自治体職員有志の会第4回シンポジウムi n大阪
日時:平成19年7月14日(土)13 時 00 分∼17 時 00 分 場所:大阪市立中央青年センター第一ホール(大阪市)
■ プログラム
1.有志の会の活動報告(大島 博文 神戸市職員)
2.事例報告:大阪市の信頼回復に向けた取り組み(田井 義人 大阪市職員/会員)
3.基調講演: 丹羽 宇一郎(伊藤忠商事株式会社取締役会長/地方分権改革推進委員会委員長) テーマ:真に市民本位の行政を実現する公務員制度改革
4.パネルディスカッション テーマ:市民からの信頼を取り戻すために必要なこと
・コーディネーター 山路 栄一(三重県職員/会員)
・パネリスト(順不同):齋藤 弘(山形県知事/会員) 石原 正敬(三重県菰野町長/会員)
国枝 よしみ(大阪成蹊短期大学准教授/元奈良県職員/会員)、 絹川 正明(神戸市内自治会長)、
前城 充(沖縄県南風原町職員/会員)
■ 記録
1.有志の会の活動報告(大島 博文 神戸市職員)
皆さんこんにちは。本日は第 4 回のシンポジウムin大阪にご参加頂きましてありがとうござい ます。
今日は本当に台風と3連休の初日いうこともありまして、日程的には最悪であったかも知れませ んが、大変な状況の中、こんなに多数の方に申し込み・ご参加いただき誠にありがとうございます。 本来でしたら、有志の会の会長といった方が挨拶すべきですが、先程の星乃さんからのご紹介の とおり、会長制等をとっておりませんので、地元のメンバーの一人ということでご挨拶申し上げた いと思います。
当会では 1 年に 1 度、メンバー以外の方にもご参加いただくオープン形式でシンポジウムを行っ ておりまして、今回で4回目となりました。
昨年は福岡で開催させて頂きましたが、名簿を拝見すると連続してご参加頂いた方もいらっしゃ るなど、すっかり定着してまいったと思います。
本日のテーマですが、「市民の信頼を取り戻し、地域の発展に貢献するために」ということで、信 頼と貢献をキーワードとして取り上げました。
この 1 年間、様々な不祥事、厚遇問題等が発覚、報道されたと思います。
後程大阪市の方から、改革については詳しくご説明いただきますが、単に報道された不祥事や厚 遇問題だけでなく、社会保険庁の問題もそうかもわからないんですけど、我々公務員や役所全般に 対して、本当に社会や経済に役に立つような仕事ぶりをしているのがどうか、根本的な不信感が出 てきてるんじゃないかと思っております。
そういった状況において、我々自治体職員がどのように考えているのか把握し、不信感を払拭す るためにどのような答えを持っているのかを知るために、事前に、有志の会のメンバーやシンポの
ご参加者を対象にアンケートを実施させていただきましたが、7割以上の方から住民の方から信頼 を受けてないというお答えいただいたにも関わらず、どうやったら信頼を回復できるかという問い に対して、具体的で明確なお答えを出せた方は、少なかったのではないかと思います。
そういう手詰まりの状況の中で、我々個々には答えを見出すことが難しいけれども、本日のよう な多くの仲間が集まり、かつスポンサーなどないしがらみのないシンポジウムの場で、積極的かつ 率直な意見交換を行うことで、少しでも将来に向けた答えを見つけていただく場にしていただけれ ばと思います。
今日のビッグゲストとして伊藤忠の丹羽会長にお越しいただいております。後ほど基調講演をお 願いしております。丹羽会長は、国の地方分権改革推進委員長をされており、まさにわが国の地方 分権をリードしていただいているキーマンです。
ただ丹羽会長の最も素晴らしいご業績は、自らが率先垂範して経営改革をされたことです。丹羽 会長のエピソードをご承知の方もいらっしゃると思いますが、伊藤忠様が非常に厳しい経営状況の ときに社長に就任されて、社長になっても通勤は電車でされて危機的状況の中で何をなすべきかと いうことを、自らが行動して社員の皆さんを引っ張って難局を切り抜けたということだと思います。
それから常に「cl ean i s beaut i f ul 」をご標榜され、実直さこそが価値を生み出すことだと経営 や財界活動で表明されていることに多くの方の共感が集まり、国としても大きな仕事をお願いする ようになっていると思いますが、これらの価値観は、まさに公務員に求められてる姿勢ではないか なという風に思います。
後ほどの基調講演の中で、同じ価値観をお持ちの方ということで、多くの点で共感されることに なると思います。先程少しだけお話をさせていただきましたが、そういう国全体としてもVIPの 方でではありますが、そういう肩書きのことを別にしても、分権や改革に向けた熱いお気持ちをお 持ちであることがひしひしと感じられ、皆さんとも意見交換の時間には、率直で具体的な意見交換 をしたいというご意向をいただいております。
20 分ということですけども、意見交換の場を取っておりますので、是非全員が1つずつ質問とい うのを頭の中に思い浮かべて頂いて、そこで率直な意見交換をしていただければ、と思います。
それから、パネルディスカッションといたしまして、有志の会メンバーの山形県知事の斉藤さん。 それから菰野町長の石原さん。あと、神戸市内の自治会長さん。我々のお客様である住民の代表の 方にお越しいただきまして、意見交換をしていただきます。
繰り返しになりますが、色々な不祥事が発覚し、不信感を持たれている状況の中で、今日のシン ポジウムで何か1つでも材料を持ち帰って頂いて、明後日・明々後日以降の新たな仕事の活力源と していただければと思います。
拙い挨拶ではございましたけれども、これで開会の挨拶とさせて頂きます。 どうもありがとうございました。
2.事例報告:大阪市の信頼回復に向けた取り組み
発表者 田井 義人(大阪市職員/会員)
ただ今ご紹介いただきました、大阪市で星乃さんたちと一緒にインフォーマルな形態で改革をめ ざして意見交換をやっている会のメンバである田井です。お手元の資料には公式な組織でないと書 いてありますが、単に集まっているだけではなくオフサイトミーティングという名前をつけて頑張 っています。また別名「智のネットワーク」とも呼んでいます。
本日参加されているかどうか分かりませんが、本市は、マスコミさんからの圧力で、主要な改革 部署が全体の音頭をとって他部署に改革をやらせている、あるいはやらされていたりするのですけ
れど、私としては職員の立場から、やらされている側のほうから変わろうとする気持ちになってい けばいいなと思っています。
いろいろな部局の職員で構成され、結局総数36名ぐらいの会でございます。私と星乃さんが年 配の世代です。でも偉そうに、こういったところからしていかなあかんやろとか行政から変えろっ てメンバに言ってるわけじゃないんです。まず市政をいっしょに変えていこうとか言って、協働し て改革を推進していこうとしています。働くにあたっても、そういうところを念頭にしてまいりま した。
ちょっと私、2 年ほど大学院の方で公共施策を勉強させていただいたのですが、その結果、やっ と偉い人の言うこともわかってきたと思います。お配りした資料の表では、白黒で分かりにくいで すが、改革の歴史です。カラーでないので、ちょっとわかりにくいんですけども、この表の左側が 世の中に公表されている平成16年11月から平成19年6月までの大阪市の改革内容でして、そ れを受けて、じゃあ私たち職員は、何をすればいいのか、あるいはしてきたのかというのが右側で す。左側で、3 つの赤い内容が改革のポイント事例です。
一番初めの赤い項目、私も結婚して経験しましたのが、結婚祝い金や制服等の福利厚生問題の発 覚。マスコミには「厚遇」と言われてしまいました。マスコミの力を借りて改革は大阪市の中枢ま で踏み込んでいくのかなとも思いました。そこから、えらいこっちゃ何とかせなあかんとなりまし て、市長自身もどうなるかわからない。
市長自身もリーダーシップを発揮できなくなって一旦やめられてしまうことになりました。市長 としても本当の意味での改革の真意を市民に問うということになりました。その後、市長の再選を 受けてマニフェストなどどんどん作る、表の中で星印つけさせてもらっている内容が重要なのです が、その中で1つすいません後から記載したのでお配りした資料には載ってませんが、平成18年 4月に「公益通報制度」というのができました。
それともう1つに9月に「要望等情報提供記録制度」というものができました。この2つが大き い。これらが我々のマニュフェストの中で非常に力強い制度になっていきます。タレコミ、口コミ の制度化です。
この制度化によって、無理難題の押し付けや隠し事が激減しました。組織内不正や外部からの不 正要求等が、この制度で情報公開される。そのサポート役が以前は、大阪市の訴訟役のフォローを されていた T 弁護士さんです。彼は外部から不正を正してきたが、今度は自浄努力は支援するとい うことで引き受けられたのです。
一応 OSMの発足についても表の右に記載しています。星乃さんの職員への声かけもあって、行政 情報の智恵のネットワークということで30数名の仲間ができました。この集まりでは非常に気持 ちがラクになるんです。職制とか実績とか全然関係なく喋れますから。非常に気がよく合い楽しい 会です。
表にそって述べますと左側の制度に対して、右側の取り組みが具体的に成功していかないかん。 でも、まだまだ今やってる最中です。日々、現場職場では大変なものです。
スライドにある、市民からの信頼の喪失とはなにか?ということは私がちょっと疑問に思ってる ことなんですけども。実感としては、市民の信頼を喪失したことはない。マスコミが有識者のアナ ウンスを過大した劇場化の結果と思う。
先日、東京の産経新聞主催の経団連の事例発表に、担当主幹(改革本部の U教授)の話では、改 革で人員を 6600 名減らし、予算も 115550 千円を減らしたというような表現があったのですけども、 本当であろうか。現場では、疑心暗鬼です。経常収支比率が未だに100を切っていない状況です。
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表に記載しました「職員の意欲の低下」については、マスコミで言われているように「厚遇」の 喪失の結果と言われて言われてもしゃーないと思います。スライドの3つの課題をどうしようかと
いうことで、ご存知の人もいるかわからないけれども、いろいろ対策を実施していきました。
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当初、市政改革を推進するにあたって、さまざまなワーキンググループが創られ、具体策を検討 し、司令塔になったのが、当時の有名な助役である大平助役です。この方が当初全部、動かしてき たというのが本音です。右の現状では、大平氏の求心力は、なくなったものの、市政改革本部の有 名人であるこの人とこの人、お互いに力を組んでいこうという形になっています。
基本的には、市長直轄型です。市長が他局の人にそのまま改革を実施して行けと。この図にある ようなサポート体制で、改革推進会議、市政改革本部等が情報管理と提供および議論し、この市長 からのミッションの青いラインを進め、ダイレクトに実施に繋げるため、その周囲でこれらの組織 が絡んでキッチリとフォローアップする。そんな体制です。特に、この下の赤い部分が重要です。 ここの運営委員が、市政改革本部委員の命を受けて実際区役所等に行って、区長や管理職に「具体 的に改革をどうすんの」って聞かれるのです。実施不能やだめなら何度も聞かれる。これ、タスク フォースっていう組織体制ですけども、ここの N氏と言うのが、大学教授であり、方針実現の大き な力となっています。厳しい指導があります。後で述べますが、指導パターンが A, B, C, D とありま す。
本市の改革のコンセプトは 3 つあります。マネジメント改革、コンプライアンス改革そしてガバ ナンス改革です。でも重要なのはマネジメント改革でこれさえキッチリ実施できれば、あとの 2 つ は自動的に実現される。
これら 3 つの改革コンセプトを具体的な実施内容にブレイクダウンした図がこのスライドです。 右下に87のユニットに分けましたが、さらに集約して現在は67の事業ユニットになっています。
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この事業ユニットを事業分析の手法を用いて、改革運営委員と各部署との関係でタイプ A, B, C, D に分けて実施する概念図です。つまり、部署が独自で改革案を創り実施するというのではなく、市 政改革本部から派遣された改革運営委員という行政改革に強い大学教授等と一緒に改革を進める形 なのです。それを先ほど述べ忘れましたが、劇場型として外部からマスコミが監視しているという 構造なのです。事業分析の流れは、基本的に PDCA(PLAN- DO- CHECK- ACTI ON)の管理サイクルです。
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局長・区長マニフェストです。各部署のトップが何を意識しているか、取りまとめたものです。市 民や外部に事業説明する基本となる内容です。
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事業分析の具体的な手法です。民間事業者の改革方式の SWOT 分析やマーケティング、情報公開を 取り入れています。
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事業分析の構成です。基本どおりの現状の課題、仮説と方向性、今後の取り組みといった構成で す。
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これらの改革内容をどのように現場に伝えているかの情報誌が市政改革ニュースレターであり、 当初はペーパもありましたが、今は職員ポータル画面から参照可能です。
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事業分析からこれからの開発トピックである北ヤードです。普通の開発と異なり、中心の B ゾー ンにナレッジキャピタルゾーンとして阪大や松下の研究機関をまず誘致します。そこから A と B へ のゾーン展開を謀ります。
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職員ポータルの画面が 3 枚続きます。まず初期画面です。下の新着情報が日々タイムリーに更新 されます。全部で 20 項目しか表示されません。各部局いっせいに配信されますから、見逃すと知ら
なかったことになります。I T 化の推進には、画面を見ないと損をするといったコンセプトと画面の 更新の頻度と内容が是非必要と思います。
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これは、他の自治体ではアウトソーシングされる司書業務ですが、運営委員の 1 人の N准教授の もとで司書さんが、図書館研究した結果、まず職員への情報検索プロとしての活路から将来、市民 への一般図書検索のノウハウ蓄積とサービス向上を目指したものです。
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これは、大阪府さんが既に実施済みの内部管理業務である総務事務を集約したセンター化した取り組 みです。
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最終的には、私は、この 3 段階ステップで改革は実施されていくべきものと考えます。日経新聞 の「進化する自治体経営」から抜粋したものです。破綻回避のための減量政策、役所組織のモティ ベーション向上そして住民・議会の意識改革でしょう。その段階それぞれに PDCA があり、それをさ さえるのが個々の職員の喪ティベーションだと思います。
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役所内にコンビニが 8 月にできます。これぐらい柔軟な対応が可能となった大阪市です。淀屋橋 支店でなく大阪市役所支店、都島支店でなく総合医療センター支店等、ネーミングライツにも関係 するような名称となっています。
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ご清聴ありがとうございました。以上です。(ちなみに私は行革担当では、ありません!!)
3.基調講演: テーマ「真に市民本位の行政を実現する公務員制度改革」
講師:丹羽 宇一郎
(伊藤忠商事株式会社取締役会長/地方分権改革推進委員会委員長)
台風の前にこのようにたくさんの方がお集まりいただいて、皆さんの熱意に大変感銘を受けてお ります。
約1時間ということでできるだけこのテーマに沿ってお話をしたいと思っております。
まず最初に、直接テーマにあまり関係ないかもしれませんが、「スピーチというのは、ルックスが 50%、情熱や声が40%、中身は10%」だと、私はいつも思っています。
アメリカの心理学者も同じようなことを言っております。「立派な中身あることを言ってもほとん ど皆さんの記憶には残らず、ルックス、声、目の動きが9割を占める」と言っており、私はそれで は相当損しているように思います。
これと同じことをある日本人が言っています。第2次大戦の前、当時の満州、今の東北三省で役 人が相当堕落した生活を送っていたわけです。その時、日本の政治、役人の批判が噴出し、その中 で参謀本部とか、戦後の検察幹部の大変貴重な経典、法典として珍重された官僚必読の書として「為 政三部書」があります。これを翻訳したのが安岡正篤さんですが、平成という号を起案したともい われ、過去において日本の総理のアドバイザー的なこともしていました。彼も同じように、「言葉は 聞いている間はともかく、聞いてしまうとほとんど残らないことが多い。学校を卒業してしまうと ほとんど忘れてしまう」ということを言っていました。皆さんも学校で勉強したことをほとんど忘 れているはずです。単なる知識は意味がないので、皆さんもお忘れになる。このことはアメリカの 心理学者と言ったことと共通している部分があります。
これは、「心に刻みつけられたものを持つことが大切である。心に何が刻みつけられるのか。単な
る知識はほとんど心に刻みつけられるものはない。」ということで安岡さんが述べられているのです。 今日、週末の台風の前にお集まりいただき、何も心に残らない、「地方の行政はこうあるべきだ」 といったような単なる知識を一生懸命言っても、皆さんご存知で、わざわざ来なくても本、パンフ レット、新聞に書いてあるので、それを申し上げると時間の無駄であまり意味がないと思います。 そこで直接、公務員制度改革とか理論的なこと、知識を述べても意味がないと思うし、改革の根 源に非常に関係あることで、私の心に残っている言葉を皆さんの心にも残してもらうよう最初に話 しておきたいと思います。
民間企業の改革もそうですが、私の心に残っている公務員制度の改革、地方自治体の改革に共通 しているものが1つあります。
これは直接関係ないことですけど、皆さん方のように地方自治体の改革を志す方々にとっては、 私は大切だと思うことがあります。
日本体育大学の名誉教授で『日本語通の日本語知らず』という本の著者に川本さんという方がお られます。
この先生は小学校時代に「あんたダメね」と先生に言われた。この一言がトラウマになり歌を大 声で歌えない。尊敬する先生に言われたこの言葉は60年後の今も川本さんは思い出すといってい ます。
皆さんのように自治体のリーダーとしてこれからおやりになる人が、自治体で働く上司として、
「おまえダメなやつだな」という一言が部下のトラウマになり、その後の自治体の改革に悪い影響 を及ぼすのではないか。このことは民間で改革する時も、部下を使うときにこの一言、形、表現が 違えこういうのは用心しなさい、気をつけなさいということで、私も大変この言葉は心に残ってい る。少なくとも音楽だけでなく、そういうことは気をつけなければなりません。
もう1つは企業経営というものを人のせいにする人、あるいは自治体の改革にしても、すぐに人 のせいにする人がいるが、このことに対して企業経営者が何といったか。
「40度の熱がある、そこに日本刀を持った強盗が入ってきた。殺すぞと言われた時に頭が痛い から、熱があるからと理屈を述べて寝ている人がいますか。必死に逃げて、逃げた後に助かりしん どいと言う。」
つまり、人のせいにしている間は余裕があり、したがって、問題がある言葉かもしれませんけど、 改革をする時にこの言葉は私の心の中ありました。あいつが悪いんだ、こいつが悪いんだと言って いる間は余裕がある。つまり、余裕があるということは危機感がないということに繋がってくるの です。
それから、もう1つ最近よく出てくることに、個人では決して行わないような行動がよく事件、 事故として出てくる。非常に冷静に個人は考え、動くが、動物的、野獣的なこと、とっても考えら れないことを大衆、集団となるとやるということをよく見受ける。組織になるとこんなことをやっ ていたのかということがある。例えばエレベーターの強度不足の鋼材を使っていたが、個人個人の 技術者や、営業マンはそんなことは絶対しない。組織になると組織を守るためとか、上司に誉めら れたいとか、利益を出さなければならないとかということでやることが多い。
四六時中、大衆、組織の中で動いていると自分の心が荒んでしまう。殺伐とした都会生活をして いると個人個人の生活が荒み易いと言われている。深山幽谷で失われた自己を回復するという人間 らしい自己に帰るということが時には必要ということを心に刻む必要があります。
皆さん方も、知らず知らずのうちに、都会の雑踏の中で集団的な生活を続けていると、ぬるま湯 の蛙みたいに、知らないうちに温度があがっていき、そして集団、組織としては、個人としては決 してやらないようなことまでやってしまうかもしれません。そういうことが、不祥事、スキャンダ ルに繋がっています。
これは企業だけでなく、公務員の皆さんにも同じようなことはないでしょうか。社保庁もそうで すが、個人個人は悪い人ではなく、いい加減な人でもないと思いますが、組織になると知らないう
ちにそういうことをやってしまう。それは「ぬるま湯の蛙症候群」であり、少しずつ少しずつ自分で は気づかないうちに温度が上がっているわけで、たまには組織を離れて自分を取り戻す、見直す、 人間としての自己を回復するということをやらないと、知らないうちにそうなる。
皆さんも同じような所で、同じ狭い社会で公務員生活を続けていると傍から見ていると、「え!」 と思うようなことをやってませんでしょうか。自分では気づかないですね。つまりぬるま湯の中に 入っているので、温度はこんなに上がっているのに。組織として幾多の不祥事はほとんどそうで、 個人で悪いことをやっている人はほとんどいないはずです。組織の中に入っているから個人ででき ないことをやってしまう。公務員の皆さんもそういうことはないでしょうか。自分で分からないか もしれませんが、たまには一歩退いて考えてみることが大事なのではないかと思います。
もう1つ良いなと思うのは、国民とか庶民に代わって顧みて余計なことを省くということですが、 これは政治でも役人でも省というのは省くということです。役人の重要なことは国民に代わって無 駄なことを省かなければなりません。省かないで、逆に過剰を行っている。逆に余分なことをやっ てしまう。本来、経産省、農水省という省という名前がついているところは無駄なことを省くため に名前がついており、庶民にしても国民にしても民はほっておくと勝手なことをやるということで、 役人はリーダーとして民に代わって無駄なことを省いていくんだという本来の省になってもらう必 要があります。
もう1つだけ心に残っていることを申し上げますと、100%ベストを尽くすと、99%は違う ということです。この1%の差は非常に大きい。つまり1%の差は他人には分かりません。このこ とは本人にしか分かりません。100%やり切るのと、99%やり切るのは決定的に違います。1 00%やり切った人は後は神の御心に任せます。つまり心が自由になっている人間は強い。皆さん が仕事をされる場合においても100%やったと思うか、1%、2%残したと思うか、この差は決 定的に違います。この1%、2%は自分にしか分からず、私は100%やったと思うこともあるが、 いつもではありません。公務員改革においても同じことが言えるということで今、地方分権を進め ています。後は神の御心に任すというぐらいのつもりになれるような心の自由を確保できるような 仕事をしてみたいと思っております。
さて、公務員制度改革、地方分権改革について一番大事なことは何か。なぜ改革が必要なのか。 そのことに対する共通の認識があるでしょうか。なぜ公務員制度を改革しなければならないのか、 なぜ分権というものを改革しなければならないのか、その認識が薄いと思います。
やらなければならない、なぜなんだ。やらないとどうなるのか、ということを我々は共有しなけ ればなりません。全国の公務員の方々がなぜやらないといけないのか、あるいは全国の地方自治体 の方がなぜ地方自治体改革をしなければならないのかということを共通の認識にたつことが必要で ある。
我々民間企業が改革する時もそうである。なぜ改革をしなければならないのか、現状でいいんじ ゃないか、何が困っているのか、どこに問題があるのか、給料はたくさん貰えるんじゃないか。改 革することによって給料は減るかもしれない。地方の住民も文句は言っているわけでもなく、社保 庁は言われているが、言われている所が改革すればよい。我が市は何も言われていないのに、なぜ 改革しなければならないということを、私は皆さんは十分にわかっているとは思います。なぜ何か をしなければならないかという意識を共有することが非常に大事ではないかと思っております。
なぜそう感じるかと言いますと、先日、夕張に行って来ました。南幌町というのが夕張の隣にあ り、そこで周辺の市長、町長に集まってもらいお話を聞いてきました。夕張は本当に再生できるで しょうか。市長は大変立派な方であり、言っておられることも、政策も正しいと思いますが、1つ 問題があります。危機感がない。なぜやらないといけないのかという危機感がありません。数字と しては370億円の負債があり、どうやって返済していくのか。それは厳然とした数字として存在 しており、やらないといけない。やらなくていいよなんて言えない。しかし、やらないとどうなる のという危機感がない。企業だと失業、破産になる。夕張市は破産しないし、失業もしない。自分
で辞める人はいるだろうし、希望退職を募ることはあるかもしれないが、企業のように会社がなく なることはないので、危機感がない。それだと改革はできない。改革は始めあって終りがありませ ん。永遠に改革は続きます。いつも新しく、新しく変えていかなければならない。
また改革は痛みを伴います。どこかで変えるということは誰かが痛みを感じます。地方分権とか、 公務員法改革にしても反対が出ました。渡辺大臣があれだけ強く言って猛烈な反発が経済財政諮問 会議で出ました。すべての大臣が反対しました。私は心の中でやったと思いました。これは良いこ とだ。改革であれだけ反対が出ると言うことは改革のしがいがある。つまり、何の痛みを感じない ような改革は何もしてないのと同じであり、あるいは改革をする時に何の反応もないのは、ディス リガード、無視されること。愛情の反対語は憎しみではなく無関心。こんなもの路傍の石のように 無視されることが、改革で一番困ることです。リーダーが公務員改革やらなければならないと一生 懸命言っても、何の反応もないのはその人達は無視しているか、全く改革案に痛みがなく、何も変 わらない。このようなものは改革ではありません。改革に痛みがあるということは、少なくとも無 視できないような問題であるからです。人員カット、給料カット、部署をなくすというような改革 は必ずそういう痛みを伴い、ここは増やそう、そのかわりここは減らすというようなことになれば、 自治体であれ公務員であれほっておけないので反対する。反対が多ければ多いほど改革なんだ、本 当の改革なのだ。公務員法の改革は渡辺さんがやりましたが、大反対が起きたので、本当の改革に なるぞと思いました。地方分権を引き受けたとき「丹羽さん大変ですよ。殺されますよ。地方自治 体の市長、県知事の県益に関わることに訳のわからないものが出てきて、殺されますよ」と言われ ました。楽しいことではないですけど、「面白いじゃないか。反対が多ければ多いほどやりがいがあ る。逆に反対の声があがらなければ、無視されていることになり、それは困る。ちょっと言っただ けで財源はどうしてくれるのか、色々出てきたので、これはどうも面白そうだ。やりがいがある」 というふうに思った。
だから改革というものは、まず何のためにやるのかということを明確にすること、2つ目は反対 が多いということを喜ぶべしということです。
では、何のためにこの公務員制度を改革しなければならないのか。当然、皆さんは分かっている 通りで、公務員とか地方自治体は独占企業と同じで、競争原理のない仕事であります。官から民へ 市場原理を導入しようとするのは当然のことですが、今まで、地方自治体の仕事はほとんど独占状 態であり、つぶれません。何もしなくても自分しか仕事をしません。自治体でしか仕事をしないの で競争相手もいなく、適当なことをやっていても、遊んでいてもお客はいます。お金は税金で入っ てきます。
これは公務員が悪いのではなく、仕組みが悪いだけです。このような独占企業体でいつもお金を 払ってもらっていて、身分も保障されていて、何で改革なんかしなければならないのかということ になります。
今のままで良いのか。今のままで良ければ改革は必要なく、このような会合をする必要もなく無 駄であります。では、なぜこのような会合を行うのか、何のために。このまま行くと市町村、県は なくなるぞ、混乱を招くぞ。なぜ?それはお金がないからです。今までみたいに税金でお上がくれ るのか。中央もお金がないのでくれません。身分も今は保障されているが、これからは、それもし ません。今まで独占企業体であったものを民でできるものは市場原理を導入して民に出します。公 務員の身分は保障されない。やっていることは独占でなくなる。それが住民のサービスの向上に繋 がるのであれば大義名分はそちらにあり、国民もそちらを拍手するはずです。自分達のサービスが よくなり、民間に開放され市場原理を導入するのはハローワークもその1つであります。
特区も弊害がいろいろありますが、つくって色々やる。しかしながら、市場原理を導入する、身 分保障はなくなる、独占企業体でなくなる、財政もこのままであればつぶれる。夕張と同じように なります。あの計画が実行できなければ誰がお金を払うのでしょうか。住民に全部つけが回る。住 民は住んでいられないので逃げ出すしかない。しかしどこに逃げ出すのか。国は補助しない。そう
いう時に手を打っておかないと、どうしようもない。住民に被害が及ぶ。
一番の危機感は何か。お金である。お金がなくてどうやって自治体を運営するのか。どうやって 職員の給料を払うのか。身に染みてない。ヒタヒタと水が足もとにきて冷たいと感じて初めて人間 は飛び上がり驚く。その時にはトゥレイト、遅い。手の打ちようがない。だから今危機感をもって やらなければならない。
いくら言ってもまだ皆さんピンとこない。潰れるといっても知らない、どうやって自治体が潰れ るのかを知らないからです。悲しい人間の性(さが)で、頭の中で理解してもイメージが湧かない からです。
一番イメージが湧くのは夕張で出てきた増税です。働いている人の給料を何割カットです。そし て住民が逃げ出しました。そのあと夕張はどうなったのか。なぜ夕張はそうなったのか。北海道炭 鉱に頼り切った生活をしていた。いざとなった時は北海道炭鉱が何とかしてくれる。北炭が閉山し たとき、今度は夕張市が何とかしてくれた。全部お上に頼ってきた。これが中央集権の弊害です。 そして補助金行政でハコモノを造ってきた。自治体が2,500万円出せば1億円の仕事をでき、 7,500万円儲かったように思う。しかし自分の出した借金でハコモノが残っている。夕張市に なぜ立派な美術館がいるのか。なぜスポーツの殿堂のようなものがいるのか。なぜ遊園地がいるの か。子どもは何人いるのでしょうか。このような無駄なことをやってきて、いまだにそれをやって おり、お上がなんかしてくれるという意識が消えていない。
それこそ、まず我々は自治体の改革をする時に真っ先に考えなければならないところです。独占 企業体であれば身分保障される。組織が安全であれば年功序列である。当然、1人だけ飛びぬけて 住民にサービスを行えばねたまれるので、自治体であれば均一のサービスを行う必要があり、その ことを公務員の在り方として皆さんは教えられてきたはずです。
しかしながら、今やそういう時代ではなく、競争原理を導入しようとする時代にある。そうする と地方自治体ごとに自らの力でどの程度の経営ができるか考えなければならない。
収入がどれくらいあるのか。足りなければその自治体だけでも増税してもこれだけのサービスを やっていくんだ。一度にできるものではないが。財源調整を政府が中心にやらなければいけません が、自己決定、自己責任、給付と負担、これをどのようにバランスをとるか。全部の地方自治体が 歳入全部集めた税金を使っても住民サービスのミニマムをやるにしても5割しかできない。
ナショナルミニマムの保障は国の仕事である。一朝一夕に自己決定、自己責任、自己負担でやれ とはならないし、できるはずがない。
しかしながら、そのためには皆さんが危機意識を持つ必要がある。このままいけば大変なことに なる。有志の会の一番の仕事は自治体の職員の意識をどう変えるか、どのように危機感をもっても らうかであり、その活動が改革の機動力になる。
改革は改革をやる本人達が共通の危機感を持たなければ改革にならない。上からやれと言われて 改革をやるようでは改革にならない。やらなければ死ぬんだと思えばやらざるを得ない。さきほど の40度の熱の人のところに強盗が入る話と同じである。人に言われたからとかでは改革はできな い。
改革は自らがその気になり、もしやらなければ大変なことになる。会社でいえば会社が潰れる。 株価が額面を割る。銀行は金を貸してくれない。従業員の生活をどうやって保障するのか。それが 危機感なのです。では皆さんに危機感を感じてもらうにはどうしたらいいのか。
口で言うのは簡単だが、1つ方法がある。それは市長であるトップが丸裸になり全貌を市民にさ らけ出すことである。これだけ借金があり、これだけしか税収がない。市民サービスにはこれだけ の経費がかかります。地方債を発行しても誰もお金を貸してくれない。ではどうするか。私はこう します、ということを示すことが市長の役割です。そうやって危機感を共有する必要がある。自治 体のトップが危機感を持つだけでは改革はできず、職員の圧倒的多数の人が市長と同じような危機 感を共有することが必要なのです。そのためには企業でいうとディスクロージャー。情報を詳らか
に皆さんにオープンにする。そしてそれは透明度の高い情報でなければならない。隠してはいけな い。隠していると誰も信用しない。それでは改革はできません。
もう1つはアカウンタビリティ、説明責任です。なぜこういうようになったか、なぜ今これをや らなければならないのか。この前に新潟の山古志村に行ってきましたが、あそこは山と谷の間に集 落があり、集落が集まり広域行政から市町村合併で村にしたのですが、依然として村ごとに生活を しており、村に立派な体育館がありますが、誰が使っているのか。使ってはいません。その時にな ぜ造ったのかを説明しなければなりません。
失敗なら失敗でしかたないですが、判断が間違っていたのなら、どういう判断で造ったのか。実 は4分の3の補助金が入ってくるので有効に使うためなど、自分の恥をさらし皆に説明しなければ なりません。しかしやってしまったからなんとか改革しなければならない。小中学校の夏のキャン プに使うとか、安ければ誰か買うかもしれません。いずれにしても、説明責任を明確にする。
この3つを全国の自治体がやってもらわなければならない。そして働いている地方公務員の方々 に共通の危機感、共通のビジョンを持ってもらわなければ本当の改革にはならない。
夕張市だけの問題でなく全国の自治体も再建団体になります。もうすぐという自治体もあります。 これを中央省庁は把握しております。なぜならどれだけ交付金を渡し、補助金をどれだけ渡してい るか、どれくらいの地方債を発行しているのか、どれくらいの税収があるのかを把握しているので、 倒産する自治体も把握しています。
こんな無責任な行政はありませんが、危ないなら危ないというべき。それが中央省庁の役割のは ずです。大きな落とし穴掘っておいて、落ちたら「落ちたか」と言っている。落とし穴の上を歩く のだから落ちるのはあたりまえ。それをしなかったので夕張は落ちた。次に落ちるところも分かっ ている。次から次に落ちればどうなるのか。落ちないから大丈夫だと思っていてはダメ。市長が実 態をトランスペアレンシー、ディスクロージャー、アカウンタビリティーをして皆さんに理解して もらうことが一番大事なことだと思う。
数々の不祥事にしてもそうだが、財政再建を考えた時、首長の倫理観として、このようなことが ある。福島県の二本松市にある巨大な花崗岩に「戒石銘」という碑が刻まれている。丹羽高寛とい う君主が次ぎの藩主への戒めの言葉として、「なんじの俸 なんじの禄は 民の膏 民の脂なり」、 民が一生懸命汗を流して稼いだものでおまえの給料は出ている。公務員の皆さんは民が一生懸命働 いた税金で給料が出ている。「下民は虐げ易きも 上天は欺き難し」ということを次の藩主への戒め の言葉として書いたものである。
先ほど申し上げた安岡正篤さんが訳した「為政三部書」。張養浩という大臣が地方の大将として赴 任した時の公務員の戒めの言葉を本にしたのが「為政三部書」である。トップの姿勢がいかに大事 かということを申し上げた。危機感をもつ、何のための改革か。改革をどう進めるかの要はリーダ ーであり、リーダーの考えていかなければならないことは、丹羽高寛の言葉とか、「為政三部書」に 出てくることであるが、組織の中で動いているとぬるま湯のかえる症候群になり全く気づかないま ま世間の常識からはずれてしまう。気づけば直すが気づかないまま進み、夕張のようになっていく。 なぜ目的がはっきりわかっているのに、あるいは危機感を共有しなければならないのにできない のか。企業は倒産、失業というものが目に見えている。今後、地方公務員の改革は一朝一夕に進む とは考えてない。人間の心は生易しく変わるものではない。
例えば東ドイツが西ドイツと統合されたが、十数年かかった。東西の壁が撤廃されたのが198 9年だが、ようやく東ドイツ市民が社会主義体制の中から資本主義体制の中に意識が変わり始めた。 それまでは夕張と一緒で社会主義経済の中で、ほっといても、なんとか政府がやってくれていたの で資本主義体制になっても急にやらなければ潰れるぞとか、お金がはいらないというように思わな い。そのため東ドイツがドイツ全体の経済の足を引っ張っていた。このように必要な公務員改革を やりましょうということを言っても、急に来年から良くなるということにはならないし、来年から 皆さんが大変だということでやることもない。中には何パーセントはいるかもしれないが、そのパ
ーセンテージを徐々に増やすための努力を惜しまないようにしなければならない。そしてその輪を 強めていく必要がある。たぶん分権改革推進委員会も10年くらいかかると思っている。
今申し上げた独占企業体から市場原理の中に入っていき、公務員制度改革をやり遂げるためにも、 それくらいの時間をかけてやる必要がある。
厳しい失業の危機とか、市場原理の導入に地方自治体もさらされることになるが、その中で、ト インビーという学者が過去の歴史を見て衰退する国、組織、地方自治体の最大の要因は自己決定能 力を欠くときだと言っている。自らが選択し未来を切り開こうとする意思の力がなければ衰退はま ぬがれずに、国は衰退し、自治体も衰退し、地方の住民は路頭に迷うことになる。たぶん歴史の語 り部としてトレンビーは正しいと思う。
だからまず公務員の改革の前に、地方自治体の改革をする。そのために自治体の全貌を首長が明 らかにして、住民と危機感を共有する。地方分権改革推進委員会の一番最初にやるべきことは危機 感を共有してもらうことになると思う。そこからおのずと次にやるべきことが明確になる。
それは県と市町村の二重行政をどう排除していくか。国と県の二重行政をどう排除していくか。 例えば、北から南までの市長、町長と会談を重ねているが、どこでも共通して出てくる話題があり、 1つは教育、1つは警察、1つは道路。この3つはどの自治体にいっても人事権と金がバラバラに なっているので困ると言う。国道と県道と市道は縄張りがありどこの言うことを聞けばいいのか。 警察は警視正以上の人事権は国で、それ以下の人事権は自治体にある。警察の本部長が国の人事権 で任命されて来て命令するときに、警部補は県の人事で動いているため、本部長の命令を聞かない ということにはならない。国が任命しようが県が任命しようが命令に服する。しかし給与はだれが 払っているのか。教育委員会も同じ。お金と人を一元化する必要がある。その決定権限を放棄する ような地方自治体があれば衰退しかない。
どのように改革を進めるかは、地方主役、あるいは地方政府の樹立ということにかかっている。 地方にできることは地方でやる、地方にできないことだけを中央でやる。これが原理原則の基本に ある。そのために地方の公務員制度はどうあるべきかを考える必要がある。あくまでも地方分権は 中央集権から地方に行政権を移す。国のかたちが140年ぶりに変わる大変な事業である。そうす れば当然公務員制度は変わらざるを得ない。そういう中で地方公務員制度改革は進み始めている。 分権の話を申し上げると、自己決定、自己責任、自己負担を原則とするが、そのようなことが朝、 目が覚めればうまくいっているというようなことはありえず、まず人間の意識を変え、危機感を共 有して進めていく必要がある。また無茶苦茶なこともできず、やれば潰れたり大混乱が起こり、住 民が迷惑する。
あくまでも住民の視点にたったサービスをいかに改良していくかということが基本にあり、非常 にお金がない時なので効率的な行政の仕組みをつくっていきたい。そのためには議員の数をどうす るか、知事と議会の関係をどうするか、県と市町村の関係をどうするか、国と県の関係をどうする か。
そうしたことを整理すれば何が起きるのか。地方主役で地方政府になれば今まで中央がやってき た権利・権限は地方に移る。仕事が地方に移れば人と金も地方に移るのはあたりまえで、色々と質 問を記者から受ける際もそう思わないかと聞く。中央と地方が権限を譲り合わずに縄張り争いとい う無駄なことをやっているが、金を出さないなら言うことは聞くはずない。
これからの地方行政を考える上において、仕事を根本的に見直す。地方でできることは地方で、 中央でできること、例えば外交、安全、通貨、社会保障の問題などは地方でできるはずがない。そ うすると仕事が地方に移ると地方に人とお金が足りなくなり、地方政府の樹立ということになり、 中央省庁の国家公務員も過激かもしれないが半分ですむはずであり、そうなれば省庁の再再編は必 ず起こる。
これは安倍総理にも言っており、安倍総理もそのつもりである。地方分権が進む中で中央の公務 員の数は減り、地方の公務員の数は増えるか、今のままの数で違ったクオリティの仕事になるかも
しれない。急にできるものではないので訓練する必要があるので、中央から人が移り、地方で人を 育てる必要がある。そのようにして、日本の国の形が変わる。中央の公務員よりも地方の公務員が これから重要になるので、そのために公務員制度をどのように変えていくかということである。
中央の公務員制度改革を渡辺さんが中心となり天下り厳禁と言っているが、天下りだけ厳禁して も公務員法はうまく動かない。天下りだけ厳禁して今まで通りであれば、次官よりも年をとってい る人にやめてもらうにしてもどこに行くのか。そうすると肩叩きをやめ、定年制が60歳なら60 歳まで働いてもらい、一定のレベルになれば違う専門職になってもらい、年寄りの経験とか知恵を 活かしてもらう。これは国のためになる。
地方も同様であり、それだけの知識ある人をある年齢がくれば去ってもらうのは決していい制度 ではない。だから国家公務員法の改革についても、そういう目で考えなければならないと思ってい る。
そうすれば、もう1つは官民人材交流が重要になってくる。これは人事、給与制度を民間と同じ ような仕組みにしなさいということであるが、今の公務員制度は均一のサービスをしなければなら ないので、突出して働けば妬まれるし、住民も均一のサービスを望んでいるので均一に働いている。 これを民間と同じように身分保障せず、警察等は別にして労働三権を渡し、雇用保険にも入って もらう。そうすれば、よく働く人は沢山もらい、さぼっている人は給料を落とさないといけない。 しかしながら、今しなければならないことはまず天下りを厳禁する。通せるときに通さなければ ならない。それに従って、年内を目処に、人事評価制度、労働三権問題も議論し法制度化しなけれ ばならない。
すべて揃わなければできないなら100年経ってもできない。天下り厳禁に反対する人は天下り をしている人で、いい汁を吸っている人は反対する。やってない人は反対する訳がない。
人材バンクに文句を言う人がいるが、これまでは黒い箱の中で、お互いが密室で各省庁の官房が 集まり人事をやっていた。黒い箱なので札束を間において手を握っていてもわからない。
これからは透明の箱の中で衆人監視の中で人事をやれば皆が見ているので、例えば、今テロ対策 で警察が立っているが、あれは何の役にも立たないが、監視がついていることが対策に繋がってい る。同じように透明の箱の中でやると皆が見ているので変な人事をやるとわかってしまう。黒い箱 から透明の箱に変わるので、人材バンク制度は有効に機能するはず。
ただし、地方自治体も含めて官僚であれば、関係ある仕事に移ることを禁止するのはおかしい。 適材適所ということがあるように、この仕事は役人に向いている仕事がある。公募制にして民間で やれる人がやってもいいが、適材の人材を適所に使わなければ官に働いている人は一切、官に関係 するところで働けないというのであれば、どこで働けるのか。5年間やめるという党があるが、年 数は関係ない。皆が見ているということが大事。もしやれば禁固刑にすればいい。最低賃金法を破 っても2万円の罰金。それでは破っても最低賃金以下で働かせる人はいる。
したがって、破れば禁固刑にするくらいの覚悟が必要。色々な抵抗はあり、批判もあるが、分権 も国家公務員の改革もやっていく必要がある。本当の改革は住民のサービスが根本にある。これを いかに良くするかを原点にして考える必要がある。もう1つは地方でできることは地方で、できな いことだけを中央がする。そうなれば人と金は地方に移る。したがって税源も移る。しかし、最初 から税の話をすると議論にならない。根本的な議論をするべきである。
したがって、何のためにやるか、どうのように改革をやるのか、中心的な課題は何なのか、とい うことをリーダーが認識して、全職員に共有することが一番大事なことだと思う。
志の高い人達が情報を共有し議論を行い、新しい政策を打ち出しまとめていくことが大事だと思 う。
病気は診ているが、病人を診ていない医者が多いといわれている。地方自治体も同様で、 一つ一つの問題を見てはいるが、住民全体(安心・幸せ)を見ていない。個々の事例にとらわれる と、住民を忘れてしまいかねない。心すべきである。
〔質疑応答〕
三重県若林)丹羽会長はクールビズはお嫌いですか?久しぶりに偉い人がネクタイをしているのを 見たものですから。
丹羽会長)いや別に嫌いじゃないです。好きじゃないかと思います。好きなときに、今日は涼しい なぁと思ったら、ネクタイをするし、そんなことわざわざお上に決めてもらう必要はないと思いま す。
三重県若林)無駄遣いという話がありましたけど、無駄遣いの原因は一番は住民からの要望ではな いかと思っています。それと住民からの要望を受けて立つ議員さんの請願など、いろいろとありま すけれども、それを断りきれない、判断しきれない、自治体も悪いんですが、要は住民が、無理難 題を言ってくる、一部の声の大きい住民がそういった要望をしてくる。それを受けて、議員が言っ てくる。それによって、山古志村のような、例えば体育館などが出来てくる。このような現状につ いて、今、進めておられる制度改革等でどのように対応できるのかというのをお聞かせください。
丹羽会長)誰が悪いかは、市町村によって様々でしょうが、結局、企業体も自治体も悪いのはリー ダーである。市の財政状況が悪いのは市長が悪いのであり、あるいは議会でもある。町であれば町 長、県であれば県知事、それが企業であれば社長ですね。
それは何か。やはり子供は親の背中を見て、生徒は先生の背中を見て、部下は上司の背中を見て 育つんですね。では、背中とは何か。背中とは上司の日常生活行動ですね。生活言動、どんな立派 なことを言っても、リーダーが、いい加減なことをやってたらね、そりゃぁ部下は信用しませんね。 だから、もし住民の無駄遣いが、あるいは監視能力がないとか、住民がその無駄遣いを容認して るとか、無駄遣いを民を代表する地方自治体の職員がやってるか、あるいはその職員の長である人 が日常生活行動でですね、何かこう緩んでるんじゃないか、というようなことを、まずトップが省 みるということですね。それが第一だと思います。
従って、各市町村によって様々な理由があると思いますけど、少なくとも組織体というものは、 そういうものでありますから、ある意味ではですね、県知事は県の中では独裁者に近いでしょうね。 それから、企業でいえば社長は独裁者に近いですね。いつも民主主義的にですね、県の部長や局長 をね、賛成多数で決めている、そんな会社や自治体を私は聞いたことありません。
従ってですね、給料にしても、何にしても、ほとんどが独裁的に決めるはずですね。それだけ権 限があるんだったら、責任も独裁的に取ってもらうということでしょうね。あらゆる仕事において、 最後はやっぱりトップが責任を取らざるを得ないと思います。
三重県若林)例えば、知事にしても、市長にしても、かなり意識の高い市長さんが増えてみえたと 私は思っています。そういったこともありますが、首長は、訴えられる場合があるわけですね。実 際に、私どもの知事も訴えられています。でも一方でですね、議会というものは訴えられることが ないわけです。そういった制度について、今進めておられる改革の中で何か手を打てるのかという ことについてはいかが思われますか?
丹羽会長)市長がですね、住民に選ばれ、市議会議員も住民に選ばれて、じゃ、どっちが権限をお 持ちかということですね。そして、この地方自治をやっていくのかということによって違うでしょ うね。
私が思うに、今の県議会も市議会も機能してないですね、一般的に言えば。追認をしているだけ
で、監視能力があるかと言えばほとんどないし、あるいはまた市議会議員のクオリティの問題もい ろいろあるね。中には優秀な人もおられるけれども、一般的に言えば、やはりどうかなと思うとこ ろがありますね。
それから、海外もそうですけど、市議会議員があんなにいるのかということについても、国際的 に見て疑問がある。やはり、仕事の内容によって市議会議員の数、市議会のあり方ですね、法律の 制定の機関とするのか、あるいは監査部みたいに市の行政の監視委員会といった役割を持つのか、 それによって相当違ってきますね。
従って、これからの分権の中でですね、首長と議会の関係、あるいは中央政府と県知事の関係、 県議会と県知事の関係、この行政システムの見直しをやらなきゃいけない。しかしそれは、ひょっ とするとですね、全国一律、一括生産方式じゃなくて、需要者中心の多様化のね、住民のサービス に応じてシステムを変えなきゃいけないかもしれませんね。札幌市とですね、例えば九州の久留米 市とですね、同じシステムでいいか、それはちょっと違うかもしれませんね。今や多様化の時代に 入ったということで、あくまで住民の視点でですね、行政システムも国、地域によって違うという ことを考える必要があるでしょうね。
福井市田口)私の妻が民間企業で派遣で行ってるんですが、そこを仮に A 社といたしますと、そこ の会社は上にはゴマをすって、下のものには責任を擦り付けて足を引っ張り合っているらしいんで すね、聞くところによると。そこそこ有名な会社なんですが。そんなひどい会社、うちの市役所で もそこまでひどいことはないなと感じたのですが、決して民間だからいいとは思わない。だから、 この違いというのは、伊藤忠さんと A 社は天と地の違いがあると思うんですが、その違いというの は一体どこにあるのか教えていただきたいのですが。よろしくお願いします。
丹羽会長)仕事もそうですけど、ピンからキリまでございまして、ピンとキリの話をすると、これ はお互いにですね、こういうとこが悪いよ、ああいうところが悪いよという話になって、最低賃金 法の先般の政府の底上げ会議でもですね、そういう議論をされる。延々終わりがないですね。
さっきの今のご指摘もですね、ま、確かにそういう会社もあるかと思いますね。しかし、その会 社の方が全部上にゴマすってですね、下をいじめてるかというと、全部じゃないだろうと。全員が 揃ってそんなゴマすったりですね、全員がそろって下をいじめたりするという会社はなくて、そう いう人も組織の中にはおられるということではないかという風に思いますね。
それは主に、やっぱりそこのリーダーが悪いですね。働いておられる部なり、課なりですね、課 長が悪いか部長が悪いか、ま、その上の人が悪いか、そういうそのゴマするのを偉くするからみん ながゴマする訳ですよね。で、下をいじめて成績を上げてても、上司がですね、いじめていると思 ってなくて、ただ励ましていると思って、言う上司がいれば、「ああ、なるほど。ああいう風にやれ ば偉くなれるんだ」と思うわけですね。
だから、さっき申し上げたように、いずれにしても、この組織体というのは、組織長が全ての責 任をやっぱり負わざるを得ないですね。もし、そういうことがあれば、本人が反省しなければいか ん。
例えば、企業の中でもですね、新人社員が入って、3年目くらいでどんどん辞めていく。それは 企業全体としては数字があるけれども、どこの部が一番多いか。ひょっとするとですね、かなりの 部に集中している可能性がある。それはやっぱり部長との折り合い、上司との折り合いが悪いとい うことで辞める人が圧倒的に多いんですよ。アメリカも日本も、やめるときは給与が悪いとか、仕 事がめちゃめちゃハードだというよりも、上司との折り合いが悪いといって辞める人が圧倒的に多 い。
つまり、事ほど左様にですね、物事というのは、やはりこの組織体というのは、リーダーですね。 これの日常の生活態度とか、物の考え方ですね、部下に対する評価ですね。さっき一番最初に言っ
た川本さんじゃないけど、「お前、ダメなやつだな」と、こういう上司の下では、なかなか働けない ですね。で、部下を本当によく使うのはですね、「認めて、任せて、褒める」って言うんですよ。3 つの要素があるね。まず「人間として無視しない」。「おい、元気か?」と、「奥さん大丈夫か?子供 はどうだ?」と、よくそういって聞くと、「子供はおりません。」なんて人も最近多いけどね。
田中角栄がいかにうまかったかというのはね、自分が官僚に会ったときにね、「おい、奥さん元気 にしてるか?」と言う。奥さんには会ったことないよ、きっと角栄さんは。だけど、その家族のこ とまで心配している。彼らは非常に情報をたくさん持っていますから、官僚の部長クラスまでは知 ってるらしいですね。「おい、お前のとこの奥さんどうだ、元気か?」この一言が「だめな奴だな、 お前」というよりは相当効き目があるね。
まず、認める。「おはよう」という。何も言わない、無視する、路傍の石のように無視する。これ 最悪ね。それから今度はね、任す訳です。どんな小さなことでもいいから、任す。責任もってやっ てくれ。で、次にちょっと良くやったら「褒める」。豚も木に登る、普段木に登らない豚が木に登る わけ。人間だったら、もっと早く登るでしょう。で、ほとんど、最近降りてこない。登ったまんま ね。
だけど、ね、「認めて、任せて、褒める」この逆をやったらみんな辞めますよ。まず、路傍の石こ ろのように扱う。絶対に任せない。全部事細かに報告させて、事細かに指示をする。「お前、おれを 奴隷と思っているのか?」と、こうなる。
次は一切褒めない。ガミガミ言う。こんなところでは恐らく誰も働かない。どんなに給料良くて も、辞める人が多いね。
だから、さっきの質問に対する答えとしては、やっぱりそれは面従腹背、そしてですね、下をい じめて上にゴマすると。これは人間の常ですね。そういう人多いです。ゴマすりの得意な人なんて、 世の中いっぱいいますよ。ただ、間接的なゴマなのか、直接的なゴマなのか、頭の良し悪しで違う からね。直接のゴマすりはおべんちゃら言うことだね。間接的なゴマはこいつに言ったらこういう 風に伝わって、トップに伝わる、環の輪という、だからそういういろんなことがあるんで。問題は ですね、会社の雰囲気を壊すほどのことになれば、上が人事の問題とかですね、給与の問題でそう いうゴマすりだけを重用するという、それが悪いですね。でも、そういう人ばかりじゃないと思い ます。
八尾市早川)本日は 10%の内容ということで、ご謙遜されていらっしゃいますが、私は 1000%の元 気をいただきまして、まずはありがとうございます。ひとつですね、今日の内容にも関わると思い ますけど、2001 年に、一橋大学のですね、伊丹敬之さんとご共著された本が刺激的な本で、「まず は社長がやめなさい」の中でですね、「大きな夢、大きな幸せに挑戦する気力を最近失っているんじ ゃないか」というお話が書かれているんですけれども、ちょうどこの会「有志の会」ということで、 志が有るというそういう会でありますので、夢を、思いを馳せるとかですね、志を高く持つために、 どうすればいいかという、ま、そんなの自分で考えろとおっしゃると思うんですけど、差し支えな ければ、ヒントとなることを教えていただければと思います。
丹羽会長)まぁ、あなた、答え言っちゃってるんだけども。(会場爆笑)自分で考えるしかないわね。 やっぱりこの危機感を持つのを自ら持たないと改革はできないのと同じように。ビジョンと言う んですかね、英語で言うと真っ当に聞こえるんですがね、「こうしたいな」と思うことだね。そんな 難しそうなこと考えてもね、なかなか出来ないですね。だからそんなのじゃなくて、みんながこう いう役所にしたいなと。こういうことですね、みんなで声を掛けあおうとか、もっと楽しくやるこ とにしたいなというようなことをやっぱり共有する、みんなで持つことですね。
それがなぜ一番いいかというとね、例えば、お役所の中でも、毎朝でというわけにはいかなけれ ば、毎週一回月曜日の朝に全員集まろうやと。そしてね、今日は課長か部長がですね、「今週はこう