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第2章現状と課題 第2期熊本県高齢者居住安定確保計画(くまもと・長寿・あんしん・住まいプラン) 熊本県

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第2章 現状と課題

第2章

現状と課題

多様なニーズに対応できる住まいの充実

サービス付き高齢者向け住宅及び有料老人ホームの高齢者向け住宅が増加し ています。これまでの整備数を高齢者人口比で見ると、サービス付き高齢者向 け住宅は全国平均をやや下回り、有料老人ホームは全国平均をやや上回ってい る状態で、高齢者が身体の状況や所得水準等に応じて住まいやサービスを選択 できる環境の整備が進んでいますが、高齢者人口の動向や、高齢者向け住まい の整備状況には地域差があることから、今後、地域の実情に応じた高齢者向け 住まいの確保が求められます。

また、在宅で重度(要介護度 3 以上)の要介護者や、要介護度は低くても認 知症の症状が比較的重い人には早急な対応が必要なため、計画的な介護保険施 設等の整備が必要です。

さらに、所得が低い高齢者のために、バリアフリー化した公営住宅等による 住まいの確保も必要です。

住宅のバリアフリー化の遅れ

本県の高齢者がいる世帯での高度なバリアフリー対応住宅(平成 25 年)の 割合は、持家で 7.4%、借家で 8.4%と、全国平均(持家で 8.7%、借家で 8.5%) に比べ高齢者仕様住宅の割合は低くなっています。

住宅内での事故により身体機能が低下したり、身体機能が低下することで住 宅内での事故も多くなることから、高齢者が在宅で自立した生活が継続でき、 また、介護者がより容易に在宅での介護を行うことができるよう、バリアフリ ー住宅の建設や既存住宅の改修等によるバリアフリー化の促進が必要です。

質の向上が求められる住まいの提供事業者

平成25年度における県内の高齢者虐待の状況について、介護施設従事者等 による高齢者虐待の相談・通報は15件、うち虐待認定は4件となっています。 認定された虐待のうち、被虐待者の半数が認知症高齢者であり、その内容には、 介護保険指定基準に反し、認知症高齢者の行動を安易に制限する身体拘束が含 まれていることから、認知症高齢者の特性に応じたケアを今後さらに普及し、 介護の質を高めていく必要があります。

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第2章 現状と課題

質・量とも不十分な在宅生活を支えるサービス

高齢者が、介護が必要となっても、できるだけ住み慣れた自宅や地域で生活 できるような地域づくりを進めるためには、採算面から中山間地域等を中心に 整備が進んでいない居宅サービスや、地域密着型サービス、スタッフ不足等も 重なり整備が進んでいない訪問看護サービスを充実させる必要があり、また、 医療と介護をはじめとした多職種による連携体制を構築し、サービスが切れ目 なく一体的・複合的に提供されることが必要です。併せて、平成 27 年度から の介護保険制度の改正による、一部の介護保険予防給付の市町村の地域支援事 業への移行を踏まえ、心身機能の回復だけでなく、生活活動や社会参加を促す 地域リハビリテーションの視点を含めた介護予防・生活支援サービス等のさら なる充実が求められます。

さらに、利用者が適切に介護サービスを選択できるようなサービスの公表制 度の充実等が求められており、また、事業者への効果的な指導・監査による適 正な運営の確保と管理者、介護従事者等への研修等を通したサービスの質の確 保と向上が一層求められています。

また、一部の高齢者向け住まいでの給付実績から、画一的で偏りのあるサー ビス給付となっている事例も見受けられ、個々の状態に応じた自立支援に資す るケアプランに向けての点検の強化が必要です。

不十分な情報提供・相談体制

現行の高齢者の住まい等の類型は大変複雑になっており、それぞれの住まい の機能や役割を理解することが難しくなっています。高齢者が身体の状況等そ のニーズに応じて適切に住まいを選択できるよう、情報提供のあり方を検討し、 分かりやすく伝えていく必要があります。そのためには、住民の身近な存在で ある市町村や地域包括支援センターにおける情報提供体制の構築が必要です。

また、事業者と高齢者との間には、知識や情報等について大きな格差がある ことから、対等な関係で契約を結ぶことが困難な面もあります。

こうした状況に対応するには高齢者の住まい等に関する相談体制は不十分で あり、住宅や施設、サービスを含めた総合的な相談体制を充実させる必要があ ります。

必要性が高まる地域で高齢者を支える仕組み

高齢者の単身世帯、夫婦のみ世帯が全世帯の2割に達しており、家族の支え が充分ではないなど高齢者の社会的孤立のリスクが高まる中、認知症高齢者も 増加することが予想されていることから、地域全体で高齢者とその家族を支援 する体制の構築が必要です。

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第2章 現状と課題

期発見、災害時の支援等、地域での対応が求められる問題が増加しています。 高齢者が安心して地域で暮らせるよう、安否確認や話し相手となるような小地 域ネットワーク活動の普及や、市町村における避難行動要支援者避難支援計画 (個別計画)の早期策定を推進していく必要があります。

地域交流拠点の不足

高齢になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らせるよう、地域における自 分の居場所となり、地域住民間での助け合いや支え合いが生まれる場所ともな る地域の拠点が必要です。

参照

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