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uHR-T2WI の原理

ドキュメント内 博士学位論文 (ページ 44-64)

第 5 章 臨床用 MR 装置を用いた水浸出土木材の超高解像度撮像の検討

5.2.1 uHR-T2WI の原理

MRIの空間分解能は,周波数エンコード数,位相エンコード数,FOVによって設定 し,空間分解能の限界は傾斜磁場の強度と,画素ごとのSignal to Noise Ratio(SNR)によっ て決定される.SNRと各パラメータとの関係は式(5.1)で表される18

𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆 𝑆 𝑆𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝑁𝑁

𝑆×𝑆𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝑁𝑁𝑦𝑦

𝑦𝑦 𝑆× 𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑡𝑡ℎ𝑆𝑆𝑖𝑖𝑖𝑖𝑆𝑆𝑖𝑖𝑖𝑖)𝑆√𝑁𝑁𝑦𝑦𝑆𝐵𝐵𝐵𝐵𝑆×𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁 (5.1)

FOVx ,FOVは周波数エンコードおよび位相エンコードのFOV,Nxは周波数エンコー ド数,Nyは位相エンコード数,NAQはNumber of acquisitionで平均加算,BWはバンド 幅で周波数の幅であり,スライス厚を決定する18.空間分解能を高くするため,FOVを 変更せずにNxおよびNyを増加するとSNRは低下する.

ピクセルサイズはFOV/Nで求められる.最小ピクセルサイズは使用可能なコイルの感 度と実用的な撮像時間,および臨床的に求められる空間分解能を勘案して設計されるた め,本研究で用いた装置では通常の臨床用シーケンスのほとんどが0.2 mm~0.5 mmの間 に設定されている.

FOVとBW,傾斜磁場(G)の関係は(5.2)式で示される18

𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐹 𝑆𝛾𝛾𝑆𝐵𝐵𝐵𝐵𝐺𝐺 (5.2)

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そこで,本研究では臨床MR装置を用いて高空間分解能かつ広い領域の超高分解能撮 像法 ultra-high resolution T2WI(uHR-T2WI)を提案し,高精細撮像による水浸木材の内部 構造の画像化および年輪測の点より年輪年代学への有用性を評価,さらに水浸保存の木質 文化財の非破壊年輪分析と標準年輪曲線との年代照合を目的とする.

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5.2 方法

5.2.1 uHR-T2WIの原理

MRIの空間分解能は,周波数エンコード数,位相エンコード数,FOVによって設定 し,空間分解能の限界は傾斜磁場の強度と,画素ごとのSignal to Noise Ratio(SNR)によっ て決定される.SNRと各パラメータとの関係は式(5.1)で表される18

𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆 𝑆 𝑆𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝑁𝑁

𝑆×𝑆𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝑁𝑁𝑦𝑦

𝑦𝑦 𝑆× 𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑡𝑡ℎ𝑆𝑆𝑖𝑖𝑖𝑖𝑆𝑆𝑖𝑖𝑖𝑖)𝑆√𝑁𝑁𝑦𝑦𝑆𝐵𝐵𝐵𝐵𝑆×𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁 (5.1)

FOVx ,FOVは周波数エンコードおよび位相エンコードのFOV,Nxは周波数エンコー ド数,Nyは位相エンコード数,NAQはNumber of acquisitionで平均加算,BWはバンド 幅で周波数の幅であり,スライス厚を決定する18.空間分解能を高くするため,FOVを 変更せずにNxおよびNyを増加するとSNRは低下する.

ピクセルサイズはFOV/Nで求められる.最小ピクセルサイズは使用可能なコイルの感 度と実用的な撮像時間,および臨床的に求められる空間分解能を勘案して設計されるた め,本研究で用いた装置では通常の臨床用シーケンスのほとんどが0.2 mm~0.5 mmの間 に設定されている.

FOVとBW,傾斜磁場(G)の関係は(5.2)式で示される18

𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐹 𝑆𝛾𝛾𝑆𝐵𝐵𝐵𝐵𝐺𝐺 (5.2)

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Gは傾斜磁場,ɤは回転磁気比で原子によって異なる定数で,MRIで用いられるプロト ンの場合は4257 Hz/Gaussであり,1T(10000 Gauss)の磁場中では42.57 MHzで歳差運動 していることになる.このようにFOVをどの程度小さくできるかはBWと傾斜磁場強度 によって制限がある.

CTの空間分解能が検出器の幾何学的構造によって決定されるのに対して,傾斜磁場強 度は傾斜磁場に印加する電流によって変更が可能なため,CTと比較して空間分解能の設 定に関する自由度は高い.しかし,最大傾斜磁場強度は装置の基本性能の一つであるた め,空間分解能の限界は装置によって異なる.また,高空間分解能撮像では高SNRの受 信コイルを使用することが必須となるが,臨床機では装備可能な受信コイルは装置によっ て異なる.

uHR-T2WIは Spin Echo(SE)法の T2WIが基本となっている.このシーケンスは最小 のピクセルサイズが使用可能で,TEを100 msとした時に0.02 mmが設定可能である.こ の時の受信帯域幅は13 Hz/pixelで全収集時間は77 msとなる.TE 100 msのみに最小ピク セルサイズが設定可能なのは全収集時間が長いことに起因する(図5.1).T2WIであるた めには撮像対象のT2緩和時間が短い場合はピクセルの持つ分解能を発揮することはでき ない.また,最小ピクセルサイズではSNRが低いため十分なNAQが必要となる.

空間分解能にはスライス厚の設定も含まれるが,年輪に直行して撮像することを前提 に,スライス厚を4 mmに設定してSNRの向上を図ることとした.

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5.1 uHR-T2WIのシーケンスチャート

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Gは傾斜磁場,ɤは回転磁気比で原子によって異なる定数で,MRIで用いられるプロト ンの場合は4257 Hz/Gaussであり,1T(10000 Gauss)の磁場中では42.57 MHzで歳差運動 していることになる.このようにFOVをどの程度小さくできるかはBWと傾斜磁場強度 によって制限がある.

CTの空間分解能が検出器の幾何学的構造によって決定されるのに対して,傾斜磁場強 度は傾斜磁場に印加する電流によって変更が可能なため,CTと比較して空間分解能の設 定に関する自由度は高い.しかし,最大傾斜磁場強度は装置の基本性能の一つであるた め,空間分解能の限界は装置によって異なる.また,高空間分解能撮像では高SNRの受 信コイルを使用することが必須となるが,臨床機では装備可能な受信コイルは装置によっ て異なる.

uHR-T2WIは Spin Echo(SE)法の T2WIが基本となっている.このシーケンスは最小 のピクセルサイズが使用可能で,TEを100 msとした時に0.02 mmが設定可能である.こ の時の受信帯域幅は13 Hz/pixelで全収集時間は77 msとなる.TE 100 msのみに最小ピク セルサイズが設定可能なのは全収集時間が長いことに起因する(図5.1).T2WIであるた めには撮像対象のT2緩和時間が短い場合はピクセルの持つ分解能を発揮することはでき ない.また,最小ピクセルサイズではSNRが低いため十分なNAQが必要となる.

空間分解能にはスライス厚の設定も含まれるが,年輪に直行して撮像することを前提 に,スライス厚を4 mmに設定してSNRの向上を図ることとした.

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5.1 uHR-T2WIのシーケンスチャート

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5.2.2 水浸木材における超高分解能撮像の最適化

MRIの空間分解能は,FOVをマトリックスサイズで除して得られる.通常,臨床で使 用されるマトリックスサイズは512,FOVは約20〜45 cm(最小)であり,空間分解能は 0.9〜0.4 mm程度である.最大マトリックスサイズは1024に制限されているため,高空 間分解能撮像をするにはFOVを制限すればよい.

はじめに,SE法のT2WIを用い,TR,TE,FOV,マトリックスサイズ,スライス厚の 組み合わせを調整して空間分解能が最も高い画像を得られる撮像条件となるよう超高空間 分解能撮像(uHR-T2WI)の最適化を行った. Baillieらは年輪の測定値は0.05から0.02 mmのオーダーで正確であるべきである6と報告している.そこで本検討では4つの空 間分解能(0.10,0.05,0.03,および0.02 mm)とした.

次に,0.10 mmを基準としてSNRがすべての空間分解能でほぼ等しくなるようにマト

リックスサイズとNAQを設定した.なお,0.02 mmの空間分解能の撮像時間について は,同じSNRを得るための撮像時間が非常に長くなり,装置の負荷が懸念されるため,

0.03 mmの場合と同じ撮像時間となるように調整した.撮像時間は,1単位面積あたり

(35 mm×35 mm)の時間である(表5.1).

5.1 撮像条件

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得られた画像の年輪幅を測定し,年輪曲線を作成した.さらに,Optical scannerからの データとの差をプロットし,残差二乗和(residual sum of squares, RSS)を計算した(式 5.3).

NRSSは,データと推定モデルとの矛盾を評価するための尺度である.NRSS値が小さい

ほどモデルがデータに適合していることを示す.

N𝑅𝑅𝑅𝑅𝑅𝑅 𝑅 ∑ (𝑦𝑦𝑛𝑛𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖− 𝑓𝑓(𝑥𝑥𝑖𝑖))2/ n (5.3)

ここで,yii番目の変数の値,xii 番目のリファレンスの変数の値、f(xi) はyiの予 測値である.

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5.2.2 水浸木材における超高分解能撮像の最適化

MRIの空間分解能は,FOVをマトリックスサイズで除して得られる.通常,臨床で使 用されるマトリックスサイズは512,FOVは約20〜45 cm(最小)であり,空間分解能は 0.9〜0.4 mm程度である.最大マトリックスサイズは1024に制限されているため,高空 間分解能撮像をするにはFOVを制限すればよい.

はじめに,SE法のT2WIを用い,TR,TE,FOV,マトリックスサイズ,スライス厚の 組み合わせを調整して空間分解能が最も高い画像を得られる撮像条件となるよう超高空間 分解能撮像(uHR-T2WI)の最適化を行った. Baillieらは年輪の測定値は0.05から0.02 mmのオーダーで正確であるべきである6と報告している.そこで本検討では4つの空 間分解能(0.10,0.05,0.03,および0.02 mm)とした.

次に,0.10 mmを基準としてSNRがすべての空間分解能でほぼ等しくなるようにマト

リックスサイズとNAQを設定した.なお,0.02 mmの空間分解能の撮像時間について は,同じSNRを得るための撮像時間が非常に長くなり,装置の負荷が懸念されるため,

0.03 mmの場合と同じ撮像時間となるように調整した.撮像時間は,1単位面積あたり

(35 mm×35 mm)の時間である(表5.1).

5.1 撮像条件

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得られた画像の年輪幅を測定し,年輪曲線を作成した.さらに,Optical scannerからの データとの差をプロットし,残差二乗和(residual sum of squares, RSS)を計算した(式 5.3).

NRSSは,データと推定モデルとの矛盾を評価するための尺度である.NRSS値が小さい

ほどモデルがデータに適合していることを示す.

N𝑅𝑅𝑅𝑅𝑅𝑅 𝑅 ∑ (𝑦𝑦𝑛𝑛𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖− 𝑓𝑓(𝑥𝑥𝑖𝑖))2/ n (5.3)

ここで,yii番目の変数の値,xii 番目のリファレンスの変数の値、f(xi) はyiの予 測値である.

ドキュメント内 博士学位論文 (ページ 44-64)

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