• 検索結果がありません。

『三八の教育』(学校教育) 三八教育事務所ホームページ|青森県庁ウェブサイト Aomori Prefectural Government

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "『三八の教育』(学校教育) 三八教育事務所ホームページ|青森県庁ウェブサイト Aomori Prefectural Government"

Copied!
68
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

【 学 校 教 育 】

平成29年度学校教育の年頭提言

(2)

【学

育】

平 成 2 9 年 度 学 校 教 育 の 年 頭 提 言

【 夢 や 志 の 実 現 に 向 け て 、 「 確 か な 学 力 、 豊 か な 心 、 健 や か な 体 」 を 育 む 学 校 教 育 の 推 進 】

学 習 指 導 要 領 の 趣 旨 と 県 教 育 施 策 の 方針 及 び 学 校 教 育 指 導 の 方 針 と 重 点 を 踏 ま え 、 平 成29年 度 の 年 頭 提 言 を 、 『 夢 や 志 の 実 現 に 向 け て 、 「 確か な 学 力 、 豊 か な 心 、 健 や か な 体 」 を 育 む 学 校 教育 の 推 進 』 に 努 め る 学 校 づ く り と し ま し た 。

学 習 指 導 要 領 は 、 子 ど も た ち の 現 状 を踏 ま え 、 知 ・ 徳 ・ 体 の 調 和 の と れ た 力 で あ る 「 生き る 力 」 を よ り 一 層 育 む こ と を 目 指 し て い ま す 。

三 八 教 育 事 務 所 で は 、 文 部 科 学 省 か らの 通 知 や 県 の 教 育 施 策 を 踏 ま え 、 子 ど も を 取 り 巻く 社 会 環 境 の 変 化 や 生 徒 指 導 の 状 況 な ど か ら 、 夢 や 志の 実 現 に 向 け て 、 確 か な 学 力 、 豊 か な 心 、 健 や かな 体 を 育 み 、 知 ・ 徳 ・ 体 の 調 和 の と れ た 人 間 性 豊 か な子 ど も を 育 成 す る 学 校 教 育 の 推 進 が 欠 か せ な い と考 え 、 こ の 提 言 を 本 年 度 も 継 続 す る こ と に な り ま し たの で 、 次 の 4 点 に つ い て 御 配 慮 を お 願 い し ま す 。

学 習 指 導 要 領 の 趣 旨 の 確 認 と そ の ね ら い の 実 現

学 習 指 導 要 領 で は 、 「 確 か な 学 力 」 とし て 、 基 礎 的 ・ 基 本 的 な 知 識 及 び 技 能 を 確 実 に 習得 さ せ 、 こ れ ら を 活 用 し て 課 題 を 解 決 す る た め に 必 要な 思 考 力 、 判 断 力 、 表 現 力 等 を 育 む と と も に 、 主体 的 に 学 習 に 取 り 組 む 態 度 を 養 う こ と を 重 視 し て い ます 。

各 学 校 に お い て は 、 こ の こ と を 改 め て確 認 す る と と も に 、 学 習 指 導 要 領 の 趣 旨 を 十 分 に踏 ま え た 教 育 活 動 を 進 め る 必 要 が あ り ま す 。

そ の た め に は 、 学 習 意 欲 の 向 上 や 学 習習 慣 の 確 立 を 図 る こ と 、 習 得 し た 知 識 ・ 技 能 を 活用 し た 探 究 活 動 の 質 的 な 充 実 を 図 る こ と 、 各 教 科 等 にお い て 道 徳 の 時 間 と の 関 連 を 考 慮 す る こ と 、 運 動の 習 慣 化 と 体 力 の 向 上 を 図 る こ と 、 な ど に つ い て の 共通 理 解 が 必 要 で す 。

地 域 と と も に あ る 学 校 づ く り と 実 効 性 の 高 い 学 校 評 価 の 推 進

各 学 校 は 、 自 校 の 教 育 活 動 や 学 校 運 営に つ い て の 責 任 を 一 層 明 確 に し 、 「 信 頼 さ れ る 学校 づ く り 」 を 進 め る 必 要 が あ り ま す 。 そ の た め に は 、教 育 活 動 や 学 校 運 営 に つ い て 自 己 評 価 及 び 学 校 関係 者 評 価 を 行 い 、 そ の 結 果 を 公 表 し 改 善 す る よ う 努 める こ と が 大 切 で す 。 学 校 評 価 の 実 施 や 学 校 か ら の情 報 提 供 を 学 校 と 地 域 の 人 々 と の 関 係 づ く り と と ら えて 積 極 的 に 進 め 、 そ の 結 果 を も と に 課 題 解 決 に 向け た 学 校 の 取 組 を 示 し 、 組 織 的 ・ 継 続 的 な 改 善 を 行 い、 「 開 か れ た 学 校 」 と し て 、 学 校 ・ 家 庭 ・ 地 域 の連 携 協 力 に よ る 学 校 づ く り を 進 め る こ と が 重 要 で す 。

安 全 ・安 心 な 学 校 、 学 級 づ く り

学 校 は 、 居 心 地 の よ い 、 安 全 な 所 で なけ れ ば い け ま せ ん 。 校 内 に お け る 事 故 を は じ め 、交 通 事 故 、 不 審 者 対 応 、 台 風 や 地 震 な ど の 自 然 災 害 等、 校 内 ・ 校 外 に わ た る あ ら ゆ る 事 故 へ の 対 応 に つい て 、 日 頃 か ら 教 職 員 共 通 理 解 の 下 に 、 地 域 の 実 情 に応 じ た 計 画 的 な 指 導 を お 願 い し ま す 。

ま た 、 子 ど も た ち が 安 心 し て 学 校 生 活 を 送 る た め に は 、 一 人 一 人 が よ さ や 可 能 性 を も つ 人 間 と し て 、 互 い に 尊 重 し 合い 、 励 ま し 合 う よ う な 学 級 づ く り が 大 切 で す 。 そ の よ う な 学 級 に お い て 、 子 ど も は 自 分 ら し さ を 発 揮 し、 個 性 を 伸 長 さ せ 、 充 実 し た 学 校 生 活 を 送 る こ と が で き ま す 。 そ の た め に は よ り よ い 人 間 関 係 を 形 成 して い く な ど の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 が 必 要 で す 。

今 後 と も 教 職員 や 友 達 と さ さ い な こ と で も 相 談 で き る 好 ま し い 人 間 関 係 を 築 け る よ う 、 日 頃 か ら 児 童 生 徒 の 見 守 り や信 頼 関 係 の 構 築 等 に 努 め る こ と が 大 切 で す 。 ま た 、 い じ め の 問 題 を は じ め と し て 児 童 生 徒 が 示 す 変 化 や 危 険 信 号 を 見 逃 さ な い よ う ア ン テ ナ を 高 く 保 つ と と も に 、 組織 的 な 指導 体 制の も と速 や か で 適 切 な 対 応 が 不 可 欠 で す 。

(3)

社 会 の 要 請 に こ た え る 教 員 の 資 質 の 向 上

今 、 学 校 教 育 に 求 め ら れ て い る こ と は、 確 か な 学 力 、 豊 か な 心 、 健 や か な 体 を 身 に 付 けた 子 ど も の 育 成 で す 。

こ の よ う な 子 ど も の 全 人 的 な 人 間 形 成を 目 指 す た め に 、 教 員 に は 専 門 性 と 子 ど も と 心 の触 れ 合 い の で き る 豊 か な 人 間 性 が 求 め ら れ て い ま す 。「 中 教 審 答 申 」 ( 平 成 24年 8 月 ) で は 、 こ れ か らの 教 員 に 求 め ら れ る 資 質 能 力 と し て 「 教 職 に 対 す る 責任 感 、 探 究 力 、 教 職 生 活 全 体 を 通 じ て 自 主 的 に 学び 続 け る 力 」 「 専 門 職 と し て の 高 度 な 知 識 ・ 技 能 」 「総 合 的 な 人 間 力 」 を あ げ て い ま す 。 そ し て 、 こ れら は そ れ ぞ れ 独 立 し て 存 在 す る の で は な く 、 省 察 す る中 で 相 互 に 関 連 し 合 い な が ら 形 成 さ れ る 必 要 が あり 、 「 学 び 続 け る 教 員 像 の 確 立 」 が 不 可 欠 で す 。

各 学 校 に お い て は 、 組 織 的 な 指 導 体 制の 確 立 を 図 り 、 児 童 生 徒 理 解 に 基 づ く 適 切 な 指 導が で き る よ う 指 導 力 を 高 め る 研 修 を 計 画 的 に 進 め 、 その 成 果 を 日 常 の 教 育 活 動 に 生 か す こ と が 必 要 で す。 ま た 、 学 校 教 育 の 直 接 の 担 い 手 で あ る 一 人 一 人 が 、教 員 と し て の 自 覚 を 深 め 、 課 題 意 識 を も っ て 自 己を 磨 き 、 社 会 の 要 請 に こ た え る 資 質 の 向 上 に 努 め る こと が 望 ま れ ま す 。

平 成 2 9 年 度 学 校 教 育 の 指 導 の 方 針 と 重 点

〔 1 〕 指

本 県 の 教 育 課 題 は 、 学 ぶ 意 欲 や 向 上 心を 含 む 確 か な 学 力 、 豊 か な 心 、 健 や か な 体 を 育 むこ と で あ り 、 知 ・ 徳 ・ 体 の 調 和 の と れ た 人 間 性 豊 か な人 材 の 育 成 が 重 要 で す 。 こ れ ら の 実 現 に 向 け て 、教 育 は 人 づ く り と い う 視 点 に 立 っ て 学 校 運 営 に 創 意 工 夫 を こ ら し た 取 組 を 着 実 に 進 め て い く こ と が 求 め ら れ て い ま す 。

三 八 教 育 事 務 所 で は 、 青 森 県 教 育 委 員会 の 平 成 29年 度 学 校 教 育 指 導 の 方 針 と 重 点 並 び に三 八 教 育 事 務 所 学 校 教 育 の 年 頭 提 言 を 踏 ま え 、 本 年 度も 、 学 校 の 教 育 活 動 の 推 進 に 当 た っ て 、 次 の 5 点を 指 導 の 方 針 と し ま し た の で 、 十 分 な 御 配 慮 を お 願 いし ま す 。

個 に 応 じ た き め 細 か な 指 導 の 工 夫

「 確 か な 学 力 」 の 向 上 の た め に は 、 学習 指 導 要 領 の ね ら い を 踏 ま え 、 子 ど も が 身 に 付 ける べ き 知 識 ・ 能 力 ・ 態 度 等 を 検 討 し 、 子 ど も た ち が 成就 感 や 達 成 感 を 味 わ う こ と が で き る 「 わ か る 授 業」 を 展 開 す る こ と が 大 切 で す 。 そ の た め に は 、 一 斉 指導 に 加 え て 、 個 に 応 じ た 指 導 を 一 層 充 実 す る 必 要が あ り ま す 。 各 教 師 に あ っ て は 、 教 え る べ き 内 容 ・考 え さ せ る べ き 内 容 を 明 確 に し 、 子 ど も の 実 態 に応 じ た 学 習 課 題 の 設 定 や 発 問 の 工 夫 を 図 る こ と が 大 切で す 。 そ の 上 で 、 子 ど も た ち が 学 習 内 容 を 確 実 に身 に 付 け る こ と が で き る よ う 、 個 別 指 導 や グ ル ー プ 別指 導 、 繰 り 返 し 指 導 、 学 習 内 容 の 習 熟 の 程 度 に 応じ た 指 導 、 子 ど も の 興 味 ・ 関 心 等 に 応 じ た 課 題 学 習 、 補 充 的 な 学 習 や 発 展 的 な 学 習 な ど の 学 習 活 動 を 取 り 入 れ た 指 導 、教 師 間 の 協 同 に よ る 指 導 な ど 、指 導方 法や 指導 体制 を工 夫改 善し 、指 導の 充実 を図る 必要 があ りま す。

そ の 場 合 、 国 や 県 の 学 習 状 況 調 査 や 日常 の 評 価 結 果 な ど を 分 析 し て 子 ど も 一 人 一 人 の 学習 状 況 を 的 確 に 把 握 し 、 つ ま ず き に 対 す る 具 体 的 な 対策 を 講 ず る 必 要 が あ り ま す 。 ま た 、 知 識 と 生 活 との 結 び 付 き に 配 慮 し た り 、 体 験 的 な 学 習 や 基 礎 的 ・ 基本 的 な 知 識 及 び 技 能 を 活 用 し た 問 題 解 決 的 な 学 習を 取 り 入 れ た り し て 、 一 人 一 人 の 子 ど も に 学 ぶ 意 欲 を喚 起 す る こ と や 学 習 習 慣 を 身 に 付 け さ せ る こ と も望 ま れ ま す 。

人 間 と し て の 在 り 方 や 生 き 方 の 自 覚 を 促 す 指 導

(4)

健 康 で た く ま し い 心 身 を は ぐ く む 指 導 の 充 実

心 身 の 健 全 な 発 達 を 促 し 、 生 涯 に わ たっ て 自 ら 進 ん で 運 動 に 親 し み 、 健 康 ・ 安 全 で 活 力あ る 生 活 を 送 る こ と が で き る 資 質 や 能 力 を 育 て る こ とが 重 要 で す 。 そ の た め に は 、 心 と 体 を 一 体 と し てと ら え 、 健 や か な 体 を 育 む 教 育 の 推 進 に 努 め る 必 要 があ り ま す 。

各 学 校 に お け る 健 康 づ く り は 、 子 ど もの 発 達 の 段 階 を 考 慮 し な が ら 、 体 育 科 ( 保 健 体 育科 ) の 時 間 は も と よ り 、 関 連 す る 教 科 、 道 徳 、 特 別 活動 な ど 、 学 校 の 教 育 活 動 全 体 を 通 じ て 相 互 に 関 連さ せ て 総 合 的 に 行 う こ と が 大 切 で す 。 さ ら に 、 学 校 だけ で な く 家 庭 や 地 域 社 会 と 連 携 し て 取 り 組 む な ど指 導 の 充 実 を 図 る 必 要 が あ り ま す 。

各 教 師 に あ っ て は 、 体 力 テ ス ト や 健 康診 断 ・ 保 健 調 査 、 日 常 生 活 に お け る 観 察 な ど を 通し て 、 子 ど も の 心 身 の 実 態 を 的 確 に と ら え 、 体 力 の 向上 、 生 活 習 慣 の 改 善 、 ス ト レ ス 、 不 安 ・ 悩 み な どの 解 消 に つ い て 適 切 な 指 導 に 努 め る 必 要 が あ り ま す 。

言 語 活 動 と 各 教 科 等 の 目 標 を 関 連 付 け た 効 果 的 な 指 導

学 習 指 導 要 領 に お い て は 、 国 語 を は じめ 各 教 科 等 に お い て 、 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る よ う定 め て い ま す が 、 こ の こ と は 、 言 語 活 動 が 、 論 理 や 思考 な ど の 知 的 活 動 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 感 性 ・情 緒 の 基 盤 と な る も の で あ り 、 子 ど も た ち の 思 考 力 ・判 断 力 ・ 表 現 力 等 を 育 む た め に 有 効 な 手 段 で あ るこ と を 示 し た も の で す 。

こ の こ と を 踏 ま え 、 言 語 活 動 そ の も のを 目 的 化 す る な ど 本 来 の 趣 旨 に そ ぐ わ な い こ と のな い よ う 留 意 し つ つ 、 各 教 科 等 の 目 標 に 即 し て 、 基 礎的 ・ 基 本 的 な 知 識 及 び 技 能 を 習 得 さ せ る と と も に、 こ れ ら を 活 用 し て 課 題 を 解 決 す る た め に 必 要 な 思 考力 、 判 断 力 、 表 現 力 等 な ど の 育 成 を 行 う た め の 手立 て と し て 、 言 語 活 動 の 充 実 に 取 り 組 む こ と が 大 切 です 。

各 教 師 に あ っ て は 、 こ れ ま で の 言 語 活動 を 通 じ た 指 導 に つ い て 十 分 検 証 し つ つ 、 各 教 科等 の 目 標 と 指 導 事 項 と の 関 連 及 び 子 ど も の 発 達 の 段 階や 言 語 能 力 を 踏 ま え て 、 言 語 活 動 を 適 切 に 位 置 付け 、 授 業 の 構 成 や 指 導 の 在 り 方 を 工 夫 ・ 改 善 し て い くこ と が 望 ま れ ま す 。

子 ど も と 教 師 の 変 容 を 目 指 し た 校 内 研 修 の 推 進

校 内 研 修 を 進 め る に あ た っ て は 、 全 教職 員 の 共 通 理 解 の 下 、 学 校 の 教 育 目 標 を 達 成 す るた め に 解 決 す べ き 学 校 課 題 を 明 確 に し 、 授 業 実 践 を 行う な ど 、 同 僚 性 の 発 揮 さ れ た 校 内 体 制 の 整 備 を 進め る 必 要 が あ り ま す 。 ま た 、 子 ど も た ち の 多 様 性 に 応じ た 授 業 づ く り を 進 め る 必 要 が あ り ま す 。

こ の よ う な 、 協 同 実 践 で 得 ら れ た 研 究成 果 を 日 常 の 授 業 に 生 か す と と も に 、 子 ど も の 変容 が 具 体 的 な 姿 で 評 価 で き る よ う 、 指 導 法 や 評 価 を 工夫 す る こ と が 大 切 で す 。

(5)

〔2〕指

授業の充実

一人一人の子どもが、各教科及び総合的な学習の時間等において、主体的・対話的で深い学びを通し て確かな学力を身に付けることができるよう、言語活動の充実を図りながら、一人一人の能力・適性に 応じた指導と学習習慣の育成に努める。

指導項目(1) 基礎的・基本的内容に即した教材の工夫と教材研究の深化 【現状と課題】

基礎的・基本的内容を踏まえて年間指導計画を作成し、重点的に指導する単元を設定したり、指 導後に子どもの様子や課題などを記入したりする取組がみられる。また、子どもが主体的に学習を 進めることができるよう、工夫された授業の展開もみられる。

今後は、学習指導要領の目標と指導内容の関連を構造的にとらえるよう教材研究を深め、地域や 子どもの実態を考慮して、指導内容の重点化に努め、適切な課題設定や発問の工夫を図る必要があ る。また、言語活動を充実することの趣旨を理解し、各教科等の目標と関連付けた効果的な指導を 行う必要がある。

観 点 着 眼 点

① 年間指導計画の ・ 各教科の目標と内容を確認し、評価を考慮した年間指導計画を作成する。

作成と活用 ・ 諸検査や学習状況調査の結果などを踏まえ、重点的に指導する単元を設定

したり、指導後の反省等を記入したりするなど、年間指導計画を活用し、授 業改善に努める。

② 教材の工夫 ・ 各教科の目標及び内容を踏まえ、子どもが自ら課題を見付け、自ら考え、

主体的に判断したり表現したりする学習活動ができるよう、子どもや地域の 実態を考慮して指導内容の重点化に努める。

③ 教材研究の深化 ・ 各教科の指導内容の系統性や他の単元、教科等との関連を明らかにするな

ど、目標と内容の関連を構造的にとらえる。

・ 単元を通して身に付けさせたい資質や能力を明らかにし、単位時間ごとに

重点化した指導内容・評価規準を設定する。

・ 単元の目標に即してねらいを明確にし、学習課題の設定、発問の工夫、適

切な言語活動の位置付けを図る。

・ 指導内容に関する事前調査等で、子どもの先行経験、興味・関心などの実

態把握に努め、予想されるつまずきに対する手立てを講じるなど、学習活動 を具体化する。

(6)

指導項目(2) 個に応じた学習過程と評価を重視した指導の工夫 【現状と課題】

多くの学校で、ティーム・ティーチングや少人数指導、習熟度別指導など個に応じた指導に努め ている。また、評価場面を学習過程に位置付けたり、基礎学力の定着を図るため、補充的な指導に 取り組んだりしている。

今後は、ねらいを明確にした学習形態の工夫や、具体的な手立てを講じたきめ細かな指導を行う とともに、評価規準に即して子どもの学習の実現状況を確実に評価し、指導に生かしていく必要が ある。

観 点 着 眼 点

① 学習のねらいに ・ 各教科の特質や学習のねらい、子どもの実態に応じて、一人一人の学習活

応じた指導方法の 動が充実するよう、効果的な指導方法や学習形態を取り入れる。

工夫 ・ グループ別指導、ティーム・ティーチング、少人数指導及び習熟度別指導

等を取り入れる際には、目的や教師の役割を明確にする。

② 評価規準の設定、 ・ 学習内容の定着と授業改善のために、評価規準を具体的に設定して、単元

評価の場及び方法 ごと単位時間ごとに学習の実現状況を評価するなど、評価の場面や時期、方

の工夫 法を工夫する。

・ よさや可能性を伸ばすよう、子どもの多様な考えや思いを受け止め、共感的

な理解に立った評価に努める。

指導項目(3) 自ら課題を見つけ、よりよく問題を解決する力を身に付ける指導の工夫 【現状と課題】

学習過程において、体験、調査などを通して興味・関心をもたせるなどの手立ての工夫がみられ る。また、家庭と協力して学習習慣を身に付けさせる取組がみられる。

今後は、課題意識をもたせるための導入を工夫し、体験的な学習や基礎的・基本的な知識及び技 能を活用した問題解決的な学習などを充実させ、知的好奇心や探究心をもたせることにより、主体 的に課題を解決する学習方法や学習習慣を身に付けさせることが大切である。

観 点 着 眼 点

① 学ぶ意欲を高め ・ 学習課題を把握させるために、子どもの興味・関心を生かしたり、必要感

主体的・対話的で をもたせたりするよう、導入を工夫する。

深い学びを促す指 ・ 子どもの主体的・対話的で深い学びを重視し、課題の発見と解決に向けて

導の工夫 見通しをもって調べたり、体験したりする活動を授業の中に積極的に取り入

れる。

・ 発 展 的 な 学 習 や 身 近 な 事 象 と の 関 連 を 図 っ た 学 習 な ど を 効 果 的 に 取 り 入 れ、理解をさらに広げたり深めたりするよう努める。

・ 子どもが学習の成果を自覚し、成就感をもてるよう、子ども自身が自分の

成長や変容を振り返る場面を設定する。

② 学習方法や学習 ・ 学習課題解決の手順や方法を身に付けさせるために、多様で弾力的な学習

習慣が身に付く指 活動に配慮し、問題解決的な学習を積極的に取り入れる。

導の工夫 ・ 学習習慣を身に付けさせるために、授業との関連を図った学習課題を適切

に課し、学校と家庭が協力して、家庭学習の必要性を実感させるよう努める。

③ 体験的な学習活 ・ 活動の目的を理解させ、ねらいに沿った行動が取れるよう支援したり、振

動の推進 り返らせたりし、活動のための活動とならないよう配慮する。

・ 観察・実験、見学や調査、スピーチや討論・ディベート、自然体験や社会

(7)

指導項目(4) 学校図書館等の積極的な活用 【現状と課題】

全校読書や読み聞かせなどの時間を設定し、情操を育むための取組が多く行われている。また、 主体的な学習のため、学校図書館ネットワークシステムの整備、図書館司書、図書ボランティア、 各地域の図書館や移動図書館の活用などの取組がみられる。

今後は、学校図書館等の計画的な整備に努め、授業等において積極的に活用し、個々の興味・関 心を高め、主体的な学習活動を支援していく必要がある。

観 点 着 眼 点

① 学校図書館の整 ・ 学校図書館を豊かな心を育む読書センターとして位置付け、子どもが感動

備 する本や読書資料を可能な限り用意する。

・ ゆったりとしたスペースや、新刊コーナーや関連図書コーナーの設置など、

自発的で自由な読書の場になるような配架を工夫する。

② 学校図書館やコ ・ 学校図書館やコンピュータ室を主体的な学習活動を支える学習情報センタ

ンピュータ室の積 ーとして位置付け、積極的に授業等で活用する。

極的活用 ・ 全体構想や年間指導計画などを作成し、学校図書館やコンピュータ室の活

発な利用を促進する。

指導項目(5) 総合的な学習の時間の充実 【現状と課題】

学校における他の教育活動との関連を図った全体計画が作成されている。また、体験や調査、地 域の人々とのかかわりなどを通した活動が行われている。

今後は、総合的な学習の時間の趣旨やねらいを共通理解し、子どもの実態に応じて、育てたい力 を明確にした上で、目標や内容を設定し、指導や評価の在り方などを見直す必要がある。また、探 究的な学習や協同的な学習の充実を図る必要もある。

観 点 着 眼 点

① 全体計画及び年 ・ 学校としての具体的な目標や内容、評価の観点を明確にし、子どもの実態

間指導計画の工夫 及び各教科等との関連や学年間・学校段階間との連携、授業時数などを考慮

・改善 しながら、全体計画及び年間指導計画の見直しを図るとともに工夫・改善に

努める。

② 指導と評価の工 ・ 子どもの興味・関心を基に学びへの動機付けを図る。

夫 ・ 各教科等で得た知識・技能と生活との結び付きを大切にした指導に努める。

・ 子 ど も 自 ら が 課 題 を 設 定 し 情 報 収 集 し て 整 理 分 析 し な が ら ま と め る 学 習 (探究的な学習)や他者と適切にかかわり合う学習(協同的な学習)の過程 を学習活動に位置付ける。

・ 評価の観点や評価規準を確認し、子どものよい点、学習に対する意欲や態

度、進歩の状況などを踏まえた適切な評価に努める。

③ 指導体制の整備 ・ 校内推進体制を充実し、系統的な学習活動や時間割の弾力的な運用など、

(8)

道徳教育の充実

一人一人の子どもが、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を具体的な生活の中に生かし、豊かな 心をもつことができるよう、全教育活動を通じて道徳性の育成に努める。

指導項目(1) 道徳教育を推進する指導体制の整備・充実

【現状と課題】

多くの学校で、道徳教育推進教師を校務分掌へ位置づけ、学習指導要領の趣旨を踏まえた全体計 画を作成している。また、各教科等における道徳教育に関わる指導の内容や時期等を整理したもの を全体計画に別葉として示している学校もみられる。

今後は、全教育活動を通じて道徳教育の目標を達成するために、道徳教育推進教師を中心とした 全教師の協力による指導体制の充実を図るとともに、全体計画を具体的な指導に生かす必要がある。

観 点 着 眼 点

① 道徳教育推進教 ・ 道徳教育推進教師の役割を明確にし、全教師が参画、分担、協力して道徳 師を中心とした全 教育を展開できる機能的な体制の整備・充実を図る。

教師の協力による ・ 道徳教育に関する研修を計画的に行ったり、実践や資料等を共有する場を 指導体制の整備・ 確保したりするよう努める。

充実

② 全体計画の作成 ・ 子ども、学校及び家庭・地域の実態等を考慮して、学校独自の道徳教育の と活用 目標を具体的に設定するとともに、その目標に基づいて重点内容項目を設定

し、全教育活動と関連付けられた全体計画を作成する。

・ 各教科や体験活動などの指導の内容や時期等を整理したものを別葉にして 示したり、PDCAサイクルを生かして改善・充実を図ったりするよう努め る。

指導項目(2) 道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる指導の工夫

【現状と課題】

多くの学校で、全体計画を踏まえた年間指導計画を作成している。また、道徳的な判断力、心情、 実践意欲と態度を育てるために、アンケート結果や多様な資料の活用、役割演技などを取り入れた 学習活動の工夫がみられる。

今後は、道徳の時間において、道徳性の育成に結びつくよう、年間指導計画を有効に活用し、子 ども一人一人が道徳的価値に向き合い、自分との関わりの中で多面的・多角的に考えることでがで きるような指導の工夫を図る必要がある。

観 点 着 眼 点

① 年間指導計画の ・ 全体計画に基づき、子どもの発達の段階や特性等を踏まえて、各学年の年 作成と活用 間指導計画を作成する。

・ 内容項目の全体構成及び相互の関連性や発展性を考慮して、計画的、発展 的な指導が行えるように工夫する。

・ 体験活動を生かした道徳の時間が効果的に展開されるよう、年間指導計画 に位置づけるなど、創意工夫する。

② 道徳の特質を生 ・ 子どもが自分の考え方や感じ方を伸び伸びと表現することができるよう、 かした多様な指導 日常的に、子どもと教師、子ども同士の心の触れ合いを大切にした指導に努

法の工夫 める。

・ 子ども一人一人が、道徳的価値についての理解を基に、自己を見つめ、物 事を(広い視野から)多面的・多角的に考え、自己の生き方(人間としての 生き方)についての考えを深めることができるよう、指導の工夫に努める。 ・ 道徳の時間が、「補充・深化・統合」の役割を担うことを踏まえ、各教科

や様々な体験等との関連を考慮し、計画的・発展的な指導に努める。 ・ 「わたし(私)たちの道徳」や「小(中)学校道徳 読み物資料集」など

を有効に活用する。 ※「補充・深化・統合」

補充:各教科等で行う道徳教育としては取り扱う機会が十分でない内容項目に関わる指導を補うこと。 深化:子どもや学校の実態等を踏まえて指導をより一層深めること。

(9)

指導項目(3) 郷土を愛する心を育む指導の充実

【現状と課題】

道徳の時間において、郷土や地域に関する素材を活用している学校がみられる。また、参観日等 で道徳の授業を公開したり、保護者や地域の人の協力を得ながら学習を進めたりしている学校もみ られる。

今後は、郷土や地域に関する資料やそれらを活用した実践内容の保管・共有に努めるとともに、 家庭や地域社会と連携を図った指導を充実させていく必要がある。

観 点 着 眼 点

① 地域資料等の保 ・ 郷土の先人、地域に根付く伝統や文化、行事、歴史等を題材にした地域資 管・共有、活用 料を年間指導計画に適切に位置付け、活用を図る。

・ 郷土や地域に関する資料やそれらを活用した実践内容について、保管・共 有に努める。

・ 県教育委員会が作成した実践事例集等を有効に活用する。

② 家庭や地域社会 ・ 道徳の授業を公開したり、授業等において家庭や地域の人々の協力を得た との連携 りするなど、家庭や地域社会との連携を図る。

〈参考資料〉

・小学校道徳 読み物資料集 平成23年 3月 文部科学省

・中学校道徳 読み物資料集 平成24年 3月 文部科学省

・平成24年度指導資料 道徳教育郷土資料にかかわる実践事例集(小学校編)

平成25年 3月 青森県教育委員会 ・平成24年度指導資料 道徳教育郷土資料にかかわる実践事例集(中学校編)

(10)

特別活動の充実

一人一人の子どもが、望ましい集団や豊かな体験の中で互いの個性を認め合い、協力してよりよい生 活や人間関係を築いていくことができるよう、自主的、実践的な態度の育成に努める。

指 導 項 目 ( 1) 自 主 的 な 態 度 を 育 て る 学 級 活 動 の 工 夫 ( 小 ・ 中 学 校) 【現状と課題】

小学校では、楽しく豊かな学級づくりを目指した取組、中学校では、進路にかかわる取組、共感 的な人間関係や温かい学級づくりを目指した取組がみられる。

今後は、全体計画を基に系統性を踏まえ、協力して活動できる人間関係づくりに努めるとともに、 子どもが自主的に内容を決めて話し合ったり、実践したことを振り返ったりするための活動を充実 させる必要がある。

観 点 着 眼 点

① 年間指導計画の ・ 全体計画を基に系統性を踏まえ、他の活動との関連及び学級の子どもの実 作成 態や発達の段階を考慮した年間指導計画を作成する。

・ 計 画 的 ・ 組 織 的 な 取 組 に よ っ て ガ イ ダ ン ス の 機 能 を 充 実 さ せ る よ う 努 め る。

② 協力して活動で ・ 教師と子ども、子ども相互の共感的な人間関係づくりに努め、子どもの発 きる人間関係づく 想や創意を尊重しながら、協力してよりよい生活を築こうとする態度を育て

り る。

③ 主体的な活動を ・ 教師の適切な指導の下で、学級や学校生活の充実と向上に関する身近な問 促す指導の工夫 題について自ら話し合い、決めたことを実行し、それを振り返るなど主体的

な活動ができるよう工夫する。

指導 項 目(2) 自 治的 な 意識 を高 め る児 童 会活 動・ 生 徒会 活動 の工夫 (小 ・中 学校) 【現状と課題】

ねらいを明確にし、全校的な視野で活動計画を立て運営をさせるなど、学校の実態に応じた特色 ある取組が行われている。

今後は、全教師が指導の場面や方法を共通理解し、子どもの発想や計画を生かした自発的、自治 的な活動の指導、支援に努める必要がある。

観 点 着 眼 点

① 年間指導計画の ・ 子どもや学校の実態に即し、年間指導計画を作成する。

作成と指導体制の ・ 全教師が自分の特性を生かして、役割と責任を分担し、協力し合える指導

確立 体制を確立する。

② ねらいを明確に ・ 地域や学校の実態、子どもの特性を踏まえ、各教科等との関連を図りなが した活動内容の設 ら、指導のねらいを明確にして活動内容を設定する。

定 ・ 子どもの発意・発想に委ねる活動と委ねることのできない活動を明らかに した上で、指導の場面や方法、評価の在り方などを教師が共通理解して、適 切に指導に生かすよう努める。

③ 子どもの発想や ・ 子どもの願いや希望が生かされるよう、話合いの機会や場の確保に努め、 活動計画を生かす 活動の過程を見守る。

(11)

指導項 目(3) 児 童の 個性の 伸長と 触れ 合いを 深める クラブ 活動の 工夫 (小学校) 【現状と課題】

児童の興味・関心を大切にした取組や、地域の人材や施設、伝統芸能など地域の教育力・特性を 生かした取組が行われている。

今後は、児童自らの手で具体的な活動計画を作成し運営できるよう、適切な指導、支援に努める 必要がある。

観 点 着 眼 点

① 年間指導計画の ・ 他の活動との関連を考慮し、ねらいを明確にした年間指導計画を作成する。 作成 ・ 年間を見通した適切な授業時数を充てる。

・ 児童の興味・関心を考慮してクラブを設置するとともに、地域の実態に応 じて、教師の適切な指導のもとに地域の人材等の活用を図る。

② クラブ活動の教 ・ 異年齢の交流を生かし、望ましい人間関係を築く態度の形成に努める。 育的意義を踏まえ ・ 自主性と社会性を養うために、話合いを通して児童自身が具体的な活動計 た指導及び運営の 画を立て、運営できるよう工夫する。

工夫 ・ 一人一人の活動状況や役割の遂行などについて評価し、適切に指導に生か すよう努める。

指導項 目(4) 感 動や 連帯感 を高める学 校行事の工夫 (小・中学校)

【現状と課題】

行事への積極的な参加のために、子どもに役割や責任をもたせ、事前に目標やスローガンを作ら せたり、事後に振り返りをさせたりしている。

今後は、学校行事の特質を踏まえ、各行事の教育的価値やねらいを明確にし、全教師で共通理解 を図りながら、自主的、実践的な態度を育てる活動に取り組ませるとともに、適切に評価し、指導 に生かすよう努める必要がある。

観 点 着 眼 点

① 調和のとれた指 ・ 各教科等との関連を踏まえ、それぞれの行事の教育的価値を検討し、適切 導計画の作成 な時数を配当し、調和のとれた年間指導計画を作成する。

・ それぞれの行事のねらいを明確にした指導計画や学年に応じた具体的な実 施計画を作成して、全教師が共通理解の下に指導する。

② 子どもが積極的 ・ 一人一人に行事のねらいを理解させ、具体的な目標や役割をもって、主体 に参加できる指導 的に取り組むよう支援する。

と運営の工夫 ・ 学級活動や児童会・生徒会活動との関連を十分に図りながら、協同指導体 制で運営に当たる。

③ 充実と改善を図 ・ 一人一人の活動状況について情報交換を密にし、適切な評価を行い、指導 るための適切な評 に生かすよう努める。

(12)

体育、健康教育の充実

一人一人の子どもが、生涯にわたって自ら進んで運動に親しみ、健康・安全で活力のある生活を送る ことができるよう、家庭や地域社会との連携を図りながら、心と体を一体としてとらえ、健やかな体を 育む教育の推進に努める。

指導項目(1) 運動に親しむ資質や能力の育成及び体力の向上を図る指導の充実

【現状と課題】

主体的に運動に親しませるために、個に応じた学習の場の設定や学習カードの活用などの工夫が 行われている。また、体力の向上を図るため、授業や業間活動などの中で体力テストの結果を活用 した取組がみられる。

今後は、指導内容の明確化を図り、仲間とのかかわり合いや課題解決的な学習の実践などを通し て、運動の楽しさや喜びを味わわせる指導に努める必要がある。また、子どもの実態に応じた体力 の向上にも取り組む必要がある。

観 点 着 眼 点

① 調和のとれた具 ・ 運動の取り上げ方の弾力化を図り、各種運動種目の単元構成や年間配当、 体的な指導計画の 時間配当を工夫した年間指導計画の作成に努める。

作成 ・ 進んで運動の楽しさに触れたり技能を身に付けたりできるような指導計画 の作成に努める。

② 基礎的な運動の ・ それぞれの運動のもつ特性や魅力に応じて、運動の楽しさや喜びを味わわ 技能や知識を習得 せることを学習の中心に据え、体力や技術の向上を図る授業実践に努める。 させる指導の工夫 ・ 基礎的な運動の技能や知識を確実に身に付けさせるために、学年間の系統

性を意識した指導に努める。

③ 知識や技能を活 ・ ペアやグループでの学習を通して、習得した知識や技能を用いて自ら考え 用する学習活動の たり工夫したりするなど、思考・判断をはたらかせる授業を展開する。 工夫

④ 体力の向上を図 ・ 体力テストなどを基に体力の実態を的確に把握し、発達の段階に応じて体 る指導の充実 力の向上に努める。

⑤ 運動の習慣化を ・ 学校教育活動全体を通じて、計画的・継続的に多様な運動ができる場や時 図る効果的な指導 間を設定する。

の工夫 ・ 家庭への啓発活動や地域社会と連携して環境整備を進め、運動の習慣化を 図る。

⑥ 体育的活動の実 ・ 全教職員の共通理解の下、安全にかかわる指導、子どもの健康状況の把握、 施に当たっての安 事前の調査及び器具設備等の安全点検を適切に実施する。

(13)

指導項目(2) 健康に関する知識を身に付け、自ら健康な生活を実践できる指導の充実

【現状と課題】

子どもの心身の健康状態についての計画的な調査や情報交換を行い、健康管理に努めている。ま た、特別活動等において養護教諭と連携したり外部講師を活用したりするなど、工夫した保健指導 の取組がみられる。

今後は、集団や個人の健康課題を明確にし、学校医、スクールカウンセラーなどの専門的な立場 からの指導・助言を得ながら、体育科(保健体育科)の時間はもとより、各教科、領域との関連を 図り、家庭と連携した指導に努める必要がある。

観 点 着 眼 点

① 学校保健計画の ・ 計画の作成に当たっては、学校行事、保健学習や学級活動などとの関連を 作成と活用 図り、子どもや家庭・地域の実態に即して指導する内容を吟味し、指導時間

を適切に確保するよう努める。

・ 計画の立案から実施にいたるまでの経過、方法、内容や活動の成果などに ついて総合的に評価を行うよう努める。

② 養護教諭や学校 ・ 定期健康診断の結果はもとより、生活習慣の状況やストレス、不安・悩み 医・スクールカウ などの心の健康についても把握し、集団や個人の健康課題を明確にする。 ンセラーなどとの ・ 健康の諸問題等を解決していくために、養護教諭や学校医、地域保健関係 連携 者、スクールカウンセラー、相談員などを交えた学校保健委員会等において

話合いを行い、子どもの指導に生かすよう努める。

・ 学校保健計画や学校での取組状況等について、「学校だより」や「保健だ より」などを通して、家庭や地域社会への周知及び連携に努める。

③ 保健学習の充実 ・ 健康に関する正しい知識を身に付け、自ら健康な生活を実践する資質や能 力を育成するため、体育科(保健体育科)の授業の工夫に努める。

指導項目(3) 食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができる指導の充実

【現状と課題】

各教科等との関連を図った食に関する指導の全体計画が作成されている。また、栄養教諭や学校 栄養職員と連携したバイキング給食、食に関する出前授業の活用など、子どもの食に関する意識を 高めようとする取組が増えている。

今後は、子どもの食生活の実態把握を基に、家庭との連携を進め、学校給食と各教科等との指導 を関連付けて、計画的・継続的な指導を行う必要がある。

観 点 着 眼 点

① 子どもの実態に ・ 食に関する指導の諸計画は、子どもの食生活の実態、家庭・地域の状況把 即した指導の工夫 握を基に活動状況、指導の成果などについて評価を行い、全教職員の共通理

解の下、改善に役立てる。

(14)

指導項目(4) 安全に関する情報を正しく判断し、安全を確保することができる指導の充実

【現状と課題】

学校安全計画に基づき、危機管理マニュアルの見直し、避難訓練、防犯教室や交通安全教室など の安全管理と安全教育を進めている学校が多い。また、定期的な校内外での安全点検や保護者の協 力を得た巡回指導等が行われている。

今後は、子どもが自ら危険を予測して回避できるよう、実践的指導を様々な機会をとらえて行う とともに、学校、家庭、地域社会及び関係機関が一体となって、安全指導の充実を図る必要がある。

観 点 着 眼 点

① 学校安全計画の ・ 安全管理、安全教育や組織活動などを明示した学校安全計画を作成し、実 作成、組織体制の 施するとともに、総合的な評価・改善に努める。

充実 ・ 事件、事故や災害などが発生した場合には適切な安全措置がとれるよう、 役割を明確にした組織体制を整える。

・ 危険発生時に教職員がとるべき具体的内容と手順を定めた「危機管理マニ ュアル(危険等発生時対処要領)」の見直しを行う。

② 地域や学校の実 ・ 学校の施設設備及び通学路や学区内の危険箇所の発見と改善に努める。 態に即した安全管 ・ PTA、関係機関や地域の諸団体を交えた学校安全委員会等を組織し、地 理の徹底 域全体の安全活動の推進に努める。

③ 実践力を育てる ・ 子どもや学校、地域の実態把握に努め、全教職員の共通理解の下に教育活 安全教育の工夫 動全体を通し、様々な機会をとらえて指導する。

・ 日常生活全般において安全な行動選択や行動実践ができるよう、具体的・ 実践的指導を行うとともに、子どもの内面に働きかける工夫に努める。 ・ 防災避難訓練の実施方法や避難場所などの見直しを行い、自ら危険を予測

して回避できる子どもの育成に努める。

④ 安全指導の徹底 ・ 交通安全にかかわる実態を的確に把握し、交通事故防止の指導の徹底を図 と家庭、地域社会 る。

及び関係機関との ・ 子どもを犯罪被害から守るために、学校や地域の実態に応じた危機管理意 連携 識の向上を図るとともに、地域ぐるみで防犯活動が推進されるよう、地域の

(15)

生徒指導の充実

一人一人の子どもが、豊かな生活を送ることができるよう、家庭や地域社会及び関係機関等との連携

を図りながら、心の結び付きを基調とした指導を行うとともに、問題行動等の未然防止、早期発見・早

期対応に努める。

指導項目(1) 基本的な生活習慣や自己指導能力を育成する協同指導体制の充実

【現状と課題】

望ましい生活習慣を育成するために、生活アンケートによる自己評価や小・中学校で共通項目を

掲げた取組が多く行われている。また、問題行動の未然防止、早期発見・早期対応のために、日常

の観察や情報収集などの工夫した取組が行われている。

今後は、協同指導体制を充実させ、組織的、計画的、継続的な指導や実践状況の確認と改善に努

めるとともに、幼保・小・中・高等学校間で情報交換を密にし、相互理解を図りながら行動連携に

取り組む必要がある。

観 点 着 眼 点

① 協同指導体制の ・ 全体計画に基づき、全教師の共通理解の下、実践状況を定期的に確認し、

充実 反省や指導の評価を生かした指導計画の改善に努める。

・ 校内研修等で情報交換や事例研究の機会を設け、子どもの人権に関する理

解や生徒指導上の基本的な知識・技能の習得に努める。

・ 一人一人の教師の立場や役割を明確にし、機能的な運営を行い、全教師が

一貫した姿勢で協同実践に努める。

② 指導の充実 ・ 日頃から小・中学校間で情報交換を行い、実践項目を設定するなど行動連

携に努める。

・ 計画的に幼稚園・保育所及び高等学校との連絡会を行い、観点を明確にし

た情報交換に努める。

・ 子どもの行動を日常的に観察し、情報の集約・共有を図ることで、問題行

動の早期発見に心がける。

・ 問題が生じたときは、組織として具体的で素早い対応をとり、反復・継続

した指導をする。

指導項目(2) 家庭や地域社会及び関係機関等との連携の充実

【現状と課題】

広報活動、保護者会、家庭訪問などで、学校の方針や子どもの様子について情報を提供し、信頼関係

づくりに努めている。また、子どもの健全育成にかかわる様々な活動が行われており、スクー ルソー

シャルワーカーも有効に活用されている。

今後は、家庭、地域社会、関係機関などと、積極的、計画的、継続的に情報を交換し、共有すること

により、相互の協力関係を密にしていく必要がある。

観 点 着 眼 点

① 保護者と教職員 ・ 保護者との触れ合いや意見交流ができるよう集会や面談などを工夫し、子

との信頼関係の確 どもの情報を共有するよう努める。

立 ・ それぞれの立場を相互理解し、役割を明確にしながら、協同して健全育成

(16)

指導項目(3) 生徒指導の機能を生かした学年・学級経営の充実

【現状と課題】

子ども一人一人の実態について情報を交換し合い対策を講ずるとともに、望ましい人間関係の育

成を目指した活動や、自己存在感を得るための場の設定に取り組んでいる。

今後は、発達の段階に応じた諸課題に対する認識を深め、指導に当たっては、子どもの自己決定

の場を意図的に設定するなど、具体的方策をもって生徒指導の機能を生かした経営に努める必要が

ある。

観 点 着 眼 点

① 同一歩調体制の ・ 学級での個及び集団の課題を明確にし、解決に向けた具体的な方策を立て

学年・学級経営 る。

・ 学年所属の教員が同一歩調をとり、他学年、生徒指導部との連携を密にし、

課題解決に向けて一貫性のある指導をする。

② 積極的な生徒指 ・ 自己指導能力の育成や集団の自浄力の向上を図るため、生徒指導の機能(自

導の推進 己存在感、共感的人間関係、自己決定の場など)を生かした学年・学級経営

の工夫に努める。

・ 学級生活にかかわる諸検査や調査などの活用により、学級における個及び

集団を客観的・多面的に把握し指導に生かす。

・ 日々の授業など教育活動全体をとおし、教師と子ども、子ども相互の信頼

関係づくりに努める。

指導項目(4) 児童理解・生徒理解に基づいた教育相談の充実

【現状と課題】

信頼関係の構築や子どもの内面理解のために、日頃から受容的・共感的態度で子どもに接したり、

アンケートを基にした教育相談を計画的に実施したりしている。また、スクールカウンセラー等を

活用した相談活動や研修が行われている。

今後は、保護者、養護教諭、スクールカウンセラーや相談員などとの連携を図り、教育相談体制

を整え、子どもの悩みや不安を的確に把握し、解消するために指導の手立てを明確にして組織的に

取り組む必要がある。

観 点 着 眼 点

① 教育相談体制の ・ 計画的に教育相談の機会 を設けるとともに、子どもが日常的に相談でき

整備 る環境を整える。

・ 生徒指導担当教員を中心 として、保護者、養護教諭、スクールカウンセ

ラーや相談員などとの連携を図り相談体制の整備に努める。

・ 教育相談についての研修を積極的に推進する。

② 教育相談の積極 ・ 子どもとの共感的な触れ 合い、チャンス相談や呼び出し相談などを通し

的な推進 て、情報を共有しながら子どもの内面を理解し、指導・支援に努める。

・ 問題行動に対する指導に おいては、自ら解決を図ろうとする気持ちを引

き出すよう努める。

(17)

指導項目(5) いじめの積極的な認知と組織的な対応の徹底

【現状と課題】

子ども一人一人が安全・安心な学校生活を送るために、学校いじめ防止基本方針を策定し、早期発見・早

期対応に努めている。

今後は、法に基づくいじめの定義の確認と共通理解をした上で積極的な認知と、組織的な指導体制のもと

で対応の徹底を一層図る必要がある。

観 点 着 眼 点

① いじめの定義に ・ 全教職員でいじめの定義 の共通理解を図り、組織として積極的な認知と

基づいた積極的な 対応に努める。

認知 ・ いじめの定義や学校の対 応を、日頃から保護者や地域へ伝えるように努

める。

② 「いじめの防止 ・ いじめの未然防止、早期 発見・早期対応のために、子どもの些細な変化

等の対策のための に関する情報を共有し、組織的対応の徹底を推進する。

組織」の整備・活 ・ 学校の実態に即して活用 できるよう、学校いじめ防止基本方針の適宜見

性化 直しに努める。

・ 重大事態が発生した場合は、速やかな報告と適切な対応に努める。

※「いじめの定義」について

「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の

人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行わ

れるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

(いじめ防止対策推進法 第2条)

〈参考資料〉

・生徒指導必携(改訂版)理論編 平成19年 3月 青森県教育委員会

・生徒指導必携(改訂版)実践編 平成20年 3月 青森県教育委員会

・生徒指導支援資料「いじめを理解する」 平成21年 6月 国立教育政策研究所

・生徒指導提要 平成22年 3月 文部科学省

・生徒指導の役割連携の推進に向けて中学校編 平成22年 3月 国立教育政策研究所

・生徒指導支援資料2「いじめを予防する」 平成22年 6月 国立教育政策研究所

・生徒指導の役割連携の推進に向けて小学校編 平成23年 3月 国立教育政策研究所

・生徒指導資料第4集 学校と関係機関等との連携~学校を支える日々の連携~

平成23年 3月 国立教育政策研究所

・生徒指導支援資料3「いじめを減らす」 平成23年 6月 国立教育政策研究所

・生徒指導支援資料4「いじめと向き合う」 平成25年 7月 国立教育政策研究所

・「生徒指導リーフ」シリーズ(Leaf1~21,増刊号)

平成24年 2月~国立教育政策研究所

・いじめ問題対応の手引き 平成26年 3月 青森県教育委員会

・生徒指導支援資料5「いじめに備える」 平成27年 7月 国立教育政策研究所

・生徒指導支援資料6「いじめに取り組む」 平成28年 6月 国立教育政策研究所

・命の大切さ啓発リーフレット「大切な命を守るために」

(18)

キャリア教育の推進

一人一人の子どもが、自らの生き方を考え、社会的・職業的自立ができるよう、必要な基盤とな る資質、 能力、態度の育成に努める。

指導項 目(1) キャリア教育指導体制の整備・充実

【現状と課題】

小・中学校ともに、キャリア教育の担当者を校務分掌に位置付けている。また、校内研修でキャ リア教育を取り上げている学校もみられる。

今後は、キャリア教育に関する研修等を計画的に行い、その必要性、意義や役割について共通理 解を図るとともに、キャリア教育の担当者や進路指導主事を中心とした校内の指導体制の充実を図 ったり、家庭や地域社会と連携したりしながら計画的、組織的、継続的な指導に努める必要がある。

観 点 着 眼 点

① 校内指導体制の ・ キャリア教育の担当者を中心に、他の校内組織との連絡・調整を図り、全 充実 校的な協力体制とその機能的な運営に努める。

② 共通理解に立っ ・ キャリア教育の必要性、意義や役割等に基づいて、子どもたちの実態を把 たキャリア教育 握し、計画的に校内研修等をもち、自校のキャリア教育の進め方について共

通理解を図る。

③ キャリア教育の ・ 学年間や校種間及び家庭や地域社会との連携を図りながら、体系的・系統 実践、評価、改善 的にキャリア教育を展開し、学習状況の振り返りと教育活動の評価、改善を

図る。

指導項 目(2) 現在及び将来の生き方を考える指導・進路指導の充実

【現状と課題】

小・中学校ともに、全体計画が作成され、地域の人々との触れ合いや異校種間における交流など の体験的な学習活動が数多く行われている。中学校では、多くの学校で、定期的な進路相談、職業 や上級学校などに関する情報提供が行われている。

今後は、教育活動全体をキャリア教育の視点でとらえ直し、子どもの発達の段階を考慮し、現在 及び将来の生き方を考える指導を計画的、継続的に行う必要がある。また、中学校では、自らの意 思と責任で自己の生き方、進路を選択できるよう適切な指導・援助を行う必要がある。

観 点 着 眼 点

① 全体計画・指導 ・ 「キャリア教育の手引き」や「青森県教育委員会キャリア教育の指針<総 計画の作成 論編>・<実践編>」などを活用して、教育活動全体をキャリア教育の視点

でとらえ直し、全体計画・指導計画を作成する。

② 適切な指導・援 ・ 自らの意思と責任で進路を選択できるよう、各教科等の学習や進路の選択、 助 将来の生き方を考える学習などの関連を図る。

・ 適切な進路選択ができるよう、体験入学の機会や卒業生の経験の活用など、 ガイダンス機能の充実を図る。

(19)

指導項 目(3) 児童生徒の発達の段階に応じた勤労観・職業観の育成

【現状と課題】

係活動や当番活動など様々な活動を通して勤労観を育む指導がみられる。また、勤労や奉仕にか かわる体験活動や職場見学などを、家庭や地域社会と連携して進めている。

今後は、日常の教育活動において、子どもがそれぞれの発達の段階に応じ、学ぶことと働くこと の 意 義を 結 び つ け て将 来 の 生 き 方を 考 え ら れ るよ う 、 意 図 的、 継続的なキャリア教育の推進に努める 必要がある。

観 点 着 眼 点

① 体験活動におけ ・ 勤労観・職業観の育成の視点から、体験活動のねらいを明確にし、他の教 る事前・事後指導 育活動と関連付け、事前・事後指導を工夫する。

の充実

② 勤労観・職業観 ・ 各教科等での学習が、日常生活や将来の生き方と関連していることに気付 を育成する指導の かせる機会を設け、学ぶ意欲につなげる指導に努める。

工夫 ・ 係活動やボランティア活動、職業調べや職場体験などを通じて、働くこと の楽しさや厳しさを知り、勤労や職業についての関心、理解を高めることが できるよう指導に努める。

③ 学年・校種間、 ・ 学年間あるいは校種間の「縦の連携」を図り、意図的、継続的なキャリア 保護者等との連携 教育の推進に努める。

・ 保護者と接する機会や広報活動などを通して、キャリア教育のねらいや内 容、進め方について、保護者との情報共有や共通理解に努める。

・ 関係機関や地域社会などとの「横の連携」を図り、キャリア教育の指導や 体験活動の充実を図るように工夫する。

<参考資料>

・中学校キャリア教育の手引き 平成23年 3月 文部科学省 ・小学校キャリア教育の手引き(改訂版) 平成23年 5月 文部科学省 ・キャリア教育を創る「学校の特色を生かして実践するキャリア教育」

平成23年11月 国立教育政策研究所 ・生きる・働く・学ぶをつなぐ 青森県教育委員会キャリア教育の指針<総論編>

平成24年 3月 青森県教育委員会 ・キャリア教育をデザインする「今ある教育活動を生かしたキャリア教育」

平成24年 8月 国立教育政策研究所 ・あおもりっ子キャリアノート「明日へのかけ橋」 平成25年 3月 青森県教育委員会 ・生きる・働く・学ぶをつなぐ 青森県教育委員会キャリア教育の指針<実践編>

平成26年 3月 青森県教育委員会 ・あおもりっ子キャリアノート「明日へのかけ橋」(教師用手引書)

平成26年 6月 青森県教育委員会 ・キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査パンフレット

(20)

特別支援教育の充実

発達障害を含む障害のある子どもが、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服する とともに、そのもてる力を最大限に発揮して自立や社会参加ができるよう、一人一人の教育的ニーズを 把握し、適切な指導及び必要な支援に努める。

指導項 目(1) 校内支援体制の充実

【現状と課題】

特別支援教育コーディネーターを複数指名するなど、支援体制の整備が進められている。校内委 員会は、学校の実態に応じ、工夫して行われている。また、特別支援教育に関する研修が行われた り、巡回相談員等が積極的に活用されたりしている。

今後は、特別支援教育コーディネーターを中心に、全教職員が協力し合い、教育上特別な支援を 必要とする子どもの実態把握を行うとともに、かかわり方についての共通理解を深め、一人一人に 応じた適切な指導や必要な支援が行われるようにする必要がある。

観 点 着 眼 点

① 校内委員会の充 ・ 校内委員会を計画的に開催して、通常の学級を含めて教育上特別な支援を 実 必要とする子どもへの指導とその保護者との連携について、共通理解を深め

る。

・ 全教職員で教育上特別な支援を必要とする子どもを早期に発見し、学級担 任の指導への支援方策を具体化する。

② 特別支援教育コ ・ 子どもたちへの支援を推進するために、特別支援教育コーディネーターが ーディネーターの 学校内や関係機関との連絡・調整をしたり、保護者からの相談窓口となった 役割の明確化 りするなど、組織的に機能するように努める。

・ 特別支援教育コーディネーターを中心に、教育上特別な支援を必要とする 子どもへの指導とその保護者との連携などに関する研修を行い、全教職員の 共通理解を図る。

指導項 目(2) 個別の指導計画の作成と活用による指導の充実

【現状と課題】

特別支援学級のある学校では、個別の指導計画の作成と活用が図られ、個別の教育支援計画の作 成もみられる。また、特別支援学級のない学校でも個別の指導計画の作成がみられる。

今後は、通常の学級に在籍する教育上特別な支援を必要とする子どもについて、個別の指導計画 の作成に努め、指導した結果について、校内委員会等を通して話し合い、指導の工夫、改善を進め る必要がある。

観 点 着 眼 点

① 個別の指導計画 ・ 学級担任が観察した様子や保護者及び関係者の情報、個別に蓄積されたファ の作成 イルなどから、必要な配慮や支援を明確にするよう努める。

・ 一人一人の教育的ニーズに応じて、目標や手立て、実施の方法、実施期間 を具体的に明記するよう努める。

② 個別の指導計画 ・ 個別の指導計画に基づいた指導の結果について単元、学期、学年ごとに校 の活用と見直し 内委員会等で話し合い、必要に応じて目標の設定や課題の内容、具体的な手

立てを見直すなど、授業の改善に努める。

・ 就学や進学などに際して一貫した指導を行うため、一連の取組の経過や結 果を個別の指導計画に記録し、引き継ぎの話合い等での活用に努める。

(21)

指導項 目(3) 交流及び共同学習による相互理解の促進

【現状と課題】

子どもたちの自立に向けた集団参加を図るため、音楽、体育、総合的な学習の時間や学校行事な どを中心に交流及び共同学習が行われている。また、特別支援学校と継続的に交流及び共同学習を 行っている学校もみられる。

今後は、子どもたちの社会参加を促進するため、子どもの状況や地域の実情に応じて、相互理解 を深める交流内容や方法について、工夫に努める必要がある。

観 点 着 眼 点

① 交流及び共同学 ・ 通常の学級と特別支援学級との交流及び共同学習においては、双方の子ど 習の工夫 もたちの教育的ニーズを十分把握した上で、教師間の連携を密にし、授業や

様々な活動を効果的に行うよう努める。

・ 特別支援学校等との交流及び共同学習においては、十分に連絡を取り合い、 内容や方法を事前に検討し、学校や子どもの実態に応じた配慮を行うなどし て、組織的、計画的、継続的に実施するよう努める。

※「交流及び共同学習」について

障害のある子どもと障害のない子どもが一緒に参加する活動は、相互の触れ合いを通じて豊かな人間 性をはぐくむことを目的とする交流の側面と、教科等のねらいの達成を目的とする共同学習の側面があ るものと考えられ る。「交 流 及 び 共 同 学 習」とは、こ のように両方の側面が一体としてあることをより 明確に表したものである。したがって、この二つの側面を分かちがたいものとしてとらえ、推進してい く必要がある。 (特別支援学校学習指導要領解説 総則等編 P185より抜粋)

※「個別の指導計画と個別の教育支援計画の作成」について

障害のある児童(生徒)などについては、特別支援学校等の助言又は援助を活用しつつ、例えば指導 についての計画又は家庭や医療、福祉等の業務を行う関係機関と連携した支援のための計画を個別に作 成することなどにより、個々の児童(生徒)の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を計画 的、組織的に行うこと。特に、特別支援学級又は通級による指導については、教師間の連携に努め、効 果的な指導を行うこと。

(小学校学習指導要領解説 総則編 P63、中学校学習指導要領解説 総則編 P65より抜粋)

<参考資料>

・特別な教育的支援を必要とする子どもたちへの指導のためのハンドブック

~特別支援学級・通級指導教室・通常の学級~ 平成27年3月 青森県教育委員会 ・青森県教育支援ファイル(「個別の教育支援計画」及び「個別の指導計画」)作成の手引き

(22)

環境教育の推進

一人一人の子どもが、環境と人間とのかかわりについて関心と理解を深め、環境に対する豊かな感受 性を養うことができるよう、環境保全に主体的に取り組む態度の育成に努める。

指導項 目(1) 各教科等間の関連を踏まえた指導の工夫

【現状と課題】

総合的な学習の時間を中心に、環境にかかわる内容を取り上げ、各教科等との関連を図った全体 計画が作成されている。

今後は、全教師が環境教育に対する重要性や必要性の認識を深めるとともに、環境教育を通して 育成する資質や能力を明確にし、指導計画を活用する必要がある。

観 点 着 眼 点

① 環境教育に対す ・ 校内の分掌等を明確にし、全教師が環境教育の意義やねらいの共通理解を

る共通理解 図る。

② 各教科等との関 ・ 学校教育目標や各教科等との関連を図った環境教育の指導計画を作成し、

連を図った指導計 活用に努める。

画の作成と活用

指導項 目(2) 地域の環境の実態に即した指導の工夫

【現状と課題】

地域や学校のおかれている環境の把握や、地域にある施設・人材の活用などにより、地域の特性・ 教育力を生かした活動が行われている。

今後は、子どもが環境の改善や保全に主体的にかかわろうとする態度を育成するために、現行の 活動を環境教育の視点でとらえ直し、指導を工夫する必要がある。

観 点 着 眼 点

① 子どもの実態に ・ 子どもの実態を多面的に把握し、実態にふさわしい教材を選択するととも

即した指導の工夫 に、問題解決的な学習を取り入れるよう工夫する。

② 地域性を生かし ・ 現行の活動を環境教育の視点でとらえ直し、身近にある環境の活用に努め

た指導の工夫 る。

・ 地域環境の教材化や地域にある施設・人材を積極的に活用した指導に努め

る。

・ 身近な環境問題が地球規模の問題につながっていることを意識させる。

③ 多彩な学習活動 ・ 多面的に環境問題を考えさせるために、コンピュータやマスメディア(テ

の展開 レビやビデオ等の映像、新聞・雑誌の記事など)を活用し、双方向性をもっ

参照

関連したドキュメント

・学校教育法においては、上記の規定を踏まえ、義務教育の目標(第 21 条) 、小学 校の目的(第 29 条)及び目標(第 30 条)

副校長の配置については、全体を統括する校長1名、小学校の教育課程(前期課

取組の方向 安全・安心な教育環境を整備する 重点施策 学校改築・リフレッシュ改修の実施 推進計画 学校の改築.

教育現場の抱える現代的な諸問題に応えます。 〔設立年〕 1950年.

 英語の関学の伝統を継承するのが「子どもと英 語」です。初等教育における英語教育に対応でき

私は昨年まで、中学校の体育教諭でバレーボール部の顧問を務めていま

公立学校教員初任者研修小・中学校教員30H25.8.7森林環境教育の進め方林業試験場

まず、本校のコンピュータの設置状況からお話します。本校は生徒がクラスにつき20人ほど ですが、クラス全員が