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IRUCAA@TDC : No.2:ヒト上顎骨における大口蓋管の局所解剖学的な観察

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

No.2:ヒト上顎骨における大口蓋管の局所解剖学的な観

Author(s)

大峰, 悠矢; 福田, 真之; 野口, 拓; 木下, 英明; 松永,

智; 井出, 吉信; 阿部, 伸一

Journal

歯科学報, 113(2): 197-197

URL

http://hdl.handle.net/10130/3061

Right

(2)

目的:硬質レジン前装冠は,強度と審美性を兼ね備 えた歯冠修復方法として広く応用されている。従来 は,リテンションビーズを付与することで,金属と レジンの機械的維持を求めていたが,近年,金属と の化学的接着が期待できる金属プライマーを応用す ることで,金属と硬質レジンの接着力向上が可能と なり,種々の硬質レジンシステムが上市されてい る。本実験では,新規硬質レジンシステムの金銀パ ラジウム合金に対する接着耐久性を,従来型システ ムと比較検討した。 方法:通法に従い,鋳造により作製された金銀パラ ジウム合金を被着体として用いた。全試料の半数 は,リテンションビーズを付与した。リテンション ビーズを付与しない被着体表面は,耐水研磨紙で# 600まで研磨した。リテンションビーズの有無に拘 わらず,被着面は70μm のアルミナでサンドブラス ト処理し,金属接着性プライマーにて被着面処理を 行った。接着面積を規定した被着体に,新規(SI-R 20804,松風)または従来型(ソリデックス,松風) のプレオペークレジンを築盛・光重合した。その 後,各オペークとボディを築盛した。築盛後の試料 は,37℃蒸留水中に24時間浸漬した。また,試料の 半数はサーマルサイクル試験機で4℃と60℃の各30 秒の繰返しで10,000回負荷した。試料は,万能材料 試験機にせん断治具を取り付け,クロスヘッドス ピード1.0mm/min の条件にてせん断接着試験を 行った。試験数は各6個とした。 結果および考察:金銀パラジウム合金と硬質レジン とのせん断接着強さは,リテンションビーズ無の場 合,新規レジンで約17MPa,従来型レジンで6∼ 9MPa であった。リテンションビーズ有の場合, 新規レジンで約24MPa,従来型レジンで20∼25MPa であった。新規および従来型レジンともに,24時間 水中浸漬およびサーマルサイクル試料において,リ テンションビーズ付与による有意な接着強さの向上 が認められた。しかしながら,従来型レジンではリ テンションビーズ無の場合で,24時間水中浸漬およ びサーマルサイクル試料ともに新規レジンと比較し 有意に低い接着強さを示した。以上より,新規硬質 レジンシステムと金銀パラジウム合金の接着強度 は,リテンションビーズによる機械的嵌合力には劣 るものの,リテンションビーズ無の場合であっても 金属プライマーを応用することで,従来の硬質レジ ンより高い接着強度を有し,耐久性も維持できると 考えられた。 目的:上顎臼歯部におけるインプラント治療では, 上顎結節部に支持が求められることが多い。その理 由として上顎結節部には,インプラントフィクス チャーを埋入可能な骨が十分に存在するためであ る。この部位において,歯を喪失後も骨量が確保さ れる理由として,周囲咀嚼筋ならびに頬筋の牽引力 が骨内部に波及し,骨吸収を免れると考えられてい る。また,この上顎結節部には硬口蓋,軟口蓋の感 覚,味覚,口蓋腺の唾液分泌を支配する神経が通過 する大・小口蓋管が骨内に存在するが,その3次元 的な構造の詳細を観察した報告は少なく不明な点が ある。そこで本研究では,インプラント治療に用い られる上顎結節部に焦点をあて,これまで不明な点 のあった大口蓋管の形態と構造について局所解剖学 的に検索を行った。 方法:東京慈恵会医科大学所蔵の15−44歳(平均年 齢28.2歳)の日本人頭蓋骨,損傷や変形のない有歯 顎20体40側を用いた。マイクロ CT にて撮影を行っ たのち,得られたスライス画像を用いて3D 骨梁形 態計測ソフトにより三次元立体構築を行った。計測 の基準平面は HIP 平面に設定した。その後,大口 蓋管の長径 l,前後径 a,幅径 b,体積 v および HIP 平面とのなす角度θ1について計測を行った。さら に上顎結節部へのインプラント埋入を鑑み,立体構 築像を定点 K,L,M で前頭断したのち,結節部頂 点から大口蓋管への最短距離 d および HIP 平面と d のなす角度θ2を計測した。 結果および考察:大口蓋管を観察した結果,大口蓋 孔を底面とし翼口蓋窩の最下点に至る円錐状の構造 が認められた。計測の結果,l は9.8±0.8mm,a は 2.3±1.1mm,b は2.2±1.4mm,v は45.4±1.6 mm3,θ 1は29.9°±1.0°であった。かつ上顎結節部 の計測における平均値では d は12.6±2.1mm,θ2 は49.8±12.1°であった。以上から,上顎結節部の フィクスチャー埋入の場合,長径10mm,埋入角度 θ2を90°に想定した場合には大口蓋管付近へフィク スチャーが到達するリスクは低いが,θ2に関して頬 側に60°程度に傾斜させ埋入を進めた場合には,大 口蓋管に近接する可能性があることが示唆された。 さらに翼突上顎インプラントのような長径が20mm 程度のフィクスチャーを扱う際には,同部位へのリ スクの考慮が要されると考えられた。

№1:新規硬質レジンシステムと金銀パラジウム合金の接着耐久性

服部雅之,原田麗乃,副島寛貴,吉成正雄,河田英司,小田 豊(東歯大・理工)

№2:ヒト上顎骨における大口蓋管の局所解剖学的な観察

大峰悠矢,福田真之,野口 拓,木下英明,松永 智,井出吉信,阿部伸一(東歯大・解剖) 歯科学報 Vol.113,No.2(2013) 197 ― 81 ―

参照

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