域 日本 種類 多施設共同,無作為化,二重盲検,並行群間,プラセボ対照 目的 線維筋痛症患者を対象にデュロキセチンの有効性及び安全性を評価する. 主要目的 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) を指標として,デュロキセチン群のプラセボ群に対 する優越性を検証し,線維筋痛症に伴う疼痛の改善を評価する. 副次目的 • 以下の副次評価項目を指標として,デュロキセチン群とプラセボ群を比較し, 線維筋痛症に対するデュロキセチンの有効性を評価する. − PGI 改善度 − CGI 改善度 − FIQ − 24 時間平均疼痛重症度スコア,24 時間最悪疼痛重症度スコア − BPI 疼痛重症度及び機能障害の程度 − SF-36 − BDI-II − 線維筋痛症の診断基準 (ACR 2010 年):広範囲疼痛指数 (WPI),臨床症候重 症度 (SS) • 有害事象・副作用の有無及び発現頻度を指標として,線維筋痛症患者における デュロキセチンの安全性を評価する. 治験デザイン 本治験は,前観察期1~2 週間,治療期 14 週間,漸減期 1 週間,後観察期 1 週間の 4 期 (計 17~18 週間) から成る. 前観察期終了後,デュロキセチン群又はプラセボ群 (割付比 1:1) に割付け,二重 盲検下でデュロキセチン又はプラセボを1 日 1 回朝食後に経口投与する.デュロキ セチン群では治療期において,20 mg を 1 週間,40 mg を 1 週間投与し,その後 60 mg を 12 週間投与する.なお,プラセボ群ではプラセボを治療期の 14 週間投与す る.治療期終了後,又は治療期投与開始後2 週以降の中止後は漸減期投与を行う. 選択基準 下記の基準全てに該当する患者を選択する. Visit 1 Visit 2 1) 米国リウマチ学会 (ACR) による線維筋痛症の下記診断基準 (1990 年) をともに満たす患者  3 ヶ月以上持続する広範囲*1に及ぶ疼痛を認める. *1 右・左半身,上・下半身,体軸部 (頚椎,前胸部,胸椎,腰椎)  触診 (4 kg/cm2の圧力で施行) により,18 ヵ所の圧痛点*2 のうち11 ヵ所以上において疼痛を認める. *2 後頭部,頚椎下方部,僧帽筋上縁部,棘上筋,第 2 肋骨,外側 上顆,臀部,大転子部,膝関節部の各両側 ○ 2) BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) が 4 以上の患者 ○ ○ 3) 20 歳以上 75 歳未満の男女外来患者 ○ 4) 本人から文書同意取得が可能な患者 ○

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項目 内容 除外基準 下記の基準のいずれかに該当する患者は除外する. Visit1 Visit2 1) 患者日記の適切な入力が困難と考えられる患者 ○ 2) 重篤な又は医学的に不安定な疾患*1 (心血管疾患,肝疾患,呼 吸器疾患,血液疾患,内分泌疾患,精神神経疾患,腎疾患), 又は臨床的に問題となる臨床検査値異常又は ECG の異常所 見*2がある患者 *1 治験参加を妨げる,又は治験期間中に入院を要する可能性があると 治験責任 (分担) 医師が判断した場合 *2 重篤な医学的問題と示唆され,積極的な治療が必要であると治験責 任 (分担) 医師が判断した場合 ○

3) Visit 1 の ALT 又は AST が 100 IU/L 以上の患者,又は総ビリ ルビンが1.6 mg/dL 以上の患者 ○ 4) Visit 1 の血清クレアチニン値が 2.0 mg/dL 以上の患者.ある いは腎移植を受けている,又は腎透析を受けている患者 ○ 5) 線維筋痛症以外の疾患に伴う痛みを有し,本治験の評価に影 響を与える可能性がある患者 [外傷,骨構造や関節の疾患 (変形性関節症,滑液包炎,腱炎など),局所疼痛症候群,度 重なる手術,腰下肢部頑痛症など] ○ 6) 難治性の線維筋痛症患者 ○ ○ 7) 甲状腺機能障害の患者.ただし,3 ヶ月以上の薬物治療によ り症状がコントロールされた患者は除く. ○ 8) リウマチ性関節炎,炎症性関節炎,感染性関節炎の患者,又 は甲状腺機能障害以外の自己免疫疾患がある患者 ○ 9) 大うつ病性障害を除き,過去 1 年以内に精神疾患を診断され た患者 ○ 10) 双極性障害や統合失調感情障害,その他,治験責任 (分担) 医 師が不適当と判断した精神症状がある患者,又はそれらの既 往がある患者 ○ 11) パーソナリティ障害又は精神遅滞がある患者 ○ 12) コントロール不良の閉塞隅角緑内障がある患者 ○ 13) てんかん等のけいれん性疾患がある患者,又はそれらの既往 がある患者 ○ 14) Visit 1 から Visit 2 までの間に,併用禁止薬を使用又は併用禁 止療法を実施した患者,あるいは併用制限薬/併用制限療法の 規定を逸脱した患者 ○ 15) Visit 2 前 14 日以内に MAO 阻害薬が投与された患者,又は治 験薬の服薬終了後5 日以内に MAO 阻害薬の投与の必要性が ある患者 ○ 16) 以下のいずれかの基準を満たす自殺傾向のある患者 • 過去 6 ヶ月以内に自殺念慮があった患者 • 過去 1 年以内に自殺企図があった患者 • C-SSRS の自殺念慮の質問 4 又は質問 5,あるいは自殺行動 のいずれかの質問が「はい」に該当し,それが過去6 ヶ月 以内の事象であった患者 ○ ○ 17) 過去に複数回の薬剤アレルギー反応を有した患者 ○ 18) 過去 1 年以内に薬物乱用又は依存症 (アルコールは含み,ニ コチンとカフェインは除く) がある患者 ○ 19) 尿中薬物検査でフェンシクリジン類,コカイン系麻薬,覚せ ○

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項目 内容 い剤,大麻が検出された患者 20) 妊娠中又は治験期間中に妊娠を希望する女性患者,授乳中の 女性患者,又はパートナーの妊娠を希望する男性患者 ○ ○ 21) Visit 1 から治験薬の服薬終了 1 ヶ月後まで,適切な避妊方法 を用いることができない,又はその意思のない患者 ○ ○ 22) Visit 1 の来院前 30 日以内に他の治験薬が投与された患者 ○ 23) 過去にデュロキセチンが投与された患者 ○ 24) その他,治験責任 (分担) 医師が不適当と判断した患者 ○ ○ 目標症例数 370 例 (185 例/群 × 2) 症例数の 設定根拠 線維筋痛症を対象とした海外第3 相臨床試験の 3 試験 (HMCA 試験,HMCJ 試験及 びHMEF 試験) の臨床成績に基づいて症例数を設定した.DerSimonian-Laird の変 量モデルを用いたメタアナリシスより,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 変化量の デュロキセチン60 mg 群とプラセボ群との群間差は−0.70 と推定された.また,群 間で共通のBPI 疼痛重症度変化量の標準偏差は 2.38 であった.この想定のもとで, 有意水準を両側0.05 としたとき,t 検定による 2 群比較で少なくとも 80%以上の検 出力を確保するためには,1 群あたり 183 例が必要である.したがって,解析対象 としての目標症例数はプラセボ群185 例,デュロキセチン群 185 例の計 370 例と設 定した. 治験薬 デュロキセチンカプセル:デュロキセチン20 mg を含有するカプセル プラセボカプセル:デュロキセチンカプセルと識別不能なカプセル 投与方法 治療期では,1 日 1 回 3 カプセルを朝食後に経口投与するが,朝食を摂取しない場 合でも朝に経口投与する. 漸減期では,前半3 日間は 1 日 1 回 2 カプセル,後半 4 日間は 1 日 1 回 1 カプセル を朝食後に経口投与するが,朝食を摂取しない場合でも朝に経口投与する. 投与期間 治療期14 週間,漸減期 1 週間 評価項目 有効性 主要:BPI 疼痛重症度 (平均の痛み)

副次:PGI 改善度,CGI 改善度,FIQ,24 時間平均疼痛重症度スコア,24 時間 最悪疼痛重症度スコア,BPI 疼痛重症度及び機能障害の程度,SF-36,BDI-II, 線維筋痛症の診断基準 (ACR 2010 年):WPI,SS 安全性 有害事象,臨床検査,心電図,バイタルサイン,C-SSRS 検定・解析方法 有効性の解析対象として,主要な解析にFAS,主要評価項目の感度分析に PPS を 用いた.治療効果は有意水準両側0.05 として評価した.多項目及び多時点に関す る多重性は調整しなかった. 主要解析では,治験薬投与後の規定評価時点で得られた利用可能な全てのデータを 用い,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 変化量を応答変数とし,投与群,評価時点, 投与群と評価時点の交互作用を固定効果,ベースラインのBPI 疼痛重症度及び大 うつ病性障害合併の有無を共変量とし,誤差分散の共分散構造を無構造 (unstructured) とした線形モデルをあてはめた,MMRM 解析を用いた.このモデル のもとで,投与開始後14 週におけるデュロキセチン群とプラセボ群との差の推定 値と95%信頼区間,p 値を算出した.副次解析では,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) のベースラインから投与開始後14 週までの変化量を応答変数,投与群を固定効果, ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 及び大うつ病性障害合併の有無を共 変量とする共分散分析を行った.なお,投与開始後14 週の BPI 疼痛重症度 (平均 の痛み) が得られていない場合は,LOCF 法により欠測値を補完した.また,事前 に定義した30%改善,50%改善,持続改善に該当する例数と改善率を求め,割付け 因子を考慮したMantel-Haenszel 法を用いて群間比較した.さらに,大うつ病性障

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項目 内容 害の合併の有無がBPI 疼痛重症度に及ぼす影響を評価するために,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) のベースラインから投与開始後 14 週までの変化量を応答変数,投与 群,大うつ病性障害合併の有無,投与群と大うつ病性障害合併の有無の交互作用を 固定効果,ベースラインのBPI 疼痛重症度を共変量とする共分散分析を行った. 治験期間 20 年 月~20 年 月 図 2.7.6.1.1-1 治験デザイン 前観察期 治療期 漸減期 後観察期 60 mg 40 mg デュロキセチン群 20 mg プラセボ群 Visit 1 2 3 4 5 6 7 8-2~-1 0 1 2 4 6 8 10 12 14 15 16

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表 2.7.6.1.1-2 実施スケジュール 前観察期 治療期 漸減期 /中止a 後観 察期 Visit 1 2 - 3 4 5 6 7 中止 8 – 週 −2~−1 0 1 2 4 6 10 14 – 15 16 規定来院日 −14~−7 0 7 14 28 42 70 98 – – – 許容幅 – – ±3 ±3 ±3 ±3 ±3 −3~+1 +3b +3c 同意取得 ● 被験者背景確認 ● M.I.N.I. ● 選択・除外基準確認 ● ● 登録 ● 仮登録 ● 本登録 – 治験薬割付 ● 治験薬処方 ● ● ● ● ● ● 電話連絡 ● BPI 疼痛重症度及び 機能障害の程度 ● ● ● ● ● ● ● 疼痛重症度 (患者日記) ← ● → PGI 改善度 ● ● ● ● ● CGI 改善度 ● ● ● ● ● FIQ ● ● ● ● SF-36 ● ● BDI-II ● ● ● ● ● ● ● WPI,SS ● ● ● ● C-SSRS ● ● ● ● ● ● ● ● 体重 ● ●d 血圧・脈拍数 ● ● ● ● ● ● ● ● 心電図 ● ●d 臨床検査 ● ● ● ● ●d 尿中薬物検査 ● 妊娠検査 ● 治験期間中に妊娠が疑われた場合に実施 有害事象 ← ● → a 漸減期中の中止. b 治療期の最終服薬日を起点とする. c Visit 7 来院日から 7 日後を起点とする.ただし,漸減期中の中止の場合,漸減期の最終服薬日を起点とする. d 漸減期を実施しない場合,Visit 7 又は治療期中止時に実施する.

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2.7.6.1.1.2 試験成績 (1) 患者の内訳 無作為割付けされたのは393 例であった.完了例は 315 例 (デュロキセチン群 166 例,プラ セボ群149 例),中止例は 78 例 (デュロキセチン群 30 例,プラセボ群 48 例) であった. 治験を中止した患者の割合はデュロキセチン群で15.3%,プラセボ群で 24.4%であり,主な中 止理由は,デュロキセチン群では有害事象発現,プラセボ群では効果不十分・悪化及び有害事 象発現であった. 表 2.7.6.1.1-3 患者の内訳 投与群 プラセボ デュロキセチン 割付例 197 196 有効性解析対象集団 (FAS) 195 (99.0) 191 (97.4) 中止例 48 (24.4) 30 (15.3) 中止理由 有害事象発現 15 (7.6) 14 (7.1) 被験者の申し出 8 (4.1) 5 (2.6) 対象条件不適 2 (1.0) 2 (1.0) 効果不十分・悪化 23 (11.7) 8 (4.1) 来院せず 0 0 その他 0 1 (0.5) 完了例 149 (75.6) 166 (84.7) M5.3.5.1-01, Table 14.1.1.1 より引用. 例数 (%). (2) 解析対象集団 デュロキセチン群では,無作為割り付けされた196 例中,FAS は 191 例,PPS は 174 例,安 全性解析対象集団は 194 例であった.プラセボ群では,無作為割り付けされた 197 例中,FAS は195 例,PPS は 175 例,安全性解析対象集団は 196 例であった. 表 2.7.6.1.1-4 解析対象集団 プラセボ N=197 n (%) デュロキセチン N=196 n (%) 安全性解析対象集団 196 (99.5) 194 (99.0) 安全性解析対象集団からの除外例 1 (0.5) 2 (1.0) 除外理由 GCP 不遵守例 0 0 未投与例 1 (0.5) 2 (1.0) FAS 195 (99.0) 191 (97.4) FAS からの除外例 2 (1.0) 5 (2.6) 除外理由 GCP 不遵守例 0 0 未投与例 1 (0.5) 2 (1.0) 投与後未観測例 1 (0.5) 3 (1.5)

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プラセボ N=197 n (%) デュロキセチン N=196 n (%) PPS 175 (88.8) 174 (88.8) PPS からの除外例 22 (11.2) 22 (11.2) 除外理由 GCP 不遵守例 0 0 未投与例 1 (0.5) 2 (1.0) 投与後未観測例 1 (0.5) 3 (1.5) 不適格例 2 (1.0) 2 (1.0) 処置違反例 14 (7.1) 6 (3.1) 処置不遵守例 4 (2.0) 9 (4.6) M5.3.5.1-01, Table14.1.1.2 より引用. (3) 患者背景因子 デュロキセチン群とプラセボ群との間で患者背景因子を比較した結果,平均体重はデュロキ セチン群で重く,平均年齢はプラセボ群で高かった.その他の項目では,デュロキセチン群と プラセボ群との間で差はみられなかった. 表 2.7.6.1.1-5 患者背景因子 (FAS) プラセボ デュロキセチン N=195 N=191 性別 [例数 (%)] 男性 31 (15.9) 34 (17.8) 女性 164 (84.1) 157 (82.2) 年齢 (歳) 例数 195 191 平均値 49.5 47.8 標準偏差 11.7 12.0 身長 (cm) 例数 195 191 平均値 159.61 159.41 標準偏差 7.76 7.40 体重 (kg) 例数 195 191 平均値 56.28 58.00 標準偏差 10.47 11.23 線維筋痛症の罹病期間 (年) 例数 195 191 平均値 5.7 5.5 標準偏差 6.6 5.9 圧痛点数 例数 195 191 平均値 15.5 15.4 標準偏差 2.3 2.3 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 例数 195 191 のベースライン 平均値 6.13 6.05 標準偏差 1.35 1.29 FIQ 総スコアのベースライン 例数 195 191 平均値 56.82 55.95 標準偏差 16.14 16.25 M5.3.5.1-01, Table14.1.2 より引用.

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(4) 有効性 (A) 主要評価項目 MMRM 解析の結果,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量 (調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で−1.90 ± 0.23,プラセボ群で−1.58 ± 0.23 であり,デュロキセチン群と プラセボ群との間に有意差は認められなかった.しかし,最終評価時 (14 週) を除く全ての 評価時点 (2 週,4 週,6 週,10 週) で,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意に改 善した. 表 2.7.6.1.1-6 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の変化量:MMRM 解析 観測値 変化量 プラセボとの比較 評価時点 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 ベースライン プラセボ 195 6.13 (1.35) デュロキセチン 191 6.05 (1.29) 2 週 プラセボ 185 5.30 (1.82) -0.60 (0.22) デュロキセチン 180 4.85 (1.75) -1.00 (0.21) -0.40 [-0.71, -0.09] 0.0113 4 週 プラセボ 174 4.95 (1.80) -0.94 (0.22) デュロキセチン 173 4.25 (1.79) -1.55 (0.22) -0.61 [-0.94, -0.27] 0.0005 6 週 プラセボ 161 4.78 (1.76) -1.09 (0.23) デュロキセチン 169 3.98 (1.88) -1.81 (0.22) -0.72 [-1.07, -0.37] <.0001 10 週 プラセボ 151 4.46 (1.90) -1.41 (0.23) デュロキセチン 167 3.95 (2.00) -1.85 (0.23) -0.44 [-0.82, -0.06] 0.0226 14 週 プラセボ 147 4.33 (1.97) -1.58 (0.23) デュロキセチン 163 3.88 (1.84) -1.90 (0.23) -0.32 [-0.70, 0.06] 0.0988 M5.3.5.1-01, Table 14.2.1.1.1 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み),及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). 共分散分析による BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量 (LOCF) は,デュロキセチ ン群で−1.60 ± 0.26,プラセボ群で−1.22 ± 0.26 であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比較 して有意に改善した (p = 0.0408). 表 2.7.6.1.1-7 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量:共分散分析 (LOCF) 投与群 ベースライン 最終評価時 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 6.13 (1.35) 195 4.55 (2.02) -1.22 (0.26) デュロキセチン 191 6.05 (1.29) 191 4.13 (1.94) -1.60 (0.26) -0.38 [-0.74, -0.02] 0.0408 M5.3.5.1-01, Table 14.2.1.1.3 より引用. 共分散分析. 固定効果:投与群. 共変量:ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 及び大うつ病性障害合併の有無. 最終評価時のBPI 疼痛重症度 (平均の痛み) が,ベースラインから 30%又は 50%以上減少

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した症例の割合をそれぞれ 30%改善率と 50%改善率とし,持続改善 (最終評価時以前,及び 最終評価時の2 時点でともにベースラインから 30%以上減少し,かつ,この間も 20%以上の 減少が持続) した症例の割合を持続改善率とした. 30%改善率はデュロキセチン群で 50.3%,プラセボ群で 37.9%,50%改善率はデュロキセチ ン群で34.6%,プラセボ群で 24.6%であり,30%改善率,50%改善率ともにデュロキセチン群 はプラセボ群と比較して有意に高かった (各々p = 0.0130,p = 0.0318).また,持続改善率は デュロキセチン群で42.9%,プラセボ群で 30.8%であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比 較して有意に高かった (p = 0.0139). 表 2.7.6.1.1-8 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の改善率 投与群 評価例数 改善例数 (%) プラセボとの比較 p 値 相対リスク比 [95%信頼区間] 30%改善 プラセボ 195 74 (37.9) デュロキセチン 191 96 (50.3) 0.0130 1.33 [1.06, 1.68] 50%改善 プラセボ 195 48 (24.6) デュロキセチン 191 66 (34.6) 0.0318 1.41 [1.03, 1.92] 持続改善 プラセボ 195 60 (30.8) デュロキセチン 191 82 (42.9) 0.0139 1.39 [1.07, 1.82] M5.3.5.1-01, Table 14.2.2 より引用. Mantel-Haenszel 検定. 層別因子:BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) のベースライン値 (6 未満,6 以上),及び大うつ病性障害の合併の有無. 表 2.7.6.1.1-9 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 改善までの時間 投与群 例数 打ち切り例数 中央値 (週) [95%信頼区間] p 値 30%改善 プラセボ 195 101 13.57 [10.00, ---] デュロキセチン 191 74 6.00 [4.00, 6.29] 0.0046 50%改善 プラセボ 195 134 --- [14.14, ---] デュロキセチン 191 106 --- [10.00, ---] 0.0065 持続改善 プラセボ 195 121 14.14 [14.00, ---] デュロキセチン 191 95 10.14 [6.00, ---] 0.0075 M5.3.5.1-01 Table 14.2.3 より引用. 層別ログランク検定. 層別因子:BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) のベースライン値 (6 未満,6 以上),及び大うつ病性障害の合併の有無. デュロキセチンの抗うつ効果と線維筋痛症に対する鎮痛効果の関係性を検討するため,BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量 (共分散分析,LOCF) を,大うつ病性障害合併の有 無別とBDI-II スコア別に評価した. BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量のデュロキセチン群とプラセボ群との差 (調整 平均値) は,大うつ病性障害の合併患者で−0.52,非合併患者で−0.37 であり,大うつ病性障 害の合併の有無に関係なく,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して改善が認められ,非 合併患者でのみデュロキセチン群のプラセボ群に対する有意な改善が示された (p = 0.0487). しかしながら,合併患者の割合は低く (デュロキセチン群 4.2%,プラセボ群 3.6%),大うつ 病性障害の合併の有無についての評価は困難と考えられた.また,投与群と大うつ病性障害

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合併の有無の交互作用は認められなかった.

BDI-II スコア別では,BDI-II スコアのベースライン,及び BDI-II スコアの最終変化量に関 係なく,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して改善が認められたが,投与群間に有意差 は認められなかった. さらに,鎮痛効果が本剤の投与により直接もたらされたものか (直接鎮痛効果),あるいは 気分の改善 (BDI-II 変化量) を介してもたらされたものか (間接鎮痛効果) をパス解析により 評価した.その結果,直接鎮痛効果は29.9%,間接鎮痛効果は 70.1%であった. 表 2.7.6.1.1-10 大うつ病性障害合併の有無別の BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量:共 分散分析 (LOCF) ベースライン 最終評価時 変化量 プラセボとの比較 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 大うつ病性障害合併の有無 あり プラセボ 7 5.57 (0.79) 7 5.00 (1.29) -0.78 (0.69) デュロキセチン 8 6.88 (1.46) 8 5.25 (2.05) -1.30 (0.64) -0.52 [-2.38, 1.33] 0.5807 なし プラセボ 188 6.15 (1.36) 188 4.54 (2.04) -1.59 (0.13) デュロキセチン 183 6.01 (1.27) 183 4.08 (1.92) -1.96 (0.13) -0.37 [-0.74, 0.00] 0.0487 固定効果及び共変量 p 値 ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み) <0.0001 投与群 0.3525 大うつ病性障害合併の有無 0.1285 投与群と大うつ病性障害合併の有無の交互作用 0.8775 M5.3.5.1-01, Table 14.2.4.1 より引用. 共分散分析. 固定効果:投与群,大うつ病性障害合併の有無,投与群と大うつ病性障害合併の有無の交互作用. 共変量:ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み). 表 2.7.6.1.1-11 BDI-II スコア別の BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量:共分散分析 (LOCF) ベースライン 最終評価時 変化量 プラセボとの比較 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 BDI-II スコアのベースライン 14.00 未満 プラセボ 99 5.96 (1.28) 99 4.36 (1.91) -1.47 (0.54) デュロキセチン 87 6.02 (1.19) 87 3.89 (1.90) -1.98 (0.55) -0.51 [-1.03, 0.02] 0.0586 14.00 以上 プラセボ 96 6.30 (1.40) 96 4.75 (2.11) -1.19 (0.31) デュロキセチン 104 6.07 (1.37) 104 4.34 (1.95) -1.47 (0.29) -0.27 [-0.78, 0.24] 0.2946 BDI-II スコアの最終変化量 -2.00 未満 プラセボ 78 6.17 (1.37) 78 4.12 (1.97) -1.38 (0.34) デュロキセチン 105 6.03 (1.35) 105 3.72 (1.83) -1.77 (0.30) -0.39 [-0.91, 0.13] 0.1367 -2.00 以上 プラセボ 117 6.10 (1.34) 117 4.85 (2.00) -1.07 (0.41) デュロキセチン 86 6.07 (1.21) 86 4.63 (1.96) -1.25 (0.45) -0.18 [-0.68, 0.33] 0.4856 M5.3.5.1-01, Table 14.2.9.1 より引用. 共分散分析. 固定効果:投与群,大うつ病性障害合併の有無,投与群と大うつ病性障害合併の有無の交互作用. 共変量:ベースラインのBPI 疼痛重症度 (平均の痛み).

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表 2.7.6.1.1-12 BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) 変化量に対する直接鎮痛効果と間接鎮痛効果 推定値 標準誤差 p 値 回帰モデル1 切片 0.694 0.423 0.1019 投与群 (a1) -0.110 0.176 0.5351 BDI-II 合計スコアの変化量 (a2) 0.093 0.012 <0.0001 BDI-II 合計スコアのベースライン値 0.050 0.010 <0.0001 BPI 疼痛重症度のベースライン値 -0.463 0.067 <0.0001 回帰モデル2 切片 0.886 1.733 0.6094 投与群 (b1) -2.998 0.706 <0.0001 BDI-II 合計スコアのベースライン値 -0.306 0.037 <0.0001 BPI 疼痛重症度のベースライン値 0.279 0.274 0.3080 鎮痛効果の構成率 直接鎮痛効果 -0.110 (28.3%) 間接鎮痛効果 -0.278 (71.7%) 総合効果 -0.387 (100.0%) 回帰モデル1 の応答変数:BPI 疼痛重症度 (平均の痛み) の最終変化量 (LOCF). 回帰モデル2 の応答変数:BDI-II スコアの最終変化量 (LOCF). 直接効果,a1;間接効果,a2×b1;総合効果,a1 + a2×b1. (B) 副次評価項目 (a) PGI 改善度 1 (とても良くなった) から 7 (とても悪くなった) の 7 段階でスコア化された投与後 14 週のPGI 改善度 (調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で 2.83 ± 0.16,プラセボ群 で 3.32 ± 0.16 で あり , デ ュ ロ キ セ チ ン群 は プラ セ ボ 群 と 比 較 し て 有 意 に 改善 し た (p = 0.0003). 表 2.7.6.1.1-13 投与後 14 週の PGI 改善度:MMRM 解析 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) プラセボとの比較 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 147 3.08 (1.15) 3.32 (0.16) デュロキセチン 163 2.61 (1.24) 2.83 (0.16) -0.49 [-0.76, -0.22] 0.0003 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.1.1 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). PGI 改善度のスコア化:1 (とても良くなった),2 (良くなった),3 (少し良くなった),4 (変化なし), 5 (少し悪くなった),6 (悪くなった),7 (とても悪くなった). (b) CGI 改善度 1 (とても良くなった) から 7 (とても悪くなった) の 7 段階でスコア化された投与後 14 週の CGI 改善度 (調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で 2.83 ± 0.15,プラセボ 群で 3.27 ± 0.16 であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意に改善した (p = 0.0012).

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表 2.7.6.1.1-14 投与後 14 週の CGI 改善度:MMRM 解析 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) プラセボとの比較 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 147 3.02 (1.20) 3.27 (0.16) デュロキセチン 163 2.61 (1.20) 2.83 (0.15) -0.44 [-0.71, -0.18] 0.0012 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.2.1 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). CGI 改善度のスコア化:1 (とても良くなった),2 (良くなった),3 (少し良くなった),4 (変化なし), 5 (少し悪くなった),6 (悪くなった),7 (とても悪くなった). (c) FIQ 総スコア,FIQ サブスケールスコア FIQ 総スコアの最終変化量 (MMRM 解析,調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン 群で−18.41 ± 2.57,プラセボ群で−13.05 ± 2.65 であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比 較して有意に改善した (p = 0.0073). 表 2.7.6.1.1-15 FIQ 総スコアの最終変化量:MMRM 解析 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 投与群 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 56.82 (16.14) 147 40.23 (19.09) -13.05 (2.65) デュロキセチン 191 55.95 (16.25) 163 34.66 (20.20) -18.41 (2.57) -5.35 [-9.26, -1.45] 0.0073 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.3 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). FIQ の 10 項目全てのサブスケールスコアで,デュロキセチン群は,プラセボ群と比較し て最終評価時に改善が認められ,このうち運動機能障害,気分の良さ,仕事・家事を休む 日数,痛み,疲労,不安,抑うつ状態の 7 項目で有意差が認められた (各々p = 0.0160, p = 0.0082,p = 0.0270,p = 0.0148,p = 0.0479,p = 0.0114,p = 0.0129). 表 2.7.6.1.1-16 FIQ サブスケールスコアの最終変化量:MMRM 解析 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 運動機能障害 プラセボ 195 3.85 (2.32) 147 2.99 (2.17) -0.37 (0.26) デュロキセチン 191 3.36 (2.35) 163 2.25 (2.00) -0.84 (0.25) -0.47 [-0.86, -0.09] 0.0160 気分の良さ プラセボ 195 7.11 (2.73) 147 5.49 (2.87) -0.79 (0.41) デュロキセチン 191 7.17 (2.72) 163 4.79 (2.99) -1.59 (0.40) -0.80 [-1.39, -0.21] 0.0082 仕事・家事を 休む日数 プラセボ 195 2.44 (2.79) 147 1.79 (2.44) -0.48 (0.28) デュロキセチン 191 2.33 (3.09) 163 1.30 (2.06) -0.97 (0.27) -0.49 [-0.93, -0.06] 0.0270

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投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 仕事・家事へ の支障 プラセボ 195 5.86 (2.39) 147 3.85 (2.45) -1.69 (0.36) デュロキセチン 191 5.86 (2.45) 163 3.40 (2.70) -2.14 (0.35) -0.45 [-0.97, 0.08] 0.0932 痛み プラセボ 195 7.01 (1.67) 147 5.15 (2.33) -1.76 (0.35) デュロキセチン 191 6.83 (1.52) 163 4.44 (2.22) -2.37 (0.34) -0.62 [-1.11, -0.12] 0.0148 疲労 プラセボ 195 7.27 (2.08) 147 5.50 (2.62) -1.45 (0.35) デュロキセチン 191 7.08 (1.97) 163 4.83 (2.61) -1.96 (0.34) -0.52 [-1.03, 0.00] 0.0479 起床時の気分 プラセボ 195 6.81 (2.41) 147 4.65 (2.83) -1.68 (0.39) デュロキセチン 191 6.86 (2.40) 163 4.56 (2.89) -1.80 (0.37) -0.13 [-0.69, 0.44] 0.6618 こわばり プラセボ 195 6.26 (2.56) 147 4.35 (2.64) -1.59 (0.35) デュロキセチン 191 6.20 (2.57) 163 3.80 (2.74) -2.10 (0.34) -0.51 [-1.03, 0.02] 0.0577 不安 プラセボ 195 5.43 (2.67) 147 3.36 (2.64) -1.18 (0.36) デュロキセチン 191 5.33 (2.59) 163 2.73 (2.54) -1.86 (0.35) -0.68 [-1.20, -0.15] 0.0114 抑うつ状態 プラセボ 195 4.79 (2.71) 147 3.11 (2.51) -0.96 (0.35) デュロキセチン 191 4.91 (2.76) 163 2.57 (2.56) -1.62 (0.34) -0.66 [-1.18, -0.14] 0.0129 M5.3.5.1-01, Table 14.2.9.2 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (d) 24 時間平均疼痛重症度スコア,24 時間最悪疼痛重症度スコア 24 時間平均疼痛重症度スコア週平均値 (平均疼痛スコア) の最終変化量 (MMRM 解析, 調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で−1.82 ± 0.18,プラセボ群で−1.48 ± 0.18 で あり,デュロキセチン群とプラセボ群との間に有意差は認められなかった. 24 時間最悪疼痛重症度スコア週平均値 (最悪疼痛スコア) の最終変化量 (MMRM 解析, 調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で−1.81 ± 0.19,プラセボ群で−1.34 ± 0.19 で あり,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意に改善した (p = 0.0232). 表 2.7.6.1.1-17 24 時間平均疼痛重症度スコア週平均値の最終変化量:MMRM 解析 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 5.98 (1.39) 149 4.26 (1.96) -1.48 (0.18) デュロキセチン 191 5.79 (1.35) 166 3.76 (1.84) -1.82 (0.18) -0.33 [-0.70, 0.03] 0.0755 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.4 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured).

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表 2.7.6.1.1-18 24 時間最悪疼痛重症度スコア週平均値の最終変化量:MMRM 解析 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 7.23 (1.28) 149 5.61 (2.13) -1.34 (0.19) デュロキセチン 191 7.05 (1.24) 166 4.98 (1.99) -1.81 (0.19) -0.47 [-0.88, -0.06] 0.0232 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.5 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (e) BPI 疼痛重症度 BPI 疼痛重症度 (最大の痛み,最小の痛み,現在の痛み) の最終変化量 (MMRM 解析, 調整平均値 ± 標準誤差) では,「最大の痛み」,「最小の痛み」,「現在の痛み」,のいずれの 項目でもデュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意に改善した (各々p = 0.0126, p = 0.0092,p = 0.0083). 表 2.7.6.1.1-19 BPI 疼痛重症度 (最大,最小,現在の痛み) の最終変化量:MMRM 解析 BPI 疼痛重症度 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 最大の痛み プラセボ 195 7.44 (1.40) 147 5.73 (2.19) -1.35 (0.26) デュロキセチン 191 7.36 (1.28) 163 5.11 (2.12) -1.91 (0.26) -0.56 [-0.99, -0.12] 0.0126 最小の痛み プラセボ 195 4.46 (1.81) 147 3.24 (2.04) -1.23 (0.22) デュロキセチン 191 4.68 (1.70) 163 2.80 (1.79) -1.72 (0.22) -0.49 [-0.87, -0.12] 0.0092 現在の痛み プラセボ 195 5.90 (1.69) 147 4.28 (2.22) -1.20 (0.26) デュロキセチン 191 5.99 (1.52) 163 3.72 (2.04) -1.77 (0.26) -0.57 [-1.00, -0.15] 0.0083 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.6, 14.2.6.7, 14.2.6.8 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (f) BPI 機能障害の程度 BPI 機能障害の程度の最終変化量 (MMRM 解析) では,気分・情緒,対人関係,生活を 楽しむことの3 項目,及び 7 項目の平均でデュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意 に改善した (各々p = 0.0057,p = 0.0264,p = 0.0119,p = 0.0222). 表 2.7.6.1.1-20 BPI 機能障害の程度の最終変化量:MMRM 解析 BPI 機能障害 の程度 投与群 ベースライン 投与後14 週時 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 日常生活の 全般的活動 プラセボ 195 5.82 (2.31) 147 3.52 (2.55) -1.76 (0.32) デュロキセチン 191 5.82 (2.14) 163 2.99 (2.58) -2.22 (0.31) -0.46 [-0.98, 0.06] 0.0807

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BPI 機能障害 の程度 投与群 ベースライン 投与後14 週時 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 気分・情緒 プラセボ 195 5.33 (2.53) 147 3.16 (2.58) -1.42 (0.33) デュロキセチン 191 5.65 (2.40) 163 2.61 (2.56) -2.17 (0.32) -0.75 [-1.29, -0.22] 0.0057 歩行能力 プラセボ 195 4.08 (2.85) 147 2.41 (2.48) -1.29 (0.30) デュロキセチン 191 4.29 (2.73) 163 2.07 (2.31) -1.67 (0.29) -0.38 [-0.84, 0.09] 0.1114 通常の仕事 プラセボ 195 5.50 (2.46) 147 3.14 (2.57) -1.76 (0.32) デュロキセチン 191 5.61 (2.42) 163 2.76 (2.53) -2.18 (0.31) -0.42 [-0.94, 0.09] 0.1081 対人関係 プラセボ 195 3.54 (2.97) 147 2.24 (2.49) -0.53 (0.30) デュロキセチン 191 3.90 (2.89) 163 1.89 (2.35) -1.09 (0.30) -0.55 [-1.04, -0.07] 0.0264 睡眠 プラセボ 195 5.22 (2.91) 147 3.11 (2.82) -1.57 (0.36) デュロキセチン 191 5.30 (2.81) 163 2.79 (2.74) -1.82 (0.35) -0.24 [-0.81, 0.32] 0.3959 生 活 を 楽 し むこと プラセボ 195 5.13 (2.75) 147 3.07 (2.76) -1.24 (0.32) デュロキセチン 191 5.12 (2.65) 163 2.41 (2.47) -1.90 (0.31) -0.66 [-1.18, -0.15] 0.0119 7 項目の平均 プラセボ 195 4.95 (2.09) 147 2.95 (2.23) -1.44 (0.27) デュロキセチン 191 5.10 (2.07) 163 2.50 (2.22) -1.95 (0.27) -0.52 [-0.96, -0.07] 0.0222 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.9, 14.2.6.10, 14.2.6.11, 14.2.6.12, 14.2.6.13, 14.2.6.14, 14.2.6.15, 14.2.6.16 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (g) SF-36 SF-36 の最終変化量 (共分散分析,LOCF) では,最終評価時に 8 項目の全てでデュロキ セチン群はプラセボ群と比較して有意に改善した. 表 2.7.6.1.1-21 SF-36 の最終変化量:共分散分析 (LOCF) SF-36 投与群 ベースライン 最終評価時 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 身体機能 プラセボ 195 62.51 (19.82) 195 67.49 (20.61) 3.04 (2.15) デュロキセチン 191 63.72 (18.75) 191 72.62 (18.74) 7.40 (2.13) 4.36 [1.35, 7.37] 0.0046 日常役割機能 (身体) プラセボ 195 49.13 (25.60) 195 54.74 (26.25) 0.44 (2.98) デュロキセチン 191 49.25 (25.57) 191 62.50 (25.29) 8.20 (2.96) 7.76 [3.57, 11.94] 0.0003 体の痛み プラセボ 195 36.60 (11.71) 195 43.54 (15.42) 5.28 (2.08) デュロキセチン 191 36.53 (12.40) 191 49.15 (16.15) 10.95 (2.07) 5.67 [2.76, 8.59] 0.0002 全体的健康感 プラセボ 195 38.76 (14.77) 195 43.11 (16.14) 3.31 (1.94) デュロキセチン 191 39.37 (17.67) 191 46.74 (18.40) 6.55 (1.92) 3.25 [0.53, 5.96] 0.0192 活力 プラセボ 195 31.96 (18.80) 195 38.01 (21.93) 3.35 (2.53) デュロキセチン 191 32.43 (21.03) 191 44.99 (22.50) 10.05 (2.51) 6.70 [3.15, 10.25] 0.0002 社会生活機能 プラセボ 195 55.71 (26.54) 195 61.28 (26.70) 3.28 (3.06) デュロキセチン 191 55.76 (27.53) 191 68.32 (27.29) 10.32 (3.04) 7.04 [2.74, 11.34] 0.0014 日常役割機能 (精神) プラセボ 195 61.24 (26.80) 195 64.79 (28.49) -3.63 (3.36) デュロキセチン 191 60.34 (29.16) 191 73.39 (26.28) 5.50 (3.35) 9.12 [4.41, 13.83] 0.0002 心の健康 プラセボ 195 56.10 (19.84) 195 60.31 (22.37) -2.00 (2.52) デュロキセチン 191 55.50 (18.85) 191 67.80 (19.45) 5.91 (2.51) 7.91 [4.39, 11.43] <0.0001 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.20 より引用. 共分散分析. 固定効果:投与群. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無.

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(h) BDI-II BDI-II の最終変化量 (MMRM 解析,調整平均値 ± 標準誤差) は,−4.07 ± 0.84,プラセボ 群で−1.22 ± 0.85 であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して有意に改善した (p = 0.0002). 表 2.7.6.1.1-22 BDI-II の最終変化量:MMRM 解析 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 14.89 (9.62) 147 11.61 (9.51) -1.19 (0.85) デュロキセチン 191 15.34 (9.73) 163 9.34 (8.45) -4.09 (0.84) -2.90 [-4.37, -1.44] 0.0001 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.17 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (i) WPI,SS WPI の最終変化量 (MMRM 解析,調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で −2.34 ± 0.58,プラセボ群で−1.06 ± 0.60 であり,デュロキセチン群はプラセボ群と比較して 有意に改善した (p = 0.0029). また,SS の最終変化量 (MMRM 解析,調整平均値 ± 標準誤差) は,デュロキセチン群で −1.37 ± 0.27,プラセボ群で−1.00 ± 0.28 であり,デュロキセチン群とプラセボ群との間に有 意差は認められなかった. 表 2.7.6.1.1-23 WPI の最終変化量:MMRM 解析 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 12.08 (3.57) 147 10.55 (4.67) -1.06 (0.60) デュロキセチン 191 12.14 (3.58) 163 9.16 (4.71) -2.34 (0.58) -1.28 [-2.12, -0.44] 0.0029 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.18 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured).

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表 2.7.6.1.1-24 SS の最終変化量 (MMRM 解析) 投与群 ベースライン 投与後14 週 変化量 プラセボとの比較 例数 平均値 (標準偏差) 例数 平均値 (標準偏差) 調整平均値 (標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間] p 値 プラセボ 195 6.59 (1.88) 147 5.18 (2.28) -1.00 (0.28) デュロキセチン 191 6.60 (1.82) 163 4.88 (2.19) -1.37 (0.27) -0.36 [-0.79, 0.06] 0.0906 M5.3.5.1-01, Table 14.2.6.19 より引用. MMRM 解析. 固定効果:投与群,評価時点,投与群と評価時点の交互作用. 共変量:ベースライン値及び大うつ病性障害合併の有無. 誤差分散の共分散構造:無構造 (unstructured). (5) 安全性 (A) 投与期間の内訳 投与日数 (平均値 ± 標準偏差) は,デュロキセチン群で 92.9 ± 29.4 日,プラセボ群で 88.7 ± 30.6 日であり,投与期間が 14 週 (98 日) 超の症例はデュロキセチン群で 165 例 (85.1%), プラセボ群で149 例 (76.0%) であった. 表 2.7.6.1.1-25 投与期間の内訳 投与群 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 投与期間 (日) 例数 196 194 平均値 88.7 92.9 標準偏差 30.6 29.4 投与期間 (週) =< 1 4 (2.0) 9 (4.6) > 1 to =< 2 3 (1.5) 3 (1.5) > 2 to =< 6 25 (12.8) 11 (5.7) > 6 to =< 10 10 (5.1) 4 (2.1) > 10 to =< 14 5 (2.6) 2 (1.0) > 14 149 (76.0) 165 (85.1) M5.3.5.1-01, Table 14.1.4.1 より引用. 例数 (%). (B) 有害事象の要約 有害事象の発現率は,デュロキセチン群で76.3% (148/194 例),プラセボ群で 62.8% (123/196 例) であった.有害事象の発現率は,プラセボ群と比較してデュロキセチン群で有意に高かっ た.

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表 2.7.6.1.1-26 有害事象の発現状況 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 有害事象 発現例数 123 148 (発現件数) (254) (429) 発現率 (%) 62.8 76.3 発現率の95% 信頼区間 (%) (55.6, 69.5) (69.7, 82.1) Fisher's exact test (プラセボとの比較) 0.0042 治験中の死亡 発現例数 0 0 (発現件数) (0) (0) 発現率 (%) 0.0 0.0 発現率の95% 信頼区間 (%) (0.0, 1.9) (0.0, 1.9) 重篤な有害事象 発現例数 1 1 (発現件数) (2) (1) 発現率 (%) 0.5 0.5 発現率の95% 信頼区間 (%) (0.0, 2.8) (0.0, 2.8) Fisher's exact test (プラセボとの比較) 1.0000 重要な有害事象

発現例数 14 14

(発現件数) (14) (15)

発現率 (%) 7.1 7.2

発現率の95% 信頼区間 (%) (4.0, 11.7) (4.0, 11.8) Fisher's exact test (プラセボとの比較) 1.0000 M5.3.5.1-01, Table 14.3.1.1 より引用. (C) 有害事象・副作用の一覧 発現率が10%以上の主な有害事象 (デュロキセチン群の発現率,プラセボ群の発現率) は, 傾眠 (26.3%,10.7%),悪心 (21.6%,4.6%),便秘 (14.9%,4.1%),鼻咽頭炎 (13.4%,14.8%) であった. プラセボ群と比較して,デュロキセチン群の有害事象の発現率は高かったものの,多くの 事象の程度は軽度で,転帰は回復又は軽快であり,安全性に大きな問題は認められなかった.

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表 2.7.6.1.1-27 有害事象・副作用の一覧 器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 全体 107 (54.6) 16 (8.2) 0 131 (67.5) 16 (8.2) 1 (0.5) 64 (32.7) 6 (3.1) 0 113 (58.2) 11 (5.7) 1 (0.5) 血液およびリンパ系障害 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 貧血 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 心臓障害 2 (1.0) 0 0 6 (3.1) 0 0 1 (0.5) 0 0 5 (2.6) 0 0 動悸 1 (0.5) 0 0 5 (2.6) 0 0 1 (0.5) 0 0 4 (2.1) 0 0 頻脈 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 耳および迷路障害 1 (0.5) 0 0 4 (2.1) 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 3 (1.5) 1 (0.5) 0 回転性めまい 0 0 0 4 (2.1) 0 0 0 0 0 3 (1.5) 0 0 耳鳴 1 (0.5) 0 0 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 0 1 (0.5) 0 眼障害 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 硝子体浮遊物 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 結膜出血 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 眼刺激 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 胃腸障害 41 (20.9) 1 (0.5) 0 80 (41.2) 3 (1.5) 0 27 (13.8) 1 (0.5) 0 72 (37.1) 3 (1.5) 0 悪心 8 (4.1) 1 (0.5) 0 41 (21.1) 1 (0.5) 0 5 (2.6) 1 (0.5) 0 41 (21.1) 1 (0.5) 0 便秘 8 (4.1) 0 0 29 (14.9) 0 0 8 (4.1) 0 0 27 (13.9) 0 0 下痢 6 (3.1) 1 (0.5) 0 8 (4.1) 0 0 5 (2.6) 1 (0.5) 0 7 (3.6) 0 0 嘔吐 3 (1.5) 1 (0.5) 0 6 (3.1) 1 (0.5) 0 2 (1.0) 1 (0.5) 0 4 (2.1) 1 (0.5) 0 上腹部痛 4 (2.0) 0 0 6 (3.1) 0 0 1 (0.5) 0 0 4 (2.1) 0 0 腹部不快感 5 (2.6) 0 0 5 (2.6) 0 0 3 (1.5) 0 0 3 (1.5) 0 0 腹部膨満 1 (0.5) 0 0 4 (2.1) 0 0 0 0 0 4 (2.1) 0 0 口内炎 3 (1.5) 0 0 4 (2.1) 0 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 消化不良 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 胃炎 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 腹痛 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 食中毒 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 胃食道逆流性疾患 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 過敏性腸症候群 1 (0.5) 0 0 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 0 1 (0.5) 0 齲歯 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 腸炎 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0

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器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 舌炎 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 歯周病 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 歯痛 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 排便障害 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 一般・全身障害および投与部位の状態 10 (5.1) 4 (2.0) 0 30 (15.5) 2 (1.0) 0 9 (4.6) 2 (1.0) 0 27 (13.9) 2 (1.0) 0 口渇 7 (3.6) 0 0 14 (7.2) 0 0 7 (3.6) 0 0 13 (6.7) 0 0 倦怠感 4 (2.0) 2 (1.0) 0 8 (4.1) 1 (0.5) 0 4 (2.0) 1 (0.5) 0 8 (4.1) 1 (0.5) 0 無力症 0 0 0 3 (1.5) 1 (0.5) 0 0 0 0 3 (1.5) 1 (0.5) 0 異常感 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 発熱 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 胸部不快感 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 悪寒 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 疲労 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 冷感 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 浮腫 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 肝胆道系障害 2 (1.0) 2 (1.0) 0 4 (2.1) 1 (0.5) 1 (0.5) 2 (1.0) 2 (1.0) 0 2 (1.0) 1 (0.5) 1 (0.5) 肝機能異常 2 (1.0) 2 (1.0) 0 4 (2.1) 1 (0.5) 0 2 (1.0) 2 (1.0) 0 2 (1.0) 1 (0.5) 0 肝障害 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 感染症および寄生虫症 39 (19.9) 4 (2.0) 0 39 (20.1) 4 (2.1) 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 鼻咽頭炎 29 (14.8) 0 0 26 (13.4) 0 0 0 0 0 0 0 0 膀胱炎 3 (1.5) 0 0 3 (1.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 インフルエンザ 0 0 0 2 (1.0) 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 気管支炎 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 胃腸炎 2 (1.0) 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 帯状疱疹 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 上気道感染 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 毛包炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 歯肉炎 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 手足口病 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 麦粒腫 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 爪囲炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 百日咳 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0

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器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 咽頭炎 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 細菌性角膜炎 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 耳感染 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ウイルス性胃腸炎 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 単純ヘルペス 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 膿痂疹 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 中耳炎 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 歯周炎 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 肺炎 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 足部白癬 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 傷害,中毒および処置合併症 7 (3.6) 2 (1.0) 0 7 (3.6) 0 0 0 0 0 0 0 0 靱帯捻挫 2 (1.0) 1 (0.5) 0 3 (1.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 挫傷 2 (1.0) 0 0 3 (1.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 熱中症 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 手骨折 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 擦過傷 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 創傷 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 熱傷 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 臨床検査 19 (9.7) 1 (0.5) 0 22 (11.3) 1 (0.5) 0 12 (6.1) 1 (0.5) 0 19 (9.8) 1 (0.5) 0 血中ビリルビン増加 3 (1.5) 1 (0.5) 0 5 (2.6) 0 0 1 (0.5) 1 (0.5) 0 5 (2.6) 0 0 γ-GTP 増加 4 (2.0) 0 0 4 (2.1) 0 0 4 (2.0) 0 0 3 (1.5) 0 0 血中CK 増加 3 (1.5) 0 0 3 (1.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 ALT 増加 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 2 (1.0) 0 0 血中コレステロール増加 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 血中トリグリセリド増加 2 (1.0) 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 体重減少 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 1 (0.5) 0 0 0 0 1 (0.5) 1 (0.5) 0 血中ALP 増加 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 2 (1.0) 0 0 血中尿酸増加 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 ヘマトクリット増加 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 尿中血陽性 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 ヘモグロビン増加 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 心拍数増加 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0

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器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 赤血球数減少 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 赤血球数増加 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 体重増加 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 白血球数減少 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 尿中蛋白陽性 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 血中カリウム増加 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 好酸球数増加 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 ヘマトクリット減少 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 ヘモグロビン減少 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 リンパ球数減少 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 総蛋白減少 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 代謝および栄養障害 3 (1.5) 0 0 12 (6.2) 1 (0.5) 0 2 (1.0) 0 0 12 (6.2) 1 (0.5) 0 食欲減退 1 (0.5) 0 0 12 (6.2) 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 12 (6.2) 1 (0.5) 0 低尿酸血症 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 脂質異常症 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 筋骨格系および結合組織障害 6 (3.1) 1 (0.5) 0 13 (6.7) 1 (0.5) 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 背部痛 4 (2.0) 0 0 1 (0.5) 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 弾発指 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 関節炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 筋肉痛 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 結節性変形性関節症 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 関節周囲炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 足底筋膜炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 滑液嚢腫 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 腱鞘炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 頚部腫瘤 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 椎間板突出 0 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 筋骨格硬直 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 関節痛 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 神経系障害 31 (15.8) 2 (1.0) 0 65 (33.5) 6 (3.1) 0 25 (12.8) 2 (1.0) 0 61 (31.4) 5 (2.6) 0 傾眠 20 (10.2) 1 (0.5) 0 50 (25.8) 1 (0.5) 0 19 (9.7) 1 (0.5) 0 49 (25.3) 1 (0.5) 0 浮動性めまい 2 (1.0) 0 0 10 (5.2) 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 7 (3.6) 1 (0.5) 0

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器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 頭痛 5 (2.6) 1 (0.5) 0 9 (4.6) 0 0 4 (2.0) 1 (0.5) 0 6 (3.1) 0 0 体位性めまい 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 自律神経失調 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 味覚異常 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 ジスキネジー 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 頭部不快感 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 感覚鈍麻 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 片頭痛 2 (1.0) 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 感覚障害 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 睡眠時麻痺 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 失神 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 振戦 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 意識レベルの低下 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 精神障害 8 (4.1) 1 (0.5) 0 5 (2.6) 0 0 3 (1.5) 0 0 5 (2.6) 0 0 不眠症 5 (2.6) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 中期不眠症 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 2 (1.0) 0 0 悪夢 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 不安 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 うつ病 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 症状限定パニック発作 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 パニック発作 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 腎および尿路障害 1 (0.5) 0 0 6 (3.1) 0 0 1 (0.5) 0 0 5 (2.6) 0 0 排尿困難 0 0 0 3 (1.5) 0 0 0 0 0 3 (1.5) 0 0 頻尿 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 緊張性膀胱 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 乏尿 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 生殖系および乳房障害 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 閉経期症状 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 不正子宮出血 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 勃起不全 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 呼吸器,胸郭および縦隔障害 3 (1.5) 2 (1.0) 0 7 (3.6) 0 0 0 0 0 3 (1.5) 0 0 咳嗽 1 (0.5) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0

(29)

器官別大分類 (SOC) 基本語 (PT) 有害事象 副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 軽度 n (%) 中等度 n (%) 高度 n (%) 鼻出血 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 過換気 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 アレルギー性鼻炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 あくび 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 口腔咽頭不快感 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 口腔咽頭痛 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 喘息 1 (0.5) 2 (1.0) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 上気道の炎症 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 皮膚および皮下組織障害 22 (11.2) 1 (0.5) 0 16 (8.2) 0 0 9 (4.6) 0 0 8 (4.1) 0 0 そう痒症 2 (1.0) 0 0 5 (2.6) 0 0 2 (1.0) 0 0 2 (1.0) 0 0 発疹 2 (1.0) 0 0 4 (2.1) 0 0 1 (0.5) 0 0 3 (1.5) 0 0 多汗症 0 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 皮膚炎 2 (1.0) 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 アトピー性皮膚炎 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 薬疹 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 湿疹 7 (3.6) 1 (0.5) 0 1 (0.5) 0 0 2 (1.0) 0 0 0 0 0 汗疹 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 紫斑 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 丘疹性皮疹 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 脱毛症 1 (0.5) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 接触性皮膚炎 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 紅斑 2 (1.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 痒疹 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 蕁麻疹 4 (2.0) 0 0 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 血管障害 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 ほてり 0 0 0 1 (0.5) 0 0 0 0 0 0 0 0 MedDRA version 16.1. M5.3.5.1-01, Table 14.3.1.3 より引用. 例数 (%).

(30)

(D) 死亡 死亡例は認められなかった. (E) その他の重篤な有害事象 重篤な有害事象はデュロキセチン群で1 例に 1 件 (肝障害),プラセボ群で 1 例に 2 件 (肺 炎,喘息) 発現した.このうち,治験薬との因果関係を否定できないと判断された重篤な有 害事象は,デュロキセチン群の肝障害であり,投与中止後に回復した. 表 2.7.6.1.1-28 重篤な有害事象発現症例の一覧 投与群 患者 ID 投与 期間 (日)a 性別 年齢 (歳) 有害事象名b 発現 日 (日)c 転帰 持続 期間 (日)d 重症度 重篤/ 非重篤 治験薬 の処置 治験薬との 因果関係 プラセボ 2JB008 7 女 40 肺炎 [肺炎] 4 回復 11 中等度 重篤 中止 関連なし 喘息 [気管支喘息発作] 7 回復 8 中等度 重篤 中止 関連なし デュロキ セチン 2JC014 43 女 48 肝障害 [肝障害] 42 回復 39 高度 重篤 中止 関連あるか もしれない a 治験薬服薬終了日 − 治験薬服薬開始日 + 1. b MedDRA 基本語 [症例報告書記載名]. c 有害事象発現日 − 治験薬服薬開始日 + 1. d 転帰確認日 − 有害事象発現日 + 1. 表 2.7.6.1.1-29 重篤な有害事象発現症例の詳細 デュロキセチン群 患者 ID 性別 年齢 (歳)a 身長 (cm) 体重 (kg)a 有害事象名b 発現時 投与量 (mg) 発現日 (日)c 持続 期間 (日)d 重症度 重篤/ 非重篤 治験薬との 因果関係 治験薬 の処置転帰 2JC014 女 48 157.3 66.0 肝障害 [肝障害] 60 42 39 高度 重篤 関連あるか もしれない 中止 回復 〔既往歴〕遊走腎 〔合併症〕アレルギー性皮膚炎,高血圧 〔併用薬・併用療法〕e アムロジピン,セチリジン塩酸塩,アランタSF,カロナール 〔経過〕f

8 日前 同意取得,Visit 1 を実施.ベースライン値 (AST:22 U/L,ALT:32 U/L,γ-GTP:155 U/L, LDH:181 U/L,ALP:278 U/L,CK:119 U/L)

1 日目 治験薬投与開始.

42 日目 Visit 5 実施.血圧:120/81,脈拍:81.通常の来院日と変わらず線維筋痛症以外,特に変化なし. 治験エントリー前から疲労感を訴えている.

43 日目 前日の検査結果 (AST:153 U/L,ALT:198 U/L,γ-GTP:101 U/L,LDH:359 U/L) のため,本 日をもって治験中止とする.

45 日目 中止時検査実施.疲れはあるものの,特に変化なし.

48 日目 中止時の検査結果 (AST:497 U/L,ALT:656 U/L,γ-GTP:285 U/L,LDH:736 U/L, ALP:628 U/L,CK:266 U/L).肝臓の専門医である他院紹介.

17:30 に他院受診.重症と診断され,O 病院へ救急搬送,肝障害で入院となる.アムロジピン, セチリジン塩酸塩投与中止.

各種臨床検査及びウイルス測定を実施し,臨床検査値は中止時検査時点とほとんど変化がなくウ イルスの同定・定量は全て否定された.灼熱感を訴えていた.

表  2.7.6.1.1-2  実施スケジュール  前観察期  治療期  漸減期  /中止 a 後観察期 Visit  1  2  - 3 4 5 6 7  中止  8  –  週  −2~−1 0  1 2 4 6 10 14 –  15 16  規定来院日  −14~−7 0  7  14 28 42 70 98  –  –  –  許容幅  –  –  ±3 ±3 ±3 ±3 ±3  −3~+1 +3 b  +3 c –  同意取得  ●  被験者背景確認  ●  M.I.N.I
表  2.7.6.1.1-24  SS の最終変化量 (MMRM 解析)  投与群  ベースライン  投与後 14 週  変化量  プラセボとの比較  例数  平均値  (標準偏差)  例数 平均値  (標準偏差) 調整平均値(標準誤差) 調整平均値の差 [95%信頼区間]  p 値  プラセボ  195  6.59 (1.88)  147 5.18 (2.28) -1.00 (0.28) デュロキセチン  191  6.60 (1.82)  163 4.88 (2.19) -1.37 (0.27) -0.
表  2.7.6.1.1-27  有害事象・副作用の一覧  器官別大分類 (SOC)      基本語 (PT)  有害事象  副作用 プラセボ N=196 デュロキセチン N=194 プラセボ N=196  デュロキセチン N=194  軽度  n (%)  中等度n (%)  高度  n (%)  軽度  n (%)  中等度n (%)  高度  n (%)  軽度  n (%)  中等度n (%)  高度  n (%)  軽度  n (%)  中等度n (%)  高度  n (%)  全体  107
表  2.7.6.1.2-2  実施スケジュール  Description  Study Period I Screening  Phase  Study Period II  Acute Therapy Phase
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参照

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