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レポート 2011年度情報科教育法(Ⅱ)

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Academic year: 2018

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全体の振り返り

情10-358 平石恵理

本講義で様々な教授方法を学んだ。主に、アイスブレーキング、グループディスカッション、 ロールプレイング、ディベート、イメージマップ、ブレインストーミング、ポスターセッション、 KJ法、交流学習、NIEなどがある。それらの特徴を次に挙げる。

アイスブレーキングは、リラックスして参加できる環境をつくるのに有効な手法であり、主に 授業などの導入部の時に使われている。グループワークなどの前に初対面の人同士の抵抗感をな くすために行うコミュニケーション促進の手段である。人と人とが出会ったそのときに心を開き、 互いのコミュニケーションを深めるきっかけを生み出す「出会いのコミュニケーションワーク」 となる。これを行うことにより、今後の授業で生徒が授業に参加しやすい雰囲気作りができ、生 徒の発言数も増え、双方向の学びを得ることができ、学びも深まる。私たちは「私は誰でしょう ゲーム」を行った。

ディスカッションは、参加者が意見や情報の交換をしたり、問題を解決したりする協力型の議 論形態であり、自分の考えを周囲に伝える力、他人の意見をしっかりと聞く力、その話し合いを 通して新しい意見を生み出す力が高めることができる。私たちは「高校の時どのような情報科の 授業を受けてきたか」についてディスカッションを行った。様々な情報の授業があるのだなと感 じ、他の学校との授業の違いに気付かされた。

ロールプレイディスカッションは、ある特定の立場の人になったつもりで、ある問題について 考え、ディスカッションを行うことであり、普通のディスカッションで意見が偏りがちになるの を防ぐことができる。ロールプレイを行うことで異なる立場からの意見を考えることができ、多 方面から物事を考える力が身に付く。授業では「携帯電話を学校に持ち込んでもよいか」などに ついて行った。そのときに私が思っていた立場ではなかったので、意見を出すのが難しかったが、 自分の持っている意見以外にも考え方があるのだと強く感じることができた。

ディベートは、ある論題について肯定側と否定側に分かれ、一定のルールで討論をすることで あり、他人の意見など様々な情報を批判的に聞き、論理的に物事を判断し、さらに自身で再構成 した内容を相手に伝えようとする姿勢を育むために有効な手法である。それにより、論理的な思 考力やコミュニケーション能力、物事を批判的に捉える力を身に付けることができる。私たちの グループでは2回とも討論する立場で、判定をしなかったので、客観的に討論をみることができ なかったことが、少し残念だった。

イメージマップは、自分の頭の中にあるイメージを絵や図にしてみることであり、実際に図式 化することで、それを見るだけでわかるため理解しやすくなる。自分の意見を形にすることがで きる、自分の考えをまとめやすい、他の人の意見を取り入れやすい、話が一方向ではない双方向 のやりとりができるという効果をもたらす。

ブレインストーミングは、参加者全員で意見やアイディアを出し合い、そこから解決方法を見

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つけていくための手法であり、より多くの意見やアイディアを出すことが重要である。ディベー トとは異なり、その意見が正しいかどうかは重要ではない点、人の意見を批判してはいけない点 が挙げられる。ブレインストーミングで他の人と意見やアイディアを共有することで、他の人が 何を考えているのかが見えてきたり、自分との共通点や相違点、自分の先入観や情報の偏り、情 報不足に気づくことができたり、そこからまた新たな学びが生まれたり、思いがけなかった新し いアイディアや解決策を見いだしたりすることができる。

ポスターセッションは、壁またはホワイトボードなどにポスターなど掲示し、発表するための 一つの方法であり、発表する人たちをいくつかのグループに分け、発表する人たちと聞く人たち が交代して行うので、興味や関心がある発表を聞くことができる。また、聞く人たちが少ない人 数であることが多いので、発表しやすく、報告者と聞き手の距離が近く、気楽に質問しやすいと いう特徴を持つ。発表する内容について、理解を深めることができる。

その他にもランキングを使ったアクティビティでは、あらかじめ与えられた選択肢についてそ れぞれメリット・デメリットを考え、それに基づいてランキング付けを行うことである。その特 徴は正解がないということ、様々な観点から見ることができるということ、他にも選択肢がある ということである。そのアクティビティにより、自分の意見を相手に伝える力、他の人の意見を 聞き、理解する力、みんなの意見をまとめる力を身に付けることができる。

それらには上記のようなそれぞれの特徴があり、それらを授業に取り入れる場合には、生徒た ちに何を身に付けさせるか、何を理解してほしいかなど、その授業内での目標やねらいによって、 どの教授方法を取り入れるのかを充分に考える必要がある。その目標を達成するのにはどの教授 方法が最も適切か、この教授方法で本当にその目標を達成することができるのか、他の教授方法 ではなく、なぜそれを取り入れるのかなど、それらの教授方法のメリット・デメリットを活かし て、実際に使うものを選ぶ必要がある。なぜならその授業の目標を達成できないようなものや目 標に合っていないような教授方法を選んでしまうと、その授業は結局何がしたかったのかなどよ くわからなくなり、それでは授業の意味がなくなる。また、同じ題材を使っても、教授方法によ って得られるものが異なるからである。例えば、インターネット上の危険性について学ぶ場合、 アイスブレーキングを使って学ぶことは難しい。それらを取り入れる場合には、きちんと目標や ねらいと教授方法をつなげて考えるということは重要となってくる。授業目標を達成するために は、どんな教授方略を用いたらいいのか、また教授方略のメリット・デメリットをどちらも把握 した上で、使うかどうかを判断していく必要があることを学んだ。

本講義の中で、私が一番難しいと感じたことは全 10 コマの情報科の授業を考えることと学習 指導案の作成だった。どちらも全体で通して見たときに、前後につながりをもつように全体の流 れを組み、その全体の流れを見ながら1つひとつの授業をどのようなものにするか、1 コマの流 れをどのようにするのか、どのように授業を展開していくかなどをグループで考えた。そのとき に一緒に考えなければならないものが、教育目標・教授活動・評価活動の3つのトライアングル とそのつながりだった。教育目標・教授活動・評価活動は、ただ設定するのではなく、それらの 3つのトライアングルは関連性を持つように、教師が設定することを知った。私にとって、その

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3つのトライアングルとつながりを考えることが難しく感じ、全 10 コマの情報科の授業を考え る上で、学習指導案を作成する上で、苦労した点だった。きちんとした目標設定がされていても、 それが授業の活動で達成できないようなものでは意味がない。また、授業で行われた活動と評価 活動がつながりを持っていないと、その授業の活動をきちんと評価できない。そして、教育目標 と教授活動間と、教授活動と評価活動間のつながりだけではなく、評価活動と教育目標がつなが りを持つことで、3つが関連し合って、教育目標・教授活動・評価活動の3つのトライアングル が形成される。また、きちんと評価方法や評価基準を設定していないと、曖昧な評価になってし まうので、主観的な評価にならないようにする必要がある。教育目標・教授活動・評価活動の3 つのトライアングルを考えることは授業を作り上げる上で、重要なことだということを学んだ。 実際に、学習指導案を作成したり、私たちのグループで考えた3つのトライアングルを他の人か ら客観的に見てもらったりすることで、授業を考える上で、目標・教授活動・評価活動の3つの トライアングル、その3つが関連性を持っているか、この評価方法でこの授業内容を評価できる のかなど、今までには気付かなかったことや注意しなければいけないことを知った。

本講義を通し、教師の大変さを改めて感じた。今までは授業を受ける立場で、生徒の立場では 知らなかったようなことがあり、パネルディスカッションのお話でもあったように授業だけでな く、生徒の指導やそれ以外の仕事、情報科の教員ということで回ってくる仕事があることを知っ た。授業を行うまでに、授業内容だけでなく、目標・ねらいや評価についても考えなければなら なく、私たちが1つの授業の導入部をやるだけでも大変だった。それを一人で考え、導入部だけ でなく、展開やまとめを含めたものを毎回の授業で行うということなので、私たちがやったこと はほんの一部分で、それさえ充分にできていなかったので、すごいと感じた。

私が印象に残ったことは、パネルディスカッションでの同じ総合情報学部出身の教師をやられ ている先輩方のお話だった。同じ学部出身で、私たちと同じような学生時代を経験された先輩と いうことで、私たちの環境を他の人より理解があると思うので、とても親近感がわき、質問がし やすかった。グループごとに先輩方が分かれてついてくださった時、私たちのグループについて くださった方は女性の教師の方だった。その方は、一度企業で働いた経験を持っていた。そのた め、教師という仕事と企業での仕事の様子を比べながら、大変なことや様々な違いを話してくだ さった。また、なぜ子供を産んだ後また教師という仕事をしようとしているのかなども聞くこと ができた。今まで、就職について相談する機会があっても、私たちの置かれている状況が理解さ れないので、食い違いがあった。企業で働いた経験のない先生が多いので、企業の様子について 聞くことができなかった。また男性の教師が多いので、女性教師の経験を聞く機会が少なかった。 このパネルディスカッションでは、今までに聞くことができなかった話が聞け、私にとってとて も意義のあるものだった。

どのような私たちが今までに受けてきた授業は、受け身のような授業や座学が多く、あまりア クティブのない授業だった。今まで通りの授業を展開するのではなく、それらのような教授方法 を取り入れることで、グループワークが多く、最初はすごく戸惑いを感じた。しかし授業に参加 しているうちに、それらの1つひとつが持つ特徴を活かしてグループでの活動やアクティブのあ る授業の必要性を感じた。

私が教師になった時、この「情報科教育法(二)」で学んだ教授方法を参考に、生徒たちが主体 的に授業に参加できるように努力していきたい。また、自分の経験から生徒につまらないと思わ れるような授業はしないように、これからも授業方法や指導方法を学んでいきたいと思う。

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