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Fig. 25 Type I and II docking models of UCN-01 and hAGP

 また, Table 8 には, Type I及びIIモデルにおける5Å以内のdonorとacceptorの 相互作用様式を示す. Type I のモデルにおいて, UCN-01 は 43 位のグルタミン酸 (Glu43) やTyr50 との水素結合が観察された. 一方, Type IIモデルにおいて

UCN-01は, Trp160との水素結合やスタッキング相互作用が観察され, さらにLys135や

Lys161 との静電的相互作用, 加えて Tyr157 とのスタッキング相互作用が観察され

た. 化学修飾の結果(Table 6)と光ラベル化における160位のTrp残基の関与を考 え合わせると, Type IIにおけるアミノ酸残基のすべてが化学修飾の結果と一致して おり, 160 位の Trp 残基との相互作用も観察されている. そのため, Type II モデ ルが実験結果とよく一致したモデルと考えられる.

Donors Acceptors Interactions Distance (Å)

Type I

Lys135 Trp160

Lys161 Lys161 Tyr157

UCN-01 (-O-) UCN-01 (C=O)

UCN-01 (OH) UCN-01 (C=O) UCN-01

Electrostatic Hydrogen bonding

Electrostatic Electrostatic Stacking

4.760 2.878

4.727 4.350 4.204 Table 8 Interaction and distance between donors and acceptors in the model of type I and II (UCN-01-hAGP)

Type II

UCN-01 (NH2+) Glu43 Hydrogen bonding 2.793

Tyr50 UCN-01 (C=O) Hydrogen bonding 2.770

Trp160 UCN-01 Stacking 2.878

実験結果とよく一致した Type IIモデルの結合ポケットは, 28 位のイソロイシン

(Ile28), 131位のプロリン(Pro131), Glu132, Lys135, 138位のロイシン(Leu138), Tyr157, Trp160及びLys161 残基で構成されており(Fig. 26), Trp160残基はUCN-01 の C=O 基と水素結合しており, また, Lys161 残基は UCN-01の C=O 基とC-7 位 のOH基との静電的相互作用が観察された(Table 8). さらに, UCN-01の糖部分 の酸素原子は, Lys135 と静電的相互作用をしており, Type II ドッキングモデルに おいて, 160位の Trp 残基に加えて, 新たに, Lys135, Tyr157及びLys161の重要 性が明らかになった. Lys, Trp 及び Tyr 残基は化学修飾により UCN-01 の結合率 の低下が観察された(Table 6). この結合率の低下はドッキングモデルにおいて観 察された UCN-01 と Lys, Trp 及び Tyr 残基との水素結合, 静電的相互作用及びス タッキング相互作用が, 化学修飾により消失したためと考えられる. また, 化学

修飾によりHis残基の重要性も明らかになっているが, ドッキングモデルにおいて, 相互作用は観察されなかった. アミノ酸解析により同定したペプチドには, His172 が 最も近くに存在しているが, 本項で用いた hAGP の立体構造モデルは, 170番目以 降のアミノ酸残基は正確な立体構造を構築できていないため, 相互作用が観察され なかったものと考えられる.

UCN-01

Lys135

Trp160

Lys161

Pro131 Ile28 Tyr157

Glu132

Leu138

Fig. 26 Amino acid residues in a surface cleft around Trp160 that interacts with UCN-01 exhibited in type II docking model

Dotted line: electrostatic interaction. Arrow: hydrogen bonding.

3-2  hAGPとUCN-02及びStaurosporineとのドッキングモデル

UCN-01に加えて, Type IIモデルにおける, UCN-02及びStaurosporineのドッキ ングシュミレーションを行った. UCN-01, UCN-02 及び Staurosporine は, それぞ れ C-7 位の置換基が異なっているため, ドッキングモデルには C-7 位の置換基と hAGP のアミノ酸残基との相互作用に差異が認められた. Type II モデルにおいて, UCN-01の C-7位のß-OH 基はLys161と相互作用をしているのに対して(Table 8), UCN-02のC-7位のα-OH 基はGlu132との相互作用が観察された(Table 9). 一方, C-7 位に OH 基を有していないStaurosporine では, これらの相互作用が観察されなかっ た.

 UCN-01, UCN-02 及び Staurosporine の hAGP に対する結合定数は, UCN-01 >

Staurosporine > UCN-02の順で低下することが明らかになっている(Table 2). UCN-01 の芳香環は Trp160 とスタッキング相互作用しており, この相互作用は, Trp160 と 同じ方向にある Lys161 と UCN-01 の C-7 位の OH 基との静電的相互作用により強 められるものと考えられる. 一方, UCN-02 の C-7 位の OH 基は, Trp160 と反対

側で Glu132 と水素結合しているため(Fig. 27), Trp160 とのスタッキング相互作

用が弱まり, 結合性が低下するのではないかと考えられる . また, Staurosporine は C-7 位に OH 基が存在しないため, 芳香環と Trp160 とのスタッキング相互作用 に変化はないものと考えられる(Fig. 28).

Donors Acceptors Interactions Distance (Å)

Lys135 Lys161 Lys157

UCN-02 (-O-) UCN-02 (C=O) UCN-02

Electrostatic Electrostatic Stacking

5.612 3.443 4.350 Table 9 Interaction and distance between donors and acceptors in the model of type II (UCN-02-hAGP and Staurosporine-hAGP)

UCN-02 (OH) Glu132 Hydrogen bonding 2.705

Trp160 UCN-02 (C=O) Hydrogen bonding 3.116

UCN-02

Staurosporine

Trp160 Staurosporine (C=O) Hydrogen bonding 2.866 Lys135 Staurosporine (-O-) Electrostatic 4.802 Lys161 Staurosporine (C=O) Electrostatic 4.312

Lys157 Staurosporine Stacking 4.200

Trp160

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