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・パネルディスカッション「社会×音楽X

ミュニケーションj

20分間の休憩をはさみ、シンポジウム後半は パネルデイスカッションが行われた。このパネ ルデイスカッションは途中グループ・ワーク ショップ形式を取り入れたため、休憩の間に参 加者は各々のネームタグにつけられた記号ごと

プは3、4人のメンバーからなり、所属が重な らないように予めランダムに割り振っている。

[昭和音楽大学教授武譲京子(以下、武譲)]

ただ今よりパネルデイスカッションをはじめ ます。はじめに、パネリストの皆様をご紹介し ます。(以下、田村緑氏、横山邦雄氏、茂木一司氏、

武石みどり氏、津上智実氏の紹介)。

後半は80分という時間の中で、「社会×音楽

×コミュニケーション」というテーマで話し合 います。出来るだけいろいろな幅広い意見をお 聞きしたいので、ちょっと仕掛けを用意してお

ります。

まず本日ご登壇のゲストの皆様から、シンポ ジウム前半をお聞きになって、さらには学生た ちのポスターセッションをご覧になっての感想 をお聞きしたいと思います。まず田村さんから お願いしようと思っているのですが、田村さん は先ほどの報告にあったギルドホール音楽院の 卒業生でいらっしゃって、また、(財)地域創 造で「公共ホール活性化事業」などでも活動さ れています。そういったことも含めて、アーテイ ストとしての立場から、この我々の取り組みを ご覧になっての感想をお聞かせください。

[田村緑(以下、田村)]

前半の取組の報告を聞かせて頂いて、まさに これは「イノベーション」だなと思いました。

私の場合はイギリスのギルドホール音楽院で4 年間大学生活を送ったのですが、その聞に地域 社会に出ていく機会をたくさん得ました。その 機会を通して、「自分にとって音楽ってどうい うものなのだろう」と考えるきっかけを与えて もらったと思います。

そして今、学生さんたちによる(公共ホール との提携企画の)発表を聞かせて

I

買いて、こう いった活動が学生時代からできることは本当に 素晴らしいし、幸せなことだなと思いました。

私は地域創造の「公共ホール活性化事業」に10 年以上前から携わっておりますが、記念すべき

1年目に行ったのが、学生さんたちが今回行か れた河口湖円形ホールでした。そして、来年度 はみなさんが行かれた魚沼市小出郷文化会館に 初めて行かせていただきます。まさに今、私が 演奏活動させていただいている同じ現場で、学 生さんたちが活動しているということに驚きを 覚えました。

演奏家や企画に携わる人たちにとって一番大 事なのは、現場に出て人前に立つことだと思い ます。実際に人の前に立って演奏するというこ とは、今まで学生として先生方から教わってイ ンプットしている立場から、一人のアーテイス トとして、表現者としてアウトプットする立場 にならざるを得ないわけです。聴きに来てくれ る人たちにとっては、そこは一期一会の場所で、

その人にとっては、そのl回のアウトリーチが 最初で最後の本当の生の音楽体験になるかもし れない。どんなに短いコンサートでも演奏家は その責任を負っていると思います。それをどれ だけ自覚して、それを今度はいかにして自分の 演奏技術やコミュニケーション力を磨く糧にす るか。今日の報告の中で学生さんが「相手を考 えてのプログラム作りはとても大変だ、った」と いう感想を述べていましたが、この気づきは、

その後の学生さんが音楽と向き合う上で、自分 を変えていくことのできる、かけがえのない財 産に成り得るものだと思いました。

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田村緑氏

[武詩]

それでは続いて横山さんにお話を伺います。

横山さんは現在はオーケストラの理事というお 立場でいらっしゃいますが、キリンビールでメ セナや広報活動等に携わっていらっしゃいまし た。そういったバックグラウンドから、今日こ こまでご覧になって、どのように感じられたか お聞かせいただけますか。

[財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団理 事横山邦雄(以下、横山)]

改めてプログラムの全体像をつかみながら前 半のお話を伺っていたのですが、大変ょくでき たプログラムだと思いました。「教育」「実践」「研 究」という柱を立てているとのことでしたが、

例えば「教育」という柱の中でも、講座の受講

 

から合同夏期セミナーという流れがあり、さら にそれぞれ異なったカルチャーを背負っている 人たちがコラボレーションできる環境があると いう、非常によく考え抜かれたプログラムであ ると感心致しました。特に、(前半最後の)学 生さんの刺激的な発表や展示を見て、それを強

く実感しました。

私は先ほどもご紹介いただきました通り、現 在新日本フィルで仕事をしております。また、

それ以前は長い間企業で20数年にわたってメセ ナ等の芸術文化支援活動に携わってまいりまし た。

この事業は音楽家が社会性を身につけるとい うことが主要なテーマになっているわけです が、そういったことがこれだけ真剣に語られ る、そして実践されるようになったということ は、非常に隔世の感があるなという風に感じま す。 20数年前、メセナという言葉が日本で使わ れるようになったころは、私たちは「お金を出 す人」、もらう人は「ただ使う人」というだけ の関係で、それ以上の深まりはなかった。しか し日本におけるメセナもだんだんと進化してき て、現在では企業と芸術家のコミュニケーショ ンの深まりによって、または地域社会との関わ りの中で何か新しいものが生み出されるような 流れに変わってきている。そういった状況の中 では、芸術家均す社会性やコミュニケーション力 を身につけるということは非常に重要になって きています。

私自身を振り返っても、うまく行った仕事、

いかなかった仕事はいっぱいあるわけですが、

企業の側に芸術に理解を持った人間がいて、な おかつ、また芸術家側も企業の考え方に理解を 示してくれて、真剣な議論を交わすことが出来 たときに仕事がうまくいくわけですね。こう いったことが、企業の立場から考える、芸術と 社会のコミュニケーションということになるか

と思います。

それから、オーケストラを例に取りますと、

新日本フィルは今年で創立40年になりますが、

すみだトリフォニーホールと日本で始めての本 格的なフランチャイズ契約を結んで今年で15年 になります。当然、フランチャイズ・オーケス トラということは、地域に根ざした活動をする ということを前提としているわけです。新日本 フィルはフランチャイズ契約締結よりもさらに 5年ほど前から、アウトリーチ活動を行ってま

いりました。現在では、墨田区内26ヶ所の小 学校の3、4年生を対象に音楽の授業をしてお ります。これは、楽員たちが自分たちでプログ ラムを作って、実践を行なっております。

こういった、自分のハックグラウンドから、

今日は皆さんとお話が出来ればと思います。

[武濡]

ありがとうございました。それでは、引き続 きまして、茂木先生にお願い致します。茂木先 生は美術教育がご専門でいらっしゃって、ワー クショップ関連のNPO法人にも関わられてい ます。また、 3大学連携の合同夏期セミナーも ご覧下さっておりますので、そういったご経験 からコメントを頂ければと思います。

[群馬大学教育学部教授茂木一司氏]

私は本来は美術教育が専門ですが、現在は、

青山学院大学と大阪大学、鳥取大学の3つの大 学で「ワークショップデザイナー」という社 会人教育に関わる事業に関わっており、また、

それを支援するNPOのワークショップデザイ ナー推進機構の理事をしております。

たまたま、(財)地域創造の研修会が一昨年 の夏にありまして、一緒にプロジェクトを行 なっている苅宿先生と講師で呼ばれたときに、

こちらの武石先生ら3人の先生方とお会いしま した。それから、武石先生が私のやっているコ ミュニケーションを主

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:$とするワークショップ に何度も足を運んでくださって、非常に熱心に 研究をされていました。

私も10年くらいワークショップというものを 研究しています。参加体験型学習と呼ばれるこ ともありますが、その特色は「答えは一つでは ない」「自分が納得したものが答えであって、

それは既に自分の中にあるものである」「即興 的で、身体的で、協働的」といった点かと思い ます。

今回、ショーン・グレゴリーさんの目白小学 校児童を対象とした音楽ワークショップをはじ めて拝見しまして、「音楽の専門性が活きてい たな」という強い印象を受けました。ワーク ショップは学習方法というとらえ方が一般的で すが、コンテンツ研究も大切だと思っています。

出来れば、学生さんが事前に子どもと触れ合う 機会を持っておくと、さらに違う展開になって いたかなとも思いますが、全体的には素晴らし

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