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営業費分析における配賦基準の選定方法

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(1)73. 西. 営業費分析における配賦基準の選定方法. ︑配賦基準選定の原則と手法. 沢. 営業費分折︵讐琴学皇昌8g彗巴く昏︶とは︑﹁各種の営業費項目を有用と考える方法に従って分類し︑その結果. を代替可能た支出高や当該支出からえられる売上高及び総利益と比較するための技術﹂であって︑営業費を有用と考. える方法に分類することを主たる内容としている︒このような原価分類と云う点からは︑営業費は︑直接営業費と準 直接営業費と間接営業費に大別するナ﹂とができる︒. 直接営業費︵震屋9象匡びま冒8匝色は︑特定の分析対象だげに費消されることが明かな原価であるから︑当該. 分析対象に直接賦課することができる︒準直接営業費︵器乏一監屋g象けき巨一昌8募︶は︑幾つかの分析対象に共通. Lて費消されるけれども︑ある程度区分可能な原価であるから︑慎重な考慮さえ払えぼ︑相当程度まで適正な配賦基. 準を選定することが可能である︒これに反し問接営業費︵ぎ亭og象けき峯昌oo萎︶は︑幾つかの分析対象に共通. して費消されかつ特定の対象とは何等直接の関係を有しない原価であるから︑慎重な分析を行っても適正な配賦基準. を選定することが椙当困難である︒このように︑準直接営業費と問接営業費は︑配賦基準の選定に難易の差があると. は云え︑共に︑配賦基準を用いて配賦せざるをえず︑従っていかなる配賦基準を選定するかによって︑営業費の配賦. 額が影響を受げ︑営業費分析の結果が左右されるようになる︒このため︑営業費分析の正確度は︑配賦基準選定の精. 825. 布 蒼.

(2) 度によって規制されると云っても敢て過言ではないであろう︒営業費分析において︑配賦基準の選定間題が︑重要な. 課題とされる所以がここにある︒それでは︑準直接営業費や間接営業費︵以下簡単に問接費と呼ぶ︶の配賦基準. ︵竺ooき昌副硯色は︑一体いかなる原則に従って選定すべきであろうか︒米国原価会計士協会︵2茎昌巴>窒oo宰. それはとも角︑これら一般原則の具体的な内容をも少し検討してみよう︒たとえぱ︑ヘヅカート・マイナー両教授. ること占が大切であるo. 業活動の実施状汎やその結果得られる収益状況を充分に考慮して︑なるべく簡単な配賦基準を選定するように努力す. 帰納できるように思われる︒すなわち︑各分折対象に対する営業費の配賦が適正でかつ公正なものになるように︑営. 定した文言であって︑それぞれ対象とする要素が異っているから︑これらを几て︑包括Lて始めて完全な選定原則が. であり︑②は配賦基準を選定する際の評価要素を指示した茎言であり︑⑧は︑その結果選定される配賦基準の質を規. と︑③簡単であること等の重要た思考が潜んでいることが伺われる︒右のωは︑選定原則の基準理念を表わした茎言. これから︑各杜の選定原則の基準には︑ω適正かつ公正であること︑②正当性と実施努力と獲得利益を考慮するこ. 5︑簡単と云うことが︑営業費配賦の本質的な特徴である︒. 4︑配賦基準は︑製品の販売価格と関連あるものでなげれぱならない︒. 3︑算定した営業費は︑会杜の経営管理者が︑使用し慣れているような単位で表示しなければならない︒. 2︑正当性と︑実施努力と︑獲得利益を几て考慮しなげればならない︒. 1︑営業費の配賦基準は︑適正かつ公正なものでなけれぱならたい︒. ま■o︷oog>8o冒一彗︷ω︶が産業会杜を実地調査した際︑配賦基準の選定原則として︑一般に次の基準が各杜で準守 ︵1︶ されている旨が表明されたことがある︒. 私. 826.

(3) 75. ︵2︶ は︑配賦基準の選定原則として︑次の二基準を示Lておられる︒. 第一には・論理的な基準︵−oαq一〇巴oq昌冒宗︶に基づいて︑選定を行うべきであって︑配賦基準は︑営業費を発生せ. Lめる営業活動の変動部分を明確に数字で表現したものか︑叉は︑当該変動部分と証明可龍次関係を有するもので. たげればならない︒例えば︑各種の商品群を一括して販売する一般販売員の給料及び旅費を各商品に配賦する場合に. は︑論理的には︑各商品に費す時問を使用すべきであるから︑販売員時問の費消割合が︑適正な配賦基準となる︒. 第二には︑実務的な基準︵肩碧ま巴σqε冒宗︶に基づいて︑多額な配賦費用がかからない基準を選定すべきであ. る︒この基準からば・前記一般販売員の給料及び旅費について︑販売員時問の正確な測定資料を蒐集すると︑獲得さ. れる成果に比べ︑多額の費用がかかり過ぎてLまう場合がある︒米国原価会計士協会の調査報告書も﹁配賦基準は. ω原価発生の要因たる営業活動に則応して変動するとともに︑②不当た費用を使わずに測定しうるものでなけれぱな ︵1︶ らない︒﹂としてこれと殆んど同様の二原則を示している︒. それでは︑これらの原測に適合した配賦基準は︑どのようた方法により選定すべきであろうか︒問接費配賦基準の ︵3︶ 選定方法には︑およそ次の三種類が存する︒. 1︑撤布図表を用いる単純た関係分析法︵色旨芭⑭8H邑き冒彗巴壱泳昌g︸巳︑︒冒旦︒首目σq︑︒津g︒︑︒︸與︑吋︑︶. この方法は︑幾つかの選定可能な配賦基準の何れが︑配賦すべき営業費と最も密接な関係があるかを見出すために. 使用される︒例えば直接販売費︵現場販売費︶について︑暫定的な配賦基準として販売員の訪間回数をとり︑第一図. のような撤布図表︵スキヤター・グラフ︶を作成する︒そして縦軸に直接販売費の金額をとり︑横軸に販売員の訪間. 回数をとり・過去の実積を分析して︑各訪間回数時に於げる直接販売費の金額を示す点を記入する︒この諸点が概. ね一定の直線附近に散在する場合は︑直接的販売費は︑販売員の訪問回数に比例Lて増減すること︑墾言すれぱ︑直. 827.

(4) 76. 6.000. ●. ●. 5ooo直. ●. ●. ●. ムOOO接販3.o碗. ●. ●. 一山売. 2︐ooo費. ユ︒00P. 01 一. 販売員訪問. 接販売費の配賦基準として︑販売員の訪閲回数を選定すること. は︑合理的であることがわかる︒. 2︑営業活動の時問研究と業務分析︵巨昌①血巨崇9彗﹄﹂oげ 彗巴湧庁o︷竃茅気窃︶. いかなる要素が営業費に影響を及ぼすか︑またその関係はど. んなものであるかを明らかにするために︑特定の期間について. か叉は抜き取りの方法によって︑詳綱な測定を行う方法であ. る︒この方法は︑直接販売や管理等の比較的変動し易い営業活. 動︵昌o鳥く胃一&竃葦昌鶉︶よりも︑包装︑積荷及び出荷︑勘. 定送付等の反覆的営業活動︵常肩葦き彗享竃窪︶に適用し易. 新製品とか成積の不良な販売地区とかの非常規的肢間題だけに︑ほとんど全部が費されていたがこのような場合には︑. 販売責任者の給料や事務費を︑販売責任者の使用時間の割合で配賦すると︑配賦結果が不満足なものとなってしまう︒. これに反し︑他の会社では︑販売責任者等の部門経営責任者に︑各製品種類別の使用時問割合を見讃らせているが︑ この場合には︑当該割合は︑一定となるので満足的な配賦基準とたる︒. 3︑営業活動に関する知識を基礎とした理論的分析法︵−oαqμ8H彗巴︸多ゲ竃&自勺彗ぎo色①器①o︷o潟轟一一〇冨︶. 前項の二方法が適用できない場合には︑この方法が︑営業費配賦基準の選定に利用される︒この方法は︑当該営. 業機能に要する営業費に︑いかなる要素が影響を及ぽすかを見出すことによって進められる︒例えぱ︑ある会社で. 828. o. 3,P. 2, o0. 理 O¢ OO 工, o¢. l,. 5O. ● ●. いが︑使用するに当っては︑批判的な態度で臨またげれぱならない︒ 例えぱ︑ある会杜では︑販売責任者の時問は︑. 第1図 販売員訪間数と直接販売費の関係.

(5) は︑包装機能費を配賦するに当って︑選択可能た配賦基準として︑直接労働時間︑機械時間︑工場原価︑売上高を考. えたが︑分析の結果労務費が包装費の主要要素をなしていることがわかったので︑直接労働時間を選定した︒直接労. を行ったのである︒. このような論理的方法を用いて配賦基準を選定する場合には︑次の調査を行うことも一法である︒. この目的を達成するために︑どんな個別手続が実施されるか︒. ω この部門は︑いかたる業務を行うために設定されているか︒. ②. そうだとすれぱ︑これらの反覆的な営業活動を︑製品叉は顧客毎に分離し︑営業費を配賦するための適正た基準. ⑧ これらの手続は︑個々叉は全体として反覆して実施されるか︒. ④ とたしうる︒. かくして選定される配賦基準の内容は︑実に千差万別で︑営業活動の置かれた環境により大巾に相違している︒同. じく販売活動と云っても︑業種や業態や規模が異れぱその内容も本質的に異り︑また同一企業にあっても︑販売する. 商品一地域︑経路︑方法等が異れぱその実態も異るので︑各場合に選定すぺき配賦基準も自ら相違せざるを得ない︒. 従って︑配賦基準は︑分析しようとする営業機能の置かれた個有の環境を充分に調査し︑レデイ.メード式ではな. く︑イージー・オーダ式で選定することが特に肝要である︒このため︑他の企業の実例や標準的な配賦基準例は︑文. 字通り単なる参考例にすぎたいから︑同一機能の故に︑当該基準をそのまま模放することがあってはならない︒ ︵4︶. 配賦基準は︑個別的には︑多種多様な内容を有しているが︑これらを本質面から要約すれぱ︑次の三種に分類する こと︑ができる︒. 829. 働時間に関する資料は︑容易に利用可能でかつ労働時問と密接な関係が存するため︑それを使用することに最終決定. 77.

(6) 1︑実施努力基準. 纂活動の実施量姦準とする方法で︑例えぱ︑直接労務費︑直接労働時間︑動力消費量︑売上揺等がある︒. 獲得した売上高を基準とする方法で︑例えぱ︑売上数量単位又は売上金額等がある︒. 2︑獲得成果基準. 営業費の負担能力を基準とする方法で︑例えば︑売上総利益や純利益等がある︒. 3︑負担能力基準. 筆考の見解では・右のうち第一の実蓼力基準が一番秀れて盲︑第二の獲得嚢基準や第三の負担能力基準は︑. いわば一種の便法にすぎず︑この種の基準を使用せざるを得ない場合には︑相当慎重な考慮を払わないと︑誤つた配. 賦結果が斉らされる場合がある︒負担能力基準は︑負担能力の多いものに多額の営業費を配賦しようとする考えであ. るが︑売上総利益の大小と営業費費消高の多寡とは直接的な関係がないから︑この基準は︑財務政策としては価値は. あっても︑営業費分析としては意義がない︒獲得成果基準は︑営業活動が︑売上高の大小に比倒Lて実施されたと看. 徴す方法であるが︑一般には︑営業活動の実施高とその成果高は比例するものとは限らず︑比例する場合でも両者の. 間には・タィムニ7グが宅易いから・特定期間の実施高と成果高は必ず・嘉応したい︒以上の理崇ら︑理論的. には︑実施努力基準が最も合理的であり︑営業活動の実施量を基準として当該営業費を配賦することが推賞され︑営. 業活動の実施量が測定困難奪に限り一実務窪讐一の種の活動霜当多い一︑獲得成果基準を使用すべきである︒. 実務上では獲得成果基準奏外好んで用いられているが︑そ註いわ肇務努力基準の便蒼すぎないことを銘記し ておかなげれぱならない︒.

(7) 79. 二︑適用別配賦基準選定の実態. 営業費分析は︑性質別営業費分析から︑適用別営業費分析へと進められ︑適用別分析は︑製品別分析︑地域別分. 析︑顧客別分析︑販売経路別分析︑注文規模別分析︑販売員別分析︑配給活動別分析等の形で実施されるから︑問接. 費の配賦基準も︑これらの分析体系に従って︑次のような種類を有することに茂る︒ ︵配賦基準の種類︶. 営業費配賦基準. ︵営業費分析の種類︶. ⁝⁝⁝販売員別配賦基準1. 適用別配賦基準. 竺ooき昌げ竃色であり︑適用別分析で︑機能別営業費を各業務区分に配賦するために使用される配賦基準が︑適用. 機能別分析で︑性質別営業費を各営業機能に配賦するために使用される配賦基準が︑機能別配賦基準︵︷冒oま冨一. 1他の適用別分析⁝ ⁝⁝⁝他の適用別配賦基準1. 1配給活動別分析⁝ ⁝⁝⁝配給活動別配賦基準1. 1販売員別分析⁝. −注文規模別分析⁝ ⁝⁝⁝注文規模別配賦基準1. −販売経路別分析⁝ ⁝⁝⁝販売経路別配賦基準i. 機能別分析⁝ ⁝−・⁝機能別配賦基準 −製品別分析⁝ ⁝⁝⁝製品別配賦基準− 1地域別分析⁝ ⁝⁝−地域別配賦基準1 1顧客別分哲: ⁝⁝⁝顧客別配賦基準1. 適用別営業費分析. 別配賦基準︵眈晶昌彗吋竺osま目げ塞一ω︶である︒適用別配賦基準のうち︑例えば製品別分析で使用されるのが︑製品. 831. 営業費分析.

(8) 80. 別配賦基準であり︑地域別分析で使用されるのが︑地域別配賦基準である︒これら各配賦基準のうち︑製品別配賦基. 準と︑地域別配賦基準については︑一九五一年に米国原価会計士協会が七十杜を対象として︑実態調査を行ったこと ︵5︶ があるので︑この調査結果を中心として︑米国に於ける適用別配賦基準選定の実態を探ってみよう︒. A︑製品別配賦 基 準 選 定 の 実 態. 1︑広告費. 実地調査の際︑四十五杜について広告費の製品別配賦方法を調査した︒このうち二十七杜は︑広告費の大部分を各. 製品種類に直接賦課していると述べていたが︑残余の二十八杜では︑次の配賦基準を用いて広告費を各製品に配賦し ていた︒. 上 金. 金. 額︵予定︶⁝⁝・⁝⁝⁝⁝・⁝:⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝・⁝⁝:⊥一一杜. 額︵実績︶・⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝⁝:⁝:⁝九杜. ︵使用会杜数︶. 売 上. ︵広告費の配賦基準︶. 売. 上. 原. 価⁝⁝⁝⁝⁝−・・⁝⁝:⁝⁝⁝⁝・⁝:⁝⁝・⁝⁝一一一杜. 予定売上数量−⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝⁝・⁝⁝⁝・・⁝⁝⁝⁝⁝−一杜 売. 計:⁝⁝:⁝・⁝・・⁝⁝:⁝⁝⁝⁝・⁝:⁝⁝⁝⁝⁝・・⁝十八杜. 悉意的な算式⁝⁝⁝⁝::⁝・⁝⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝⁝⁝・⁝⁝二杜 合. 販売拡張用の広告費︵一冨幸皇◎量−乱きま晩一轟︶は︑通常売上金額か直接広告費を基準として配賦しているが︑これら. の配賦基準は︑営業費の負担額を測定する適正な尺度としてではなく︑実務上の便法として考えられているにすぎな. 832.

(9) 81. い︒. 2︑直接販売費. 直接販売費︵現場販売費︶を各製品に配賦している約始の会杜では︑直接販売費が各製品種類に対L直接費となっ. ているが︑残余の狛の会杜では︑間接費となっているため︑これを配賦する必要があると述べていた︒後者の会杜で. は︑販売員が通常多種類の製品を一括して販売しており︑直接販売費が各製品に共通して費消されているため︑直接. 販売費を各製品種類に配賦するための基準として︑十八社が売上高を使用L︑六杜が売上原価を使用していた︒販売. 員が各種の製品に払った販売努力︵叉は販売時に直面する相対的な困難度︶の測定尺度として︑売上高や売上原価を. 考えている会杜も若干あるが︑大部分の会社では︑売上高叉は売上原価基準は他に適当な基準が見出さたいため選択. ︒. したにすぎないと述べていた︒これ以外にも︑次のような各種の配賦基準が使用されていることを知ったが︑それら. 価・⁝・−⁝⁝⁝・⁝:⁝⁝・⁝⁝:・⁝:⁝⁝⁝⁝⁝・⁝・六杜. 高⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝⁝⁝:⁝⁝・⁝・⁝⁝⁝⁝⁝・・⁝十八杜. ︵使用会社数︶. は︑一般に各種の製品に賦課した時聞の測定尺度を表わしている︒. 上 上. 原. ︵直接販売費の配賦基準︶ 売 売. 販売員が報告叉は見積った所要時間・⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝:⁝⁝⁝・⁝・六杜. 販売管理者が見積った所要時間⁝⁝⁝⁝・⁝⁝・:⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝三社 試験的た時間研究を基礎とする所要時間⁝⁝⁝・⁝⁝⁝・:⁝⁝⁝・⁝⁝一社. 含計⁝⁝⁝⁝⁝⁝・・:⁝:⁝⁝⁝⁝・・⁝:⁝⁝⁝⁝⁝・⁝三四杜. 3︑物的処理費. 833.

(10) 82. 保管費や包装費や出荷費等の物的処理費︵冨蒼s−︸彗震轟8黒吻︶は︑訪間した大部分の会社が︑各製品種類に. 直接賦課していると述べていた︒その他の会杜では︑各機能中心点に於げる諸活動に要する処理費を測定しうるよう な要素を見出して︑この要素を配賦基準に使用している︒. 保管費を製品に配賦する場合の基準としては︑次のごときものが使用されていた︒. A杜⁝月次に報告される占有個所の立方ヒート数. B社⁝各製品の平均的な占有面積を基礎とする標準率 C杜⁝処理費は処理した単位数︑保管費は占有面積 D杜⁝製品の重量. 包装及び発送費は︑労務費叉は作業時間を基準として配賦している会杜が極めて多い︒多数の会杜では︑これらの. 大部分の処理費を製造問接費に含めているが︑標準出荷単位である梱一個当りの標準原価を設定している会杜もあつ た︒. 4︑事務費. 通信費︑注文書記入費︑勘定書送付費︑受取勘定処理費等の事務費は︑個々の従業員か個々の部門全体が︑単一の. 製品種類だけを記録処理している会杜では︑事務費を直接賦課することができるが︑一般にぱ︑全製品種類の書類. を同一の事務所で処理しているので︑事務費は各製品の問接費となっている︒後者の場合には︑事務活動を独立の各. 機能に分解し︑営業費の配賦基準として用いうる適切た機能活動単位を見出す必要がある︒例えぱある会社では︑注. 文書記載の項目別に作業カードを作成する必要が存することがわかったため︑各製品が注文書に記入される相対的な 回数を基準として︑各製品に作業力ードの作成費を配賦していると述べていた︒. 834.

(11) 83. 5︑一般管理費. 一般管理費の中には︑ω統計部門費や会杜部門費のように︑特定の用役を他の部門に提供するために常規的な活動. を行っている機能の営業費と︑②社長室費や財務部長室費や管理部長室費等のように総括的な一般的性質を持った管. 理費が存する︒前者の管理費には︑当該用役を費消した部門に配賦するために使用しうるある種の適切な配賦基準を. 選択することが可能であるが︑後者の管理費には︑通常他の部門の作業に関連ずけうるような配賦基準を選定するこ. とが困難である︒全部の営業費を配賦する必要が存する場合には︑この種の管理費も︑配賦しなけれぱならたいが︑. ︵使用会杜数︶. 実地調査の際訪間した四十二社では︑これらに次の如き配賦基準を使用していた︒. ︵一般管理費の配賦基準︶ 売 上 高. 予定売上金額⁝−−:⁝⁝⁝・⁝⁝⁝−⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝三社. 実際売上金額⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝⁝−・⁝−−⁝⁝⁝⁝九社 実際売上数量・⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝・−・−⁝−⁝⁝・⁝⁝⁝−⁝⁝三杜. 原. 価⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝−:⁝⁝⁝・⁝⁝−⁝⁝⁝六杜. 小計⁝⁝⁝⁝⁝・⁝・−・:⁝:・⁝⁝⁝・::⁝⁝⁝・・⁝−⁝十五杜. 算. 売上原価 予. 実際原価⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝−⁝⁝⁝⁝・⁝⁝:−⁝⁝十四杜 小計⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝−⁝⁝:−⁝−・:⁝:−:⁝⁝⁝・・⁝二十杜 経営責任者の時問の予定配分額⁝:⁝⁝⁝⁝−・:⁝⁝⁝⁝:⁝・:⁝⁝⁝二社. 835.

(12) 84. 第1表 わが国の製品別配賦基準の実態 業. 当し 該な. ①到−. 費目. 製品別配賦基準② 口1 、 ホ1へ. イ. 合態 (杜). 二. 船. 販. 4 電. 39. 20. u. 10. 売. 1. 35. n. 45. 39. 23 27. 化. 14. 直. 窯. 接 30. 15. 10. 食. 費. 4. 14. 64. 232 100. 1. 連. 合計 比率. 1ユ. 1.30. 118. 10. 4.74 50.9 4.30 27.6. 1 19. 販 売. 電. 39. 4. 14 1. 化. 1. 間. 314 512. 11. 18. 4. 窯. 35. 12. 39. 13. 45. 1. 接. 1」. 鉄i 費. 3. 13. 「9. 食1 連i. 1. 115. 合計 比率. 59. 59. 30. 1「2. 14. 1 25.4 3.75. 14. 19. 69. 1.30 25.4 6.03 9.19 29.9. 232 100. 1 20. 39. 13. 14. 4. 35 39 836.

(13) 85. 管. 化. 9. 窯. 3. 1. 1. 14. 16. 30. 4. 14. 食. 費. 1. 連. 合計167112 1 3 比率28.951710−431.30 営. 外. 28. 53. 1. 化 窯. 収. 66. 22.8 0.86 12.1 28.4. 電 2. 業. 1. 1. 39. 24. 35. 27. 39. 29. 45. 18. 30 14 7.. 運. 合計 19 3 1 2 比率8,191,300,430.86. 15. 13. 26. 153. 6.46 5,60 11.2 65,9. ①業種別の略号は,次の通りである。 船…………造船・建設・ヂーゼル機関・鉄道車輌・その他製造 機…………精密機械・産業機械・工場施設 電…………電気機械・光学機械・自動車・各種測定器 紙・一・……紙・バルプ・繊緯 化…………一般化学・薬品・肥料・ゴム・1石油精製・フイルム. 窯…………窯業・セメント・ガラス 鉱・一……・鉱業・石炭・金属・鉱業精錬 鉄…・・……・鉄鉄・金属. 食…………食品加工・水産・糖糖・醸造 運・一……・運輸・ガス. ②配賦基準の略号は,次の通りである。 イ…・・……・製造原価比率 口…・…・…・加工原価比率. ハ…・・……・総利益比率 二・…・…・…附加価値比率. ホ・・………・売上高比率. へ…・・…一個別配賦. 837. 100. 1 3. ト・・………. 232. 23. 食 支. 45. 1. 8. 理. 1. そ. の. 他. 232 100.

(14) 86. 総利益⁝⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝⁝⁝⁝・・⁝⁝⁝⁝⁝⁝一杜 他の原価会計額・⁝⁝・:⁝⁝−・:⁝⁝⁝⁝−::・::::−⁝⁝⁝一杜. 複合要素⁝−・⁝:⁝⁝・⁝⁝:⁝⁝⁝⁝・::・:::::⁝一一一杜 小計::・⁝:⁝⁝⁝・:⁝:・⁝⁝⁝⁝・:⁝⁝⁝・・⁝⁝・::⁝七杜 総計::::⁝:⁝⁝・:⁝::⁝⁝⁝:・::::⁝⁝⁝・:・・四十二杜. さらに︑一般管理費以外の営業費は︑各製品に配賦するが︑一般管理費は︑各製品に配賦したいと云う会社が四杜あ った︒. それでは︑一方わが国の現状はどうかと云うに︑企業経営協会の原価計算研究会が実施した﹁昭和三十六年度原価 ︵6︶ 計算実態調査﹂によると︑製品別配賦基準として︑第一表のような諸要素が一般に使用されている︒これは次の質間. に対し二三二杜から寄せられた回答を︑業種別︑原価計算別︑費目別に集計したものである︒. 口︑加王原価比率. ﹁営業費を部門又は製品に配賦する場合︑次の何れによっていますか︒﹂. イ︑製造原価比率. 呈︑附加価値比率 他. へ︑個別配賦. く︑総利益比率 の. ホ︑売上高比率 ト︑そ. ︵わが国の配賦基準︶. ︵使用会社数︶. これから︑わが国では︑各費目に次の基準が最も多く利用されていることがわかる︒ ︵営業費目︶. 販売直接費⁝⁝⁝⁝個 別 配 賦⁝⁝⁝⁝⁝⁝・・−⁝⁝一一八杜. 838.

(15) 87. ⁝⁝⁝⁝−五九杜. 販売問接費⁝⁝−⁝・製造原価比率⁝⁝⁝⁝⁝⁝︑五九杜 売上高比率⁝⁝⁝⁝⁝⁝・. 一般管理費⁝⁝⁝⁝製造原価比率⁝⁝⁝−⁝⁝−︑.六七杜 売上高比率⁝⁝⁝⁝⁝⁝・:⁝・⁝⁝⁝−五三杜. 製造原価比率−⁝⁝−⁝−−・:⁝⁝⁝⁝:一九杜. 営業外収支・−⁝⁝⁝そ の 他⁝⁝・−⁝⁝︑︑二六杜. B︑地域別配賦基準選定の実態. 次に・機能別営業費を各販売地域に配賦する場合の地域別配賦基準冨︑實葦一・︒串︑一︒︑ゲ︑︑一︑一にっいて︑選定. 実態の概要を示してみえ前記の米国原価△一計士協会の調査では︑一讐次の配賦基準が使用されていることがわ. が一笥 1︑広告費. 問接広告費孟域別に配賦するには︑二っの方奈ある︒第一の方婁用いている会杜では︑各種の蓉媒体妄. する広告蓼別個の基準で配賦しているが︑第二の方婁用いている会杜では︑凡ての蓉費客計して︑その総額. を単一の麗基準で配賦してい三嬰の会杜で一穫使用されている代表窪配賦基準には︑次のものがある︒ ︵配賦基準︶. 誌・⁝⁝⁝⁝⁝⁝・:⁝⁝⁝⁝⁝発行数. ︵広告媒体︶. 雑. ラジオとテレビ⁝⁝⁝・⁝⁝・・⁝:⁝⁝⁝⁝⁝受信器の所有者数.

(16) 工場訪間客の接待⁝−⁝⁝⁝−⁝・⁝⁝⁝・⁝−各販売地域からの訪間客数. 景品附け広告⁝⁝:⁝⁝⁝⁝・⁝⁝⁝⁝⁝⁝各販売地域からの販売割当額 産業博覧会の展示会⁝⁝:⁝・⁝⁝・・⁝⁝⁝−各販売地域からの販売割当額. 後者の全会杜では︑広告費が売上予定高を基準にして支出されるので︑配基準として売上高︵実際売上高ではなく て予定売上高︶を使用していた︒. 2︑直接販売費. 直接販売費の間接費部分については︑大部分の会杜は︑配賦基準として︑販売員が各地域で費消する時間に対する. 予定日当比率を使用しているが︑各地域の販売割当額を基準とLて配賦している会杜も一部あった︒販売地域の純利. 益を算出する場合には︑本杜の販売管理費も各販売地域に配賦Lなけれぱならないが︑訪問した大部分の会杜では︑. この配賦基準として︑売上金額を使用し︑一部の会杜が被監督地域の人数を使用していた︒ 3︑注文履行費. 物的処理費や事務費等の注文履行費の間接費部分は︑各用役に適合した測定単位を選定し︑各作業の用役量に応じ. てごれを販売地域に配賦するのであるが︑この場合には︑各製品の数量叉は価値を配賦基準にする会杜が最も多い︒ 4︑一般管理費. 一般管理費のうち︑本杜の用役機能費︵例えば︑印刷費や受取勘定費等︶は︑用役の種類毎に単位率を設定し︑各. 用役の受入量に応じて当該単位率で管理費を配賦している︒これに反し︑総括的管理費︵例えぽ社長室費︑財務部長. 室費等︶は︑適正な配賦基準を見出せないため︑売上吉同予算を配賦基準として選定している︒. 値の諸会杜では︑全管理費を単一の基準で販売地域に配賦している︒この場合配賦基準は︑売上金額が最も一般に. 840.

(17) 89. 使用されているが︑製品の製造原価や販売地域の直接費を使用している会杜もあった︒勿論このような配賦基準は︑. 窓意的な選定によるものであるが︑一般管理費は︑総原価の小部分しか占めないから︑地域別原価の正確性に重大な 影響を及ぽすことはまずないと一般に述べていた︒. 三︑総括的配賦基準の選定例. 営業費の配賦基準は︑同一種類の費目に対し選定される配賦基準の数を基準として︑これを. 個別的配賦基準. ω 総括的配賦基準. ②. に大別することができる︒総括的配賦基準は︑同一費目の合計額を一括して配賦するための基準であり︑個別的配賦. 基準は︑同一費目を数種の項目に細分L各項目を別個に配賦するための基準である︒勿論︑総括的基準を用いて︑一. 括配賦するよりも︑個別的基準を用いて個別配賦する方が︑算定結果は正確となるが︑それだげ分析手続が複雑にな. る欠点がある︒総括的基準によるか︑個別的基準によるかは︑分析目的から規制される間題であって︑大綱的営業方. 針を設定するためには︑総括的基準で充分であるが︑具体的営業計画を決定するためには︑個別的基準を選定するこ. とが必要となる・前節の実態調査では︑主として前者の総括的基準を対象とLたので︑本節でも︑この後をうげて︑ ︵8︶ 総括的配賦基準選定の一例を掲げてみたい︒次に米国商務省の示す資料を使用し︑卸売業の営業費分析について論じ. てみよう︒なおここでは・貢献差益法︵8巨き麦昌冒串亀目岩oH畠亭︶がとれているから︑各業務区分と直接的な. 関係のない費目は︑配賦したいことにしている︒卸売業においては︑一般に︑次の営業機能が営まれているため︑当 該下掲の機能別営業費分類がとられている︒. 841.

(18) 90. ︵営業機能の種類︶. ︵機能費の種類︶. 商品維持︵昌生巨昌彗8︶⁝・−・−−⁝−⁝⁝・−一−商品緯持費. 商品保管︵go蟹需︶⁝−⁝⁝・⁝−⁝⁝⁝⁝・−⁝商品保管費 商品投資︵一⁝塁旨窒↓︶⁝⁝−・⁝⁝・−⁝⁝−⁝・:商品投資費. 品. 処. 理︵げ彗彗冒Oq︶⁝⁝⁝−・⁝⁝:⁝⁝⁝⁝・⁝商品処理費. 商品移転︵旨Oき旨昌一︶・−−⁝⁝−・:⁝⁝⁝⁝−⁝・・商品移転費 商. 注文処理︵O匙實昌暮一烏︶⁝−⁝・⁝−:⁝⁝⁝⁝・・注文処理費 商品配達︵宗茅①毫︶⁝⁝−⁝・−⁝:−−⁝−⁝・・⁝商品配達費. 販売促進︵雫O旨O饒9︶⁝・⁝⁝⁝⁝⁝・⁝⁝−⁝−販売促進費. 務︵O−O亭︶⁝⁝・−⁝−・−−⁝⁝⁝・⁝⁝・・⁝−事務費. 務︵至昌巨易昌彗↓︶−−⁝・:⁝⁝⁝⁝−⁝・−−財務費. 事. 融︵穿彗8︶⁝⁝⁝・⁝・−⁝:⁝⁝・:⁝・・⁝金融費. 財. 金. 機能別分析に於ては︑性質別営業費がこれらの各機能別営業費に配賦されるのであるが︑性質別営業費の各費目毎. に︑選定される配賦基準と配賦先の機能費群を表記すれぱ︑第二表のとおりである︒第二表の配賦基準欄に︑時間研. 究とあるのは︑時問研究︵饒昌oω巨ξ︶による営業時問の使用劃合を基準として配賦することを意味し︑直接賦課と. は︑配賦の手続によらず︑実績額をそのまま賦課することを表わす︒また経営管理老の見積とは︑経営管理者が見積. った営業活動の使用割合を基準にして配賦することを意味し︑面積測定とは︑床面積の占有割合により配賦すること. を表わす︒かくして︑機能別営業費が︑算定できれば︑次には︑この機能費を各業務区分︵本例では商品と顧客︶に. 842.

(19) 91. 第2表機能別配賦基準例 機能別配賦基準. 性質別営業費. 配賦先の機能別営業費. 時. 間. 研. 究. 注文処理費と販売促進費. 費用. 直. 接. 賦. 課. 商品処理費叉は商品配達費. トラツク運転手の賃金. 直. 接. 賦. 課. 商品処理費叉は商品配達費. トラツクの減価償卸費. 直. 接. 賦. 課. 商品処理費叉は商品配達費. 社外トラツク配達費. 直. 接. 賦. 課. 商品処理費叉は商晶配達費. 倉庫係の賃金 事務員の賃金. 蒔間研究(叉は直接賦課). 商品処理費と保管費と投資費. 時間研究(叉は直接賦課). 注文処理費と財務費と. 他. の. 経営責任老の給料. 経営管理老の見積り. 全. 機. 賃. 料. 面. 積. 測. 定. 全. 機. 接. 賦. 課. 保. 販売の給料・費用 ト. ラ. ツ. ク. 借. 機. 能. 能. 能. 費. 費 群. 費. 管. 群 費. 杜. 外. 保. 管. 料. 直. 倉. 庫. 修. 繕. 費. 経営管理老の見積り. 保管費と商品処理費. 耗品費. 経営管理老の見籏り. 保管費と商品処理費. 建物設備の保険料. 経営管理老の見積り. 全. 在庫管理の保険料. 直. 課. 投. 職員の保険料. 賃. 金. 全. 事. 務. 直接賦課叉は 経営管理者の見積り. 公. 益. 倉庫消. 費. 接. 賦. 費. 一都は直接賦課 他は面積測定. 職業専門家にたいする報酬1 経営管理者の見積り. 在. 庫. 商. 品. 税. 直. 社. 会. 保. 障. 費. 賃. 接. 金. 賦. に. 加. 能. 費. 資 機. 能. 群. 費 費. 群. 注文処理費,財務費,販売 促進費,叉は他の機能費. 全. 機. 能. 費. 群. 利益を受ける各機能費. 課. 投. 算. 全. 倒損失一直接賦課財 843. 機. 資 機. 能. 務. 費 費. 群. 費.

(20) 92. 第3表. 商品別・顧客別配賦基準例. 配. 機能別営業費. 賦. 商品別基準. 基. 準. 顧客別基準. 1.商品維持費 (1〕商品保管費. 占有する床面積. 配. 賦. し. な. い. (2〕商品投資費. 平均在庫金額. 配. 賦. し. な. い. (1〕商品処理費 (2)注文処理費 (3〕商品配達費. 標準処理種類数. 送り状種類数(顧客の種. 送り状種類数. 送り状種類数. 荷積み,荷降し. 標準処理単位数. 自動車運転. 容積叉は重量. 2.商晶移転費. 販売促進に費す時間数. 3.販売促進費. 4.財. 務. (1)事 (2)金. (配賦する場合). 類によつて加重する). }. 配達数(配達地区によつ て加重する). 販. 売. 訪. 問. 数. 回. 数. 費 務 融. 費 費. 配. 賦. し. な. い. 支. 払. 配. 賦. し. な. い. 平均売掛金額. ∋坐.

(21) 93. 配賦することになるが︑この場合には次掲の理由から︑第三表に列記したような各配基準が使用される︒. A︑商晶別配 賦 基 準 の 選 定 理 由 1︑商品維持費. ω商品保管費. 商品保管費を発生せしめる変動要素は︑各商品在庫が占有する場所の平方フィート数叉は立方フィート数であるか ら︑各商品在庫の占有面積が配賦基準となる︒. ②商品投資費. 商品在庫に対する投資費を発生せしめる変動要素は︑平均在庫金額であるから︑各商品の平均在庫金額が配賦基準 となる︒. 2︑商品移転費. ω商品処理費. 倉庫に於ける商品の物的処理活動︵注文組合せ費︑入荷︑出荷等︶に要する営業費は︑主として処理時間に伴って. 発生し︑各商品の処理時閻は︑商品のサイズ︑型︑重量︑腐敗度︑包装の性質等によって左右されるから︑時問研究. 注文処理費. によって設定した標準処理単位数が処理費の配賦基準となる︒. ②. 事務員の勘定書送付や販売員の注文受入活動に要する営業費は︑処理費と同様に︑主に処理時聞に伴って変動し︑. 各商品の処理時間は︑処理する送り状種類数によって規制されるから︑各商品の送り状種類数が配賦基準となる︒. 8{5.

(22) 94. ③商品配達費. トラヅクによる商品配達費のうち︑トラヅクの荷積み及び荷降しに要する賃金は︑各商品の標準処理単位数叉は配. 達数に従って変動し︑またトラツクの運転に要する営業費は︑各商品の容積叉は重量に従って変動するから︑これら がそれぞれ配賦基準とたる︒. 3︑販売促進費. 販売員の販売促進活動は︑大部分が顧客に向けられ︑商品とは直接の関係が存しないから︑促進費は各商品に配賦. ︒. しなくてもよい︒配賦する場合には︑経営管理着の見積りか叉は時問研究によって︑各商品に対する販売員時間の使 用割合を調査し︑この割合を配賦基準とする︒. 4︑財 務費. 売上及び集金の記録に要する事務費や勘定の保有及び集金に要する金融費等の財務費は︑商品とは直接的な関係が. なく︑商品の追加叉は除去によって影響を受げることはないから︑この種の営業費は各商品には配賦Lたい︒. B︑顧客別配賦基準の選定理由 1︑商品維持費. 商品の投資費や保管費ぼ︑販売する顧客と直接的な関係がなく︑ 顧客特徴から影響を受げることはないから配賦し ない︒. 2︑商品移転費. ω商品処理費. 846.

(23) 第4表 適用別配賦基準例 賦. 営業. 機. 能. 製品受入れ 製. 品. 保. 管. 地域別基準. 製品別基準. 経路別基準. 注文一規模別. 製品の販売単位数. 製品の単位数. 製品の販売単位数. 製品の販売単位数. 販売製品の立方フィート 販売製品の立方フィート 版売製品の立方フイート 阪売製品の立方フィート. 在庫記録の作成 送り状種類数 倉庫元帳の記入数 送り状種類数 送り状種類数. 注文組合せ. 製品の版売単位数. 荷稜及び荷降し. 直接賦課,製品の重量. 重規x立方フィート,製品の 重量叉は立カフイート,製品 単位数. 製品の版売単位数. 製品単位数,時間研究. 重量×製品の 重量×製■品の 重量×製品の 重量×製品の立方フイ 包装及び出荷 立方フ イート 立方フイート 立方フイート ート,時間研究 自杜トラツクによる酉己達 直按賦課,重量×距離. 営莱トラツクによる配達. 直. 接. 賦. 製品の重量. 製. 品. 量. 製. 品. 課. 直. 製. 品. の. 重. 課 直 接 賦. の の. 接. 重量 皿. 賦. 量. 製品の重量,時間研究. 製1π■の重量. 課 直. 接. 賦. 課. 注文受入事務 送り状種類数 送り状種類数 送り状種類数 送り状種類数 売. 込. み. 直接賦課,時聞報告書,. 直接賦課,時閲報告書,. 訪. 注. 間. 数. 文. 直接賦課,時間報告書,. 数 訪. 間. 数. 時間報告書,注文数. 時間報告書,版売貫数, 時間報告書,阪売員数, 時間報告書,販売貝数, 理 版売員訪問数 販売員訪間数 販売員訪間数 売り込みと1司一率 時間報告書,販売員数, 時間報告書,販売貝数, 時間報告書,販売員数, 売り込みと同一率 市 場 調 査 販売員訪閲数 販売員訪間数 阪売員訪問数 顧客の接待 直 接 賦 課 直接賦課,訪間数 直 接 賦 課 直接賦課,注文数. 販. 8. り. 売. 管. ト 寸 o〕.

(24) 96. き斗亘員暗 険囲亘房瞭 ヨロ‡嵜θ. 誰岡溝翼撃㌔甫溝喜溝θ. 耳甫溝喬θ畿功欝 議輝鵠. 岡灘買弾彊軸簿. 理胴. 熊獣買ト灘オ認メ亜い. 1常メ料怠1欝1≡目. ヰ〜謝1︾刻λメθボ1卦榊・涛癖口﹀飾i鮨. 鯛1調劉警料慧1料慧トトヨ昌匝虫. 冒曲匝唖. 匝匝轡事爵. 副覇剛軸欝■灘・ド. ︐蒔■蒔料料灘1驚. 風溝琵騨覇璃灘 彊端灘一晴料灘. 凍○洋薗灘欝 凍○洋鰯灘欝 巌○洋麟鵡灘 康○洋菌灘灘. 1︑㍗1ぺ鴫1書康 轟. 蓬﹂融. 剖>灘 爵涛=欝. 醇. 料. 轡 醇. 涛. 料. 驚. 灘. 岡熊翼撃湖曽蓮郁繋. 庸. 漁勇薄潮驚. 庸. 料. 灘. 蒔料欝 剖>驚一甫料欝 晴料灘 >齢鱒一庸料隣 醇涛欝 >紛警群涛灘 醇料灘 嚥涛灘 熊料灘. 湖1曽!菖ポθ1ポ翻1. 灘齢>齢 罰寧事■ 綾齢諦§. 商品処理費は︑注文の回数や規模から影響を受けるから︑一期問の送り状種類数が処理費の配賦基準となる︒一部. の顧客が︑特に重量が重いか容積が大きいか叉は処理費がかかる商品だけを仕入れる場合には︑送り状種類数にウエ イトをつげる︒. ②注文処理費 注文処理費も︑処理費と同様に送り状種類数が配賦基準となる︒. ③商品配達費. 商品配達費は︑配達すべぎ注文の重量叉は容積たいしは︑配達回数叉は配達距離に従って変動するから︑注文の重. 量︑容積︑配達距離が各顧客によって余り相違したい場合には︑配達数が配達費の配賦墓準となる︒しかしながら︑. 848.

(25) 97. 配達距離が顧客により相違する場合には︑配達あたりの配達費に距離別のウイトをつける︒ 3︑販売促進費. 販売促進は︑その大部分が通常の販売に際して実施されるから︑販売訪間数︵注文の有無を問はない︶が︑各顧客 に対する配賦基準となる︒. 4︑財務費. 財務費のうち事務費部分は︑顧客の支払回数が︑また金融費部分は︑平均売掛金額がそれぞれ配賦基準となる︒. 最後に︑適用別配賦基準の結論を示す意味で︑同一の営業機能について︑地域別︑製品別︑経路別及び注文規模別 ︵8︶ の配賦基準例を一表に要約すれば︑第四表のとおりである︒これは︑L・L・バンス教授が作成したものであるが︑. 2.>.O.>.︑︑︑>目與−<ω尉. o︷. ﹈Zo目−竃四昌自中饅oけ目ユ目町qOo9ω︷o﹃. 量與目印胴oユ凹−. 曳ミミ. ミぎUoρ−o蜆メo1①ド. −︺①o⁝色o目血−︑︑09自庁⁝冒oo 勾oω①団﹃o= ωoユoω. これから︑適用別配賦基準を選定する際の重要な指針が得られるのであろう︒ ⁝浬︵1︶. H98俸曽一〇−8.. ︵2︶−甲寿oぎ津俸界︸竃一篶﹃一..冒弩まま昌08鼻..−竃ω一竃.墨−賢 鼻−一〇〇.曽−§. oPaゴoす與員雲ド七〇一ト〜−2一. 第一表は︑企業経営協会﹁経営実務﹂一九六一年十月号︑四十九頁の資料より作成したものである︒. Z一>一ρ>. −.−.O﹃目ωげき.︑>勾〇三〇奏o片Oo9>ωω貯目冒o■け︸胆ω①ω︷o﹃﹈≦印H斥oユ冒閑>o巨ま巨o9︐.≧﹄.﹄. ︵3︶字>.0 1 > J ξ ︵4︶. ︵5︶. ︵6︶. ︵7︶ Z1>.O.>.−oo19ゴoす顯員雲ω−bやoo蜆−ooべー. ︵8︶O.ω1U名けo︷Oo冒冒彗o9︑.冒9H亭;昌Oo9>冨一︸ω¢.︑−漫9竃﹂甲轟.. ︵9︶F−.<彗o9..↓−8︷彗ρ↓8ぎぢ毒9009>o8彗葦o目一.︑岩員署.違午実蜆1. 849.

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