epslatexドライバはLaTeXで処理すべき出力を生成します。
書式:
set terminal epslatex {default}
set terminal epslatex {standalone | input}
{oldstyle | newstyle}
{level1 | leveldefault}
{color | colour | monochrome}
{background <rgbcolor> | nobackground}
{solid | dashed}
{dashlength | dl <DL>}
{linewidth | lw <LW>}
{rounded | butt}
{clip | noclip}
{palfuncparam <samples>{,<maxdeviation>}}
{size <XX>{unit},<YY>{unit}}
{header <header> | noheader}
{blacktext | colortext | colourtext}
{{font} "fontname{,fontsize}" {<fontsize>}}
{fontscale <scale>}
epslatex 出力形式は、文字列をPostScript コードに含ませる代わりに LaTeX ファイルに移すことを除けば
terminal postscript eps同様に描画します。よって、postscript terminalと多くのオプションが共通です。
version 4.0 から4.2の間に、postscript出力形式とのより良い互換性のために epslatex出力は変更されまし
た。描画サイズは5 x 3インチから5 x 3.5インチへと変更され、文字幅は従来はフォントサイズの50%と見 なしていましたが、現在は60%と評価しています。より多くのPostscriptの線種や記号も使われます。以前の 状態にほぼ等しい状態にするにはオプションoldstyleを指定してください。(実際にはごくわずかな違いが残 ります: 記号のサイズがわずかに違い、目盛刻み (tics)は従来の半分になっていますがそれはset tics scale で変更できます。そして矢(arrow)に関してはpostscript出力形式で使える全ての機能が利用できます。) 以下のようなエラーメッセージが出た場合:
"Can’t find PostScript prologue file ... "
以下参照: postscript prologue (p. 218)。そしてその指示に従ってください。
オプションcolorはカラーを有効にし、monochromeは各要素を黒と白描画します。さらに、monochrome は灰色のpaletteも使用しますが、これは、明示的にcolorspecで指定された部品の色を変更しません。
solidは全てのグラフの点線のパターンを実線で上書きします。dashlengthまたはdlは点線の線分の長さを
<DL>(0より大きい実数)に設定し、linewidthまたはlwは全ての線の幅を<LW>に設定します。
デフォルトでは、生成されるPostScriptコードは、特にフィルタリングやfilledcurvesのようなでこぼこな領 域のパターン塗りつぶしにおいて、PostScript Level 2として紹介されている言語機能を使います。PostScript
Level 2 の機能は条件的に保護されていて、PostScript Level 1のインタープリタがエラーを出さず、むしろ
メッセージかPostScript Level 1による近似であることを表示するようになっています。level1オプションは、
これらの機能を近似するPostScript Level1で代用し、PostScript Level 2コードを一切使用しません。これは 古いプリンタや、Adobe Illustratorの古いバージョンなどで必要になるかもしれません。このフラグ level1 は出力されたPostScriptファイルのある一行を手で編集することで、後から強制的にPostScript Level 1機能
をON/OFFにすることもできます。level 2のコードが含まれている場合、上の機能は現われないか、このフ
ラグがセットされた場合、あるいは PostScriptインタプリタプログラムがlevel 2 以上のPostScript を解釈 するとは言わなかった場合に警告文に置き換わります。
roundedは、線の端や接合部を丸くし、デフォルトのbutt は尖った端と角張った接合部を使用します。
clipは、PostScriptにすべての出力を BoundingBox (PostScriptの外枠) でクリップすることを指示します;
デフォルトはnoclip です。
palfuncparamは set palette functionsから出力の傾きをどのようにコード化するかを制御します。解析 的な色の成分関数(set palatte functionsで設定される) は、postscript 出力では傾きの線形補完を用いて コード化されます: まず色の成分関数が<samples>個の点で標本化され、そしてそれらの点は、結果として 線形補完との偏差が<maxdeviation>以内に収まるように削除されます。ほとんど全ての有効なパレットで、
デフォルトの<samples>=2000と<maxdeviation>=0.003の値をそのまま使うのが良いでしょう。
PostScript出力のデフォルトの大きさは10インチx 7インチです。EPS出力のデフォルトの大きさは5 x 3.5
インチです。オプションsizeはこれらをユーザが指定したものに変更します。デフォルトではXとYのサイ
ズの単位はインチとみなされますが、他の単位(現在はcmのみ)も使うことはできます。描画のBoundingBox
(PostScriptファイルの外枠)は、サイズが変更された画像を丁度含むように正しく設定されます。スクリーン
座標は、オプションsizeで指定された描画枠の全体が0.0から1.0になります。注意: これは、以前は、出力 形式での設定よりも、コマンド set size で設定した方がいい、と言っていたことの変更を意味します。以前 の方法ではBoundingBoxは変更されずに残ってしまい、スクリーン座標が実際の描画の限界に対応していま せんでした。
blacktextは、たとえカラーモードでも全ての文字列を黒で書きます。
epslatexドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供します: (a) ’{’ で始まる文字列は、’}’で閉じる
必要がありますが、その文字列全体がLaTeXによって水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。(b)
’[’で始まる文字列の場合は、位置の指定をする文字列(t,b,l,r,cのうち2 つまで)が続き、次に’]{’、文字列本 体、で最後に’}’としますが、この文字列はLaTeXがLR-boxとして整形します。\rule{}{}を使えばさらに 良い位置合わせが可能でしょう。以下も参照: ドライバpslatex (p. 219)に関する説明。複数行の見出しを 作成するには\shortstackを使用してください。例えば、
set ylabel ’[r]{\shortstack{first line \\ second line}}’
set labelコマンドのオプション backは使えますが、他の出力形式のものとは少し違っています。frontの 場合の見出しが他の全ての要素の上に出力されるのに対して、back を使った見出しは他の全ての要素の下に 出力されます。
このドライバは 2つの別のファイルを作ります。1 つは図のepsの部分で、もう一つはLaTeX の部分です。
LaTeX ファイルの名前は、set output コマンドのものが使われ、eps ファイルの名前はその拡張子 (通常
.tex) を.epsに置き換えたものになります。出力ファイルを指定しなければ LaTeX 出力は行なわれません!
multiplotモード以外では、次の描画を行なう前にその出力ファイルをクローズするのを忘れないでください。
LaTeXの文書で図を取り込むには’\input{filename}’としてください。.epsファイルは\includegraphics{...} コマンドで取り込むので、よってLaTeXのプリアンブルに\usepackage{graphicx}も入れる必要があります。
textcolourオプションで色付きの文字列を使用している場合は、LaTeXのプリアンブルに\usepackage{color} も入れる必要があります。
このepsファイルから ’epstopdf’を使ってpdfファイルを作ることもできます。graphics パッケージが適切 に設定されている場合、そのLaTeXのファイルは、変更なしにpdflatex によっても処理でき、その場合eps ファイルの代わりにpdfファイルが取り込まれます。
フォントの選択に関する挙動はヘッダーモードに依存します。どの場合でも、与えられたフォントサイズはス ペースの計算にちゃんと使用されます。standalone モードが使われなかった場合は、includeされる場所で
の実際のLaTeX フォントとフォントサイズが使われるので、よってフォントの変更にはLaTeX コマンドを
使ってください。例えばフォントサイズとしてLaTeX 文書中で12ptを使う場合は、オプション’""12’を使 います。この場合フォント名は無視されます。standaloneを使う場合は、与えられたフォントとフォントサ イズが使われます。詳細は下記を参照してください。
文字列がカラーで表示されるかどうかは TeX の Bool 値変数 \ifGPcolor と\ifGPblacktext で制御します。
\ifGPcolor がtrueで\ifGPblacktextがfalseの場合のみ文字列はカラーで表示されます。それらは生成され るTeX ファイルを変更するか、またはあなたのTeXファイルで大域的に与えてください。例えば
\newif\ifGPblacktext
\GPblacktexttrue
をあなたのファイルのプリアンブルに書きます。部分的な指定は大域的な値が与えられていないときのみ働き ます。
epslatex出力形式を使う場合、set outputコマンドでTeXファイルの名前を拡張子付き(通常".tex")で与 えてください。epsファイルの名前はその拡張子を ".eps"に置き換えた名前になります。
standaloneモードを使う場合、そのLaTeXファイルに完全なLaTeXのヘッダが付加され、epsファイルの ファイル名には"-inc"が追加されます。standaloneモードは、dvips, pdfTeX, VTeXを使う場合に正しいサ イズで出力されるようなTeXファイルを作ります。デフォルトはinputモードで、これは \inputコマンド を使って、別の
LaTeX ファイルから読み込まれるようなファイルを生成します。
"" か "default" 以外のフォント名が与えられた場合、それは LaTeX のフォント名と解釈されます。それ は、’fontname,fontseries,fontshape’の、コンマで区切られた3つ以下の部分からなります。デフォルトのフォ ントシェイプ、フォントシリーズが使いたい場合はそれらは省略できます。つまり、フォント名に対する正式な
書式は、’[fontname][,fontseries][,fontshape]’となります。そのいずれの部分も名前に関してはLaTeXのフォ ント体系の慣習に従います。fontnameは3 から4文字の長さで、次のような規則で作られています: 1つ目が フォントの製造元を表し、次の2つがフォント名、オプションで追加される1つは特別なフォントを意味し、
例えば ’j’は旧式の数字を持つフォント、’x’は expertフォント等となっています。以下には、多くのフォン トの名前について書かれています。
http://www.tug.org/fontname/fontname.pdf
例えば ’cmr’ は Computer Modern Roman フォント、’ptm’ は Times-Roman, ’phv’は Helvetica 等を表し ます。フォントシリーズは文字の線の太さを意味し、大半は’m’で普通("medium")、’bx’または’b’が太字
(bold)フォントを意味します。フォントシェイプは一般に’n’が立体(upright)、’it’はイタリック、’sl’は斜体
(slanted)、’sc’は小さい大文字(small caps)となります。これらとは異なるフォントシリーズやフォントシェ
イプで与えられるフォントも存在します。
例:
Times-Romanで太字(シェイプは周りの文字列と同じもの)を使う場合:
set terminal epslatex ’ptm,bx’
Helveticaで太字でイタリックを使う場合:
set terminal epslatex ’phv,bx,it’
斜体のシェイプで周りのフォントを使い続ける場合:
set terminal epslatex ’,,sl’
小型の大文字(small caps)を使う場合:
set terminal epslatex ’,,sc’
この方法では文字列のフォントのみが変更されます。数式のフォントも変更したい場合は、"gnuplot.cfg"ファ イルかまたはheader オプションを使う必要がありますが、これについては以下に書きます。
standaloneモードでは、フォントサイズはset terminalコマンドで与えられたフォントサイズが使われます。
指定したフォントサイズが使えるためにはLaTeX の検索パスに"size<size>.clo"というファイルが存在しな ければなりません。デフォルトでは10pt, 11pt, 12ptがサポートされています。パッケージ"extsizes"がイン ストールされていれば、8pt, 9pt, 14pt, 17pt, 20ptも追加されます。
オプションheaderは文字列引数を取ります。その文字列は、生成されるLaTeXファイルに書き込まれます。
standaloneモードを使う場合、その文字列はプリアンブルの\begin{document}コマンドの直前に書き込ま れます。inputモードでは、その文字列は\begingroupコマンドの直後に置かれ、描画への設定がすべて局所 的になるようにします。
例:
T1フォントエンコーディングを使い、文字列、数式フォントを Times-Romanとし、サンセリフフォントを Helveticaと変更する場合:
set terminal epslatex standalone header \
"\\usepackage[T1]{fontenc}\n\\usepackage{mathptmx}\n\\usepackage{helvet}"
描画の外の文字列には影響を与えないように描画内で太字(boldface)フォントを使う場合:
set terminal epslatex input header "\\bfseries"
ファイル"gnuplot.cfg"がLaTeXによって見つけられると、standaloneモードを使っている場合は、それは 生成されるLaTeX文書のプリアンブルに取り込まれます。それは追加の設定を行なうのに使えます。例えば、
文書のフォントをTImes-Roman, Helvetica, Courierと変更し、("mathptmx.sty"で扱われている)数式フォ ントを入れる場合:
\usepackage{mathptmx}
\usepackage[scaled=0.92]{helvet}
\usepackage{courier}
ファイル"gnuplot.cfg" はheader
コマンドで与えられるヘッダ情報の前に読み込まれます。よって、"gnu-plot.cfg"で行なわれる設定のいくつかをheader を使って上書きすることができます。