[原著]MDCTでの肺動脈塞栓症・深部静脈血栓症の同時評価における造影剤注入 プロトコールの検討-高濃度造影剤と高用量造影剤の比較-: 沖縄地域学リポジトリ
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(7) !"#$%&'(%)*+,$ 宜保 昌樹, 安座間 泰晴, 運天 忍, 與儀 彰, 境 昌弘, 村山 貞之 琉球大学医学部放射線医学分野 (年3月1日受付,年3月日受理). .
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(104) . 肺塞栓症は深部静脈血栓症を伴うことが多く, 一回の 造影剤注入で両方の病態を診断する造影が行われる ようになってきた1). さらに最近普及してきた . .
(105) .
(106) (以下) の高速撮影機能を利用 してより高い診断能が実現されつつある2,3). ただしこ れらの研究でも従来から標準的に使用されている経静脈 性造影剤 ( ・ ) が用いられている ことが多い. これはいわば通常濃度通常用量造影剤とい えるが, 今回我々は新たに使用が可能となった二つの造 影剤, すなわち高濃度通常用量造影剤と通常濃度高用量 造影剤を用いたプロトコールを比較し各部位における造 影効果を検討したので報告する.. . 対象は肺塞栓症と深部静脈血栓症が疑われて が施行された例である. 男性8例, 女性例, 年齢 は∼歳 (平均年齢:, 5歳), 体重 ∼ (平均体重: ). 対象を異なる造影剤の投与を行 う二つのグループに無作為に分類した. プロトコール: 高濃度通常用量造影剤, の非イオン性造影 剤(イオパミロン , バイエル薬品, 大阪) の 例. プロトコール :通常濃度高用量造影剤, の非イオン性造影剤(オムニパーク, 第一 三共, 東京) の例. ここで用いられている 「 」 と いう単位はヨード量を示すもので, 「 」 はヨー ド性造影剤の濃度を示す単位である.使用した機種.
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(112)
(113) である. , 両グループとも造影剤注入速度は
(114) とし 肘静脈から確保した留置針にて注入を行った. 造影剤注 入後秒後に動脈相として大動脈弓から横隔膜までを 撮影. パラメータは :!, テー. ブル移動速度"!秒, 6 (高速モード) のピッチ を使用した. 造影剤注入#秒後に静脈相として胸から 膝までを撮影. パラメータは :"!, テーブル移動速度"!秒とし, 3 (高品質モード) のピッチを使用した. 撮影終了後, 各グループでの造影効果を比較するため $
(115) . ) を設定し に, 円形の関心領域 ($
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(117) 値 ('( &
(118) ( , 以下')と略) を測定した. 測定 部位は, 動脈相では肺動脈, 左心房, 下行大動脈, 静脈 相では肺動脈, 左心房, 下行大動脈, 腹部大動脈, 両側 外腸骨動脈, 両側大腿動脈, 両側膝窩動脈, 下大静脈, 両側外腸骨静脈, 両側大腿静脈および両側膝窩静脈 (* % ) である. 二つのグループの有意差検定に. (
(119) + %.
(120) . を用い有意水準は ,!とした. 視覚的評価として造影効果を, 非常に良好, 良好, 普 通, やや不良, 不良の5段階に分けて検討した. 評価は 二人の放射線科医が合議の上で行い, 評価に際しては個々 の症例にどちらの造影剤が使用されたかを知らせずに行っ た. 二つのグループの有意差検定に-% ..
(121) /+ )
(122) . を用い, 有意水準を ,!とした.. . . 動脈相, 静脈相における二つのプロトコールにおける 各部位の平均値をグラフ化したものを* 0!に示 す. 二つのプロトコールにおける平均値の有意差検 定を1
(123) 0に示す. 動脈相では, プロトコールの肺動脈の平均値は !!'), 左心房23'), 下行大動脈3"')で あった. プロトコールBの肺動脈の平均値は2" '), 左心房!'), 下行大動脈!')であった. 両プロトコール間の部位別の平均値の 4 (
(124) は肺 動脈", 左心房2, 下行大動脈"となり肺動 脈, 左心房で有意差をもってプロトコールが良好な造.
(125) 宜保. 昌樹. . ほか. ,) .
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(148) , 腹部大動脈
(149) , 下大静脈 , 右外腸骨 動脈 , 左外腸骨動脈 , 右外腸骨静 脈 , 左外腸骨静脈 であった. プロト コールBの肺動脈の平均値は
(150) , 左心房 , 下行大動脈 , 腹部大動脈 . , 下大静脈 , 右外腸骨動脈
(151) , 左外 腸骨動脈 , 右外腸骨静脈 , 左外腸 骨静脈 であった. 両プロトコール間の部位別 の平均値の は肺動脈
(152) , 左心房 , 下 行大動脈 , 腹部大動脈 , 下大静脈 , 右 外腸骨動脈 , 左外腸骨動脈 , 右外腸骨静脈.
(153) . .
(154) . . . , 左外腸骨静脈 となり, 下行大動脈, 腹部大 動脈, 下大静脈で有意差をもってプロトコール が良好 な造影効果を示した. 視覚的な評価では, 動脈相ではプロトコール で非常 に良好5例 (%), 良好8例 (%), 普通1例 (7 ), やや不良1例 (7 ), 不良0例 (0 ) であった. プロ トコール で非常に良好2例 (
(155) %), 良好9例 (%), 普通4例 ( ), やや不良2例 (
(156) ), 不良0例 (0 ) であった. 静脈相ではプロトコール で非常に良好 0例 (0%), 良好5例 (%), 普通7例 ( ), や や不良3例 ( ), 不良0例 (0 ) であった. プロト コール で非常に良好1例 (6%), 良好7例 (
(157) %), 普通7例 (
(158) ), やや不良2例 (
(159) ), 不良0例 (0 ) であった. 視覚的な評価で動静脈相とも両プロトコー ル間に有意差はみられなかった.. . . 肺動脈塞栓症は欧米に比較して日本ではまれとされて いたが, 頻度が増えつつある. 肺塞栓症は急性期におい て死亡することもある疾患であり, 速やかで的確な診断 が要求される. 多くの原因が下肢深部静脈血栓症である ことは一般的に知られているが, 以前は肺血栓症の診断 には胸部造影, 下肢深部静脈血栓症の診断には下肢 静脈造影が別々に行われてきた. しかし, 下肢静脈造影 に少なくない量の経静脈性造影剤が使われるため, 腎機 能低下などの症例では適した検査といえない. 経静脈性 造影剤を使用しない下肢静脈造影に代わる検査方法とし て超音波検査と があげられるが, 超音波検査は骨 盤内の静脈における静脈血栓の診断能が劣る点や, 術者 の技量に依存するという欠点がある. また では緊 急時の対応が難しい.
(160) 年代より肺血栓塞栓症の診断におけるヘリカル の有用性については報告がなされている4). の高速 化, 特にによって従来型のヘリカルよりも広 い領域が撮像可能となり, 肺動脈及び下大静脈から下肢 静脈までを一度に撮影できることになった1) . を用いることにより良好な造影効果を引き出すことが可 能であり, そのためには適切な造影剤選択が必要となる. 腹部領域の造影では既に高濃度造影剤の有効性が言 われている5). 最近になり, 濃度は通常のままだが用量 を増加させることで造影能向上を目的とした造影剤が使 用できることとなった. そこで今回我々は, 肺動脈塞栓 症と下肢深部静脈血栓症の同時評価において, 二種類の 市販されている造影剤 (高濃度通常用量造影剤: ・
(161) , 通常濃度高用量造影剤: ・
(162) ) を同一の注入速度で投与した場合, どのよう に造影効果が異なるか評価した. 我々が得た結果では, 動脈相で肺動脈, 左心房におい てプロトコール 群 (高濃度通常用量造影剤) が有意差. をもって良好な造影効果を示した. この原因は造影剤濃 度に直接影響されていると考えられる. 造影部位が希釈 されてしまう遠位の下行大動脈では有意差がみられなく なっていることはそれを裏付けている. この結果は, 濃 度の異なる造影剤を用いての肺動脈の造影効果について の最近の報告6,7)と一致している. 肺動脈に比べて下肢静脈造影能まで行っている検討は 少ない. に引き続いて行 う !" については, 望ましい撮影タイミン グ, 血栓の正診率, 造影効果については検討されている 8,
(163)
(164) ) . ただし異なる造影剤を用いた比較検討は #$
(165) ) らの報告のみで, それも同一濃度で用量が異なる造影 剤を用いての検討である. 本研究の様な高濃度通常用量 と通常濃度高用量の造影剤を比べた検討は無い. 静脈相では下行大動脈, 腹部大動脈, 下大静脈でプロ トコール 群 (通常濃度高用量造影剤) が有意差をもっ て良好な造影効果を示した. この原因は投与された総ヨー ド量に起因したと考えられ, 通常濃度高用量造影剤 (プ ロトコール ) の総ヨード量はであるのに対して高 濃度通常用量造影剤 (プロトコール ) では である. 同じ様な現象は肝臓に対する% & ' ( %での 検討でも報告されている
(166) ,
(167) ). 視覚評価においては動脈相, 静脈相とも有意差はみら れなかったが, 動脈相ではプロトコール では非常に良 好が5例 (%) であったのに対して, プロトコール で非常に良好は2例 (
(168) %) にとどまり, 平均値で の有意差をある程度反映した結果となった. 静脈相では 逆にプロトコール で良い造影効果を示す傾向が認めら れたが, 値の絶対値が動脈相に比べて低下するため 両方のプロトコールの差が無くなったと考えられる. 今回の研究ではまだ症例が少なく, また実際に血栓が あった症例での診断能の検討は行えていない. 今回の結 果を踏まえて症例を増やして, 実際の臨床診断に則した 研究を追加していく必要がある.. . . 肺動脈血栓の診断にはプロトコール :高濃度通常用 量造影剤が適当であると考えられる. 下大静脈内血栓の 診断は逆にプロトコール :通常濃度高用量造影剤がよ り適していると考えられる. 大腿以下の静脈内血栓の診 断に関しては両プロトコールで同程度であると考えられ た.. . . 1) )% * + , ' ' -+ . " ' ( " )+ /0 " % !" % 1 2 " $ % ' ( &( " &1 & % ' " ' " 3" 4 ' ' " & ( " % ( 0" 0. 5
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(172) 宜保. 昌樹. 2) 稲岡祥幸, 似鳥俊明横山健一高橋修司高原太 郎蜂屋順一.肺塞栓症に対するの一応用− 肺動脈と下肢静脈同時評価−.日本画像医学雑誌 :.
(173) , 3) ! " ! # ! $ % $ &" ' ! (( $ % ! ) * % " + * +! , $ -$ ! . / / $ 0$ $ $ + $ * $. / ! ! 0 % $ ! +(+/$ ", -123 14 4) ( , +! /$ ( ,5+ $ 67$ ! +*/ ) ! +* +! , ! $ % -/$. +"% $ % 0$ % $ ! +. * ! $ 0$ % $ " ! + / $ 8* - +! $ % 0$ * +! , +"$ "! +,(+/$ ", 2 -32 32 44 5) 9$ :6;") (< "$ % 5 '+ ! +*% % 5) $ = ( $ + $ . ! % $ %+ $ +% $ % $ ! +-! + /$ //* $ /% */, $ /$ ! + $ $ ! +% + ! $ + % (+/$ ",
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(181)
(182) 的場宗孝横田 啓, 荻野喜剰, 久我元兆, 利波久 雄, 山本 達.:高濃度造影剤通常量 ( ) 投 与と通常濃度造影剤多量 ( ) 急速投与の $ . / % $ , *! . による比較における肝ダイナ ミックスタディと &"$ "! +,を想定して―. 日本医放会誌
(183) 3:42 , 3 + ! %<'+! (66*% ( + $ + <+! Ⅰ& ! + $ %$ . * ! +% + ! $ +0$ $ % + + $ % (+/$ ", 43- 3 441.
(184)
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