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kW/m 2 を超える海流エネルギ ーが期待できることが分かりまし

Study of atmospheric general circulation by using trace gases and clouds from satellite observations

1.5 kW/m 2 を超える海流エネルギ ーが期待できることが分かりまし

た。

海洋モデリング分野・広瀬 直毅

【概要】

世界でも有数の速さ・規模をもつ黒潮を利用した海流発電が期待されています。実際に、鹿児島県(ト カラ海峡)や和歌山県(潮岬沖)が海流発電の実証フィールドに立候補しており、

NEDO

から委託された 当事業では、高知県(足摺岬沖)も含めた3区域で数値シミュレーションによる検討を行いました。その 結果、非大蛇行時には潮岬沖で最も高い発電量が期待でき、大蛇行時まで含めると足摺岬沖が有利(

およそ

1kW/m

2)であると定量的に結論づけられました。

用語集

2017 年度研究活動報告書

海流エネルギー調査のための高分解能黒潮モデリング

[1]. LIU, T., WANG, B., HIROSE, N., et al., High-resolution modeling of the Kuroshio current power south of Japan, Journal of Ocean Engineering and Marine Energy, 4(1), 37-55, 2018.

20%

50% 80%

非大蛇行期

大蛇行期 海流エネルギー密度 の存在確率

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フラッ クス: 海洋や大気中の波動が運ぶエ ネルギ ーや運動量をベクトル量として定量的に表したもの。

見かけの波動伝播の方向とフラックスの方向が一致しないことが多く、解析の難しい物理量で ある。

大型計算機から出力される海 洋や大気の数値データから流 体波動の情報 ( 特にフラックス ) を抽出する技術の開発が、現 代地球 科学において 重大な テーマとなっています。

過去の研究ではほとんど注目 されてこなかった Wigner 変換 の方法を用いて、流体方程式 の数理解析とモデルデータの 分析に関する新しい手法を開 発し、数値実験によってその 有用性を示しました。

海洋モデリング分野・大貫 陽平

【概要】

海洋や大気中にはロスビー波や慣性重力波といった波動が普遍的に存在しており、それらが運動量 やエネルギーを運ぶことによって地球規模の循環を駆動しています。本研究では、そうした各種流体波 動のフラックスを数値モデルデータから抽出するための方法として、Wigner変換に基づいた計算理論 を新たに提案しました。この方法を用いることで、従来は困難であった各種波動成分の「局所的」な分 離が可能になるとともに、地球流体力学の新しい数学的側面が明らかになりました。

用語集

Wigner変換: 微分や積分操作といった各種作用素を表象と呼ばれる関数に写す変換の一種。この 変換によって、方程式の解析学的性質を表象の代数学的性質に置き換え ることができる。

2017年度研究活動報告書

地球流体波動の局所分離解析手法の開発

モデルデータから波動成分を分離

各波動のフラックスを解析

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第5項 高温プラズマ理工学研究センター(Advanced Fusion Research Center)

センター長: 出射 浩 エネルギー問題に関するプロジェクト研究として“核融合プラズマの定常運転”に関わる学術基盤課題 を抽出し、課題解決に向けた方策を実施することで核融合学を発展させ、核融合炉の展望を拓くため、核 融合プラズマのみでなく、周囲環境を含めた能動統合制御や大電力加熱にて、核融合プラズマの定常運転 化、高性能化に向けた核融合理工学の要素研究を展開する「高温プラズマ理工学研究センター」(以下、

新センター)を2017年に設立しました。

トカマク型核融合研究は、国際熱核融合実験炉(ITER)実験で、「燃焼」という大きな節目を迎えま す。燃焼に至るためには、プラズマパラメータの細部にわたる分布制御が重要で、炉に向けた諸問題を克 服し、原型炉開発へつなげることが重要です。ITER、原型炉を想定するとき、長期的展望をもって、これ らの大型研究に対する相補的研究、あるいは要素的研究が是非とも必要であり、人材育成の観点からも、

大学における核融合研究・教育の重要性が、ますます高まってきています。

応用力学研究所は、より高ベータの実現が可能な低アスペクト比の「球状トカマクプラズマ」の長時間 維持を実現し、それが関与する理工学を探求するため、「プラズマ境界力学装置【QUEST】実験」を開始 し、推進してきました。球状トカマク研究は、理論的検討が先行して始まりましたが、実験的にも「高い ベータ値の実現」、「低衝突領域での閉じ込め改善」など、目覚ましい成果があがっています。原型炉を 見据え、その長時間維持を目指した研究を世界に先駆けて推進することは極めて時機を得た計画であり、

また、これまでの応用力学研究所でのトカマクプラズマの長時間維持の成功(5時間16分:世界記録)

に至る知見を活用する意味でも、貴重な計画となっています。

近年、我が国で原型炉を実現するアプローチ・検討が始まっていますが、炉設計で球状トカマクの特徴 である低アスペクト比を指向し、非誘導方式でプラズマ電流を立ち上げる革新的な先進炉も提案されて います。低アスペクト比である球状トカマク装置では、誘導プラズマ電流立ち上げ用コイルの設置が難し く、高周波を用いた非誘導プラズマ電流立ち上げ研究が進められています。核融合科学研究所双方向型共 同研究の下、筑波大学、核融合科学研究所と連携研究を推進しています。大電力電子管ジャイロトロン、

大電力伝送路・アンテナ開発を進め、QUEST 実験では、高周波を用いた非誘導プラズマ電流立ち上げで

86 kA (世界記録)を達成しました。長時間放電について、1時間55分の高周波電流駆動(球状トカマ

ク実験では世界記録)も達成しています。第 1 壁は長時間運転に向けた能動的壁温度制御が可能な高温 壁として設置され、高温度制御化で長時間実験が開始されています。装置性能を確認する運転モードでは 6時間放電を達成しています。

さらに、第 1 壁の能動統合制御や大電力プラズマ加熱を用いて、核融合プラズマの定常運転化や高性 能化に必要な核融合プラズマ理工学の要素研究を展開していきます。新たな非誘導プラズマ電流立ち上 げ法として、ワシントン大学・プリンストンプラズマ物理研究所との共同研究で同軸ヘリシティ入射実験 を進めています。既に48 kAのプラズマ電流を得ることに成功しており、今後、更なる高密度・高プラズ マ電流実験が期待されます。高周波によるプラズマ電流駆動との複合加熱・プラズマ電流駆動実験等で、

定常運転化、高性能化に向けた研究を推進し、非誘導電流駆動による定常球状トカマク配位維持の学術基 盤を形成していきます。

新センターでは、引き続き、全国共同利用施設としての特色ある大型設備の整備と共同研究を充実さ せ、核融合プラズマ分野におけるプラットホームを確立していきます。今後も、研究企画・遂行は外部 に開かれた運営体制で実施してまいります。

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●定常プラズマ理工学分野(Plasma Science for Steady-state Operation)

①非平衡極限プラズマとプラズマ乱流研究の推進

プラズマ閉じ込めの研究では、プラズマの構造は、局所的な乱流によってのみ決まるのではなく、ミク ロ・メソ・マクロの波長スケールの異なる揺らぎの結合により形成・維持されるという新しい描像が確立 されている。本研究室は、この描像に基づき研究を推進し、文部科学省作成のロードマップにも採択され ている「非平衡極限プラズマ全国共同連携ネットワーク研究計画」を、極限プラズマ研究連携センターと の協力のもの、その構想の実現に貢献している。

②プラズマ乱流計測のためのトモグラフィー法の開発

プラズマ乱流の現代的描像に基づき研究を推進するため、多波長(X線、紫外線、可視光)に基づくト モグラフィー法を開発している。乱流の磁場トポロジー依存性(曲率、測地線曲率他)、帯状流やGAM などによる Dynamic Shearing などの効果などプラズマ乱流のダイナミクスを空間的に明らかにする。特 にスペクトル空間でコヒーレントな構造を持たない乱流揺らぎの様に条件付平滑化法が適用できない環 境でのトモグラフィー信号と電子温度・電子密度との比較を行っている。

③QUEST プロジェクトでの外部電場印加による輸送研究

QUEST球状トカマクでは、バイアス電極からの定常電場印加による閉じ込め改善の研究ならびに新し

い着想に基づく電子密度輸送の研究を推進している。バイアス電圧印加実験では密度勾配の増大を想定 し、新しい定常高周波加熱・電流駆動の実現に貢献する。

④QUEST プロジェクトでのトムソン散乱計測

東京大学高瀬・江尻研究室と協力し、プラズマの電子温度・電子密度分布計測を目指してトムソン散乱 計測器を開発している。今後はレーザービームを複数回往復させて精度の向上と電子温度の異方性の研 究を進める。

⑤直線装置でのプロトタイプ開発と実測

極限プラズマ研究連携センターとの協力の下直線プラズマ装置 PANTA において可視光および赤外光 の2波長において乱流トモグラフィー法を開発している。また、学生を主体し教育を兼ねたプローブ実験 を行っている。

分野ホームページ https://www.triam.kyushu-u.ac.jp/fujisawaken/

准教授 永島 芳彦