流 動 す る 場 合 に つ い て , 定 電 流 法 を 用 い た 液 体 の 導 電 率 の 測 定 と , そ の導電 率と液体に合まれる二酸化炭素濃度の関係について述べる.
A.2.1 液 体 の 導 電 率 の 測 定
液 体 の 電 気 抵 抗Rは電極間の長さ sに 比 例 し , 液 膜 の 断 面 積Aに 反 比 例 す るので次式で表すことができる.
s
一A
i 一 Y
R
(A.1)式(A.l)における yは一般 に 電 解 電 導 度 , 伝 導 率 , 比 伝 導 度 , 導 電 率 な ど と さ まざまに呼ばれているが,本章では導電率と呼ぶ.
さて I~A.2 のように出力電極上に液膜が存在する状態で,液膜厚さ t fが既 知の航 t[0と な る よ う に 検 定 板 を 挿 入 し て 液 体 の み を 流 し た 場 合 , 出 力 電 極 上 に あ る 液 体 の 電 気 抵 抗 を Rcとすれば,液膜の断面積AがB t fOに等しいの でヲその導電率 y。は次のように表すことができる.
s
1Y o =
o B
t
10 Rc (A.2)この y。を初期導電率と呼ぶことにする.ここで R は 印 加 電 流 Iを 変 化 さ せ た と き の 電 極 間 の 出 力 電 圧 Eの 変 化 と の 関 係 を 示 す E ‑1直 線 の こ う 配 と し て求められる.
次 に 気 液 両 相 と も 流 動 し て お り , 気 流 中 に二酸 化 炭 素 が 負 荷 さ れ て い な い 場 合 の 幅 方 向 , 時 間 平 均 の 液 膜 厚 さ t[ mは , 初 期 導 電 率 y0が 変 化 し な い と し て印加電流 Iの時の出力電圧が Eであるとすると,次式から得られる.
s
1s
1 Yo =o
B t ! 0R c
B t 1111E
さ ら に 次 項 で 詳 し く 述 べ る よ う に , 二 酸 化 炭 素 を 気 流 に 負 荷 し 液 膜 が そ れ を 吸 収 し た 場 合 に は , 液 体 の 導 電 率 が 増 加 す る . 式(A.3)に 対 し て 印 加 し た と 同
じ電流 Iの 下 で 出 力 電 圧 が E' で あ っ た と す る と , そ の と き の 導 電 率yは次 式で与えられる.
s
I E
y = 一一=y
Btfo EFt O EF (A.4)
し た が っ て 式(A.2)と式(A.4)よ り 定 電 流 法 で 検 出 さ れ る 出 力 電 圧 か ら , 液 体 の 導 i吉本が測定できることが分かる.
A.2.2 液体のて酸 化 炭 素 濃 度 と 導 電 率 の 関 係
初 期導電率 YaVま実 際 には0で な い た め,そ の 影 響 に つ い て 十 分 考 慮 す る 必 要 が あ る け れ ど も , そ れ はA.4.2項 で 行 う こ と と し , こ こ で は 初 期j導電率 Yuが Oの場合について考える.
一酸化炭素, C O2は い っ た ん 水 中 に 取 り 込 ま れ る と , 次 式 に 示 す よ う に 水 と反応して炭酸となる.
CO2 + H20→ H2C03
さ ら に こ の 炭 酸 は 弱 電 解 質 な の で , 水 中 で 次 の よ う に 電 離 す る .
H2C03 ~ H+ + HC03‑
CL (1‑α)
c
Lα CLα(A.5)
(A.6)
ここで cしは二酸 化 炭 素 の 濃 度 でαは 電 離 度 で あ る . 式(A.6)に は 次 式 で 定 義 される電離 平 衡 定 数Kが存在する.その値は物質が電離する際の特有の値でヲ 温 度 が一定 で あ れ ば Kは一定 値 で あ り , こ の 場 合 の 値 は 以 下 に 示 す と お り で ある (26)
K I
H+][HC03 ‑] CLα2[H2C03
J
1‑ α
(A.7)= 1 . 96
X1 0 ‑
5k g / m
3 αt2 5
0C
また電離度 αお よ び 単 位 質量濃度当たりの導電率 Aは次式で定義される.
α=A/ A∞ 八 =
y
/cL(A.8) (A.9)
ここで A∞は 無 │ 製 希 釈 時 に お け る 単 位 質 量 濃 度 当 た り の 導 電 率 で あ る . 式 (A.6)の
i 1 3
離平衡においては,無!浪者1・釈時におけるイオンの単位質長濃度当たりの導電率 λ∞を則いて A∞は次式で与えられる.
A∞=λ∞(H+) +λ∞(HC03一)
=
0 . 8 9 6 m
2 / Qkg
at2 5
0C
(A.I0) 式(A.7)に式(A.8)と式(A.9)を代入して整理すると,次式が得られる.Y =(A∞/2)(‑K +
~K2
+4cLK) (A.l1)C Lが10‑2 "'"' 1 0 ‑1 kg/m 3程 度 で あ れ ば CL>> Kで あ る の で 式(A.l1)は近似的に次
式のように表される.
y
=a . J c ;
a=A ∞~
= 3 . 9 7
X1 0 ‑
3 at2 5
O c (A.12)し た が っ て 液 体 の 導 電 率 を 測 定 す れ ば , 式(A.12)か ら 液 体 の C O2濃度が算定 できることになる.
A.2.3 液膜内の濃度分布の影響
‑92‑
( a ) 三通 り の 膜 厚 方 向 平 均 濃 度
気 流 に 伴 わ れ て 流 動 す る 薄 い 水 膜 ヘ , 気 流 中 に 負 荷 さ れ た二酸 化 炭 素 が 溶
解 す る 場 合 , 図A.3に 示 す よ う に , 液 膜 内 の二酸 化 炭 素 の 濃 度 分 布 は一様では な く , 気 液 界 面 か ら ダ ク ト 下 壁 へ 向 か つ て 濃 度 が 減 少 し て い る . そ の た め 液 膜 内 に は , そ の 濃 度 分 布 に 対 応 し て , 導 電 率 分 布 が あ る と 考 え ら れ る . した が っ て , 出 力 電 圧 か ら 得 ら れ る 導 電 率 が , 液 体 の ど の よ う な 平 均 濃 度 に 対 応 するかを正確に把握する必要がある.
濃 度 分 布 は 最 も一般 的 に 考 え れ ば,x(流れ)方向, y (膜厚)方向, z (ダク ト幅)方向について考えられる. しかし流れ方向である x方 向 に つ い て は 測 定 川 電 極 間 距 離 sが き わ め て 小 さ い の で , 濃 度 分 布 は一様であると考えられ,
ダ ク ト 幅 の z方 向 に つ い て も 流 れ 場 や 濃 度 場 は , ほ ぼ二次 元 性 が 保 た れ て い る と 考 え ら れ る の で y方 向 の み に 濃 度 が 変 化 し て い る 場 合 を 考 え る . そ の 場 合導電率 yは, yの 関 数 と 考 え ね ば な ら な い . そ れ ゆ え , 被 測 定 部 の 液 体 の 微小区 ~ßd yの単位ダクト幅当たりのコンダクタンスd Gは,次式で表される.
dG = 1 I dR = Y ( y ) ( B I s ) d y
(A.13)液 膜 の 全 断 面 の コ ン ダ ク タ ン ス Gは 抵 抗 の 並 列 接 続 に 相 当 す る の でd Gを積分 して次式で表される.
G=JdG=(BIs)Jy ( y ) の
(A.14)したがって今考えている測定部の平均導電率yを次式
y =
( f Y ( y ) d y ) /
t f m (A.15)で定義すると被測定部のコンダクタンスは次式で表される.
G=yBtfmls
(A.16)G a s ‑ l i q u i d i n t e r f a c e c eL
CL(y)
d y
m n
& ‑ a
ふE
t
L i q u i d f i l m
Output p r o b e
l
i友限内の膜}字)il訂濃度分布i
l
ヌIA.3j G
二8 m1 s
,r
二8 x l O ‑
5m
2/ s 0 . 0 8
。
<C>
L
C L
c L Flow P a t t e r n : P
C cL
0 . 0 6 0 . 0 4 0 . 0 2
門 戸 何 旬
u ‑ ︑
,̲J
υ
AV
QU
1 . 5 2 2 . 5
各 断 面 に お け る 平 均 濃 度
m
X
0 . 5
│ ヌIA.4
‑94‑
y
を 本 論 文 で は コ ン ダ ク タ ン ス 平 均 導 電 率 と 呼 び , 定 電 流 法 で はy
が測定され る.さて y方 向 の す べ て の 位 置 で 式(A.12)すなわち y(y)‑ α
J .
c L(y) )が成り立つので , こ れ を 式(A.15)に代入すれば次のようになる.
y =αj 手 ; ; ; ; の /
t 1m (A.17) し た が っ て , コ ン ダ ク タ ン ス 平 均 の CO2濃 度 内 は 次 式 で 与 え ら れ る .C L = ( y / a ) 2 = [
( f ~
C L( y)の
)/ffm12 (A.18) 方 , 断 而 平 均 のCO2濃度 CLは,次式で定義される.C L
= ( f
C L (y) dy) / f f m (A.19)ま た 混 合 平 均 の C O2濃度く CL>は,次式で定義される.
VJ一
JU