第4回 浦安市男女共同参画推進会議 議事録
1.開催日時 平成20年8月26日(火) 午後6時30分∼8時30分
2.場所 浦安市文化会館 中会議室
3.出席者
(推進会議委員)
石川佳代、宇田川勝、中山政明、菅宮はるみ、大塚三枝子、徳田八郎衛、宇田川太江子、 柴尾美紀子、内山京子、伯野朋絵、藤光英恵の各委員以上11名
(事務局)
石川課長、村田副主幹、吉田、甕 以上4名
4.議題
(1)浦安市の取り組みについて(平成19年度の事業調査報告より)
(2)その他(事務連絡)
5.内容
(会 長) 私たち市民の立場から男女共同参画を浦安市に定着させていくために活発な ご意見をいただきたい。北京オリンピックがちょうど終わったところだが、2004 年のアテネ大会から、男女の選手がほぼ半数である。数値目標を決めなくても 実力の世界で女性が増えているわけで、本当はスポーツの分野だけでなくもっ と女性が輝ける社会にしていきたいと思っている。では、19年度の事業報告を 伺いながら議論を進めていきたい。
(事務局) 浦安市では、男女共同参画社会の実現に向け、施策や事業を総合的・効果的に 推進するために「改定男女共同参画プラン」を策定した。
この「プラン」は、41頁にあるように①男女の人権尊重・擁護、②ジェンダ ーにおける平等、③女性のエンパワーメント、という3つの考え方に基づき、「ひ ととひとが認め合い、共にかがやくまち・うらやす」という基本理念のもと、 5つの目標を掲げている。この 5 つの目標達成に向けて、46~47 頁のように、 目標ごとに方針、さらに施策が体系付けられ、それぞれの施策を推進するため に、基本事業がある。基本事業は複数の個別事業で構成されており、51頁以降 に目標ごとに記載されている。
平成20年度事業調査は、昨年度に実施された基本事業について、実施状況を 把握、分析し、今後の施策推進に役立てることを目的としている。
【資料1 1.調査の概要の説明】
事業調査は、プランの担当課に記述式調査を依頼し、平成19年度実施の有無、
実施した事業については目的・実績・課題及び改善点を記入してもらった。ま た実施しなかった事業についても、20年度の実施の有無と実施しなかった理由 を回答してもらった。この調査結果を受けて、7月にヒアリング調査を行ない、 状況の確認や担当課との意識のすり合わせを行なった。
【資料1 2.プラン全体から見る基本事業の実施状況の説明】
プラン全体では基本事業数は79、そのうち19年度に実施された事業は60 で、実施率は76%であった。( )内は「目標達成に向け強化する施策・重点的 に取組む施策」(強化・重点化策)である。強化・重点化策とは、後期5ヵ年の 間に、それぞれの目標を達成する上で、特に力を入れて推進していく施策であ る。(資料2参照)
また、「実施区分」とは、Aが2002年プランから引き続き実施し、更に充実・ 発展させる事業であるのに対し、Bは23年度までに新たに実施する事業、Cは 次期プランに向けて準備・検討する事業、という位置づけになっている。
【資料1 3.目標別に見る基本事業の実施状況の説明】
19年度実施状況の目標別の課題については、3で目標ごとにまとめた。各目 標には基本事業と個別事業が複数あるが、どんな事業があるのかまた、その個 別の実施状況については、別添で目標別集計表をお配りしたのでそちらをご確 認いただきたい。目標別集計表の内容は、プラン本編の51頁以降をまとめたも のである。
集計表について、施策Ⅰ−1−1を例にとって説明すると、基本事業は①男 女平等に関する啓発事業の充実と②男女平等社会への理解を深めるフォーラム 等の充実のふたつがあり、その右隣に○ がついていて、各々が実施されている ことを示している。更に、①・②ともにそれぞれ3つの個別事業名があり、実施 区分は全て A、担当課は企画政策課、右端の実施状況は○ で実施されている事 業であることを示している。事業内容の詳細はプラン本編の54頁に載ってい る。同様に施策Ⅴ−3−2まで79の基本事業と個別事業の実施状況をまとめ てある。
(会 長) 事前にお手元に配られていた部分と、今日配布した資料と、男女共同参画プ ランの 3 つを参照しながらになる。6 月から 7 月にかけて実施されたアンケー トとヒアリング調査の結果をかなり率直に提出いただいたと感じている。中間 報告でヒアリングまで行なうのは珍しいのではないか。
(事務局) 男女共同参画の視点は、職員にとっても分かりにくい部分がある。本来役所 の事業は担当課ごとにそれぞれの目的のもとに、進められているため、男女共 同参画の視点を各課の事業に施策として位置づけるためには、それぞれの事業 に「男女共同参画の視点を盛り込んで進めてもらう」という形になる。
単純に事業の実施の有無を記述調査で確認するだけでは、その事業がこちら の意図する方向で行なわれているかどうかは把握できない。1時間∼1時間半
かけてヒアリング調査をすることによって、担当課の目的を認識し把握すると ともに、こちらの趣旨を伝え、提案や意見交換によるコミュニケーションを深 めることができたと思う。
(会 長) それでは、皆様から意見をいただきたい。個々の事業名も配布されているの で、どんな事業が行なわれているか一目でわかると思う。
(委 員) これを見るとかなり実施されているようだが、特に公民館のところは丸がつ いているところと、ついてないところがあるようだが、何か理由はあるのか。
(事務局) 公民館は 6 館あり、それぞれの事業計画と男女共同参画推進のねらいとのす り合わせの難しさを感じた。各地区の住民の年齢層なども関係するのかもしれ ないが、事業を担当する側としては市民の方に参加してもらえるかに頭を悩ま せており、趣旨は理解していても現実的に難しい部分もあるように思う。
(委 員) 6つの公民館では、共通の課題をもって取り組んでいるのか。それぞれに特 色をもって活動しているのか。
(事務局) 公民館としての決められた事業計画はあるが、それをどう展開していくかは 各担当者が地域性を確認しながら事業計画を立てている。
男女共同参画プランの事業を全ての館で、一つの目標ごとに必ずしも全部に丸 がつかなくてはならないというものではない。しかし、同じ基本事業であって も切り口を変えることで幅を持たせることができると思うので、ひとつでも多 く丸がつくように進めていきたい。
(会 長) 公民館は戦後の新しい時代に併せた社会教育の場として作られたという経緯 があり、もともとのミッションがある。男女共同参画の部分が後から入ってき た面と、予算的なものはどうなのだろうか。講座について自主企画分の予算は 持っているのか。
(事務局) 浦安市はある程度は公民館として自主的に事業をやっている。ただ、それが 本来の形なのか、現在の市民ニーズにあっているのか、ということは常々議論 になっている。
(会 長) ヒアリングの中で、担当課と公民館が直接話し合っていくことですり合わせ ができていくのではないかと思う。
(委 員) 各公民館なり担当の課が実施した事業の結果が見えてこない。結果報告があ り、把握しているのかを知りたい。また、もっと今の社会状況にリンクするイ
ンパクトのある形で施策事業を形作れないか。例えば、女性の労働力を必要と するうえで、社会的に整えなければいけないものが非常に多くある。法律の整 備や、施設・体制の整備など、意識の啓発だけでは十分ではない。一つの課で 対応するのではなく、全庁的な取り組みも必要であろう。担当課同士がお互い に大きな目標に向けて取り組むという姿勢を示すことができれば、市民にもわ かりやすく、訴えかける力をもつのではないだろうか。
(会 長) おっしゃることは非常によくわかる。国の施策も常に後手に回っている面も ある中で、市の考えを聞きたい。
(事務局) 評価の方法については、今回の報告はこういう事業をどれだけやったかとい う総量を示している。本来は「アウト・カム=それでどうなったのか」という 部分をきちんと提示しなければならないのだが、実際どうなったかを示すのは とても難しい。推進プランは5ヵ年計画だが、効果測定と同時に次期の計画を 作るための市民意識調査を実施する。5年に1回、前回と今回の調査結果を比 較提示して初めて評価ができると考えている。もちろん、国や県との施策との 兼ね合いもあるので、その変化が全て市の施策事業の結果とは言えないが、目 安にはなると思う。
(委 員) 個々の行事の参加人数や配布されたパンフレットの数などは把握していると 思うので、そういう数字の5ヵ年の累積を分析し、変化の目安とすることはで きないのか。
(事務局) それは一概には言えない。物理的に多く出回ったとしても、それが意識調査 にダイレクトに反映されるとは断定できない。二つ目の質問にも関係するが、 市だけでやれることにも限界がある。プランを作って総合的に進めている計画 としての位置づけがある。1つ1つの施策を見ると、即効性のある処方箋には なっていないが、漢方薬のように何年かかけて知らずに効いていくような性質 のものである。もちろん保育園の整備などのように、きちんと位置づけて行な っている部分もあるが、そういう意味では国・県との施策との整合を取りなが ら、法律の改正も含めて見直していくものになると思う。
(会 長) 私が15年間勤めていた横浜の男女共同参画センターにインターンシップの 学生が来て、「横浜に女性センターができて、年間100以上の事業を行なって いることによって横浜の女性はどれだけレベルアップしたのか」と端的に聞か れて返答に詰まった。一生懸命に各施策には取り組んでいるのだが、例えば「定 員50名の講座に100名の応募があった」といった目に見える数字を示すこ とはできても、「市民全体の意識の変化」という形ではつかみにくいし、難しい ところである。
(委 員) 女性が社会に出て勤め、経済的な力を持つためには、社会はそれなりの準備 をしなくてはならない。スウェーデンでは20∼65歳までの女性の80%が働 いている。女性が働いていることに関わって様々な施策が行なわれ、法律も整 備されている。法律まで行くような形までもっていかないと、意識の啓発だけ ではなかなか変わり様がない。
(会 長) 個人的には同感の部分もある。私もスウェーデンには視察に行き、環境が違 うと実感した。日本ではまだ生涯にわたって働く女性は2割に満たない。問題 は山積しているのでこういう会議があるのだと思う。
具体的な事業の評価でなるべく知ると言うことで質問をいただきたい。
( 委 員 ) 資 料 3 の 実 施 状 況 を 見 る と 、 ま だ 実 施 さ れ て い な い 事 業 で は 、 Ⅱ − 1 − 1
「(DV の)加害者更生プログラムに関する情報提供」などは「誰が参加するの だろう」といった難しさを感じた。また3頁一番下のⅡ−1−3「定年退職等 を迎える男性のための生き方相談等の実施」はBなので、「23年度までに新た に実施する事業」という実施区分になると思うのだが、団塊の世代の人たちが 大量に引退されていく現状を考えると遅すぎるのではないか。まだ実施されて いないものの中には、こういったものが多くあるので、観点を変えてはいかが か。例えば、先日市民大学の企画委員を募集があった。今から立ち上げなので 間に合うのかと言う問題は残るが、そういったものを利用するのもいい方法だ と思う。
(委 員) 行政事情としての難しさもあると思う。企業によっては非常に力を入れて取
り組ん でい ると ころ もある が、 企業 の実 力差が 歴然 とし てい て格差 が激 しい。
「定年退職を迎える男性のための生き方相談」といったものを、行政の枠組み の中で行なうのは難しい面もあると思う。有志の活動が活発になるのが望まし いので、地域の組織作りを助成するような施策を整えるのは有効かもしれない。
(事務局) 基本事業としては、プラン本編の65頁、Ⅱ−1−3人権尊重と擁護のため の相談体制の拡充の②に「男性のための相談事業の推進」事業を位置づけてい る。その中に「定年退職等を迎える男性のための生き方相談」が含まれる。女 性のための相談は既に業務が行なわれており、女性は相談しやすい状況にある。 逆に男性のための相談窓口がない。男性は生き方や夫婦関係に悩んでも、今ま では「男性は相談してはいけない」というジェンダーに縛られている部分もあ る。新しいプランを作る上で、そのような事業を進めていくことが必要なので はないかとBとして位置づけた。
ただ、実際にどう実施していくかという部分は、5年計画の1年を経過した 時点でもまだ不鮮明な状態である。企画政策課が担当なので私たちが考えてい かなければならない。現状としては県や千葉市はすでに男性のための相談事業
を始めている。県民共生センターも開設しており、市川保健所は浦安ショッパ ーズプラザで男性のための相談窓口を月に一回対応している。自身の生き方、 定年退職までも含め「男性も相談してもいいんだ」という窓口を作っていく必 要があると考える。
(会 長) 大企業には、カップルで参加できる制度や、5年ごとにきめ細かく対応が取 られているところもある。ただ、市の対象としては中小零細企業や自営のよう なチャンスが少ない方のために、もっとそういう窓口があったらいいと思う。
(委 員) 私が不思議に思うのは、男女共同参画をやっているところで、なぜ「男性の ための料理教室」という発想になるのかということだ。「男女、年齢問わず、皆 さん参加して下さい」という姿勢でよいのではないか。
青少年海外派遣事業についてだが、「男女平等観に立った国際的視野を広げる ための海外派遣事業」とは言え、今年の3月に15名がオーランドに行ったが、 13名は女子で男子は2名のみ。男子が行きたいと言っても、男子の親は受験 や甲子園出場なら出資するが、こういったことでは出資しない。女子の親は出 資する。最初から男女の性差別が親の方にある。それを変えようとすると「男 女共同参画」ではなく「道徳教育」になる。道徳教育については、外国であれ ば教会が関与するのかもしれないが、子どものときからやろうとしても教育委 員会の壁があって、企画政策課で旗を振っても実効は上がらないと思う。
(会 長) ワークライフバランスは、ずっとシングルなら男女同じかもしれないが、女 性が働き続けるために、子育てと介護が女性の肩にかかり、その負担が非常に 重い。今、正社員で働くのは男性も女性も過密労働になっている。30歳代の 25%が週60時間働くような残業体制になっている。一方でフリーターの若 者では生活できない。結婚も子どもを持つことも家計が許さない。二極分化で 非常に難しいところである。教育委員会と一緒に話し合っていくにはどうした らよいのだろうか。
(委 員) 学校の壁が厚くてなかなか入れないだろう。
(委 員) 私は「学校の壁」がどのようなものかわからないので、ご存知の範囲で具体 例などお聞きしたい。
(委 員) 私たちの組織で、日本語が難しいという外国人の教育に取り組んでいる。中 学生くらいになった子どもの教育は学校とタイアップしてやる必要があるのだ が、市民団体は入れないのが実情である。
もう一つ例を挙げると、日本では中学以上になると部活動に所属すると、地 域の少年少女のスポーツ活動に参加できない。これも学校の壁であると思う。
市民スポーツ課がそれを打ち砕くために頑張っているが、難しいようだ。
(委 員) 学校の壁や保護者の問題と言い始めると、どこから手を付けていいのかわか らなくなるが、「こうでなくてはいけない」という意識が強すぎるのかもしれな い。「中学生は部活をやっていなくてはいけない」という風潮が強すぎて、どこ かに所属しなくてはいけない雰囲気がある。そこから外れることが生きにくい 学校生活になっている。
(会 長) 複数選択や自由なチョイス、変更が難しいのかもしれない。
他にお手元の中間報告の資料に関して、ご質問・ご意見をいただきたい。
(委 員) 「男性のための料理教室」、「女性のための相談」と性別で事業が別れている が、色々な項目を男女で分けるのではなく、同じように同じ場所でやれること が良いように思う。浦安には女性プラザがあるが、男性プラザが同じようにあ っていい。男女共同で行なおうと言うのであれば、性別を乗り越える企画があ ってもよいのではないかという感想を持った。
(事務局) プラン上でこのように記載したのは、女性に力をつけて欲しい部分と、男性 に力をつけて欲しい部分は異なるのではないか、という考えからである。例え ば女性には、女性が社会進出する上で、家庭に入っていてチャンスがなかった 面も含めて「会議できちんと発言する力を身に着け、色々な場に参画して欲し い」と言った部分を伸ばして欲しいと考えた。逆に男性は、社会の中で仕事の 仕組みやルールを身につける機会は多いが、生活技術が身についていない方も 多い。そういった背景から、あえて今回プランを作る上で男性に必要なものと して提示している。垣根のない状態で提示して、男性も女性も入ってくるのが 理想ではあるが、メッセージとしては伝えにくい部分がまだまだ多い。料理教 室と聞くと男性が参加しにくいのではないか。
また、どこを進めるのかをある程度明確にしないと、プランを作っていく上 で、職員にも男女共同参加の視点がうまく伝わりにくい面があり、このような 位置づけになっているのが現状である。
女性プラザの名称の問題については、確かに「男女共同参画プラザ」という 呼び方もあるのかもしれない。しかし、女性プラザができて5年経つが、作っ た時点ではまだまだ女性問題に対して力を注ぎながら気づきを促すことが必要 であったように思う。来年度以降、女性プラザのあり方を検討していただくの で、「やはり女性プラザでは男性が行きにくい」といったご意見も含めて伺いた いと思っている。
(会 長) 「女性プラザをどうしていくか」ということが、来年度の私たちのメインテ ーマである。
(委 員) 女性プラザの活用状態、利用率が知りたい。どのような方がどのようなこと を中心に利用しているのか。例えば、私どもの商工会議所には「女性会」があ って、「せ っか く女 性 プラザ があ るの だか らそれ を活 用で きる 事業が でき ない か」というテーマが現在持ち上がっている。我々のような、「事業をしながら、 女性として女性プラザを活用していく」ことによって、もう少し利用率や意識 が高まればよいのではないか。アピールしていきたい。
(会 長) ぜひ推進していただきたい。私は今、埼玉県女性キャリアセンターに非常勤 で行っているが、埼玉県では商工会や中小企業診断士、税理士などに企業創業 のための講座に来ていただいたり、具体例でどういう風にビジネスを展開して いるかというのを、回ごとに色々な事業をやっている女性にお話いただいてい るので、浦安市にも連携して欲しい。
先ほどの発言に戻るが、私は15年、横浜の女性センター(現:男女共同参 画センター)に勤めていたが、「男女参加できる」と告知すると、あっという間 に女性で埋まってしまう。「男性」と銘打つと男性が参加できる。例えば定員が 25人の内24人女性だと、入ってきた男性が加わりにくいという面が実態とし てある。そもそも男女が半々で料理教室に来るような状態であったら、企画政 策課でやる必要もないのだろう。
(委 員) 知り合いの男性が「男性のための料理教室」に参加した。男性にとって料理 に関心を持ち、自分でできるようになるきっかけになればよいと思う。
慣習とか習慣など、育った環境もあって、「女は家で、男は働く」という昔の 考えが身についてしまっている面はあるが、少しずつ社会の意識も変わってき ている。また、庁内についてもこういった調査やヒアリングを行うことで、男 女共同参画への認識が深まり、実施状況を把握することによって各課の担当職 員にも自覚が芽生えることになると思う。
(委 員) 資料3の3頁、目標Ⅱ、DVに関する資料だが、きめ細かく分かれているが、 これだけあるということは、浦安市内で DV 自体が多いのだろうと思われる。 DV を受けた方が切迫した暴力から隔離するような避難場所が浦安にはあるの か。
(事務局) シェルターに関しては、浦安市独自の施設は持っていない。千葉県の施設が 県内にある。また都内の民間の施設に補助金を出して、浦安から依頼したとき は優先的に受け入れてもらえる環境を整えている。浦安市内は狭いのでシェル ターとしての役割を果たさない。民間施設と協調していく方向が良いと考えて いる。DVについては残念ながら年々相談などは増えている。
(事務局) 窓口を作って相談しやすくなった分、今まで表に出てこなかったものが顕在
化した可能性もあり、単純に増えているのか、もともとそれだけの件数があっ たのかは一概には言えない。
(会 長) 千葉県のデータはないのだが、婦人相談所は神奈川県や埼玉県の満杯で順番 待ちで、場合によっては入れないこともある。場所は一切守秘義務になってい て、地図も渡してもらえない。加害者がどこか隠れているかと探すのは4キロ 四方だと言われているが、浦安市の場合だと割合簡単に見つかってしまうので、 DVの場合は広域で避難させることが多い。
圧倒的に日本では中間施設が足りない。県の施設は否応無しに2週間の短期 で出るしかない。「心的外傷(トラウマ)を含めて回復して、職を見つけて、子 供の学校・保育園を見つけて、仕事を始める」など、2週間ではとても無理で ある。欧米の先進国では、シェルターのあと 1 年程度、警備がきちんとされた ところで守られながら、職業訓練も含めて社会に出ていく準備ができる環境が ある。そういった面はまだまだ不十分だ。ただ、DV防止法ができて問題が顕在 化したし、各自治体でも施策として取り組み、改正もされている。
(委 員) 「相談事業従事者への DV 研修の実施」とあるが、相談事業従事者とはどの ような方をさすのか。
(事務局) 浦安市で直接的に DV 関係の相談を受けているのは、女性プラザ「女性のた めの相談」、子ども家庭支援センター「母子婦人相談」になるが、それ以外にも 市役所には色々な相談窓口がある。例えば、教育委員会の学校関係の相談、青 少年関係など、各窓口で相談員が従事している。直接「DVです」と相談に来れ ば専門の窓口につないでもらえるが、DVはわかりにくいケースも多い。心の傷 や夫婦関係や子育てでずっと悩んでいるのは実は夫からの精神的・経済的暴力 だった、というケースでは、本人ですら DV と気づかないこともある。そうい う方が窓口を訪れた際に、各窓口の相談員に上手に専門につないでもらうため に「DVとはこういうものだ」という研修を行っている。
そのほかに市職員を対象に、相談者に対応する際に2次被害を与えないよう な、DV に対する正しい理解を深めるための研修を行なっている。事例として、 消防の女性隊員の希望で消防職員を対象に DV 研修を行なったケースがある。 女性消防士が救急の現場で、処置にあたった女性の怪我の様子がおかしいと気 づき、DVとは何かを知りたいと女性プラザを訪れたのが発端である。こういっ た研修が全て相談に直結するとは限らないが、やっと声を上げた人のサインを 見落とさないためには、職員一人ひとりが正しく理解することが重要である。
(委 員) DVというのは非常に難しい。自分の仕事の管轄は浦安・市川・船橋で、近年 DVの事件が増えてきたが、浦安はやはり多い。6年間の間で、法律などの整備 にともない従来は表に出てこなかった事件も顕在化したのが要因だと思う。
一方でDVに対する認識がない人もいる。DVとして問題があがってくるので はなく、夫婦や親子の問題の中に実はDVが潜んでいるケースも多い。
また、DV関係の女性に対応する場合には、加害者に遭遇しないように裏口か ら出入りさせたり、廊下ですれ違わないような配慮が必要である。
最近の傾向で、夫婦以外の関係での DV が増加している。一例で、母親が娘 を裁判所に連れてきて、「付き合っている男性から娘が暴力を受けているのに、 娘は男と別れたくないと言っている。男と別れるように娘を説得して欲しい。」 というケースがあった。「それは調停ではない」と母親を説得してほかの相談に つないだ。DVの中身も、最近は少し変わってきている。
浦安の DV に関しては、事件として表に出るものが多い以上、当然裏にある ものが潜在的に多いのだと感じている。
(委 員) 浦安にDVが多いというのは、どういう要因が考えられるのか。
(委 員) そこは断定しづらいところで、「その人の人間性」としか言いようがない。 中には男性が DV 被害者だったレアケースもあるが、圧倒的に女性が被害者 である。加害者の教育水準や、育ってきた環境もあるとは思うが、とにかく「ど んなことがあっても手を出すことはいけない」という話を徹底的にするように している。調停委員の職域制限があって踏み込めない部分もあり、対応は非常 に難しい。
(委 員) シェルターについて 4 年前に行政改革推進委員をやっていたときのケースを 紹介したい。夜中に交番にガウン一枚で逃げ込んできた女性が、県の施設に保 護されるまで翌日の昼まで交番で待たされたことがあり、非常に対応が悪いと 苦情が来た。一時的に避難できる場所が、浦安には交番しかないのでは如何と もし難いということで、答申書にも意見を載せた。
(委 員) Ⅱ−2−3の「教職員等への互いの性を尊重する性教育指導の推進」につい て、思春期の娘を持つ親としての感想を述べたい。学校でも刻々と変わる状況 に対応できるように積極的に取り組んで欲しい。先ほどのデート DV について も、早速ドラマ化されていて中学生の子どもたちにも知れ渡っているのに、先 生方の中には「テレビは見ない」と内容を知らない人もいる。もちろん家庭教 育・道徳教育の部分も大切だと思うが、共通認識として、性被害者にも加害者 にもさせないために、教育の現場にいる先生方には現状を知っていてもらいた い。あわせて携帯・ネットなどもトラブルが非常に増えている。保護者も目を 光らせているつもりだが、プロフサイトなどがきっかけでいじめが起きていて も、巧妙に隠されてしまう。共通認識として持っているだけでもトラブルを未 然に防げると思うので、強く勧めたい。
(会 長) 「プロフ」についてはご存知かと思うが、最近子どもたちの間で携帯サイトの プロフィール紹介を利用して、友達付き合いを始めることが広まっている。こ れを悪用して大人が幼い少女に対してアプローチをかけ、小中学生が性被害に あう事件が多発する問題が起きている。携帯電話会社も含めて、対策を考えて もらいたい。
(委 員) 学校に期待したい部分もあるが、正直無理なのではと感じる。親がやるしか ないのかもしれない。行政が行なうのは非常に難しいのではないか。
(委 員) 保護者の中には「うちは関係ない」と思っている方もいるが、決してそんな ことはない。こういう問題があるのだということをきちんと発信していくこと が必要だと思う。
(委 員) 私はこの会議に社会教育活動の一環だと思って参加している。現在の状況で は、学校教育には壁があって直接働きかけることが難しい。急がば回れで、20 年先のことを考えて取り組むなら家庭教育からだと思う。母親を通じて女性を いたわるように教えるのは小さい頃からの家庭教育であり、父親の役割も重要 である。長期的視野に立って学校教育と家庭教育にアプローチしないとだめだ と思う。
具体的に今できるのは子育てしている母親の支援が一番有効だと思う。浦安 は公共用地に恵まれていて、昭和40年代から学童保育を行なうことができ、学 校の敷地内に学童保育の施設を建てることができる。
また、子育てテラス「ふらっと」もある上に、青少年館の3階には「子育て支 援センター」もあるので、私は在住外国人の方をよくお連れする。浦安は恵まれ ている条件にあるということを認識した上で、更に進んだことをやりたいと思 っている。
(委 員) 学校では教職員はデート DV の事などは生徒に話さないのか。私は、学校で 性教育を学んだように思う。
(事務局) 性教育ということではきちんと学校で行なわれているが、こういう部分まで 膨らませて話をするかどうかは先生の裁量に任されている。パソコン教育の中 でもブログ関係もきちんと教えているはずである。
(委 員) 保健体育の授業で、男性と女性の生殖器の絵を用いて子どものでき方などは 教えている。ただ、生きた情報を提供できているかは疑問である。例えば、エ イズやドラマ「14 歳の母」でも取り上げられた中学生の妊娠など、「みんなが やっているから自分も」と子どもに言われたときの対応も含めて、準備ができ ていない。子どもたちに本当に必要な生きた授業は学校としてはできていない
と思うので、そういった話をできるか否かは、あくまで先生個人の力量にかか っている。
(事務局) 時代の流れが速すぎるのにも一因があると思う。子どもたちは追いついてい るのに、大人は対応し切れていない。携帯がなくては子どもの生活も成り立た なくなってきている一方で、現実に事件は多発している。学校も対応しきれな い一方で、親も現状を把握しきれていない。どこかでやればいいという状態で はないのだが、どこから手をつけたらいいのかというのが、学校の現場でも家 庭でも正直なところではないかと思う。
一方で、男女共同参画の視点のもとで性の問題や、互いの性を尊重するとい う考えを広め、定着させることは、直接的ではなくても関係するところである。 新しい情報や社会の現状を学校に対して伝えていく教職員研修も必要だと思う し、市民の方にも公民館や図書館などでもメッセージを伝えているが、それで も追いつかない現状もあるので、今後も働きかけていかなくてはならないと考 えている。
(委 員) 4頁のⅡ−2−2「親のための思春期セミナーの開催」とあるが、そういった 問題に適するのではないだろうか。子どもたちが学校で習う性的な内容や思春 期の問題を、親も同じように学べたら、子どもの不安や悩みを理解できて、共 通点を見出すことができるような気がする。この講座を聞いてみたいと思った。
(事務局) 家庭教育・学校教育とあわせて、地域の力をどう教育に反映させるかという のが重要課題だと思う。
(委 員) 驚くほど色々な講座や相談窓口、サポートの制度があるのに、それを必要な 人に伝わっていない。確かに市役所・女性プラザ・公民館などにはチラシがあ るが、「男性のための料理教室」のチラシが公民館にあっても仕事帰りの男性の 目に留まるのか。「若者の就労支援のセミナー」の告知が市役所にあってもフリ ーターの子が寄ることはあるのか。「DV 相談支援カード」が図書館のトイレに あっても、デート DV をしている子が果たして入るのか。コンビニ、ゲームセ ンター、ファミリーレストランなど、もっと目に付くところに案内を置くなど、 もっと広報活動に工夫はできないものだろうか。
(事務局) 企業の協力という点では、企業側に内容や趣旨を理解してもらい、DV相談支 援カードを新浦安アトレとショッパーズプラザに協力をお願いして女性トイレ に置いてもらっている。
(委 員) 駅やショッピングセンターなどにラックコーナーを置いて、セミナー・講座 などのチラシも市民の目に触れるチャンスをぜひ作って欲しい。
(会 長) その辺のことは商工会議所の方もいらっしゃるのでご協力をお願いしたい。 大手ではJRやメトロが置いてくれると効果的だろう。小さいところには個々で 働きかけることもできる。私はユニヘム(国連女性開発基金)の会員でもある ので、ご協力いただけるお店には募金箱を置いてもらっている。
(委 員) 情報発信に関しては、携帯やホームページなどを利用して、日にちごとに開 催されている行事が一括して確認できるようにするなど、広報していくべきだ。 市のホームページは非常に見にくい。
(会 長) 皆様が非常に率直にご意見を出していただけて大変感謝している。残り時間 も少なくなったので、最後にご意見があれば伺いたい。
無いようであれば、議題2その他 スケジュール調整に入りたい。
(事務局) 第6期の推進会議の進め方をご案内していたが、10月末を目処に事業調査報 告書がまとまる予定である。事業調査報告書において19年度の現状と課題と取 り組みの方向性をまとめて示し、具体的に課題部分が明確になったものを含め ながら、それを元にして率直なご意見をいただきたいと考えている。当初 5 回 目の会議は10月であったが、報告書が完成し皆様に読み込んでいただいた後に、 5回目の会議の日程を調整させていただきたいと思う。11月の3~4週あたりで ご都合はいかがか。
(会 長) では、第5回は11月25日(火)に行なう予定とする。