mod_oc4j
AJP 1.3プロトコルを使用して、Oracle HTTP Server(OHS)からOracle Containers for J2EE
(OC4J)にリクエストがルーティングされます。これはOracleモジュールです。mod_oc4j は、デフォルトで有効になっています。
Oracle Application Server 10.1.3では、最小限の構成変更または構成変更なしで、OHSとOC4J
との間のルーティング関係を作成または変更できるように、ルーティングIDおよびマウント・
ポイントの検出が追加されています。
各OC4Jには、opmn.xmlからルーティングIDが割り当てられます。Oracle Process
Management and Notification Server(OPMN)から各OC4Jに、それぞれのルーティングID
を含む通知が送信されます。ルーティングIDを受信すると、mod_OC4JはOC4Jのルーティン グIDをOHSのルーティングIDと比較し、OC4Jおよび合致するルーティングIDを、動的に ルーティング表に追加します。
インストール後、OHSは、opmn.xmlのルーティングIDを使用するようにデフォルトで構成 されます。デフォルトのルーティングIDはg_rt_idです。OHSは、新しくインストールさ れたias-instanceのすべてのOC4Jにルーティングします。これは、すべてのOC4Jが同じ デフォルトのルーティングIDを持つためです。クラスタに1つ以上のias-instanceが含ま れている場合、OHSはデフォルトのルーティングIDを持つすべてのOC4Jにルーティングし ます。
Oracle HTTP ServerのルーティングIDは、次の構成ファイルのいずれかで構成できます。
■ ORACLE_HOME/ohs/conf/mod_oc4j.conf
■ ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml
opmn.xmlでルーティングIDを構成するには、Oracle HTTP Serverのias_componentセク ションに次の内容を入力します。
<module_data>
<category id="start-parameters">
<data id="routing-id" value="my_id"/>
</category>
</module-data>
mod_oc4j.confでルーティングIDを構成するには、Oc4jRoutingIDを参照してください。
ルーティング・モードを指定するには、Oc4jRoutingModeを参照してください。
この項の内容は、次のとおりです。
■ mod_oc4jの構成 警告 警告 警告
警告: Oracle HTTP ServerのルーティングIDを、opmn.xmlおよび
mod-oc4j.confで構成しないでください。両方のファイルでOracle HTTP
ServerのルーティングIDを構成すると、エラーとみなされてOracle HTTP
Serverが起動しません。
関連資料関連資料 関連資料関連資料:
■ 『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』
■ 『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』
■ 『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』
■ 付録C「Oracle Containers for J2EE Plug-inの使用」
mod_oc4j
mod_oc4j の構成 の構成 の構成 の構成
この後の項では、httpd.confおよびmod_oc4j.conf内のすべての関連ディレクティブにつ いて説明します。また、サンプル構成も示します。
mod_oc4j の構成ファイルおよびディレクティブ の構成ファイルおよびディレクティブ の構成ファイルおよびディレクティブ の構成ファイルおよびディレクティブ
mod_oc4jのディレクティブは、mod_oc4j.conf内に保持されます。mod_oc4j.confファ イルは、次のディレクティブを使用して、デフォルトでhttpd.confファイルにインクルード されます。
include "ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/mod_oc4j.conf"
mod_oc4jの構成には、次のディレクティブを使用します。
■ Oc4jCacheSize
■ Oc4jConnTimeout
■ Oc4jCookieExtension
■ Oc4jExtractSSL
■ Oc4jEnvVar
■ Oc4jMount
■ Oc4jMountCopy
■ Oc4jRoutingID
■ Oc4jRoutingIDCopy
■ Oc4jRoutingMode
■ Oc4jUseOHSErrors
LoadModule
mod_oc4jモジュールをロードします。
関連項目関連項目
関連項目関連項目: 10-4ページの「SSL構成ディレクティブの使用」
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値
構文 LoadModule oc4j_modulemod_oc4j shared library file
必須 あり
デフォルト ■ UNIXの場合: なし
■ Windowsの場合: LoadModule oc4j_module modules¥ApacheModuleOc4j.dll
例 ■ UNIXの場合: LoadModule oc4j_module mod_oc4j.so
■ Windowsの場合: LoadModule oc4j_module modules¥ApacheModuleOc4j.dll
mod_oc4j
Oc4jCacheSize
OC4J接続キャッシュのサイズを指定します。
Oc4jConnTimeout
使用されていない接続の最大アイドル時間(秒単位)を定義します。
Oc4jCookieExtension
JSESSIONID_<cookie_name_extension>をCookie内のOC4JのセッションIDとして使 用するようにmod_oc4jに対して指示します。
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値
構文 Oc4jCacheSize <size of connection cache>
必須 なし
デフォルト この値は、プラットフォーム(UNIX/WIN32)、Oracle HTTP Serverとプラグ インのバージョンおよびその他の構成設定に基づいて計算されます。
例 Oc4jCacheSize 64
使用方法 各Oracle HTTP ServerプロセスでキャッシュできるOC4J同時接続の数を指定
します。このディレクティブを0(ゼロ)に設定すると、mod_oc4jとOC4Jイ ンスタンス間の永続的な接続が無効になります。
カテゴリカテゴリ
カテゴリカテゴリ 値値値値
構文 Oc4jConnTimeout<timeout value for AJP13 connections>
必須 なし
デフォルト なし
例 Oc4jConnTimeout 10
使用方法 mod_oc4jとOC4J間に接続をタイムアウトするファイアウォールがある場合に
役立ちます。ファイアウォールで使用されるタイムアウト値より小さい値に設定 する必要があります。
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値
構文 Oc4jCookieExtension <cookie_name_extension>
必須 なし
デフォルト なし
例 Oc4jCookieExtension MYEXT
使用方法 Cookie内のOC4JのセッションIDとして、JSESSIONIDのかわりに
JSESSIONID_<cookie_name_extension>を使用するようにmod_oc4jに対 して指示します。前述の例では、JSESSIONID_MYEXTがOC4Jのセッション IDとして使用されます。
mod_oc4j
Oc4jExtractSSL
SSL環境変数の受渡しを制御します。
Oc4jEnvVar
mod_oc4jに対して、一部の環境変数をOracle HTTP ServerからOC4Jに渡すように指示しま す。
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値
構文 Oc4jExtractSSL On|Off
必須 なし
デフォルト Off
例 Oc4jExtractSSLOn
使用方法 mod_oc4jに対して、3つのSSL環境変数SSL_CLIENT_CERT、SSL_CIPHER およびSSL_SESSION_IDをOC4Jに渡すかどうかを決定するように指示しま す。SSL環境変数をOC4Jにコピーする操作にはパフォーマンス・コストが関連 するため、環境変数をOC4Jで使用可能にする必要がある場合にのみOnに設定 してください。
注意 注意 注意
注意: mod_oc4jが構成されている場合は、mod_osslとmod_ossoに よって設定された一部のセキュリティ環境パラメータが、リクエスト時に OC4Jに渡されます。
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値
構文 Oc4jEnvVar environment variable name [environment variable default value]
必須 なし
デフォルト なし
例 Oc4jEnvVar MY_ENV1
Oc4jEnvVar MY_ENV2 myenv_value
使用方法 Oc4jEnvVarエントリごとに、Oracle HTTP ServerディレクティブPassEnv も環境変数を使用して構成する必要があります。構成しない場合、mod_oc4jは 値の取得と受渡しができません。
複数のエントリを指定できます。環境変数のデフォルト値を2番目のパラメータ として指定する方法と、何も指定しない方法があります。環境変数の値が Oracle HTTP Server環境で見つかると、その値がOC4Jに渡されます。環境変数 の値が見つからない場合でも、デフォルト値が設定されていれば、その値が渡さ れます。
この環境変数の値がOracle HTTP Server環境で見つからず、デフォルト値が設 定されていない場合、OC4Jには何も渡されません。
mod_oc4jが一部の構成済環境変数を各リクエストでOC4Jに渡すと、パフォー
マンスが低下します。
注意 注意 注意
注意: mod_oc4jが構成されている場合は、mod_osslとmod_ossoに よって設定された一部のセキュリティ環境パラメータが、リクエスト時に OC4Jに渡されます。
mod_oc4j
Oc4jMount
OC4Jにより、ONS通知でマウント・ポイントが通知されます。これにより、ルーティングす るOC4Jのマウント・ポイントを、mod_OC4Jが動的に検出および更新できます。このため、
静的マウント・ポイントの構成が必要なくなり、mod_OC4Jは、Oracle HTTP Serverを停止お よび再起動することなくマウント・ポイントの構成を更新できます。静的マウント・ポイント を使用する場合は、次の構成情報を使用できます。また、Oc4jRoutingModeをstaticに設定す る必要があります。
mod_oc4jに対して、特定のパスを含むリクエストを宛先にルーティングするように指示しま
す。宛先には、単一のOC4JプロセスまたはOC4Jインスタンスのセットを指定できます。
カテゴリカテゴリ
カテゴリカテゴリ 値値値値
構文 Oc4jMountpath [destination]
pathはコンテキストのルートです。pathパラメータには、OC4J構成ファイル
xxx-web-site.xmlで指定されているものと同じアプリケーション・コンテキ
ストのルートを指定する必要があります。<web-site>要素の例では、アプリ ケーション・コンテキストのルートは太字で示されています。
<default-web-app application="default" name="defaultWebApp" root="/j2ee"/>
宛先のタイプは、次のいずれかです。
■ ajp13_dest
■ cluster_dest(デフォルトの宛先タイプ)
■ instance_dest
宛先を指定しない場合は、デフォルトのOC4Jインスタンス名homeが使用され ます。次に例を示します。
Oc4jMount /myApp/*
このディレクティブの結果は、次のディレクティブと同じになります。
Oc4jMount /myApp/* cluster://local_ias_cluster_name:home
必須 なし
デフォルト なし
例 Oc4jMount /app01/* ajp13://my-sun:8888 Oc4jMount /app01/* ajp13://my-sun:3301
Oc4jMount /app01/* ajp13://my-sun:3301,my-sun:3302 Oc4jMount /app02/*
Oc4jMount /app03/* home
Oc4jMount /app04/* ias_cluster_1:home Oc4jMount /app05/*
cluster://ias_cluster_1:home,ias_cluster_2:home Oc4jMount /app06/* instance://ias_instance_1:home Oc4jMount /app07/*
instance://ias_instance_1:home_1,ias_instance_2:home_2 Oc4jMount /app08/* instance://my-sun:ias_instance_1:home
mod_oc4j
Oc4jMountCopy
ベース・サーバーからマウント・ポイントをコピーします。
使用方法 ルーティングの宛先ごとに例を示します。
ajp13_dest
Oc4jMount<path>ajp13://my-sun:8888
pathで指定されたパターンを持つリクエストが、AJP 1.3プロトコルを使用して
my-sun、ポート8888でリスニング中のOC4Jプロセスにルーティングされます。
(my-sunとポート8888は、OC4J構成ファイルxxx-web-site.xmlで指定され
ているAJP 1.3プロトコルのホストとポートです。)
Oc4jMount <path> ajp13://host:<ajp13 port>,host:<ajp13 port>
pathに指定したパターンを持つリクエストが、指定した1つ以上のOC4Jプロ セスにロード・バランスされます。OC4Jプロセスはカンマで区切ってくださ い。
cluster_dest
Oc4jMount <path> cluster: //ias_cluster_name:OC4J_instance_name, ias_ cluster_name:OC4J_instance_name...
pathに指定したパターンを持つリクエストが、指定した1つ以上のOC4Jイン スタンスにロード・バランスされます。インスタンスはカンマで区切ってくだ さい。
Oracle Application Server Cluster Nameはオプションです。指定する場合、宛 先のOC4Jインスタンスは指定したクラスタ内にある必要があります。Oracle Application Server Cluster Nameを指定しない場合、宛先のOC4Jインスタンス はローカルのOracle Application Serverクラスタ内にある必要があります。
instance_dest
Oc4jMount <path> instance:
//host:ias_instance_name:OC4J_instance_name, host:ias_instance_name:OC4J_instance_name...
<path>に指定したパターンを持つリクエストが、指定した1つ以上のOC4Jイ
ンスタンスにロード・バランスされます(インスタンスはカンマで区切ってく ださい)。
ホスト名はオプションです。ホスト名を指定する場合、宛先のOC4Jインスタン スはそのホストに存在するOracle Application Serverインスタンス内にある必要 があります。ホスト名を指定しない場合、宛先のOC4Jインスタンスはどのホス トにあってもかまいません。
カテゴリカテゴリ
カテゴリカテゴリ 値値値値
構文 Oc4jMountCopyOn|Off
必須 なし
デフォルト On
例 Oc4jMountCopy Off
使用方法 mod_oc4jに対して、このディレクティブを指定した仮想ホストにベース・
サーバーからOc4jMountポイントをコピーするかどうかを指示します。値が Onの場合は、ベース・サーバー内に構成されたすべてのOc4jMountポイント が仮想ホストにコピーされます。値がOffの場合は、仮想ホストの有効範囲内 で構成されたOc4jMountポイントのみが使用されます。
カテゴリ カテゴリ カテゴリ
カテゴリ 値値値値