大型
MICE
施設整備と街づくりへ向けた基本構想
平成
26
年
3
月
目次
1. はじめに ... 1
2. 過年度における検討状況 ... 2
2.1. MICE施設及びエリアの現状と課題 ... 2
2.2. 新規MICE施設整備により誘致・開催が期待されるMICE像 ... 4
2.3. 新規MICE施設の規模・構成 ... 5
3. 新規MICE施設に関する需要推計 ... 7
3.1. 推計の前提 ... 7
3.2. 推計結果 ... 8
3.3. 需要の合計および稼働率 ... 17
3.4. 需要推計を踏まえ誘致開催の対象とすべきMICE像 ... 19
4. 新規MICE施設整備の基本方針 ... 21
4.1. MICE施設整備の基本方針 ... 21
4.2. MICE施設の設計方針 ... 23
4.3. 施設整備の各種要件について ... 33
5. 建設地の基本的考え方 ... 47
5.1. 新規MICE施設の建設地の評価項目 ... 47
6. 事業収支と想定される整備・運営手法 ... 52
6.1. 新規MICE施設の事業収支 ... 52
6.2. 想定される運営手法 ... 60
7. 新規MICE施設整備により想定される効果・課題 ... 65
7.1. 整備により期待される効果 ... 65
7.2. 整備により想定される影響・課題とその対策 ... 66
8. 参考 経済波及効果の算出方法... 68
8.1. 経済波及効果推計の考え方 ... 68
1
1.
はじめに
MICE 誘致をめぐる国内外の競争は激しさを増している。海外においては、アジア地域
の経済発展によりもたらされるMICE開催ニーズを獲得しようと、アジア諸都市を中心に
MICE 誘致施策の充実や MICE 施設の拡充が行われている。国内においても、各都市が
MICE 振興を重要な政策課題として位置づけ、MICE 施設の新設や拡充計画が検討されて
いる。
沖縄県は、国内市場においては魅力ある MICE開催地として一定の評価を得ている一方
で、MICE 施設の機能、規模的制限により、そのポテンシャルを活かしきれていない状況
にある。また、海外市場においては、MICE 開催地としての認知度が十分に高まっている
とはいえない。
平成24年度に実施された、「MICE誘致強化戦略・大型MICE施設のあり方調査」(以降、
平成24年度調査)では、今後の沖縄県に必要な新たな大規模MICE施設のあり方や、当該
施設において誘致開催を推進すべきMICE 像が示されている。本構想はそれらの調査結果
を受けて、新規MICE施設に想定される需要推計やMICE施設整備や周辺の街づくりの基
2
2.
過年度における検討状況
本基本構想は平成24年度調査の検討を踏まえて策定するものであることから、以下に平
成24年度調査で報告されている沖縄県のMICE施設及びエリアの現状とMICE誘致・開
催に関わる課題、および新たに沖縄県が誘致対象とすべきMICE 像とそのために必要な新
規MICE施設の規模・構成イメージを整理する。
2.1. MICE施設及びエリアの現状と課題
沖縄県では2000年に開催された九州・沖縄サミット以降、MICE誘致が本格化し、近年
では、リゾート性を有する MICE開催地として、特に国内市場においては一定の地位を確
立しつつある。県内のMICE施設としては、宜野湾市に立地する沖縄コンベンションセン
ター(以下、OCC)で学会や展示会が多数開催されているほか、名護市のリゾートエリア
に立地する万国津梁館は特徴的な外観や高品質な内装が高く評価されており、ミーティン グやインセンティブトラベルで多く利用されている。また、那覇市の沖縄セルラースタジ アムにおいて大規模イベントが開催されている。
図表 沖縄県内の主要MICE施設
3
一方で、沖縄県内のMICE施設やエリアには課題も指摘されている。県内MICE施設の中
心的役割を果たしている OCC は、規模不足による案件の域外流出を招くなど、開館から
25年が経過し、近年のMICE開催ニーズの変化に対応しきれていない。また、周囲のホテ
ルや商業施設の集積も限定的で、MICE 誘致の競合都市、エリアと比較した際に魅力的な
MICEエリアが掲載されているとは言い難い。
図表 既存MICE施設(OCC)の主要課題
項目 MICE誘致・開催に関する課題概要
規模の不足 • OCCでは最大2,000 名程度までの学会にしか対応できない。また、併
設展示の展示スペースも不足している。近年、学会の大型化が進んでお
り、これまで沖縄で開催してきた学会の県外流出を招いている。
• インセンティブトラベルでは最終日のパーティー等で参加者が一堂に
会する会場が必要となるが、OCCの展示棟でも最大 1,500名程度の収
容であり、海外の大型インセンティブ(4,000名規模のものもある)に
ついては開催候補地となることさえできていない。
• OCC で開催されている一部の展示会においても規模不足により出展面
積が制限されており、機会損失を招いている。
• 沖縄県では参加者数が15,000人を超えるようなコンサート需要が存在
するが、それだけの規模のコンサートを開催できる屋内施設がないため
に需要を取り逃がしている。
機能の不足 • OCC の展示場は展示目的で整備された施設であることから、インセン
ティブトラベルの会場として利用しようとしても、パーティー会場に必
要な内装の質や一高級感に欠けるため主催者ニーズをみたすことが出 来ていない。
アクセス • OCC を含めて、県内参加者が多数を占める大規模なイベントを開催す
ると参加者が車で移動するため、周辺道路にひどい渋滞が発生してしま
う。
• OCCの空港からの距離は車で30分~40分程度と、競合他都市と比べ
ても同程度の水準であるが、二次交通が脆弱であり、実質的にタクシー
やバス以外の交通手段がない。
周辺環境 • OCC周辺にホテルが少ない。現在は2件の比較的ハイクラスなホテル
が立地しているが、両方ともファミリー利用を前提とした作りとなって
おり、シングル利用できる部屋が少ない。2~3人用の部屋を1人で利
用することになり、費用が高くなってしまう。
• 施設周辺の徒歩圏内で、参加者が空き時間等に楽しめるような商業施設
4
2.2. 新規MICE施設整備により誘致・開催が期待されるMICE像
平成24年度調査では、ヒアリング調査等により、沖縄県が今後誘致対象として捉えるべ
きMICEとして以下が挙げられている。
①参加者数1,600~4,000名規模の大規模インセンティブトラベル
・ 最大収容人数1,500名程度のOCCでは対応が難しく、需要を取り逃がしている大規模
インセンティブトラベル。中国を中心に、3,000~4,000 名規模の大規模インセンティ
ブトラベルの需要は厚く存在し、平成24年度調査の中のヒアリングにおいて沖縄への
誘致可能性が示唆された。
・ なお、5,000名を超えるような極めて規模の大きいインセンティブトラベルについては、 県内観光施設や交通機関等のキャパシティの問題もあるため、短・中期的な誘致対象 には含めず、交通や宿泊の受入環境の整備と同時並行で、将来的な需要の取り込みを 検討していく。
②参加者数5,000~10,000名規模の大規模国内コンベンション
・ 国内コンベンションは、参加者数5,000名を超える催事が年間数十~100件程度開催さ
れており、MICE 施設規模の不足が解消された場合これら大規模国内コンベンション
がターゲットとして想定される。
・ なお、国際コンベンションについては数千人規模の大規模な会議はアジア全体でも年
間数十件程度であり、誘致可能性も併せて考えるとそのポテンシャルは現状では小さ いと言える。よって大規模国際コンベンションについては、長期的な誘致対象としつ つも、短・中期的には主要誘致対象は大規模国内コンベンションとすることが望まし いと考えられる。
③参加者数15,000~20,000名規模のコンサート
・ 沖縄県内で開催される著名アーティストのコンサートは、多数の県外客が参加してお
り、県外客の誘致という観点からは、コンサート需要も誘致ターゲットと考えられる。
・ 現状では、施設の規模の不足から、大規模コンサートは屋外施設で年間数件開催され
ている程度だが、施設の規模不足が解消すれば、年間20件以上の大規模コンサートを
誘致できる可能性が高いことがヒアリングより示された。
④県内産業の振興に向けた大規模展示会の自主開催等
・ 短期的に新規MICE施設での開催が想定される展示会・イベントは、基本的に県内需
要を対象としたものであると考えられる。
・ 長期的には、「沖縄21世紀ビジョン」に示された沖縄県の将来像の実現、また「沖縄
5 2.3. 新規MICE施設の規模・構成
平成24年度調査では、前述の誘致が期待されるMICE像を前提として、以下に示す多目
的ホール7,500㎡、展示場10,000㎡(第1期分、需要の増加に応じて拡張を見込む)、中 小会議室7,500㎡(会議室スペースとしては3,000㎡程度を想定)を中心とした新規MICE
施設の構成(案)が提案された。特に、15,000 名規模以上のコンサート需要に対応する場
合は、多目的ホールと展示場を繋げて一体利用する構造を想定していた。
なお、下記は当面の需要に対応するための施設規模・構成案(第 1 期分)であり、より
長期の需要に対応するために、仮に第2期、第 3期の拡張案として展示場や中小会議室の
拡張案も示された。
図表 施設規模・構成概要案(第1期分)
機能・施設名 必要面積 施設概要 利用イメージ
多目的ホール 7,500㎡ • 平土間形式の多目的ホール
• ディナー形式で4,000席の収容人数 (シアター形式で7,500席程度) • 複数パターンでの分割利用が可能なフ
レキシブルな設計とする • 天井高:10m程度 • 耐床荷重:2t/㎡程度
• 各種イベントでの利用を想定した舞台 装置・音響設備・照明装置
• 大規模会議 • 大規模集会 • レセプション • 中規模コンサート
(着席) • 講演会
展示場 (第1期)
10,000㎡ • 複数パターンでの分割利用が可能なフ
レキシブルな設計とする • 天井高:10m程度 • 耐床荷重:2t/㎡程度
• コンクリート床面、ピット等設備 • 将来的な拡張を見据え、設計時から拡
張部分との一体利用を想定した仕様と する
• 展示会 • 即売会
• 大規模コンサート (スタンディング) • 屋内スポーツイベ
ント
中小会議室 7,500㎡
2層構造
• 20-30室(分割利用時)3,000㎡程度 • 2層構造を想定
• ホワイエ、エスカレーター、エレベー ター、付帯設備等を想定し、会議室面 積40%程度と想定
• 中小規模会議 • 大規模会議分科会 • 委員会
コンコース・付 帯設備等
7,500~
9,000㎡
• 幅25-30mの開放的空間を確保したコ ンコース
6
(第1期) • トイレや倉庫、主催者控室、VIP控室 等の付帯設備をコンコース内に設置 • ベンチ・植栽・喫茶店等を配置するこ
とを想定し、可能な限り広いスペース を確保する
ス(コンサート・イ ベント等)
• 休憩所・授乳室 • トイレ・喫煙所
• 控室 等
オフィス・バッ クヤード・施設 エントランス他
2,000~
3,000㎡
2層構造
(仮)
• 施設全体としてのエントランスホール • MICE施設の維持・管理に必要な諸施
設
• 施設全体のエント ランス
• 管理業者オフィス • 備品倉庫
• 簡易厨房施設 • ビジネスセンター • 託児所 等
厨房 2,500㎡ • パーティー等において飲食物を提供す るための厨房設備
• 飲食物の提供
電気室・機械 室・大型機材室 等
500~
1,000㎡
(仮)
• 緊急時の発電施設
• 舞台装置等、高所作業機材等の大型機 材の保管施設
• 各種機材の設置
合計延床面積 37,500~
40,500㎡
• 左記面積は最低限必要とされる機能を配置した際の面積であ り、デザイン・意匠等によって床面積は増加する可能性がある • また、中小会議室、オフィス・バックヤード他部分を仮に2
層構造としているため、同部分を単層あるいは3層構造にする ことで建築面積は増減する可能性がある
建築面積 32,750~
35,250㎡
7
3.
新規
MICE
施設に関する需要推計
平成24年度調査では、県内施設の規模面における制限を解消した場合に沖縄での誘致開
催が期待されるMICE像が示されている。本章では、新規MICE施設において開催が見込
まれるMICEに関する需要推計を通じて、24年度調査で示された誘致すべきMICE像を含
めた需要について整理する。
3.1. 推計の前提
今回の需要推計は、新規MICE 施設の供用開始が見込まれる 2020 年を設定年次とす
る。
そのため、海外主催者によるIncentiveや、国際学会については、2013年現在以
降に期待される、アジアを中心に進む経済成長を背景としたMICE開催需要の拡
大、那覇空港の取扱航空容量の増大等の受入環境の整備による、世界的な MICE
開催需要の伸びを考慮している。
一方、国内主催者によるMICEについては、我が国の経済状況等より、2020年時
点も2013年現在と同程度の需要があるとみなしている。
なお、推計においては、景気動向や、沖縄のMICE 誘致競争力の状況の高低等に
よる需要の変動を念頭に3パターン(高位、中位、低位)を検討した。
図表 需要推計の考え方
需要推計の対象は、①新規 MICE施設の整備によって新たに沖縄での開催が喚起され
る大型のMICE(概ね参加者規模1,000名以上)、②既に県内で開催されている催事で
あるが、規模拡大のニーズがあり、新規MICE 施設の利用が予想されるもの(ウチナ
③ ② ① ③ ② ① ③ ② ① ①
2013年 2014年 2020年 (新規MICE施設開業時) 沖縄における
大型MICE開催需要
時間 2013年時点 からの市場拡大によ
る需要増加を考慮
2013年時点と
同程度の需要が あると 想定 海外需要
(海外Incentive、 国際学会)
①
海外需要 (海外Incentive、
国際学会)
①
海外需要 (海外Incentive、
国際学会)
需要推計の設定年次
8
ーンチュ大会、沖縄国際映画祭等)、および③開催時期の重複により現在沖縄コンベン
ションセンター(OCC)で開催を断っている大型催事の3種類を対象にしている。
現在、OCCや県内のホテル等で開催されている中小規模のMICEやその他の催事は対
象外としている。
また対象とするM、I、C、Ex、Ev、その他の利用イメージは以下の通りである。
Meeting:企業の年次総会やキックオフミーティング、周年行事、株主総会 等
Incentive:企業が従業員のモチベーション向上等を目的に実施する報奨旅行
Convention:学会、協会による学術会議や年次集会
Exhibition:BtoB、BtoCの展示会
Event:コンサート等消費者向けのイベント、スポーツイベント
その他:就職説明会や大学の卒業式 等
3.2. 推計結果
3.2.1. Meeting需要について
国内主催者による新たなMeeting需要は1,500名規模が年間5~9件と推計。
<国内主催者によるもの>
ヒアリング結果によれば、新規MICE 施設の利用が想定される大規模な Meetingは、
現在我が国において年間60~100件程度が開催(景気動向により変動)されており、
そのうちの半数は首都圏で開催されるため、年間30件~50件程度が、沖縄を含めた、
そ の 他 の 都 市 で 開 催 さ れ て い る と の こ と で あ っ た 。 う ち 、 沖 縄 で は 現 状 、 大 規 模 な
Meetingの開催件数は年間1件程度とのことであった。
対象は開催地がその企業の本社所在地とは異なる地域で開催される可能性のある ものとした。
主催者は日本本社の大企業や、日本に拠点のあるグローバル企業で、具体的には 企業の年次総会や周年行事等である。
沖縄においても、首都圏本社の人材系企業が、参加者数約 2,000 名の年次総会を
毎年開催しているとのことであった。
開催規模は1,000~2,000名程度が多く、2,000名以上のものは少ない。
国内では、大規模なMeetingが開催される可能性のある地方都市として、札幌、京都、
大阪、神戸、福岡等が考えられる。
沖縄は他の地方都市と比べてアクセス方法が空路しかなく、また、航空容量の制
限から大人数のMeeting参加者を同時期に輸送することが難しい。
また、Meeting は、企業の本社や、拠点がある都市で開催されることが多いこと から、企業集積が他地方都市と比べて進んでいない沖縄はその点においても不利 である。都市としての誘致活動が十分でないという点も指摘されている。
ただし、沖縄県は他地方にはないリゾート性を有しており、その点は強みである。
9
限の緩和、積極的な誘致活動の展開により、沖縄での開催割合を、国内の他都市と同
程度の開催頻度として20%とすると、新たに年間約5件~9件が開催可能となる。
年間30件~50件の、地方都市で開催される可能性のある大規模なMeetingを、
他の有力地方都市(札幌、福岡でそれぞれ20%、京都、大阪、神戸の関西圏で40%)
と分け合うとした場合、開催割合は20%となり、年間約6件~10件の開催件数が
算出される。そこから現状開催されている1件分を除外した新たな需要は5~9件
となる。
なお、参加者規模は現在の開催規模の状況から、1,500名程度と想定する。
<海外主催者によるもの>
日本国内に拠点のない企業が、日本国内で大規模なMeetingを開催することは極めて
少ないことから対象外とする。
3.2.2. Incentive需要について
国内主催者による新たなIncentive需要は1,500名規模が年間1~4件と推計。
海外主催者による新たなIncentive需要は1,500名規模が年間7.5~15件と推計。
<国内主催者によるもの>
ヒアリング結果によれば、国内主催者による大規模(参加者1,000名以上)なIncentive
は現在年間10~20件程度開催されているとのことであった。なお、沖縄では現状、大
規模な国内Incentiveの開催は行われていない。
ここでは従業員への報奨を主目的としているものをIncentiveとしている。
主催者は自動車、金融、生命保険、ネットワークビジネスに関する大企業である。
開催規模としては、最大 3,000~4,000 名程度が想定されるが、ボリュームとしては
1,000~2,000名程度が多い。
そのため、本推計においては参加者規模を1,500名程度とする。
この年間10~20件の日本開催の国内Incentiveのうち、沖縄での開催割合を、他都市
との競合を考慮し10~20%とすると、新たに年間1~4件程度が開催可能となる。
<海外主催者によるもの>
ヒアリング結果によれば、海外主催者による大規模(参加者1,000名以上)のIncentive
は現在海外都市おいては頻繁に開催されており、また、アジアを中心とした経済成長
に伴い今後需要が増加すると見られている。現状では、これらの大型Incentiveは、各
都市の誘致活動不足や、開催に適した施設が少ない等といった理由より、日本で開催
されることは稀である。よって、沖縄では現状、大規模な海外Incentiveは開催されて
いないと推察される。
しかし、受入キャパシティの制限があるにも関わらず、数千名規模の海外Incentiveが
10
おり、今後、我が国都市の誘致活動等が強化されれば、現状の海外市場規模において
年間で約 50~100 件程度(景気動向により変動)の日本開催が見込まれるとのことで
あった。さらに、昨今のアジア地域の経済成長は著しく、海外Incentive市場もそれに
伴い市場の拡大が予想される。よって、2020 年までに年間75 件~150 件の日本開催
(現状見込みの約1.5倍の市場)を見込むこととする。
2014年より2020年までのアジア域内経済成長率が6%1の場合、7年間で経済規
模は約1.5倍となる。
主催者はアジアに本社、拠点を置く大企業者である。
現状では、沖縄県内で大型のIncentiveが開催されることは、国内の他都市と同様
でほとんどない状況であるが、日本でも有数のリゾート性の高さや、アジアから の距離の近さといった点は、強みであると考えられる。
この年間 75~150 件の日本開催の海外Incentive のうち、沖縄での開催割合を、他都
市との競合を考慮し10%とすると、新たに年間7.5件~15件程度が開催可能となる。
IncentiveはMeetingと異なり、必ずしも首都圏で開催されるものではないことか
ら、開催割合を、首都圏(東京、横浜)30%、関西(大阪、京都、神戸)30%、
沖縄、札幌、福岡、その他都市をそれぞれ各10%とした。
海外主催者によるIncentiveは3,000~4,000名規模のものが存在しており、さらにこ
の規模の案件についても、今後の増加も見込まれている。ただし、現状の参加規模の
ボリュームゾーンとしては1,000~2,000名程度のものが多いことから、参加者規模は、
国内Incentiveと同様に1,500名程度とする。
3.2.3. Convention需要について
新たな国内学会需要は1,500名規模が年間11件と推計。
新たな国際学会需要は1,500名規模が年間2~3件と推計。
<国内学会>
JCCB(日本コングレス・コンベンション・ビューロー)の実施している国内会議開催
意向調査の結果をとりまとめたデータベースを分析した結果、大規模(参加者 1,000
名以上)で、かつ沖縄で開催可能性がある国内会議の開催件数は年間約348件である。
うち、沖縄では現状、大規模な国内学会の開催件数は年間6件程度(約1.7%)である。
参加者規模は1,000~1,999人、2,000~2,999人、3,000人以上の3つに分け、そ
れぞれの件数を推計している。この際、3,000 人以上の規模の学会では参加者数
10,000 人を超えるような学会も存在するが、相対的に件数は少ないため、データ
ベース上で3,000 人以上の規模の案件の中央値であった規模 5,000 人を推計の際
1 IMF World Economic Outlook Database(2013年10月8日版)では2014年~2018
年までのアジア地域の経済成長を毎年6.5~6.7%と見込んでおり、安全側を見込み6%と成
11
の基準値とした。
新規MICE施設整備により開催が可能となるものを含め、この年間約348件の国内学
会のうち、沖縄での開催割合を、他都市との競合を考慮し 5%とすると、新たに年間
11件程度が開催可能となる。
また、開催割合が3%程度の場合は新たに約4件(年間10件開催)、7%の場合は新
たに18件(年間24件開催)となる。
なお、国内各都市の開催割合は、東京(15.0%)、横浜(6.4%)、京都(5.7%)、 福岡(4.8%)、大阪(4.6%)、神戸(4.5%)、名古屋(3.9%)となっており、開
催割合5%とは、現状の福岡並みの開催割合となる。
図表 国内学会の需要予測結果
参加者規模
日本全体の 年間開催件数
現状の沖縄開催 件数(割合)
開催割合5% 仮定時の 沖縄開催件数
増分
1,000~1,999
(平均値1,255)
約176件 約4件(2.3%) 約9件 約5件
2,000~2,999
(平均値2,161)
約71件 約1件(1.4%) 約3件 約2件
3,000~
(中央値5,000)
約101件 約1件(1.0%) 約5件 約4件
合計 約348件 約6件(1.7%) 約17件 約11件
参考)国内会議開催意向調査の詳細および分析方法
国内会議開催意向調査とはJCCBによる、国内の学協会の会議担当者等約6,000名に
対するアンケート調査である。会議の開催頻度や参加者規模、開催場所等が把握され ており、また、その結果はデータベース化されている。
国内会議の需要予測にあたっては、このデータベースを分析し、日本国内で毎年開催 される会議数の期待値と、それらが沖縄を含む主要都市で開催される割合を、参加者 規模別(1,000~1,999、2,000~2,999、3,000~)に、過去の実績から算出した。 分析の詳細は下記の通りである。
2009年~2012年の4年間を対象に、開催地が固定されていない会議を抽出。
会議の開催頻度を加味して、年間の会議開催の期待値を算出。(毎年開催は1件、
隔年開催は0.5件とカウント)
また、4年間の会議開催件数(開催地が固定されていないもの)に対する、沖縄を
含む各都市における会議開催件数より、各都市の開催割合を算出。
12
<国際学会>
ICCAが取りまとめているAssociation Databaseを分析した結果によると、参加者数
が 1,000 名以上で、日本開催の可能性のある国際学会(ローテーションエリアに日本
が含まれるもの)の開催件数は2013年現在で、年間約469件と推計された。これまで
の開催実績では、この469件の国際学会のうち実際に日本で開催された割合は約5.8%
であり、年間約27件程度が開催されている。
参加者規模の考え方は国内学会と同様である。
2001年以降の世界全体の会議開催件数の推移をみると、2001年(5,262件)から2008
年(9,610件)の7年間で約1.82倍に増加している。そのため、日本開催の可能性の ある469件が、2013年から2020年までの7年間で、約1.83倍増加するとして、2020
年時点では 857 件になるとし、日本開催割合が変わらない(約 5.8%)場合、年間約
50件の国際会議が日本で開催されることとなる。
なお、2009年以降は開催件数が落ち込んでいるが、これは、開催情報がデータベ
ースへ集約されていないためであり、2009年以降も会議件数は増加傾向であると
考えられている。
この年間50件の日本開催の国際会議のうち、沖縄での開催割合を、他都市との競
合を考慮し5%とすると、新たに年間2~3件程度が開催可能となる。なお、これ
までに沖縄で、これら国際会議が開催されていることもあるが、ごく少数(沖縄
での開催割合は 1%程度)であるため、国際学会需要については全て新規 MICE
施設で開催されるものとする。また、開催割合が3%程度の場合は新たに年間約1
~2件開催、7%の場合は新たに年間3~4件の開催が見込まれる。
13
図表 世界の国際会議開催件数の推移
図表 国際学会の需要予測結果
参加者規模
日本開催可能性の ある会議件数
※1
(2013年現在)
日本開催可能性の ある会議件数
※2
(2020年時点)
2020年時点の
日本での会議開催 件数(割合)
※3
沖縄開催割合
5%仮定時の
開催件数
※4
1,000~1,999
(平均値1,323)
約311件 約568件 約34件(5.9%) 約1.7件
2,000~2,999
(平均値2,370)
約73件 約133件 約7件(5.3%) 約0.3件
3,000~
(中央値4,494)
約85件 約156件 約9件(5.9%) 約0.5件
合計 約469件 約857件 約50件(5.8%) 約2.5件
※1:日本がローテーションエリアに含まれる国際会議について、それぞれの開催頻度を考慮し、1年あた
りの開催件数の期待値としたもの。
※2:2013年から2020年までの会議件数の伸び率を約1.83倍(2001年から2008年までの会議件数の伸
び率と同様と仮定)とした場合の値。
※3:過去実績から算出した、ローテーションエリアに日本が含まれる会議が、日本で開催されることとな
った割合(約5.8%)より算出した開催件数の期待値。
※4:日本国内で開催される国際会議が沖縄で開催される割合を5%と仮定。
2,952 3,445 3,579
4,180 4,340 4,680 4,924
5,210 5,018 4,921 814 949 905 1,292 1,337 1,550 1,663 1,755 1,664 1,737 706 893 888 1,003 992 1,042 1,092 1,167 1,082 995 439 431 528 604 695 780 827 881 920 913 5,262 6,090 6,294 7,524 7,825 8,549 9,036 9,610 9,255 9,120 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 (開催件数)
14
参考)ICCAデータベースの詳細および分析方法
ICCAのAssociation Databaseとは3か国以上から参加者数50名以上の継続的に開催
されている国際会議約 12,000 件(2013 年現在)について、参加者数や開催頻度、開
催地の推移等が取りまとめられているデータベースである。
国際会議の需要予測にあたっては、このデータベースを分析し、日本をローテーショ ンエリアに含む国際会議の年間開催期待数と、それら国際会議が日本や、日本国内の 各都市で開催される割合を実績から算出した。
分析の詳細は下記の通りである。
日本をローテーションエリアに含む国際会議を抽出。
会議の開催頻度を加味して、年間の会議開催の期待値を算出。(毎年開催は1件、
隔年開催は0.5件とカウント)
過去の実績より、それらの会議が日本で開催された割合、および日本国内の各都 市で開催された割合を算出。
15 3.2.4. Exhibition需要について
新たなExhibition需要は沖縄大交易会、離島フェア、住居関係展示会、自動車展示会 の4件、および類似規模の展示会2~4件程度の計6~8件と推計。
平成24年度の調査でも言及されているように、我が国の大型Exhibitionのほとんどは、
首都圏で開催されており、それらを沖縄県に誘致することは難しいと考えられる。 我が国の展示会は、開催地周辺の市場を対象に開催されるものが多く、特に大型
の展示会は3大都市圏で開催される。
それゆえ、既に開催されている展示会の規模拡大、あるいは今後新たに立ち上げられ る展示会の開催促進よる需要増が見込まれるものとする。
ヒアリング結果によれば、既に沖縄で開催されている沖縄大交易会(OCC開催)、離島
フェア(沖縄セルラーパーク那覇)、住居関係展示会(OCC開催)、自動車展示会(OCC
開催)は、開催規模の拡張ニーズがあり、新規 MICE施設の利用が想定されるとのこ
とであった。
また、2020年までに、新規の展示会が2~4件程度開催されると見込む。
現在、沖縄県や運輸系企業が中心となって進めている、沖縄国際航空物流ハブ構 想を活用等により新規の展示会が開催されることを想定する。
なお、現在、沖縄で開催されている展示会のほとんどは県民を対象としたもので あるが、今後、県外客を主な対象とする大規模展示会を開催する際は、航空容量
の拡充や空港からMICE施設までの交通網の整備が必要であると考えられる。
3.2.5. Event需要について
新たな大規模イベント需要は沖縄国際映画祭、ウチナーンチュ大会の2件が見込まれ
る。
新たなコンサート需要は2万人規模が年間5件、1万5千~1万人規模が25件程度と
推計。
新たなスポーツイベント需要は5,000人規模が年間30件程度と推計。
ヒアリング結果よりイベント需要として新規 MICE施設の利用が見込まれる催事とし
てはコンサート、スポーツイベント、および既に沖縄で開催されている沖縄国際映画
祭、ウチナーンチュ大会(5年に1度の開催)が考えられるということであった。
沖縄におけるコンサート開催の潜在需要としては、参加者数2万人規模が年間5件、1
万5千人~1万人規模が年間25件程度見込まれるということであった。
日本で1度に2万人を集客できるようなアーティストは20~25程度存在する。そ
れらアーティストの全国ツアーは3年に1度程度の頻度で開催されているので、
毎年7~8程度のツアーが開催される。そのうちの半分以上は沖縄開催を求めてい
るので、年間5件程度は開催されるとの見込み。
16
程度の需要が見込めるとのことであった。
これらは現在、県内の他施設で試合を開催しているが、容量の制限により集客力
を十分に活かせておらず、新たに大規模MICE施設が整備されれば、利用可能性
は高いということであった。
3.2.6. その他の需要について
ヒアリング結果によれば、MICE以外の需要で、新規MICE施設の利用が想定される
ものは、琉球大学の卒業式、県内大手企業の就職試験が想定されるとのことであった。
3.2.7. OCCで現在対応できていない需要について
現在OCCで時期の重複により開催を断っている大型催事は年間50件程度存在してい
る。新規MICE施設の整備により、それらが新たに開催可能となるとした。
ヒアリング結果によれば、OCCの展示棟を利用するような大型催事(概ね参加者1,000
名以上)は年間80件程度開催されているが、一方で、時期の重複により開催を断って
いる催事も年間50件程度存在するとのことであった。新規MICE施設の整備により、
この50件が新たに開催可能となる想定される。
この50件の催事の種別等は不明であるため、現在OCCで開催されている、展示棟を
利用する大型催事の催事種別内訳と同様と見なし、以下の種別内訳を見込む。
県民向けイベント43件、学会6件、国内インセンティブ1件。
学会、国内インセンティブについては、別途前述しているConvention需要、
Incentive需要の推計値に加算する。
開催規模は、OCCの開催実績から、展示棟を利用する催事の参加者規模の中央値
17 3.3. 需要の合計および稼働率
3.3.1. 需要の合計
MICE、その他の需要推計結果をとりまとめると以下の通りである。
中位シナリオの場合、利用件数約150件、来場人数約77万人という結果となる。
沖縄国際映画祭、およびウチナーンチュ大会は新規MICE施設の利用が想定され
るが、既に他施設でも開催されており、新規MICE 施設の利用による来場人数の
増加状況が不明なため、来場人数にはカウントしていない。
なお、平成24年度の沖縄コンベンションセンターの来場人数は約90万人であり、
そのうちの約41 万人分が沖縄国際映画祭の来場者であることから、上記の77 万
人と比較可能な来場人数は49万人である。
図表 新規 MICE 施設の需要予測結果
※:沖縄大交易会、離島フェアについては2020年時点で10,000人が来場すると仮定した。その他(新規
需要)の展示会については、沖縄大交易会、離島フェアと同程度の規模と仮定した。
種別 参加者規模 開催件数 来場人数
(人) 低位シナリオ 中位シナリオ 高位シナリオ 低位シナリオ 中位シナリオ 高位シナリオ M 国内 1 ,5 00 5 7 9 7,5 0 0 10 ,5 0 0 13 ,5 00 I 国内 1 ,5 00 1 2 .5 4 1,5 0 0 3 ,7 5 0 6 ,0 00 海外 1 ,5 00 7 .5 1 2 1 5 1 1,2 5 0 18 ,0 0 0 22 ,5 00 C 国内学会 1 ,2 55 7 1 1 1 4 8,7 8 5 13 ,8 0 5 17 ,5 70 2 ,1 61 1 2 4 2,1 6 1 4 ,3 2 2 8 ,6 44 5 ,0 00 2 4 6 1 0,0 0 0 20 ,0 0 0 30 ,0 00 国際学会 1 ,3 23 1 1 .7 2 .3 1,3 2 3 2 ,2 4 9 3 ,0 43 2 ,3 76 0 .2 0 .3 0 .5 4 7 5 7 1 3 1 ,1 88 4 ,4 94 0 .3 0 .5 0 .7 1,3 4 8 2 ,2 4 7 3 ,1 46 Ex※ 沖縄大交易会 10 ,0 00 1 1 1 1 0,0 0 0 10 ,0 0 0 10 ,0 00 離島フェア 10 ,0 00 1 1 1 1 0,0 0 0 10 ,0 0 0 10 ,0 00 住居関係展示会 30 ,0 00 1 1 1 3 0,0 0 0 30 ,0 0 0 30 ,0 00 自動車展示会 10 ,0 00 1 1 1 1 0,0 0 0 10 ,0 0 0 10 ,0 00 その他(新規需要) 10 ,0 00 2 3 4 2 0,0 0 0 30 ,0 0 0 40 ,0 00 Ev コンサート 20 ,0 00 3 5 7 6 0,0 0 0 1 00 ,0 0 0 1 40 ,0 00 15 ,0 00 7 1 0 1 3 1 0 5,0 0 0 1 50 ,0 0 0 1 95 ,0 00 10 ,0 00 1 2 1 5 1 8 1 2 0,0 0 0 1 50 ,0 0 0 1 80 ,0 00 ス ポーツイベント 5 ,0 00 3 0 3 0 3 0 1 5 0,0 0 0 1 50 ,0 0 0 1 50 ,0 00 沖縄国際映画祭 - 1 1 1 - - -ウチナーンチュ大会 - 0 .2 0 .2 0 .2 - - -その他 大学卒業式 2 ,0 00 1 1 1 2,0 0 0 2 ,0 0 0 2 ,0 00
18 3.3.2. 1催事あたりの利用日数および面積利用率
各催事を開催した際に新規MICE施設を利用する日数、および各施設(多目的ホール、
展示場、中小会議室)の面積利用率を下記のように設定した。
図表 1 催事あたりの利用日数および面積利用率(展示場規模 2 万㎡
※ )
※需要として2万人規模のコンサートが見込まれるという点より、展示場の規模を20,000㎡として設定 。
なお、展示場規模を1万㎡とした場合の利用日数、および利用率は以下の通りである。
図表 1 催事あたりの利用日数および面積利用率(展示場規模 1 万㎡
※ )
※2万人規模のコンサートについては10,000㎡の展示場では開催できないため、1万人規模のコンサート
を2日間開催することで総参加者数2万人として計算を行った。
種別 多目的ホール 7,50 0㎡ 展示場 ㎡ 中小会議室 3 ,0 00㎡
利用日数 利用日数 利用日数
準備・ 片付け
開催 日数
計
準備・ 片付け
開催 日数
計
準備・ 片付け
開催 日数
計
M 国内 1 ,5 00 5 0 % 1 1 2 I 国内 1 ,5 00 5 0 % 1 1 2 海外 1 ,5 00 5 0 % 1 1 2
C 国内学会 1 ,2 55 1 7 % 2 3 5 13 % 1 3 4 2 5% 1 3 4 2 ,1 61 3 4 % 2 3 5 25 % 1.5 3 4.5 5 0% 1 3 4 5 ,0 00 7 0 % 2 3 5 50 % 1.5 3 4.5 1 0 0% 1 .5 3 4 .5 国際学会 1 ,3 23 2 0 % 2 3 5 13 % 1 3 4 2 5% 1 3 4 2 ,3 76 3 0 % 2 3 5 25 % 1.5 3 4.5 5 0% 1 3 4 4 ,4 94 7 0 % 2 3 5 50 % 1.5 3 4.5 1 0 0% 1 .5 3 4 .5 Ex 沖縄大交易会 1 0,0 00 10 0 % 2 3 5 50 % 2 3 5 2 0% 1 3 4 離島フェア 1 0,0 00 10 0 % 2 3 5 50 % 2 3 5 2 0% 1 3 4 住居関係展示会 3 0,0 00 3 0 % 2 3 5 50 % 2 3 5 1 0% 1 3 4 自動車展示会 1 0,0 00 50 % 1 2 3 1 0% 1 2 3 その他( 新規需要) 1 0,0 00 10 0 % 2 3 5 50 % 2 3 5 2 0% 1 3 4 Ev コンサート※ 2 0,0 00 1 00 % 1 1 2 2 0% 1 2 3 1 5,0 00 1 00 % 1 1 2 2 0% 1 2 3 1 0,0 00 75 % 1 1 2 2 0% 1 2 3 ス ポーツイベント 5 ,0 00 38 % 0.5 0 .5 1
沖縄国際映画祭 - 10 0 % 3 7 1 0 50 % 3 7 1 0 1 0 0% 3 7 1 0 ウチナーンチュ大会 - 10 0 % 2 4 6 50 % 2 4 6 1 0 0% 2 4 6 その他 大学卒業式 2 ,0 00 3 0 % 1 1 2
就職試験 1 ,0 00 1 7 % 0 .5 1 1 .5 OCC未対応分県民向けイベント 1 ,3 00 1 7 % 1 1 .5 2 .5
参加者規 模 ( 人)
20 ,0 0 0
利用 面積率
利用 面積率
利用 面積率
種別 多目的ホール 7 ,500㎡ 展示場 ㎡ 中小会議室 3,00 0㎡
利用日数 利用日数 利用日数
準備・ 片付け
開催 日数
計
準備・ 片付け
開催 日数
計
準備・ 片付け
開催 日数
計
M 国内 1,500 50 % 1 1 2 I 国内 1,500 50 % 1 1 2 海外 1,500 50 % 1 1 2
C 国内学会 1,255 17 % 2 3 5 25 % 1 3 4 2 5% 1 3 4 2,161 34 % 2 3 5 50 % 1 .5 3 4.5 5 0% 1 3 4 5,000 70 % 2 3 5 10 0% 1 .5 3 4.5 10 0% 1 .5 3 4.5 国際学会 1,323 20 % 2 3 5 25 % 1 3 4 2 5% 1 3 4 2,376 30 % 2 3 5 50 % 1 .5 3 4.5 5 0% 1 3 4 4,494 70 % 2 3 5 10 0% 1 .5 3 4.5 10 0% 1 .5 3 4.5 Ex 沖縄大交易会 1 0,000 100 % 2 3 5 10 0% 2 3 5 2 0% 1 3 4 離島フェア 1 0,000 100 % 2 3 5 10 0% 2 3 5 2 0% 1 3 4 住居関係展示会 3 0,000 30 % 2 3 5 10 0% 2 3 5 1 0% 1 3 4 自動車展示会 1 0,000 10 0% 1 2 3 1 0% 1 2 3 その他( 新規需要) 1 0,000 100 % 2 3 5 10 0% 2 3 5 2 0% 1 3 4 Ev コンサート※ 1 0,000 10 0% 2 2 4 2 0% 1 2 3 7,500 10 0% 2 2 4 2 0% 1 2 3 5,000 75 % 2 2 4 2 0% 1 2 3 ス ポーツイベント 5,000 75 % 0 .5 0 .5 1
沖縄国際映画祭 - 100 % 3 7 1 0 10 0% 3 7 1 0 10 0% 3 7 10 ウチナーンチュ大会 - 100 % 2 4 6 10 0% 2 4 6 10 0% 2 4 6 その他 大学卒業式 2,000 30 % 1 1 2
就職試験 1,000 17 % 0.5 1 1.5 OCC未対応分県民向けイベント 1,300 17 % 1 1 .5 2.5
参加者規模 (人)
1 0,000
利用 面積率
利用 面積率
19 3.3.3. 想定稼働率
これまでの需要予測、および1催事あたりの利用日数および面積利用率の設定より、新規MICE施設の稼働率(展示場規模2万㎡)
は、低位シナリオ22.6%、中位シナリオ30.1%、高位シナリオ37.7%と推計される。中位シナリオの場合、施設別の稼働率は多目
的ホール31.8%、展示場30.8%、中小会議室21.0%である。
平成24年度の沖縄コンベンションセンターの稼働率は施設全体で46.3%であり、施設別には展示棟49.2%、劇場50.9%、A1会議
室(516㎡)42.5%、A2会議室(147㎡)33.8%、B1会議室(280㎡)30.8%、B2会議室(117㎡)23.9%、その他の小会議室は
25~35%程度の稼働であった。
開催件数が多くまた利用日数も多いコンサートやスポーツイベントおよび国内学会が需要の大部分を占める結果となる。
展示場規模が1万㎡の場合は低位シナリオ33.6%、中位シナリオ44.7%、高位シナリオ56.0%と推計される。
図表 新規MICE施設の想定稼働率
※
稼働率(展示場2万㎡の場合) 24.0% 23.3% 14.4% 22.6% 31.8% 30.8% 21.0% 30.1% 39.4% 38.5% 27.8% 37.7%
稼働率(展示場1万㎡の場合) 24.0% 46.6% 14.4% 33.6% 31.8% 61.5% 21.0% 44.7% 39.4% 76.9% 27.8% 56.0%
※稼働率は100%稼働(365日-24日=361日稼働)した場合の面積稼働に対する稼働割合
※上記の需要推計結果は新規MICE施設の利用が想定される大規模MICEの需要のみを考慮したもので、県内の既存MICE施設やホテル等で開催されていると
考えられる中小規模のMICEの需要は対象としていない点に留意が必要
面積稼働 参加者規模 面積稼働( 日・ ㎡)
( 人) 低位シナリオ 中位シナリオ 高位シナリオ
20
3.4. 需要推計を踏まえ誘致開催の対象とすべきMICE像
本推計では新規MICE施設の利用が想定される、参加者規模が概ね1,000名以上の大
型 MICE、その他催事の需要を推計した結果、施設の利用需要としては、国内学会や
コンサートが大きいことが推測された。施設の適正な稼働確保を念頭におくと、これ らの需要確保が重要だと考えられる。
学会は通常3日間程度開催され、準備撤収の期間を含めると1 開催あたりの利用
日数が長いため、施設稼働の向上に寄与する。また、県外から多数の参加者が見 込まれ、域外消費の呼び込みという点でも意義が高い。
コンサートは利用するスペースも大きく、また準備期間が概ね2日、開催期間が2
日の計 4 日間の利用が想定されることから面積稼働が大きくなる。また、沖縄で
開催されるコンサートは県外客が多いという特性があり、消費の呼び込みという 点でも意義が大きいと思われる。
ミーティングやインセンティブは施設稼働に対する寄与は少ないものの、一般的に参 加者当たりの消費単価は高いと言われており、その観点からは積極的な誘致が求めら れると考えられる。特に海外のインセンティブについては今後の市場拡大が期待され ている。
また、現時点の案では、新規 MICE施設は大型の催事のみを開催する、という前提も
あり、稼働率が低い結果となっている。しかし、実際に開業したのちは、既存 MICE
施設やホテルで開催されている中小規模の催事の需要も一部新規 MICE施設で吸収さ
れ、稼働率は増加すると考えられる。
なお、本推計では、2020年時点を設定年次とした際の、新規MICE施設整備により新
たに沖縄県が誘致・開催が可能なMICE 需要の全体像を示している。これら需要は施
設整備後すぐに全てを獲得できるわけではなく、開業時あるいは開業以前からの営業 活動等によって、徐々にそれらの稼働を獲得できるという点に留意が必要である。ま
た、MICE 誘致に必要な誘致活動の強化や航空取扱容量の増加等が実現されていると
21
4.
新規
MICE
施設整備の基本方針
本章では新規 MICE施設整備の基本方針や、それらの方針を受けた設計方針、および施
設に求められる各種要件について整理を行う。
4.1. MICE施設整備の基本方針
新規MICE施設整備において留意すべき基本方針は以下の通りである。
(1) アジア地域を中心に増加するMICE開催ニーズを早期に捉えるための整備
(⇒いつ)
近年、急速な経済成長を遂げるアジア地域ではMICE開催ニーズが拡大するとともに、
アジア諸国・諸都市間のMICE誘致競争は激化している。
各種MICE の中には一度開催されると、開催場所が固定、あるいは特定の開催地をロ
ーテーションするものがある。また、現在、沖縄ではMICE施設の規模不足のために、
従来沖縄で開催されていたMICEの域外流出を招いている状況である。
長期的な MICE の誘致開催の促進、機会損失を最小化するためにも 2020 年の供用開
始を目途に、できる限り早期に新規 MICE施設を整備し、国内外の学会やインセンテ
ィブトラベル等を中心としたMICEの誘致競争力を強化することが必要である。
(2) 沖縄独自の魅力を有する大規模MICE施設の整備
(⇒どのような施設を)
沖縄県で開催されるMICEには、首都圏で開催されるような都心型のMICE開催地に
は な い 、 リ ゾ ー ト 性 の あ る 空 間 や 時 間 の 過 ご し 方 を 期 待 さ れ て お り 、 今 回 整 備 す る
MICE施設はそのようなニーズに応える必要がある。
そのため施設整備においては、新規 MICE施設がデザインや機能面において沖縄独自
の魅力を有することを重視する。
また、新規 MICE施設のような大規模な構造物の整備では施設単体でのデザインを考
えるだけでなく、建設地の周辺環境と協調した統一的景観に配慮する必要がある。地
域全体が沖縄独自の魅力を有するエリアであることが求められる。
(3) 長期の都市計画においてMICEエリア形成に適した立地
(⇒どこに)
本構想は施設と周辺の都市計画が一体となった大型MICE の受入環境の形成を目指す
22
そのため、建設地は沖縄県や市町村の長期的な都市計画において、上記のような各種 機能の集積が予定されていることが望ましい。
各種の上位計画と整合する立地とすることで、計画的なMICEエリア形成、ひいては、
魅力ある都市形成に寄与することを目指すものとする。
(4) 適切なエリアマネジメントによる地域が一体となった受入環境の実現
(⇒どのようなエリアを)
MICE 主催者は開催地選定の際に、MICE 施設単体ではなく周辺の宿泊施設や商業施
設を含めたMICEエリアとしての魅力を評価している。
また、MICE 誘致開催の効果の一つとして、参加者の消費の呼び込みやそれに伴う経
済波及効果の創出が挙げられるが、その効果を十分に享受するためには、MICE エリ
アの中に参加者の回遊を促すような商業施設等の立地が求められる。
上記のような背景より、MICE 施設整備においては、施設単体の整備を図るだけでな
く、適切なエリアマネジメントによる競争力の高いMICE エリアを形成するという考
え方を重視するものとする。
(5) 利用者満足を得られる施設水準の実現と整備費用最適化への配慮
(⇒どのように)
新規MICE施設の設計、建設費用は通常の公共施設整備と比較して大型なものとなる
ことが想定され、費用の削減の観点は重要である。
一方で、MICE 施設整備の目的は施設運営による消費の呼び込みや経済波及効果の創
出であり、適切な施設運営や主催者、参加者の期待に応えるだけの施設水準の確保も 求められる。
設計、建設、運営に必要な費用を最適化するとともに、多様なMICE の誘致・開催が
23 4.2. MICE施設の設計方針
4.2.1. MICE施設の設計方針全体概要
沖縄県の MICE 誘致競争力強化のためには、首都圏等の都心型MICE施設とは異なる、
独自の魅力を持つ MICE 施設が求められる。その実現のための事項を「1)沖縄型 MICE
としての魅力を高める機能」として以降に整理した。
また、MICE 施設には多数の来場者の移動や収容という特性を踏まえた性能が求められ
る。以下では、MICE 施設に普遍的に求められる性能を、「2)MICE 施設の運用上必要な
性能」として以降に整理した。
図表 MICE施設の設計方針
1)沖縄型MICEとしての魅力を高める機能
① 南 国 沖縄 的 リゾ ート を意識 し た施 設 づく りに より観 光 型M I CE の雰 囲気を 演 出す
る。
② メンテナンス性やイニシャルコストに配慮すると共に、景観への親和性や文化的側面
にも配慮した特徴的な外観デザインとする。
③ ランニングコストの低減に配慮した地球環境にやさしい施設とする。
2)MICE施設の運用上必要な性能
① 多様なイベントに対応するフレキシブルな会議室・展示場空間を確保する。
② 大規模イベントに対応したバス・タクシーのターミナル機能を確保する。
③ 来場者及びサービスの混雑緩和に配慮した歩行者・車両動線を確保する。
④ 外構には十分な搬入ヤードやエントランス広場、増築用スペース等を確保する。
⑤ コンサート時の騒音や渋滞等に対して近隣住民生活への影響に配慮した施設配置・動
線計画・建物仕様とする。
⑥ 近隣の宿泊施設と連携したフードサービス機能を充実させる。
24 4.2.2. 各設計方針の概要
1)沖縄型MICEとしての魅力を高める機能について
①南国沖縄的リゾートを意識した施設づくりによりリゾート型 MICE の雰囲気を演出する。
周辺ビーチへの接続や開放的なエントランス空間演出等のリゾート性のある施設とすることで、インセンテ
ィブツアー・国際会議・学会等のアフターイベントへの誘客や、国内外の MICE 施設との差別化を図り、高
いPR効果を期待できる施設とする。
②メンテナンス性やイニシャルコストに配慮すると共に、景観への親和性や文化的側面にも配慮した特徴的な
外観デザインとする。
県内に随一の大規模施設となることから、地域の景観に対する圧迫感を低減し、調和のとれた造形・色彩等
を配慮した施設とする。施設の外観は、県外からの来場者から見て沖縄の特徴を表すと共に、県民にとっても
愛着の持てるデザインが望ましい。
③ランニングコストの低減に配慮した地球環境にやさしい施設とする。
MICE施設は大空間であること、さらに沖縄の厳しい日射や気温の影響をうけることもあり、大量のエネル
ギー消費が想定される。イベント主催側に対して、施設賃料においても他 MICE 施設と競合できるように、
25
2)MICE施設の運用上必要な性能
①多様なイベントに対応するフレキシブルな会議室・展示場空間を確保する。
大空間での運用例として、多目的ホールでの学会・総会開催や大規模コンサート・屋内スポーツ観戦等の利 用が想定される一方、中小会議対応や複数の展示イベント開催にも対応する建築仕様とする。
特に展示場は移動間仕切り・可動スタンド等の機能を有効に運用できるよう、シンプルで一体的な空間構成の
施設とする。
約 10m スラブ下:
約 14m
▲パシフィコ横浜展示場
移動間仕切(閉鎖状態)
▲移動間仕切(開放状態)▲パシフィコ横浜大・中会議室
移動間仕切(1/4 閉鎖状態)
▲同左
移動間仕切りによりサービス通路
26
②大規模イベントに対応したバス・タクシーのターミナル機能を確保する。
車移動が中心となる沖縄においても、最大2万人の来場者を受け入れる駐車場の確保は現実的でないことか
ら、公共交通機関の乗り入れには十分に対応する必要がある。当面の公共交通機関はバスとタクシーが主体と
なるが、シャトルバスの運用や観光バスによる団体客の受け入れも十分に考えられることから、施設に併設し
たバス・タクシーターミナルを確保する必要がある。
▲東京ビッグサイト バス・タクシーターミナル
左手がバスターミナル、右手がタクシーターミナル。雨に濡れずにアクセスが可能。
▲イベント主催者によりシャトルバスが運営されている。
1階(デッキ下): バス・タクシー
27
③来場者及びサービスの混雑緩和に配慮した歩行者・車両動線を確保する。
来場者とサービス車両の明快な動線分離が設計上重要なポイントとなる。近年は来場者のアプローチを2階、
サービス車両の搬入を1階とする等、立体的な動線計画を採用している事例が増えている。
来場者:
展示ホール、多目的ホールのホワイエは十分な広さを確保するとともに、複数イベント開催に対応できるよ
うにホワイエも分割利用に対応可能な玄関口の配置が必要となる。また、コンサート開場時等に来場者が集中
するイベントに対応できるよう、屋外の滞留スペースを確保する。
サービス車両:
イベントの搬入出時は直接車両が展示場内に乗り込むことが想定される。会場設営作業も同時進行するため、
相当な混雑が生じることになる。このため、効率的な搬入出車両の動線計画が重要となる。サービスヤードと
展示場の配置への配慮が必要となるとともに、パシフィコ横浜に見られるように搬入車両が通り抜けできる等
の設計上の工夫が求められる。
▲東京ビッグサイト ガレリア
2階を来場者用アプローチとすることで一部搬入作業
を進めながらの別イベントの開催を可能としている事
例。
28
▲東京ビッグサイト
搬入ヤード
敷 地 は 2 面 接 道 し て お
り、敷地出入り口も6箇
所に分散化。交通渋滞の
緩和に配慮している。
▲パシフィコ横浜 ホワイエ
2階来場者アプローチのプラン。車両の通り抜けを前提と
29
④外構には十分な搬入ヤードやエントランス広場、増築用スペース等を確保する。
外構は増築対応や災害時の避難空地としても機能する広場を有する等のゆとりを確保するのが望ましい。
搬入ヤード:
国内先進事例の東京ビッグサイト・パシフィコ横浜において共通の課題が搬入ヤードの狭隘さである。いず
れも近隣に車両の駐機場を確保し、搬入時まで待機している状態で不便を喫している。ヒアリングによると搬
入ヤードは展示場と同等程度のスペースが必要とされている。
エントランス広場:
コンサート前の来場者滞留スペースとして機能する他、火災等災害時の避難空地として確保する必要がある。
津波災害への対応にも配慮すると、2階ペデストリアンデッキ等での広場の確保が望ましい。
増築用スペース:
平成 24年度調査業務では最終的に展示場を最大3万㎡まで確保する想定であったため、将来増築スペース
として1.6万㎡程度(ホワイエ等共用面積を含む)の増築用スペースを確保できる計画とする。
▲パシフィコ横浜
搬入ヤード
ヤードが狭く、車両の停
車 帯 も 不 足 し て い る た
め、誘導員が無線により
搬 入 待 ち 車 両 を 整 理 し
ている。
▲パシフィコ横浜
1階平面図
敷地は3面接道。敷地出
入り口は4箇所。矢印は
搬入車両の動線。
凡例
30
④外構には十分な搬入ヤードやエントランス広場、増築用スペース等を確保する。
⑤コンサート時の騒音や渋滞等に対して近隣住民生活への影響に配慮した施設配置・動線計画・建物仕様とす る。
MICEイベント開催時には周辺宅地への騒音や、MICE参加者の渋滞列に周辺住民が巻き込まれるような可
能性があり、実際に国内の既存MICE施設においてはそのような事態が発生している。本MICE施設整備に
あたっては、これら近隣住民の生活への影響を、最大限回避できる計画とする。
▲東京ビッグサイト 駐車場 ▲パシフィコ横浜 駐車場(将来増築想定地)
将来増築想定地・駐車場
エントランス 広場 災害時に避難
可能な公園
▲パシフィコ横浜
外構その他有効スペースの概要。
(本来、展示場はコンサート用として計画していな
いため、エントランス広場が来場者の滞留スペース
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⑥近隣の宿泊施設と連携したフードサービス機能を充実させる。
インセンティブツアーやレセプション等においてフードサービスの充実は重要な誘客ポイントとなる。近隣
宿泊施設からのケータリングを前提とした、パントリー機能の充実と搬入動線及び多目的ホール等へのサービ
ス動線計画に配慮した施設とする。
ア ネ ッ ク ス
ホール
パントリー
大・中会議室
ケータリング経路
▲パシフィコ横浜のケータリング搬入経路
パントリー
ア ネ ッ ク ス
ホール
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⑦周辺商業地(または商業施設開発予定地)とのスムーズな動線を確保する計画とする。
施設の利用客が会議の合間やお昼時、イベント後のショッピング・飲食を楽しむために、商業地へ徒歩での
アクセスが容易であることが重要となる。商業地とはペデストリアンデッキで接続する等、歩行者動線に配慮
した施設とする。
▲パシフィコ横浜のペデストリアンデッキ
パ
シ
フ
ィ
コ
横
浜
商
業
施
設
▲ペデ:パシフィコ横浜側
33 4.3. 施設整備の各種要件について
前述の MICE 施設の設計方針に加えて、主要施設の配置や構成、その他各種要件につい
て以下に整理する。
4.3.1. 施設規模、配置、参加者動線・搬入動線
4.3.2. 多目的ホールの床面と各種の供給方式
4.3.3. 展示場の各種設備
4.3.4. 多目的ホール、展示場の天井高
4.3.5. 多目的ホール、展示場の分割形式
4.3.6. 中小会議室の各室のサイズ割り
4.3.7. 音響/照明設備の水準
4.3.8. 施設内に必要な飲食、物販施設
4.3.9. 厨房設備の規模、機能
4.3.10. 施設全体のデザインコンセプトの方向性
34 4.3.1. 施設規模、配置、参加者動線・搬入動線
施設配置、構成のパターンとして、大きく下記の3パターンが考えられる。
各パターンの整理
パターン 展示場規模 多目的ホール・展示場の配置 特徴
① 20,000㎡ 2施設を分離して整備
展示場単体で最大収容20,000人を達成 可能
必要な敷地面積の関係から建設候補地 が制限される可能性
②
10,000㎡
隣 接 さ せ 可 動 壁 で 仕 切 り 、
必 要 に 応 じ て 両 施 設 を 一 体
利用
多目的ホールと展示場を必要に応じて 一体的に利用し20,000人収容を達成
2施設が隣接しているため、片方で学
会、片方で展示会の設営といった場合に 音漏れが問題となる可能性が高い 必要な敷地面積はパターン①の場合と 比べて少なくなる
③ 2施設を分離して整備
展示場単体で最大収容20,000人は達成 不可
必要な敷地面積はパターン①の場合と 比べて少なくなる
需要予測における最大規模の需要である2万人規模のコンサートや集会利用時に必要
となる収容人数2万人を達成するためにはパターン①、あるいは②が必要となる。た
だし、パターン②については多目的ホールと展示場で異なる催事を同時開催する際の 音漏れや、技術的観点から整備の実現性に課題が残る。
35 パターン①
36 パターン③
<方針>
最大収容2万人を達成するためにはパターン①、あるいは②とする必要がある。
パターン②では多目的ホールと展示場を異なる催事で同時に利用することが音漏れ等 の観点より難しい。
37 4.3.2. 多目的ホールの床面と各種の供給方式
• 多目的ホールは主な利用方法として、国内・国際会議等の大規模会議やレセプションが想
定されるが、この際は、一定程度の高級感を演出するために床面をカーペット床とするこ
とが望ましい。
• 一方で、多目的ホールは展示会の際のサブ会場として利用されることも想定され、展示用
設備として電力に加えて給排水設備も含めた供給を行う場合は床面にピットを備えてい
ることが望ましい。ただし、この場合の床面はコンクリートであることが一般的である(コ
ンクリート床面の場合はアンカーボルトの打設も可能)。
• また、コンクリート床面でも、着脱式のカーペットを敷設する方式とすることで、会議や
レセプション主催者のニーズを満たすことは可能と考えらえる。ただし、カーペットの着
脱にはその都度一定の費用が必要となり、主催者の負担増に繋がる恐れがある。
• 一部の施設については、カーペット床にマンホール形式の電力供給口を備えているケース
や、天井からの配線によって電力供給を行っているケースも見られる。ただし、床面ピッ トと比べて展示会に伴う各種ブース施工の自由度は限定されると考えられる。
図表 多目的ホールの床面方式
床面方式 メリット デメリット
カーペット床 学会やレセプション等に求められ
る一定程度の高級感を演出可能
床面ピットの整備は困難、またアン
カーボルトやドリルは使用不可
コンクリート床 展示会開催用に床面ピットの整備
やアンカーボルトの打設が可能
学 会 や レ セ プ シ ョ ン の 主 催 者 ニ ー
ズ を 満 た す こ と の で き な い 恐 れ が
ある
コンクリート床
に着脱式カーペット
カーペットの着脱によって展示会
主催者、学会やレセプション主催
者の双方のニーズに対応可能
カ ー ペ ッ ト の 着 脱 に は そ の 都 度 一
定程度の費用が発生し、主催者負担
の増加に繋がる
<方針>
様々な主催者へのニーズを満たすことを重視するならばコンクリート床に着脱式のカ ーペットの敷設が有望である。一方で、カーペットの着脱には一定の費用が発生し、 主催者負担増加に繋がり、結果的に施設の誘致競争力を低下させる恐れもある。 また、アンカーボルトの打設が必要な重量物の展示は全国的にも開催数が限定されて
いる他、本 MICE施設構想においては、展示場も別途整備を行うことから、多目的ホ
ールをコンクリート床面として利用する機会は少ないと考えられる。