• 検索結果がありません。

第 5 章 環境問題を考える小論文の指導

資料 3 環境税の小論文とその評価

N. S 女

① 

地球の温暖化が問題になっている。人聞が地球に住んでいる限り、避けては通れないことでは ないのか。

確かに、人聞が地球にいなければ地球温暖化のちの字も無かっただろう。少なくとも、電気や 車など、今あって当たり前のものが無かった頃には、地球温暖化で頭を悩ませる必要はなかった はずだ。人間が排出する程度の二酸化炭素は植物にとって都合が良かっただろうし、温室効果ガ スの一つであるメタンやフロンが人為的に発生してしまうようなものがなかったことはいうまで もない。そのころは自然界と人間界の釣り合いが、うまい具合になっていたのだろう。そんな原 始的な生活を今でもしていれば、地球温暖化など問題にならなかったはずだ。しかし、手足が器 用で脳が他の動物より発達していた人聞が、何万年もの閉そのままの暮らしを続けて行くはずが ない。

人間は暮らしを豊かにするために、色々なものを生み出してきた。それが地球温暖化の原因と なるわけだが、今の暮らしからそれを取り上げられては当然困る。かといって、何も気にしない で人聞が自分勝手に生きていけば、後に、人間の生存が危ぶまれてしまうことになってしまう。

私たちは今、とても微妙な位置にいるわけだ。しかし、地球温暖化が問題になってくるというこ とは、人間は少なからず反省をしているはずだ。ということは、温室効果ガスの発生を少しでも 押さえる方法がいくつもあるのだから、世界中の人聞がそれを試みるべきだ。

地球温暖化は人聞が生きている以上仕方がないことである。しかし、その度合いを重くするか 軽くするかを左右できるのは人間だ。少しでもという心を持たなければならない。

② 

地球温暖化が問題になっている。人聞が地球に住んでいる限り、避けては通れない事だが、何 か解決方法があるに違いない。それは何なのか。

確かに人聞が地球にいなければ地球温暖化は起こらなかっただろう。少なくとも電気や車など、

今あって当たり前のものがなかった頃には、地球温暖化で頭を悩ませる必要はなかったはずだ。

そのころは自然界と人間界との釣り合いがうまい具合になっていたのだろう。そんな原始的な生 活を今でもしていれば、地球温暖化など問題にならなかったはずだ。しかし、手足が器用で脳が 他の動物より発達していた人闘が、何万年もの閉そのまま暮らしを続けて行くはずがない。だか

67 

らこそ、賢い人聞がこの問題の解決法を考え実行できるのだ。

人間は、暮らしを楽に豊かにするために、色々なものを産み出してきた。それが地球温暖化の 原因となるわけだが、今の暮らしからそれらを取り上げられては、当然困る。しかし、今は豊か さの限界である。ドイツのミュンへンでは、人々が一体となって温暖化対策に取り組んでいる。

自転車専用の道路がつくられ、人々は移動に自転車を使うようになった。パスの利用料金が安く されれば、パスを利用するようになった。こうして、どんどん自動車の利用数が減っていったの だ。また、学校では厚着をし、暖房の温度を

2

度下げたりもしている。極めつけには、石油や石 炭に税をかけ、エネルギー消費削減を目指している。これは、自動車メーカーに燃費の良い車を 開発することを促進してもいるのだ。

この様なことが実行できるのは、その地域に住んでいる人々の意識が高いからだ。温暖化対策 を進めている人達だけの一方的な計画では伺もならない。二酸化炭素を削減しなければならない 国は、 ドイツのような対策や人々の精神を見習うべきである。

③ 

地球温暖化対策のーっとして、ガソリンや石油、石炭に課税するという環境税というものが挙 げられている。今、日本でその環境税は導入すべきなのだろうか。

地球の温暖化を防ぐために、二酸化炭素の排出を減らさなくてはならないと言うのに、人々の 意識は低い。だから私は、環境税を導入すべきだと思うが、実際に、日本で環境税を導入しよう とするとき、賛成派と反対派で意見が対立することは目に見えている。しかし、どちらの意見も うまくクリアできる何かがあれば、スムーズに話が進むのではないだろうか。私はその何かを考 えてみた。

私が一つ思いついたことは、環境税として国民から集めた税金を、各家庭が決められた期間の 聞に削減したに酸化炭素の量に応じて払い戻してはどうだろうか、ということだ。例えば、三年 間で二酸化炭素を三パーセント削減した家庭には三千円、六パーセント削減した家庭には六千円 を払い戻すといったふうにだ。金額や数値は適当に述べたので、実際に可能な値でなければなら ない。そして、逆に二酸化炭素の排出量を増やしてしまった家庭からは、罰金を取ればいし1。こ の様な方法をとれば、各家庭からの二酸化炭素の排出量間違いなく減るだろうと思う。少しの我 慢と努力で、税金として払ったお金が戻されるのだ。お金が戻されたときは、きっと得した気分 になるだろうと思う。

こういう方法で環境税を導入すれば、確実に二酸化炭素の排出量を減らすことができるし、私

68 

達は少しでもお金が戻ってくるように色々なものを節約するようになる。環境も守り、私達の生 活も守られるような環境税なら、私は賛成だ。いますぐにでも導入すべきだと思う。

④ 

地球温暖化対策のーっとして、ガソリンや石炭。石油に課税するという環境税というものが提 案されている。今、日本でその環境税は導入すべきなのだろうか。

地球温暖化を防ぐために、二酸化炭素の排出量を減らさなくてはならないというのに人々の意 識は低い。だから、私は環境税を導入すべきだと思うが、実際に、日本で環境税を導入するとき、

賛成派と反対派で意見が対立することは目に見えている。そして経済状態が思わしくない今、環 境税を導入すれば、さらにそれが悪化する可能性もある。しかし地球の温暖化をこのまま放って おく訳にはいかなし1。これらをうまくクリアできる何かがあれば、環境税導入に向けての話がス ムーズに進むのではないだろうか。

私がまず提案したいことは、環境税として国民から集める税金を、各家庭が決められた期間に 削減した二酸化炭素の量に応じて払い戻してはどうだろうか、ということだ。例えば、三年間で 二酸化炭素の排出を三パーセント削減した家庭には三千円、六パーセント削減した家庭には六千 円を払い戻すといったふうにだ。具体的な金額や数値についてはさらに検討が必要であるが、こ の様な方法をとれば、各家庭からの二酸化炭素の排出量は間違いなく減らせるだろう。しかし、

この方法には問題点があって、それは、集めた税金を還元するとはいっても、下から生活を切り つめている家庭は、それ以上に二酸佑炭素の排出量を減らすことは困難で、裕福な家庭だけが特 をしてしまうという点だ。この点は考慮、しなければならないが、軍事費を減らして生活保護をさ らに充実させれば、クリアできることだろう。

次に、経済状態への影響について述べた ~'o 始めに、今の状態で環境税を導入すれば、その状

態はさらに悪化するさらに悪化する可能性があると述べた。しかし、一九九七年に開催された京 都会議で日本やその他の国それぞれに、二酸化炭素排出量の削減目標が定められた。日本がこの 目標に達しないわけには行かな ~'o そこで、環境税を導入し、国民全体がある程度の負担を負っ

て確実に二酸化炭素の排出量を減らし、目標を達成すれば、国際的に日本はさらに信頼されるよ うになる。そうすれば、日本製品を他国にたくさん買ってもらうことができるだろう。当然、経 済状況は良くなるはずだ。

この様に、還元方式で環境税を導入すれば、人々の意識は高まり、確実に二酸化炭素の排出量 を減らすことができるし、後に、経済へも良い影響を与えることになる。環境も守り、私たちの

69 

生活をも守れるような環境税なら、私は賛成だ。今すぐ・にでも導入すべきだ。

<コメント>

・①では問題の深まか意見が感じられない .②では問題の整理に終始している

‑③では意見形成が進む、 具体例が出る

・④では反論をふまえた理論構築ができる

④の評価

‑構成がしっかりしている

‑不要な言及があり冗漫になる傾向がある。

‑具体例を挙げて、反論をふまえた理論構築ができている。

事実関係の理解

4

点 意見形成

3

文章表現 2点

計 9点

関連したドキュメント