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km 、内陸の東西方向約 40 km にわたる高圧、高温の化石水の水源。

ドキュメント内 02_チュニジア_南部地域_本文_三.indd (ページ 42-74)

55 a)Djeffara

チュニジア南部の海岸沿いに南北方向約 80 km 、内陸の東西方向約 40 km にわたる高圧、高温の化石水の水源。

ガベス県のエル・ハンマ市付近では、約 50 ~ 65 ℃の自噴する温泉水源とな る。

b ) CI (Continental Intercalaire) 水源の深さ: -80 ~ -300 m 程度

チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国 100 万 km

2

にわたる広大 な高圧、高温の地下水の水源。自噴する井戸もある。

c ) CT (Complexe Terminal)

水源の深さ: -100 ~ -1,400 m 程度

CI 同様、チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国にわたる水源。

圧力が比較的低いため、揚水ポンプにより地下水を汲み上げている。

凡例: Continental Intercalaire (CI) Complexe Terminal (CT) 出典:OSS Webサイト

図2-13 CI 及び CT の水源分布

凡例:

55 a ) Djeffara

水源の深さ:- 300 m 程度

チュニジア南部の海岸沿いに南北方向約 80 km 、内陸の東西方向約 40 km にわたる高圧、高温の化石水の水源。

ガベス県のエル・ハンマ市付近では、約 50 ~ 65 ℃の自噴する温泉水源とな る。

b ) CI (Continental Intercalaire) 水源の深さ: -80 ~ -300 m 程度

チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国 100 万 km

2

にわたる広大 な高圧、高温の地下水の水源。自噴する井戸もある。

c ) CT (Complexe Terminal)

水源の深さ: -100 ~ -1,400 m 程度

CI 同様、チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国にわたる水源。

圧力が比較的低いため、揚水ポンプにより地下水を汲み上げている。

凡例: Continental Intercalaire (CI) Complexe Terminal (CT) 出典:OSS Webサイト

図2-13 CI 及び CT の水源分布

Continental Intercalaire CI

55 a ) Djeffara

水源の深さ:- 300 m 程度

チュニジア南部の海岸沿いに南北方向約 80 km 、内陸の東西方向約 40 km にわたる高圧、高温の化石水の水源。

ガベス県のエル・ハンマ市付近では、約 50 ~ 65 ℃の自噴する温泉水源とな る。

b ) CI (Continental Intercalaire) 水源の深さ: -80 ~ -300 m 程度

チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国 100 万 km

2

にわたる広大 な高圧、高温の地下水の水源。自噴する井戸もある。

c ) CT (Complexe Terminal)

水源の深さ: -100 ~ -1,400 m 程度

CI 同様、チュニジア南部、アルジェリア、リビアの 3 カ国にわたる水源。

圧力が比較的低いため、揚水ポンプにより地下水を汲み上げている。

凡例: Continental Intercalaire (CI) Complexe Terminal (CT) 出典:OSS Webサイト

図2-13 CI 及び CT の水源分布

Complexe Terminal CT 出所:OSS Webサイト

図2-13 CI及びCTの水源分布

本プロジェクトの対象である6県の深層被圧地下水(< -50 m)の年間の開発可能水 量及び使用水量は表2- 27 のとおり。

特にケビリ県においては、年間の開発可能水量に比べて160%程度の過剰な地下水 の利用が行われている。

また、タタウィン県の地下水の水源開発については、利用可能な水量の半分程度に とどまっているものの、未利用の部分は、塩分濃度の高い水源、深度の深い水源、地 理的に消費地から遠く経済性に乏しい水源などである。

特に、消費地から遠い砂漠地域の水源の開発及びインフラ整備には、多大な投資を 要し、経済性に乏しいため、十分に開発されていないのが現状である。

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表2-27 深層(被圧)地下水の利用状況

(百万m3/年)

県 開発可能水量 使用水量

2005 2006 2007 2008 2009

GAFSA 82.5 63.5 62.8 75.60 75.45 68.67

TOZEUR 174.4 145.2 144.6 143.33 139.88 139.63

KEBELI 238.0 374.6 380.2 378.77 383.11 398.07

GABES 156.6 127.0 116.9 125.64 135.75 127.44

MEDENINE 74.8 35.8 38.7 41.86 44.23 47.49

TATAOUINE 58.0 18.2 18.0 17.76 17.23 18.24

合計 784.3 764.3 761.2 783.0 795.7 799.5

出所:農業省水資源管理総局(DGRE)資料(2010年)

4) 浅層自由地下水

本プロジェクトの対象である6県の浅層自由地下水(> -50 m)の年間の開発可能水量 及び使用水量は、表2- 28 のとおり。

浅層自由地下水については、前述のとおり高い塩分が含まれている地域が多く、現在 では、主に深層被圧地下水を水源とするオアシス農業用の灌漑用水を補完するものと して利用されている。

他方、比較的良質な浅層自由地下水については、既に涵養量を超えた利用が行われて おり、限界に達しているか、もしくは、水源が消費地から遠く経済性に乏しいことか ら、追加的な水資源開発の余地は少ない、と考えられる。

特にケビリ県では、開発可能な浅層自由地下水の水量が極めて限られている。

表2-28 浅層自由地下水の利用状況

(百万m3/年)

県 開発可能水量 使用水量

2005 2010 2005 2010

GAFSA 33.3 33.3 34.3 35.8

TOZEUR 33.6 34.1 32.3 34.6

KEBELI 5.5 5.5 0.3 0.2

GABES 23.7 23.7 28.3 25.1

MEDENINE 12.7 12.7 13.5 13.0

TATAOUINE 15.1 15.1 7.3 9.4

合計 123.9 124.4 116.0 118.1

出所:農業省水資源管理総局(DGRE)資料(2010年)

(5)水利用状況

今般の詳細計画策定調査では、チュニジアの治安情勢を勘案し、南東部の3県(ガベス 県、メドニン県、タタウィン県)において、地域の水資源管理を行っているCRDAを訪 問し、ヒアリング等の調査を実施し、地域の水資源及び水利用に係る情報を聴取した。

1) メドニン県

a) メドニン県の水資源の概要

浅層自由地下水については、年間1,267万m3程度の水量(涵養量)があるが、そ の利用は102%程度と過剰に利用されており、年間1 m程度地下水位が低下している。

県全体では、5,489カ所の浅井戸があり、そのうち53%に電動ポンプが設置されてい る。残りの47%の大部分は既に放棄された井戸である。また、浅井戸のうち67%が 5 g/リットル程度の高い塩分を含んでいる。

深層被圧地下水については、年間7,454万 m3程度の利用可能な水量があり、県全 体では136カ所の深井戸がある。2010年については、4,874万m3の利用があった。未 利用の部分は、塩分濃度の高い水源、深度の深い水源、地理的に消費地から遠く経済 性に乏しい水源などである。

b) 年間水消費量及び利用状況(2010年)

メドニン県については、リゾートホテルが立地するジェルバ島やザルジス等の大型 の観光地区を抱えており、水利用の大部分を飲料水が占めている。

これら飲料水の需要を賄うため、都市給水を担うSONEDEのジェルバ島及びザル ジス市の2カ所の地下水を水源とする淡水化プラントから年間4,400万 m3の水が供 給されている。また、現在、日本政府の無償資金協力事業で、ベン・ゲルデン市に

1,800 m3/日の地下水を水源とする淡水化プラントを建設中である。

さらに、上述のとおり地下水の水源については開発可能な水量に限りがあることか ら、将来的な水需要の増加に対し、現在、SONEDEでは、ジェルバ島及びガベス県と メドニン県の間のザラット市の2カ所において、海水を水源とする淡水化プラントの 建設事業を実施中である。

飲料水 41,170,000 m3

84.05%

農業用水 5,800,000 m3

11.84%

工業用水 1,870,000 m3

3.82% 温泉用水

140,000 m3 0.29%

出所:農業省水資源管理総局(DGRE)資料

図2-14 メドニン県水利用状況(2010年)

-54- 2) タタウィン県

a) タタウィン県の水資源の概要

浅層自由地下水については、年間1,514万m3程度の水量(涵養量)があり、その利

用は58.45%程度である。県全体では、2,496カ所の浅井戸があり、そのうち74.31%

に電動ポンプが設置されている。1,156カ所は既に放棄された井戸である。2010年に は、885万m3の利用があった。

深層被圧地下水については、年間5,360万 m3程度の利用可能な水量があり、県全 体では、約200カ所の深井戸がある。2010年については、1,994万 m3の利用があった。

未利用の部分は、塩分濃度の高い水源、深度の深い水源、地理的に消費地から遠く経 済性に乏しい水源、などである。

b)年間水消費量及び利用状況(2010年)

タタウィン県には、比較的良質な水源を有する地域があり、飲料水及び農業用水に 地下水が利用されている。

飲料水 5,860,720 m3

39%

農業用水 5,552,518 m3

37%

工業用水 3,631,051 m3

24%

出所:農業省水資源管理総局(DGRE)資料

図2-15 タタウィン県水利用状況(2010年)

3) ガベス県

a) ガベス県の水資源の概要

浅層自由地下水については、年間2,380万 m3程度の水量(涵養量)があり、2010

年には2,510万 m3の利用(105%)があり、既に容量を超えて過剰に利用されている

状況である。県全体では、3,345カ所の浅井戸があり、そのうち2,364カ所に電動ポン プが設置されている。572カ所は既に放棄された井戸である。

深層被圧地下水については、年間1億5,580万 m3程度の利用可能な水量があり、

県全体では、268カ所の深井戸がある。2010年については、1億3,230万 m3の利用が あった。温水源をオアシスの灌漑用水などに利用する場合は、温度を下げてから利用 している。

b) 年間水消費量及び利用状況(2010年)

ガベス県では、オアシス農業等に供する農業用水が水利用の大部分を占めている。

飲料水については、エル・ハンマ市郊外にある温泉水源から取水し、温度を下げた

上で約20 kmの送水管(300リットル/s)でガベス市郊外の淡水化プラントまで送水

している。淡水化プラントの生産量は、3万 m3/日であり、ガベス港の工業地区及び 都市水道用の貯水施設に2系統に送水される。都市水道用の貯水施設では、地下水の

原水と混合してミネラル分を調整した後、水道網に供給される。

飲料水 30,440,000 m3

19%

農業用水 125,930,000 m3

79%

工業用水 3,750,000 m3

2%

出所:農業省水資源管理総局(DGRE)資料

図2-16 ガベス県水利用状況(2010年)

(6)淡水化プラント

本プロジェクトの対象地域であるチュニジア南部では、現在、飲料水用の淡水化プラン トとして、ガベス市(3万4,000m3/日)、ザルジス市(1万5,000 m3/日、JBIC円借款事業)、

ジェルバ島(2万 m3/日、JBIC円借款事業)の3カ所の地下水を水源とする淡水化プラン

トがSONEDEにより稼働中である。

表2-29 チュニジア南部地域のSONEDEの淡水化プラント

プラント 供用年 水源 水処理方式 生産容量(m3/日)

Gabes 1995 井戸 逆浸透(RO)膜 34,000

Zarzis 1999 井戸 逆浸透(RO)膜 15,000

Djerba 2000 井戸 逆浸透(RO)膜 20,000

出所:SONEDE資料

(7)他ドナー事業等

1) ドイツ復興金融公庫(KfW)事業

本プロジェクトの対象地域であるチュニジアの南部地域では、KfWが、地下水の塩

分濃度が2.0 g/リットル以上である地方都市を優先対象都市として、塩分濃度を1.5 g/

リットル以下まで淡水化することを目的とした10カ所の淡水化プラント及び送水施設 の建設を行う「第1次国家水質改善計画」を2004年より実施中である(2004年12月 28日に借款締結、2013年終了予定)。

その事業概要は表2- 30 のとおり。

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