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「平成 23年度日本の音楽系大学等におげる地域音楽活動に関する調査」報告

1 .  

はじめに 〜調査の目的と背景〜

3大学連携プロジ、エクトでは、プロジ、ェク ト初年度の2009年度より、米国・英国をはじ めとする諸外国の音楽系大学の先進的教育プ ログラムについて、調査研究を続けてきた。

「学生による地域音楽活動」 1を中核に据 えた教育プログラムは、米国・英国の音楽 系大学ではすでに1980年代から実施されて おり、近年ではキャリア教育の視点から新た な展開を見せている。また、ジュリアード音 楽院、マンハッタン音楽院(以上ニューヨー ク)及び、ニューイングランド音楽院(ボスト ン)の呼びかけで、「音楽大学と音楽院にお けるアウトリーチ教育担当者会議Consortium for  Educational Outreach at  Conservatories  and Schools of MusicJ (以下、CEOCSM2)が 2007年よりスタートし、毎年1月にニューヨー クに担当者が集まって、意見や情報の交換を

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っている30

このCEOCSM参加校に対し、 2009年末に アンケート調査「音楽大学及び音楽院におけ る教育並びにコミュニテイアウトリーチプロ グラムに関する調査

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が実施された。本プロ ジェクト研究会では調査結果を分析し、米国 におけるアウトリーチプログラムが、地域の 様々なニーズに応じて実施されている状況を 理解するとともに、アウトリーチ担当部署が

「組織」として学内に位置づけられているこ と、一部の大学の取り組みは公立小学校の教 育課程に組み込まれていることなどの特徴を 把握することができた40

アウトリーチなどに代表される地域での音 楽活動は、キャリア教育や社会貢献活動など の視点から、日本の大学においても近年活発 になっている。しかし、指導内容や学生の参 加の形態等、カリキユラムのあり方は大学ご

とに異なり、未だ十分に定着しているとは言 えない。

このような日本の状況を踏まえ、日本の音 楽系大学等における地域音楽活動の現状を把 握するため、「平成23年度日本の音楽系大学 等における地域音楽活動に関する調査」を実 施した。本稿は、その結果を報告し、今後の 方向性の検討に資することを目的とするもの である。

大学教育における地域音楽活動についての 研究は、これまでに林陸(2008)による研究 が行われているほか、音楽系大学の立場から 地域社会と大学の連携のあり方について述べ た論考(武譲京子2005)、あるいは諸外国の 大学の先進的な事例についての研究(津上智 実2006)、キャリア教育との関わりについて の研究(赤木舞2010)などが挙げられる。こ れらの研究に加え、 3大学連携プロジェクト における教育活動と研究を含め、本調査の先 行研究として位置づけることができる。

1ここでは、いわゆるアウトリーチ活動に代表され る、地域に密着した音楽活動を指すこととする。

2 2011年3月よりCollegiateMusic Outreach Net‑ work (C'MON)に名称変更した。

3本プロジェクトでは2010‑2012年にかけて担当 者を派遣し、日本での取組紹介をおこなった(77頁

〜78頁の報告を参照)。

3大学連携プロジェクト『平成21年度研究報告書

J

33頁〜38頁を参照のこと。

2 .  

調査の概要

本調査は3大学連携プロジ、エクトの2011年 度の研究活動として、研究会にて検討を進め、

昭和音楽大学連携ルームにおいて調査票の作 成・発送・集計及び、分析作業を行った。

調査票は2011

9月に全国94の音楽系大学 及び音楽教育講座を有する一般大学教育学部 等(以下、教育系大学)に発送し、 29の大学 から回答を得た(回収率30.9%)5。なお、回 答は個々の回答者によるものであり、必ずし も各大学全体の状況を示しているわけで、はな

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