九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
気流に伴われて流動する液膜への物質伝達に関する 研究
木上, 洋一
九州大学工学機械科学
https://doi.org/10.11501/3099883
出版情報:Kyushu University, 1994, 博士(工学), 課程博士 バージョン:
権利関係:
̲..ー一
気 流 に 伴 わ れ て 流 動 す る 液 膜 へ の 物 質 伝 達 に 関 す る 研 究
平 成 六 年
木 上 洋 一
目次
お も な 記 号
第1章 序 論 1.1 緒=
1.2 こ れ ま で の 研 究
1.2.1 せ ん 断 界 面 を 介 し て の 物 質 伝 達 ( a ) 物質伝達の理論モデ、ル ( b ) 物 質 伝 達 係 数
1.2.2 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 の 流 動 特 性 1.2.3 液 膜 内 の二酸 化 炭 素 濃 度 の 測 定 法 1.3 研 究 目 的 と 本 論 文 の 構 成
1 i τ 1 1 4
今 乙
A﹃
︽
J K U K U
第2章 実 験 装 置 お よ び 方 法
2.1 緒言 8
2.2 低 気 流 速 域 の 実 験 8
2.2.1 実 験 装 置 8
2.2.2 測定部と二酸 化 炭 素 濃 度 の 測 定 11 2.2.3 等 価 砂 粗 さ の 算 定 12 2.2.4 液 膜 厚 さ の 時 間 変 動 の 測 定 15
2.2.5 実 験 範 囲 15
2.3 高 気 流 速 域 の 実 験 17
2.3.1 実 験 装 置 17
2.3.2 気 液 界 面 速 度 の 測 定 19
2.3.3 実 験 範 囲 19
第3章 低 気 流 速 域 で の 液 膜 の 流 動 と 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 予 測 3.1 緒口
3.2 実 験 結 果
20 21
ー、国‑一ー一←
3.2.1 液 膜 流 の 流 動 特 性 21
( a ) 液 膜 厚 さ と 波 高 21
( b ) 液 膜 厚 さ の 時 間 変 動 特 性 23 ( c ) コ ヒ ー レ ン ス の 時 間 的 低 下 率 25 3.2.2 液 膜 内 の 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 実 波[J値 30 3.3 理論モデ、ルによる流れ方向濃度変化の予測法 30 3.3.1 液 膜 流 が 層 流 の 場 合 30 ( a ) 気 流 が 層 流 の 場 合 (CAL1) 31 ( b ) 気 流 が 乱 流 の 場 合 (CAL2) 32 3.3.2 液 膜 内 の 乱 れ を 考 慮 し た 場 合 (CAL3) 33
( a ) こ れ ま で の 研 究 33
( b ) 本モデ、ルの導入 34
( c ) 渦 拡 散 係 数 の 導 出 35
( d ) ア ナ ロ ジ に つ い て 37
3.3.3 液 膜 内 濃 度 の 膜 厚 方 向 分 布 の 計 算 結 果 37 3.4 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 計 算 値 と 実 測 値 の 比 較 39 3.4.1 他 の 研 究 に よ る 計 算 値 39 3.4.2 本 モ デ ル に よ る 計 算 値 45
3.5 第3章 の ま と め 46
第 4章 高 気 流 速 域 で の 液 肢 の 流 動 と 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 予 測
4.1 緒言 47
4.2 実 験 結 果 47
4.2.1 液 膜 流 の 流 動 特 性 47
( a ) 液 膜 厚 さ と 波 高 47
( b ) 界 而 速 度 と 粘 性 底 層 の 最 大 速 度 50 ( c ) 波 動 層 厚 さ と 液 膜 内 速 度 分 布 54 ( d ) コ ヒ ー レ ン ス のH寺間的低下率 56 4.2.2 液 膜 内 の 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 実 測 値 58 4.3 理論モデ、ルによる流れ方向濃度変化の予測法 60
4.3.1 物質伝達の理論モデ、ル 4.3.2 実 測 値 と 計 算 値 の 比 較
60 61
4.4 第4章の ま と め 65
第5章 平 均 物 質 伝 達 係 数 の 整 理
5.1 緒言 66
5.2 実 験 結 果 と 計 算 結 果 67
5.2.1 局 所 物 質 伝 達 係 数 の 流 れ 方 向 変 化 67 5.2.2 平 均 物 質 伝 達 係 数 の 実 測 値 70 ( a ) 平 均 物 質 伝 達 係 数 の 実 測 値 の 算 定 70
( b ) 気 液 流量との関係 74
5.2.3 平 均 物 質 伝 達 係 数 の 実 測 値 と 計 算 値 の 比 較 75 5.3 平 均 物 質 伝 達 係 数 の 実 測 値 の 整 理 75 5.3.1 他 の 研 究
1 1 ‑
による整理.法 75( a ) Henstockらの方法
( b ) Aisaら, McCreadyらの方法 ( c ) Komoriらの方法
5.3.2 本 論 文 で 提 案 す る 整 理 方 法 ( a ) 液 体 の 使 用 効 率
( b ) 無 次 元 整 理 5.4 第5章 の ま と め
J戸 ︑ 寸
I Q J 1 i 1 i q J ζ J
勺f勺J勾
/ 0 6 0 6 0 6 0 0
第6章 結 論 86
付 録 定 電 流 法 に よ る 液 膜 流 の二酸 化 炭 素 濃 度 測 定
A.1 緒言 88
A.2 測 定 原 理 88
A.3 実 験 装 置 お よ び 方 法 96
A.4 実 験 結 果 お よ び 考 察 99
A.5 付 録 の ま と め 103
参 考 文 献 104
謝辞 107
ー111‑
おもな記号
CL
:液相濃度 kg/m3Coh :コヒーレンスの最大値
DL
:液相拡散係数 m2/s E :出力電圧 Vf :周波数 Hz
G :コンダクタンス l/Q H :ダクト高さ 打1
h :波高 口1
I
: s J
加電流 Aj :みかけの速度 m/s K :電離定数 kg/m3
k s :等価砂粗さ m :二対の測定電極聞の距離 口1
lo : Plandtlの混合距離 m
mj :気液界面を介しての質量流束 kg/m 2S
R :電気抵抗 Q
ReG :気相レイノルズ数 (三2 Hj Gc/ V G) Re[ :液膜レイノルズ数 (三 rcf~ノ L)
SCL
:液相シュミット数 (三 VdDL)
5 hL :液相シャーウッド数 (三 (t fm) c a oJ V
J
S :電極間距離 町1
t :時刻 S
tfm :時間平均液膜厚さ 打1
u :流れ方向速度 m/s
U :キ流と垂直な方向の速度 m/s v
L
本 :液相摩擦速度(三τ d
i/PL )
m/sX :流れ方向座標 m X :マルチネリパラメータ
y :主流と垂直方向の座標 m
Z :ダクト幅方向の座標 町1 α :電離度
a O L :液相側の物質伝達係数 m/s
r
:単位幅あたりの液相体積流量 m 2/Sy :導電率 l/Qm
E O :渦鉱散係数 m2/s
1/ :動粘度 m2/s
。
:密度 kg/m3τ :遅れ
n
年間 Sτ :界1('1せ ん 断 応 力 N/m2
A :単位質量濃度吋たりの導電率 m 2/Qkg 添 字
C :ダクト幅中央部 e :平衡状態
G 気相
:気液界面 L :液相
:気流が層流 :気流が乱流
く 〉 :混合平均
:コンダクタンス平均 :断面平均
第1章 序 論
1.1 絡a言
気 液 界 面 , と り わ け 気 液 両 相 が 強 い せ ん 断 流 れ で あ る 場 合 の 界 面 ( こ れ を
せ ん 断 界 面 と 呼 ぶ ) を 介 し て の , 液 膜 と し て 流 れ て い る 液 相 へ の 熱 も し く は 物 質 伝 達 は , ガ スl吸 収 装 置 や 蒸 発 , 凝 縮 装 置 等 の 工 業 装 置 の 最 適 設 計 問 題 と 関 連 し て き わ め て 重 要 で あ る .
関 1.1は , 本 研 究 で 対 象 と す る 流 れ 場 と 濃 度 場 の 概 略 を 示 し た も の で あ る . 関1.1に 示 す よ う に , 本 研 究 は 強 い せ ん 断 界 而 (GreatlySheared Interface )
を介しての,気村!から薄い液膜流 (ThinLiquid Film Flow)へ の二般 化 炭 素 の 物 質 伝 達 現 象 を 対 象 と す る . 液 膜 流 は 気 流 に 伴 わ れ て 流 動 す る た め , 気 液 界 面 に は 強 い せ ん 断 応 力 が 発 生 し て い る . そ の た め 気 相 や 液 相 の 流 量 に よ り 気 液 界 面 に さ ま ざ ま な 種 類 の 波 が 生 じ , 液 膜 レ イ ノ ル ズ 数 か ら い え ば じ ゅ う
ぶ ん 層 流 で あ る 場 合 で も , 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 は 層 流 の 場 合 よ り も 大 き く 促 進 さ れ る 場 合 が あ る . し か し そ の 場 合 の 液 膜 の 流 動 や 物 質 伝 達 と い っ た 物 理 的 な 現 象 は , き わ め て 複 雑 と な る .
本 章 で は , 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 に つ い て , こ れ ま で に な さ れ た 研 究 の 概 略 と 問 題 点 を 整 理 し , そ れ を ふ ま え た 本 研 究 の 目 的 と 本 論 文 の 構 成 に つ い て 述 ベ る .
1.2 こ れ ま で の 研 究
1.2.1 せ ん 断 界 而 を 介 し て の 物 質 伝 達
般 に 空 気 , 水 の 間 で 溶 質 ガ ス が 伝 達 さ れ る 場 合 , そ の 主 た る 抵 抗 は 液 相 側 に あ る ( 気 液 の 拡 散 係 数 の 比 , D
L I
D G ~ 10‑4) . そ れ ゆ え 過 去 の 研 究 に お け る 物 質 伝 達 特 性 の 評 価 は , 主 と し て 液 相 側 の 物 質 伝 達 係 数 α D Lを 評 価 す る こ と に よ り 行 わ れ て い る .S仕onglySheared Interface
h c
図1.1 本 研 究 で 対 象 と す る 流 れ 場 と 濃 度 場
( a ) 物質伝達の理論モデ、ル
気 液 界 面 を 介 し て の 物 質 伝 達 に 関 す る 研 究 は , 古 く はLewisとWhitma n (1) に み ら れ る . 彼 ら は 気 液 両 相 が 静 止 し た 系 に お い て , 界 面 近 傍 に 厚 さ δの濃 度境界層を仮定したモデルを提案した.
αDL = DL /
。
41 ︑ ︑ ︐ ︐ ︐ ︐A
4sA
〆 ︐ ︑ ︑
これを境膜モデル (Film Model) と 呼 ぶ . こ の モ デ ル は 次 式 に 示 す 拡 散 方 程 式(2)で,拡散項のみを考慮したものである.
θCL
a
CL‑一一一 +u
,
一一一‑a t
~a X
D
, a
'2CL‑ L
a V
'2(1.2)
次にHigbie(3)は 溶 質 ガ ス が 液 体 内 に 非 定 常 的 にl吸 収 さ れ る と 考 え た モ デ ル
‑2‑
を提案した.
αDL
=
2. J
D L /(π T) (1.3)ここで Tは,物質伝達が開始されてからの時間(s )である. これを浸透モデル (Penetration Model) と呼ぶ.このモデ、ルは式 (1.2) の非定常項と拡散項 を考慮したものである.
しかしながら境膜モデ、ルや浸透モデ、ルは気液両相が静止した系で考えられ て い る の で , 気 相 や 液 相 の 流 動 現 象 と の 関 連 を 明 ら か に す る こ と は 困 難 で あ るといえる.
Dan kwe rts (4)は 浸 透 モ デ ル を 拡 張 し て 次 の よ う に 考 え た . 界 面 近 傍 の 液 体 の 微 小 部 分 は た え ず 液 体 内 の 他 の 微 小 部 分 と 交 替 し て お り , そ の 各 微 小 部 分 に対して浸透モデ、ルが適用され得るものとする.さらに,界而における液体 の各微小部分の交替から次の交替までの時間(これを年齢(Age)とH乎ぶ)の界 面 に お け る 分 布 は 0か ら ∞ に わ た る が , 各 微 小 部 分 が 更 新 さ れ る 確 率 は そ の 年齢に無関係に一様であるとする.その結果,最終的に次式を得る.
α肌 =
J .
DLs (1.4)ここで sは表面更新率 (1/s ) で あ り , 単 位 時 間 に 表 面 の 流 体 粒 子 が 更 新 さ れる確率を表している.これを表面更新モデ、ル (SurfaceRenewal Model) と呼ぶ. このモデ、ルでは sと気相や液相のパラメータとをいかに結び付けるかが 重要である.
しかしこのモデ、ルでは,表面更新して界面に供給される液体の年齢がOであること が仮定されている.本研究で対象とする薄い液膜流への物質伝達では,第3主主および 第4章で述べるように液体の混合平均濃度は流れ方向に大きく変化するので,界面に 供給される流体の年齢が0ではなくなる.このモデ、ルではその点に問題がある.
McCreadyとHan ra tt y(5)ヲ BackとMcCready(6)(7)は,水平液膜流への酸素吸 収の実験を行うとともに,物質伝達の理論モデ、ルを提案している.彼らは,
液 膜 内 の 気 液 界 面 近 傍 の み に 濃 度 境 界 層 が 存 在 し , 主 流 の 濃 度 は一定である
と い う 仮 定 の も と で 次 式 を 数 値 的 に 解 く こ と に よ り , 物 質 伝 達 係 数 を 算 定 し ている.
D , ‑ a
'2CLL a y 2
(1.5)
ここで υLfは 流 れ と 直 角 方 向 の 速 度 の 時 間 変 動 成 分 で あ る . υ L『の算定は,界 面 近 傍 の 液 膜 内 の 流 体 の 渦 運 動 が 波 状 界 面 に 沿 っ た 界 面 せ ん 断 応 力 の 空 間 的 な変動成分から生じる(図3.5参照)という観点、から行われている.
しかしながら彼らのモテ、ルの問題点として,次が挙げられる.まず, uL1は Orr‑Somm erfeldの 式 か ら 算 定 し て い る が , そ の 算 定 の 際 の 過 程 が 復 雑 で 不 明石在であり,計算結果と実験結果の比較も容易でない. さ ら に , 表 面 更 新 モ デルと同様に液膜流の混合平均濃度の流れ方向変化が考慮されていない.
( b ) 物 質 伝 達 係 数
せ ん 断 界 面 を 介 し て の 物 質 伝 達 は1970年 代 か ら 研 究 が 始 め ら れ て お り , さ ま ざ ま な 物 質 伝 達 係 数α D Lの 予 測 法 が 提 案 さ れ て い る . ま ず そ れ ら の 概 略 を 述べる.
ChungとMills(幻は気液下降流について液膜への二駿 化 炭 素 吸 収 の 実 験 を 行 い , 自 由 流 下 液 膜 へ のα D Lを 基 準 と し て , 気 流 に よ る 界 面 の せ ん 断 応 力 の 効 果を表わす整理式を提案している.
またHenstockとHanratty(9)は 垂 直 円 管 内 の 自 由 流 下 液 膜 へ の 駿 素 吸 収 に つ いて実験を行い,a D Lを 無 次 元 化 し た 値 で あ る シ ャ ー ウ ッ ド 数 ShLの整理式 を 得 て い る . さ ら に 彼 ら は 水 平 液 膜 流 へ の 酸 素 吸 収 の 実 験 を 行 い , 垂 直 自 由 流 下 液 膜 へ の ガ ス 吸 収 に 対 し て 得 ら れ た 整 理 式 に 気 流 の 影 響 を 経 験 的 に 考 慮 し た 修 正 係 数 で 補 正 す る こ と に よ り , 水 平 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 が 整 理 さ れ る ことを報告している.
そ れ に 対 しAi凶saら
ν ( 1
実 験 を 行 い ' そ れ ま で ShLで表されていた α D Lの 無 次 元 値 を 液 相 側 界 面 の 摩 擦速度 u
J
で 無 次 元 化 す る こ と に よ り , 水 平 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 が 整 理 さ れることを報告している.
‑4‑
Komoriら(11)は,地球物理学的見地から,大気ー海洋間を模擬した風波界面 を 有 す る プ ー ル 内 の 液 体 に つ い て 研 究 し て い る . 彼 ら は 気 相 へ の二酸 化 炭 素 放 散 の 実 験 を 行 う と と も に , 風 波 界 面 近 傍 の 気 相 と 液 相 の 速 度 の 時 間 変 動 を 測 定 し , そ の ス ベ ク ト ル 密 度 分 布 が ピ ー ク 値 を と る 周 波 数 を 表 面 更 新 率 と 結 び 付 け る こ と に よ り 表 面 更 新 モ デ ル でα D Lを予測している.
またRashi出diら
ν (
1流動現象を酸素気泡を用いて可視化することにより机,液膜内のパ一スト周波 数 を 測 定 し , 表 面 更 新 モ デ ル を 用 い て α D Lを予測している.
し か し な が ら , 次 の よ う な 問 題 点 が 挙 げ ら れ る . 第 5章 で 述 べ る よ う に , 木 研 究 で 符 ら れ る α D Lの 実 測 値 は こ れ ま で に 提 案 さ れ て い る モ デ ル に よ る 予 測 航と大きく異なり,係々な実測値を統一的に繋理し得る方法がない. さらに,
般 に 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 で は , 局 所 物 質 伝 達 係 数 は 流 れ 方 向 に 大 き く 変 化 す る た め , 平 均 値 を 算 定 す る 区 間 の 妥 当 性 の 検 討 が 必 要 で あ る が , これまで の研究はそれについて述ベていない.
ま た こ れ ま で の 研 究 は , 気 流 の 見 か け の 速 度 が15m/ s程度以下に限られ,
よ り 物 質 伝 達 の 向 上 が 期 待 さ れ る 高 気 流 速 域 を 対 象 と し た 研 究 は , 見 あ た ら ない.
1.2.2 気流に伴われる液膜流の流動特性
1 .1節 で 述 ベ た よ う に , 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 は 蒸 発 や 凝 縮 装 置 , 化 学 吸 収 装 置 な ど 工 業 装 置 に 広 く み ら れ る . そ の た め , こ れ ま で に そ の 流 動 特 性 に 関 す る 研 究 が 数 多 く 報 告 さ れ て い る が , そ の 中 で 特 に 本 研 究 に 関 連 が 深 い も の について述ベる.
植田ら (1 幻(14) は,気流の見かけの速度が 10~50m/ sの 範 囲 で , 垂 直 管 内 を 上 昇 , 下 降 す る 空 気 一 水 系 の 環 状 気 液二相 流 に つ い て 研 究 を 行 い , 圧 力 降 下 電 や 平 均 液 膜 厚 さ , そ れ に 気 液 界 面 の 性 状 な ど を 測 定 し て 液 膜 流 と 気 液 界 面 の せん断応力の関係を考察し,液膜レイノルズ、数が1000以 下 で は 液 膜 流 を 層 流
として取り扱い得ることを報告している.
方 深 野 ら は 水 平 長 方 形 管 内 を 流 動 す る 液 膜 に つ い て , 主 に 液 膜 破 断 現 象 と の 関 連 か ら 液 体 流 量 が 少 な い 場 合 を 合 め た 研 究 を 行 っ て い る . 彼 ら は 定 電
流法(15)に よ る 液 膜 厚 さ の 時 間 変 動 の 測 定 や 目 視 に よ る 観 察 か ら 流 動 様 式 線 図 を作成し(凶),その線図に与えるダクト断面形状の影響を検討(17)するとともに,
さ ま ざ ま な 界 面 波 の 性 状 を 実 験 的 な ら び に 理 論 的 に 調 査 し て い る(18)""(20) ま た 彼 ら は , 被 膜 の 流 動 に 大 き く 関 与 す る パ ラ メ ー タ で あ る 気 液 界 面 せ ん 断 応 力 に つ い て 詳 細 な 実 験 的 検 討 を 行 い , 気 液 両 相 の 流 量 の み で 定 ま る 実 用 上 簡 便な整理式を得ている(21) さらに彼らは,液膜レイノルズ数が200以下と植田 ら(13)(14)の 報 告 に よ れ ば 液 膜 の 流 れ が 層 流 と み な さ れ る 場 合 で も , 気 流 速 度 が 40m/ s以 上 と な る よ う な 高 速 の 場 合 は 単 な る 層 流 と は み な し 得 な い こ と を 報
告している(22)
こ れ ら の 波 膜 流 の 流 動 現 象 に 関 す る 研 究 は , 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 現 象 を 調 会fす る 上 で , き わ め て 重 要 で あ り , こ れ ら の 研 究 を 本 研 究 と い か に 結 び 付 け るかが課題である.
1.2.3 液膜内の二酸化炭素濃度の測定法
本 研 究 で は , 液 膜 流 へ の二駿 化 炭 素 の 物 質 伝 達 現 象 を 対 象 と す る が , こ れ を 調 査 す る た め に は 液 膜 流 の二酸 化 炭 素 濃 度 を 知 る こ と が 不 可 欠 で あ る . 一 般 に , 液 体 中 の二酸 化 炭 素 濃 度 を 知 る た め の 計 測 器 と し て 全 有 機 炭 素 計 や イ オンメータなどがあり,本研究ではイオンメータを用いている.
ところで, 二酸 化 炭 素 は 水 中 に 溶 け 込 む と一部 電 離 し て 液 体 の 電 気 抵 抗 が 低 下 す る . 定 電 流 法 は 液 体 の 電 気 抵 抗 を 測 る 方 法 な の で , そ の 方 法 を 液 膜 流 の二酸 化 炭 素 濃 度 測 定 に 応 用 で き る 可 能 性 が あ る . 本 研 究 で は , そ の 応 用 の
川否についても検討を加え,それを付録とした.
1.3 研 究 目 的 と 本 論 文 の 構 成
前 節 ま で に 述 べ た 背 景 を ふ ま え て , 本 研 究 は 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 を , せ ん 断 界 面 の 役 割 に 特 に 注 目 し て 実 験 的 お よ び 理 論 的 に 明 ら か に し 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 を 特 徴 づ け る 基 礎 パ ラ メ ー タ を 決 定 することを目的とする.
まず第 2章 で は , 本 研 究 で 用 い る 実 験 装 置 と そ の 方 法 , 測 定 す る 物 理 量 , お
‑tト
よ び 実 験 条 件 の 範 囲 に つ い て 述 べ る . 第3章 で は , こ れ ま で の 研 究 で 対 象 と さ れ て い る 気 流 の 見 か け の 速 度 が15m/s以 下 の 場 合 に つ い て , せ ん 断 界 面 を 介 し て の 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 に 与 え る 気 液 界 面 近 傍 の 乱 れ の 影 響 を 調 べ , 液 膜 流 の 流 れ 方 向 濃 度 変 化 を 理 論 的 に 予 測 す る 方 法 に つ い て 述 べ る . 第4章では,従 来 研 究 例 の な い 気 流 速 度 が 最 高80m/s程 度 の 高 速 域 に お け る 液 膜 流 の 流 動 特 性 と 物 質 伝 達 特 性 に つ い て 実 験 的 に 調 盆 し , 高 速 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 の 流 動 モ デ ル を 構 築 し て 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 理 論 的 な 予 測 法 を 提 案 す る . 第5章で は , 液 膜 流 へ の 平 均 物 質 伝 達 係 数 に つ い て 論 じ , 第3章 お よ び 第4章 で 提 案 し た 物 質 伝 達 の 理 論 モ デ ル に よ る 予 測 法 と , 液 体 の 使 用 効 率 の 点 か ら の 実 験 的 な 税 理 法 を 提 示 す る . 故 後 に 第6章では,本研究を総括する.
第2章 実 験 装 置 お よ び 方 法
2.1 緒 μ
本章で は 本 研 究 で 行 っ た 実 験 の 概 略 を 述 べ る . 測 定 量 は 流 動 特 性 と 物 質 伝 達 特 性 の も の に 大 別 さ れ ? そ の う ち 流 動 特 性 に 関 す る 量 は 気 流 の 速 度 UGのダ ク ト 高 さ 方 向 分 布 ,X¥液
w
而速度 U i' 時 間 平 均 膜 厚(tfm)c' 界 面 波 の 波 高h c' 等
{ d u
砂来I I
さ ks' 二│析前i
の 時 間 変 動 膜 厚 の コ ヒ ー レ ン ス の 辰 大 値Coh,その,Jo"時間変動の遅れ時間 τな ど で あ る . 一方 物 質 伝 達 に 関 す る 量 は 気 液 界 面 の 気 相 側 平 衡 CO2濃度 CcG' 液本11の 混 合 平 均 C O2濃度<CL
>
である.2.2 低 気 流 速 域 の 実 験
気流の見かけの速度が 2~15m/s と低い場合,空気流への二酸化炭素の負荷 は, C O2負 荷 管 を 用 い る こ と に よ り , 物 質 伝 達 開 始 断 面 を 明 確 化 で き る .
2.2.1 実 験 装 置
低 気 流 速 域 の 場 合 の 実 験 装 置 の 概 要 を 図 2.1に 示 す . 水 平 に 置 か れ た 供 試 管 は 断 面 が 高 さ 10mm, 幅40mmの 長 方 形 で あ り , 全 長 2.9mの ア ク リ ル 樹 脂 製 で 内 部 の 流 動 様 相 が 観 察 で き る . 作 動 流 体 と し て 気 体 に は 空 気 を , 液 体 に は 蒸 留 水 を 用 い た . 圧 縮 機 1か ら の 空 気 は オ リ フ ィ ス 2で そ の 流 量 が 測 定 さ れ , 気 水 混 合 部 3で 漸 次 加 速 さ れ た 後 , テ ス ト セ ク シ ョ ン を 通 過 し , 大 気 に 開 放
さ れ る . ま た 蒸 留 水 は 貯 水 タ ン ク 4に お い て い っ た ん 加 熱 , 脱 気 さ れ , 貯 水 タンク 5 に 溜 め ら れ た 後 , 冷 却 器 6 と 7で 冷 却 さ れ , 気 水 混 合 部 3ヘ至る.
そ こ で 漸 次 加 速 さ れ , テ ス ト セ ク シ ョ ン を 通 過 し た 後 , 再 び 貯 水 タ ン ク 4に 戻 る . ダ ク ト 出 口 部 に は 液 体 流 量 配 分 器 が 設 置 し で あ り , ダ ク ト 幅 方 向 を 10
m m間 隔 で 4分 割 し て い る . こ こ で 各 々 の 液 体 体 積 流 量 を 捕 集 法 に よ り 測 定 し た . そ れ ら4か 所 の 液 体 体 積 流 量 か ら 単 位 幅 当 た り の 液 体 体 積 流 量 Fを,ダク
‑8‑
A i r
s q ) e c t l o n
に ぷ図2.1 低 気 流 速 域 の 場 合 の 実 験 装 置
に A 人 O 2
関2.2 C Oヲ負荷管先端部
1 . 5 g
ω~1
0、ー
υ
,../、、、
‑ a 0 . 5
0 () 0
¥、J
j G m/s
2
一 寸 一 ‑1 0
‑ ‑ 0 ー ‑
4 • 1 5
6
0 . 1 0 . 2 0 . 3 x m
図2.3 流 れ 方 向 の 気 相 のCO2濃 度 変 化
図2.4 供 試 部 概 要
‑10‑
〈 コ Gas
0 . 4
ト幅中央部の2か 所 か ら ダ ク ト 幅 中 央 部 に お け る 液 体 体 積 流 量
T
cを算定した.空P気流に負荷する C02~ま,ボンベ 8 から流量計 9 で流量を測定された後, CO2
負荷管10よ り ダ ク ト 内 空 気 流 中 ヘ 導 か れ る . CO2負 荷 管10の 先 端 は 気 水 が 加
速を終えた気ノk 混合間~ 3の下流端にあり,この断面を流れ方向座擦の原点,
す な わ ち x=Omと し た . こ の 断 面 で 対 空 気 体 積 流 量 比 で3%になるように,
CO2を 負 荷 し た .CO2負 荷 管 先 端 部 は , 図2.2に 示 す よ う にC O2が ダ ク ト 断 面 内にできるだけすみやかに均一に拡散するように工夫した.
また図2.3は そ の 拡 散 状 況 を 調 べ た 結 果 を 示 し て い る . こ こ で (C
G )
山 trcaffiは CO2負 荷 管 を 用 い ず , オ リ フ ィ ス2の上流からCO2を 負 荷 し た 場 合 の 均一なヌLt
l1内CO2濃度である ‑‑)j ( c G) localは ダ ク ト 下 位 中 央 部 で の 気 相 内CO2濃度で ある.関2.3にみるように,x =0.3mで(C G) 10ωは(C G)山 lrcaffiの8'"'‑'1 0割程度で あるので,すみやかな均一拡散が達成されたとみなした.2.2.2 測定部と二般化炭素濃度の測定
刈2.4に 測 定 部 の 概 要 を 示 す . ま ず 気 相 側 に つ い て 述 ベ る . x =O.3m(等 価 直 径Dcの19倍)および1.19m ( 7 4 De)の断面の幅方向中央部(二次元性が確保 されていると考えられる)に壁面静圧測定用の取圧孔a, 高 さ 方 向 に ト ラ パ ー ス可能な全圧管bを 設 置 し た . こ の 全 圧 管 を 用 い て 気 流 の 高 さ 方 向 の 速 度 分 布 を 測 定 し た . そ の 分 布 か らNi k u r a d s e (23)の 実 験 結 果 に 基 づ い て , 気 液 界 面 の 等佃i砂粗さ ksを算定した ksの算定については2.2.3項で述べる.さらにそれらの 速度分布の積分値からダクト幅中央部における気流の見かけの速度 JGcを算定した.
また図2.4の 全 圧 管 bを 用 い て 流 れ 方 向 座 標 x=0.3mと1.19mの 気 相 側 界 面 近傍の気体をサンプルし,両者のCO2濃度の平均値を C c Gとした.気相のCO2 濃 度 は ガ ス ク ロ マ ト グ ラ フ ィ を 用 い て 測 定 し た . そ の 検 出 部 に は , 水 素 炎 イ オン化検出器 (FJD,Flame 10n Detector) を用いた. FIDは,水素炎の中 で有機物が燃焼する際に生じるイオンの量を検出するものである.
こ の よ う に し て 測 定 さ れ た 気 相 側 界 面 の 平 衡 濃 度 Ce Gから液相側界面の、11 衡濃度 c巴Lを,ヘンリーの法則を用いて,次式から算定した.
‑3
PC02=1.864×10 ceGTb(Pt/pa) (2.1 )
XL = (PC0
2
/ 1 . 0 1 3
x1 0
5)/K
CeL = (44/ 18)x LP L
(2.2) (2.3)
ここで, xLは 液 相 のCO2モル分率,Kは ヘ ン リ 一 定 数(atm/モル分率), p∞2
は気相r‑tのCO2の 分 圧 (Pa), P lは テ ス ト セ ク シ ョ ン に お け る 圧 力 (Pa), P a
は大気圧(Pa), T Gは 気 流 の 組 度 (K)で あ る . 上 式 に お い て , 式 (2.1) は 状 態 方 科 式 で あ り , 式 (2.2) は ヘ ン リ ー の 法 則 を 表 す 式 , さ ら に 式 (2.3) はモ ル数換算の式である.なお, P tの 流 れ 方 向 低 下 が C e Lに 及 ぼ す 影 響 は 最 大 で 0.6%程 度 な の で 無 視 し 得 る と み な し た .
‑方波利1側 に つ い て は , 以 下 の と お り で あ る . X =0.3, 0.53, 0.77,およ び1.19mの断而に液体サンプリング、部cを 設 け , ネ ジ 式 の 栓 を は ず す こ と に よ り 液 体 を サ ン プ ル し た . こ の 方 法 に よ り , 液 体 の 混 合 平 均 濃 度 <C
L >
が符られ る . こ の 際 , 液 体 は 自 然 に 流 ド し , サ ン プ ル 孔 の す ぐ 下 流 側 で は 液 膜 は 破 断 し た 状 態 で あ っ た の で , 気 液 界 面 近 傍 の 液 体 を 合 め , サ ン プ ル 孔 の す ぐ 上 流 を 流 れ る 液 体 は す べ て サ ン プ ル さ れ て い る と み な し た . ま た 気 水 混 合 部 , 気 水 分 離 部 (X=2.22m) に お い て も 液 体 を サ ン プ ル し た . そ の 際 , 液 体 が 外 気 と 触 れ な い よ う に 注 意 し , そ のCO2濃 度 は イ オ ン メ ー タ を 用 い て 測 定 し た . そ の 測 定 原 理 は 次 の よ う で あ る . サ ン プ ル し た 液 体 にCO2検 出 用 の 電 極 を 浸 す と , ガ ス 透 過 性 メ ン ブ レ ン を 介 し て , 電 極 内 部 にC O2が 浸 透 し , 内 部 液 の pHが 変 化 す る . イ オ ン メ ー タ は , こ のpH変 化 を 検 出 す る も の で あ る .
第 3章の凶3.14 (b)や (c ) に 見 る よ う に , イ オ ン メ ー タ を 用 い て 得 ら れ る 液 体 の 混 合 平 均 濃 度 <C
L >
は , ガ ス ク ロ マ ト グ ラ フ ィ を 用 い て 得 ら れ る 液 相 側 界 面 の 平 衡 濃 度 Ce しに,X の 増 加 と と も に 漸 近 し , 十 分 下 流 で は 良 く 致している.他の流動条件でも+5%存度の範囲で'致している. したがって,イ オ ン メ ー タ と ガ ス ク ロ マ ト グ ラ フ ィ の 両 測 定 器 に よ る C Oっ濃度の測定誤 は , 両 者 を 合 わ せ て+5%程度であると考えられる.
2.2.3 等 価 砂 粗 さ の 算 定
等価砂粗さ k は,気液界面を固体粗面とみなした場合の気相乱流速度分布から算 定される等価な粗さである.図2.5 (a)は,気流の速度 UGのダクト高さ方向分布
‑12‑
の一例として,気流の見かけの速度 jG=6m/s,単位幅当たりの液体体積流量
r=
10xl0‑sm2/sの場合を示したものである.上壁側の速度分布は,図2.5(a)中に実 線で示す,滑らかな壁面に沿う乱流の速度分布,いわゆる壁法則 (WallLaw) と一 致する.この壁法則は次式で表される.
UG/UG4YI=5.751og(YGtpUGV本 /vc)+ 5.5 (2.4)
ここでVGW*(=
. , J
τw/ pc)は上壁面側の摩擦速度, τwは上壁面のせん断応力で,クラウザ一線図から求めている.また, Y G wは上壁面を原点にとったダクト高さ方 向の座標である 一方,気液界而側の速度分布は,図2.5(a) 中の実線を d.B下方 にずらした破線と一致する.この破線は次式で表される.
Uc /Vα* = 5. 751og(YGi Vα牢/v c) + 5.5 ‑dB (2.5)
ここで,V G i
*
(=. . . J
T i /P c
)は気液界面における気相側の摩擦速度であり,界面せ ん断応力 τ iの算定には深野らの整理式 (21)を用いた.また YG iは気液界面を原点にとったダクト高さ方向の座標である.
ところで, Nikuradseω)は平均直径が k の砂粒が壁面に一様に分布していると きの,壁面に沿う乱流の速度分布が次式で表されることを示した.
Uc /vc本 =5.75Iog(yc / ks) + B (2.6)
ここでBはNikuradse(お)が提案した物理量で粗さ関数と呼ばれ,図2.5(b)に・印 で示すような,実験的な Bと ksの関係が得られている.また Bと ksの関係として
壁面側については,式 (2.4)と式 (2.6)から次式が得られる.
B=5.75log (ksUGU*/VG)+55 (2.7)
式 (2.7)は,壁面の粗さが流体力学的に滑らかな範囲内である場合を示している.
同様に気液界面側については,式 (2.5) と式 (2.6)から次式が得られる.
1 7 1 1
Upper Side
。 ¥ ̲ B
= 5.75均 一kFUr. +55dB 1 0
Vc1 6
卜: ・ーぜ・、.,... /
。
d 治ペ c o 9 / ・.・ ..v. ,.. 三e.‑・d・‑h.aa ‑.• .‑‑.. ・ .,. '
。 1 4 8
ミ
イ
I nterfacial / Side? 7
ぴ/
1 2 l
I I I I I I I6 0 4 0 7 0 1 0 0 2 0 0
*
2 3
牢
ksvc
YcVc
logV
c
Vc
( a ) ( b )
図2.5 等価砂粗さ ksの算定の例 (j G=6m/ S, r=10 x 10‑Sm2j s)
High Input Impedance Amplifier
刈2.6 局 所 膜 厚 測 定 装 置
‑14‑
computer
B
= 5 . 7 5 l o g
(ksvα
牢 jV G ) +5 . 5 ‑ I 1
B (2.8)図2.5(b) 巾に破線で式 (2.8) を示しているが,この破線とNikuradseの実験値 ( • ~IJ) の交点から, log (k s υ G *jν。) ,すなわち等価砂粗さ ksが算定される.
2.2.4 液 膜 厚 さ の 時 間 変 動 の 測 定
膜 厚 の 時 間 変 動 の 測 定 に は 定 電 流 法(15)を 用 い た . こ の 測 定 はC O2を負荷し な い 状 態 で 行 っ た . 時 問 平 均 膜 厚 (t量61)
入
cと波高 h局所{値直を測定した.凶2.6はその測定装置を示したものである. φ3mmのステ ン レ ス 搾 を 中 心 に 直 径 が6mm,27mmの二つ の 同 心
' r
Jからなる三つ の 電 極 が あ り , ダ ク ト 下 慢 と 同一平 面 に 仕 上 げ ら れ て い る . rf1心の正電極と最も外側 の負電極1 m
に一定の電流を印加し,正電極と中間電阪間の電位差を測定する.図2.7 (a) は時間平均膜厚(ttil)C' 最小H英厚(t 61liJ c' 最大膜厚(t 611ax) c' 界面波の波高 h を 概 念 的 に 示 し た も の で あ る . こ れ ら の 物 理 量 を 定 電 流 法 で 得 ら れ る 膜 厚 の 時 間 変 動 で は , 次 の よ う に 定 義 す る . 図2.7 (b) は一例とし て,j G=6mj s, r=10 x 10‑5m2j sの場合の膜厚の累積度数分布を示したものであ る.図2.7(b) において,累積度数が50%の値を (t m) c' 1 %の値を (t min) c' 99
%の値を(t fm出)Cとし, ( t fmax) Cと(t fmin) Cの差を,h Cとする.
方流れ方向に20mm離れた二断 面 の 膜 厚 変 動 の 同 時 測 定 に は 図2.8に示す 装置を用いた. こ の 装 置 で は じ ゅ う ぶ ん 間 隔 を お い て 設 置 さ れ たこ断而間に 定 の 電 流 を 印 加 し , そ れ ら の 聞 に二対 の 測 定 用 電 極 を 設 置 し そ の 間 の 電 位 差 を 測 定 す る . こ の 装 置 で は 図2.6に示す装置に比べ局所性の点で劣るが, 二 対 の 測 定 用 電 極 聞 の 間 隔lをより近づけ得る. 二断 面 の 膜 厚 の 出 力 信 号 をFFT アナライザ、で波形解析し,両信号の相互相関から遅れ時間 τを 求 め , そ の 値 から波速度,波長を算定する一方 , コ ヒ ー レ ン ス の 最 大 値Cohを測定した.
定電流法から得られる測定値の再現性は, ±3%程度以内であった.
2.2.5 実験範囲
気 相 の み か け の 速 度 j。 と 液 体 の 単 位 幅 当 た り の 体 積 流 量
r
で 表 し た 図2.99999.9.991
L
,j.̲..=6 m/s, r=10 x 10 ‑5 m2/s卜G
Aow Pattem : P
C ︑E
︐
m 凱 /
〆'
唱 ︑
︑
6
ミロh υ
ω コ σ ω
﹄' 山ω
﹀ 一 吉 一
コ
υ E
コC ︑︑ . /
x a m
f片i /SE1
h
1.
2
0 . 8 0 . 6
(tλ0 . 4
.01
0 . 2
日1m
︑︑ ﹃ ︐
r
hU
J' z
︑︑ ( a )
諸 膜 厚の定 義 図2.7
C o n s t a n t ‑ C u r r e n t Power S o u r c e +
Alf
‑=:::::::::二'
Water
/ 口
I n p u t P r o b e
〆
¥Output P r o b e
ぽ 泡
?
のA K m
h
恥 凶
h α
が
・ 問 ︑ 叩
m
H T
M A
High I n p u t Impedance A m p l i f i e r
断 面 に お け る 膜厚変 動 の 同 時 測定 流 れ方向の
ヌ12.8
‑16‑
の流動様式線図(山上に実験時の流動条件を
0
, ム , 口 印 で 示 す. 0
印 の 流 動 条件 (jG=2m/s)で は , 気 流 の ダ ク ト 高 さ 方 向 の 速 度 分 布 は , 気 液 両 相 を 層 流 と し た 場 合 の二次 元 層 流 モ デ ル (17)か ら 得 ら れ る 理 論 値 と ほ ぼ一致する の で , 気 流 は 層 流 で あ る と 判 断 し た ‑ 方 , ム や 口 印 の 流 動 条 件 (j Gミ3m/s) の気流の速度‑分布は,関2.5 ( a )で例示した乱流の速度分布と一致するので,気 流 は 乱 流 で あ る と 判 断 し た . 実 験 範 聞 は jG=2"‑'15 m/s, r=(4"‑'15)x10‑S mケsで あ り , 液 相 流 量 を 被 膜 レ イ ノ ル ズ 数 ReLで 表 せ ば 約40"‑'150で,この 程 度 の レ イ ノ ル ズ 数 の 範 聞 で は , 液 膜 流 は 一 般 に は 層 流 で あ る と 判 断 さ れ て
い る . な お 実 験 時 の 空 気 お よ び 水 の 混 度 は11"‑'180Cの範凶であった.
ここで,関2.9で 示 し た 名 流 動 絞 式 の 特 徴 を 簡 単 に 述 べ て お く (16)
o/‑fr手r{rI流れ(
s )
:気液界而に波が見られない流れ一次元波流れ(T) : 進 行 方 向 と 前 角 方 向 に ほ ぼ 同 じ 形 状 を 持 つ : 次 元 的 な波が見られる流れ
ベブ、ル波流れ(P) :うろこ状の三次 元 的 な 波 で あ る が , 波 の 表 面 は 滑 ら かで鏡而状である流れ
リップル流れ(R):;微細で不規則性の強い波で界市が覆われている流れ 粘 性 波 流 れ(V) :界面波は二次元波であるが波速度がきわめて遅い流れ 液 膜 破 断 を 伴 う 流 れ(NW):液相流量の小さな領域で見られ,ダクト下慢の
どこかに液膜破断が見られる流れ
じ よ う 乱 波 流 れ(0):基底液肢の上を高速で通過する波高の高い波(これを じよう乱波と呼ぶ)が見られる流れ
環状流(A) :全壁面が液膜で覆われている流れ
2.3 高 気 流 速 域 の 実 験
気 流 の 見 か け の 速 度 が20m/s以上と高速の場合は, C O2負 荷 管 を 用 い る 方 法 で は , 気 流 中 へ の
C O
ゥの均一な 負 荷 が 困 難 な の で , ダ ク ト 中 に 液 体 を 導 入 す る 方 法 を 工 夫 す る こ と に よ り , 物 質 伝 達 開 始 断 面 を 明 確 に し た .2.3.1 実験装置
6~
Gas P h a s e
。 Laminar
ムロマ
T u r b u l e n t 2
5U3
104
」
6 4
ト 0S 2
A
R
マ マ マ マ
マ マ マ マ マ マ マ マ
¥ミミ
2 4 6
︒δ
/ /
m
ハU4EEi G
. ︐
EJ
20 40 60 1 0 0
凶2.9 流 動 段 式 と 実 験 範 囲
=ョー
ヌ12.10 高 気 流 速 域 の 場 合 の 実 験 装 置
ー18‑
本項では2.2.1項 と 異 な る 点 を 中 心 に 述 ベ る . 図2.10は 高 気 流 速 域 の 場 合 の 実 験 装 置 概 要 を 示 し た も の で あ る . 圧 縮 機1か ら の 空 気 は , オ リ フ イ ス2の上 流 で , 対 空 気 体 積 流 量 比2 %のCO2が 負 荷 さ れ た 後 , 気 流 助 走 部3を通過して テストセクションヘ雫る. 一方,循環ポンプからの蒸儲水は,テストセクシヨ ン 直 前 で ダ ク ト 内 に 導 入 さ れ る . こ の 際 , 液 膜 流 が 下 壁 に す ば や く 均一に形 成されるように多孔板から導入した.この水導入位置を流れ方向座標の原点,
すなわち x=Omとした.また
co
ヲの負荷割合が2.2.1項 (3%) と異なるが,予め実験により,その差が液相の混合平均濃度と液相側界面の平衡濃度の比,
す な わ ち <C L>/ C eLに与える影響は無視し得ることを確認した.
ダクト I~{~ 方向 ql央市における気流の向さ方向の速度分布の測定は, x =0.38 mの断而で行った.また気液界面近傍の気体のサンプルは, x =0.08と0.38m で行った. さ ら に 液 体 の サ ン プ ル は x=O,0.08, 0.11,0.14, 0.26, 0.38, 0.64,および1.15mの断而で行った.高気流速域ではダクト内の)正力が大き い た め , 大 気 開 放 状 態 で は 気 流 が 噴 き 出 す 影 響 が 大 き い た め , サ ン プ ル 孔 に 密 閉 容 器 を 接 続 し て サ ン プ ル す る こ と に よ り そ の 影 響 を 取 り 除 い た . ま た 高 気 流 速 域 で は 液 体 の 泡 度 が 流 れ 方 向 に わ ず か で は あ る が 低 下 す る (J.15m聞 で約40C) ため,サンプルした液体の温度を測定した.
2.3.2 気液界而速度の測定
気液界而速度 utは,図2.8に示す装置で二つ の 電 傾 対 問 の 距 離lを1.0mに設 定 し て 測 定 さ れ た . 通
i i i t
, 電 気 低 抗 が 非 常 に 高 い 蒸 儲 水 を 月jい て い る が , そ の 液 膜 流 に ニ 一 ド ル で 電 気 抵 抗 の 小 さ い 水 道 水 を 注 入 す る と , そ の 下 流 に 設 置した 二対 の 平 行 電 極 対 上 を そ れ が 通 過 す る 際 に , 出 力 電 圧 が 急 低 下 す る . この急低下を示す時刻と lから U iが算定される.2.3.3 実験範閤
実験条件は気相の見かけの速度 jG=20~80m/s , 液体の単位幅当たりの 体積流量 r=(3.8~7.5)
x
10‑Sm2/sで,図2.9に マ 印 で 示 し て い る . 流 動 様 式 はリップル流れ (R) で,エントレインメントは発生していなかった.なお,実験時の 2R 気および水の温度は,いずれも 6~140C の範囲であった.
第 3章 低 気 流 速 域 で の 液 膜 の 流 動 と 流 れ 方 向 濃 度 変 化 の 予 測
3.1 緒 己
気 流 の 見 か け の 速 度 が15m/ s以 下 の 低 気 流 速 域 は , こ れ ま で の 液 膜 流 へ の 物質伝達の研究で対象とされている領域である. しかし,次に述べるように,
薄い液J1英流への物質伝達に適用できる理論モデ、ルがないので,本章では新た な理論モデルを提案する.
また, 1.2.1項 (a )で述べたように,液膜流とりわけ熔い液膜流において,
液 膜 内 の 混 合 平 均 濃 度 は 流 れ 方 向 に 大 き く 変 化 し , そ の 変 化 は 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 特 性 を 評 価 す る 上 で き わ め て 重 要 で あ る . そ れ ゆ え 木 市 で は , 理 論 モ デ、ルによる液膜内濃度の流れ方向変化の予測法について述べる.
低 気 流 速 域 で の せ ん 断 界 面 を 介 し て の 液 膜 流 へ の 物 質 伝 達 の 研 究 に は , 次 のものがある. McCreadyとHan ra tty(5), Ba ckとMcCready(6)(7)は, 1 .2.1項 ( a ) で 述 べ た よ う に , 水 平 液 膜 流 へ の 酸 素 吸 収 の 実 験 を 行 う と と も に , 界 面 せ ん 断 応 力 の 波 状 界 面 に 沿 っ た 空 間 的 な 変 動 成 分 か ら , 界 面 近 傍 の 液 膜 内 の 流 体 の 渦 運 動 に よ り 乱 れ が 生 じ る と 考 え た 解 析 を 行 っ て い る . しかし,そ の 算 定 過 程 が 複 雑 で 不 明 確 で あ り , 実 験 結 果 と の 比 較 が 容 易 で な い . 最 終 的 に 与 え ら れ て い る 物 質 伝 達 係 数 か ら 求 め ら れ る 液 膜 流 の二酸 化 炭 素 濃 度 の 流 れ方向変化は本実測値とは合わない.
またKomoriら(11)は風波界面を有するプール内の液体について気相への二酸 化 炭 素 放 散 実 験 を 行 い , 表 面 更 新 モ デ ル を 用 い て 物 質 伝 達 機 構 を 説 明 し て い る. し か し 液 相 が 非 常 に 薄 い 場 合 の 物 質 伝 達 ヘ 適 用 す る こ と が で き る か 否 か に つ い て は 述 べ ら れ て お ら ず , 彼 ら の 提 案 式 か ら 算 定 さ れ る 物 質 伝 達 係 数 か ら 求 め た 流 れ 方 向 の 濃 度 変 化 は 本 研 究 で 得 ら れ る 実 測 値 と は か な り 違 っ て い る.
本 章 で は こ の よ う な 背 景 に た っ て , 低 気 流 速 域 を 対 象 と し て , 気 流 に 伴 わ れ る 液 膜 流 の 流 動 特 性 , と り わ け 界 面 近 傍 の 気 液 両 相 の 乱 れ が , 物 質 伝 達 特
性 , す な わ ち 液 膜 内 の 流 れ 方 向 濃 度 変 化 に 及 ぼ す 影 響 に つ い て 検 討 し た 結 果 について述べる.
3.2 実験結果
3.3節 で 述 ベ る よ う に , 滅 相 内 のCO2濃 度 の 流 れ 方 向 変 化 を 埋 論 的 に 予 測 す るには, さ ま ざ ま な 液 膜 流 に 関 す る 特 性 量 が 必 要 に な る . しかしそれら全て を 瑚 論 的 に 予 測 す る の は 現 状 で は 難 し い . 本 研 究 で は 理 論 的 に 得 ら れ な い 璽 に つ い て は , そ れ ら を 実 験 的 に 求 め た 整 理 式 か ら 算 定 す る よ う に し た . 以 下 に液 J1英流の流動特性と
co
ヲ濃度の流れ方向変化の実験結巣について述ベる.3.2.1 液 膜 流 の 流 動 特 性 ( a ) 液 股 厚 さ と 波 高
刻3.1は,ダクト│悩中央部の膜厚の実測値(t &n)じを,理論的に得られる値
( t f)l' ( t f)lと比較した図である. (t f) Iは後述する式(3.7)を 用 い て 算 定 し た 気液とも層流とした場合の理論値である. (t f) lは式(3.10)を 用 い て 算 定 し た 気 流 が 乱 流 と し た 場 合 の 理 論 値 で あ り , 深 野 ら の 務 理 式(21)に よ る 界 面 せ ん 断 応力 r か ら 得 ら れ る . 図3.1か ら 次 の こ と が わ か る . 気 液 両 相 が と も に 層 流 の場合(・印)は, (tfi1,)cと(t f) Iが ほ ぼ一致 し て い る . 気 流 が 乱 流 に な る
(0
印)と,界面せん断応力が層流の場合より大となることにより, (t&n)cは(t f) 1
よ り か な り 小 さ く な る . そ の 場 合 は (t &n)cと(t f) lが ほ ぼ一致 し て お り , 深 野 らの τ から膜厚を精度よく算定できることが分かる.
図3.2は , ダ ク ト 幌 中 央 部 の 波 高 hcと膜厚 (t 611) cの 実 測 値 の 比 を 示 し た も の である.関3.2の 横 軸 は ダ ク ト 幅 中 央 部 の 気 流 の 見 か け の 速 度 JG cでで、ある.
h cと釘(t fm)cの比 h cl
κ (
tρ
&n)
ぺブブ、ル波(P円), リップル波(R)では,ほぼ1に近い.本論文では p,R領域で,膜 厚と波高が同程度の値を取ると考え,近似的に次式が成り立つとした.
h c = ( l f m ) c
(3.1 )2 ‑ a a
‑ A
..
/ A
企
. ︐
a a
‑ ‑ / a a
企
・"企ム企
O A
戸口戸何回 0
0 0
oc ∞ o ︒
も︒
も .....
. . . . ‑ ‑
(.,←・4
、.̲/~
二 0 . 5 ( t f ) t Gas Phase
・ 企 L a minar
o 6.
T u r b u l e n t
。
0 . 2
0 . 2 0 . 5
( t f m ) c m m
2
図3.1 液 膜 厚 さ の 理 論 値 と 実 測 値 の 比 較
2
~
0 . 8 ご 0 . 6
hc/(tfm)c=lA.1
,..‑p'ー., 6.
主 i 九 日
円 {
0 . 4
0 . 2 2 ︑..
FP3
k 凶
00
G ぷU・1J
Aサ
図3.2 波 高 と 膜 厚 の 比 の 実 測 値
司22‑
r m
2/ s
o 4 xlO ‑
56.
6
口
8
・ 10
A
1 5
20 30
( a ) jG ̲4 m / s , T
( b ) j
れ =8 m / s , P τ= 0 . 1 2 5 s
> ¥ f ; ;
民j
( c ) jG = 1 5 ~/s , R
。 0 . 4 0 . 8
t s
図3.3 液 膜 厚 さ の 時 間 変 動 波 形 (r=8xl0‑5 m2/s)
この式は, 3.3.2項のCAL3で 渦 拡 散 係 数 ε Dの算定に使外jする.
( b ) 液 膜 厚 さ の 時11H変 動 特 性
ヌ13.3(a ),,‑‑,( c)に 膜 厚 の 時 間 的 変 動 波 形 の 例 と し て , 液 相 流 量 fは8x 10‑5
m2/sと一定 で , 気 流 速 度 JGを4,8および、lSm/sと 変 え た 流 動 条 件 下 で , 流 れ 方向に20mm離 れ た二断 而 で 測 定 し た も の を 示 し て い る . 実 線 は 基 準 断 而 の 時
間 変 動 波 形 , 破 線 は 下 流 側 の も の で , 両 変 動 波 形 の 相 互 相 関 係 数 が 最 大 値 を とる遅れ時間 r(関3.3中参照、)だけ基準断面側にずらして比較したものである (破線はやや下方にずらして図示している).なお図3.3中 の 横 線 は , 時 間 平 均 膜厚(t &1) cに 相 当 す る 出 力 電 圧 を 示 し て い る . 目 視 に よ る 観 察 結 果 を 参 考 に
して,界 面 波 は 主 流 と 同一方 向 に 進 行 し て い る と 仮 定 す る と , 実 線 と 破 線 の
Gas
( a ) 二次え波 流 れ
(T)
の 場 介Gas
日 / i n
三 r
¥
¥
( b )ペブ、ル波流れ(p ) お よ び リ ッ プ ル 流 れ (R) の 場 合
ヌ13.4 液11英内に生じる渦運動(本モデ、ル)
ー24‑
差は 界 面 波 と と も に 動 く 相 対 座 標 系 か ら 界 面 波 を 観 察 し た 場 合 の 界 面 波 形 状 の時間 r聞 に お け る 変 化 か ら 生 じ る と 考 え る こ と が で き る . す な わ ち 図3.3 ( a )や図3.4(a) に 示 す 様 に , 界 面 波 が 規 則 的 に 進 行 し て い る 場 合 は , 個 々 の界面
i
JJlは 相 対 的 に 静 止 し た 状 態 に あ り , 界 面 近 傍 の 流 体 粒 子 の 相 対 位 置 の 変化は少ない. しかし図3.3(b )や(c )の様に界面波形状が時間的に大きく変 化 す る こ と は , 個 々 の 界 面 波 の 相 対 的 位 置 が 大 幅 に 変 化 し , 界 面 近 傍 の 流 体 粒 子 が 相 互 に 混 合 運 動 し て い る と 考 え る こ と が で き る . す な わ ち 図3.4( b )に 示すように, 二つ の 波 が 実 線 か ら 破 線 へ と 相 対 的 に 近 づ く 場 合 は , そ の 問 の 流体粒子は界市から遠ざかる方向ヘ移動し, 二つ の 放 が 相 対 的 に 遠 ざ か る 場 合は,その問の流体粒子は界而に近づく方向へ移動する.この運動によって,物質伝達が促進されると考えられる.
またMcCreadyら(5)"'(7)は せ ん 断 界 面 近 傍 の 液 膜 内 に 生 じ る 渦 述 動 は , 波 状 界而に沿った界而せん断応力の変動成分に起因すると考えて, r河3.5に示す渦 モデ、ルを堤案している.本モデ、ルと彼らのモデ、ルには,次の差異がある.彼 ら の モ デ ル で は 界 面 波 が 発 生 す れ ば 必 ず 物 質 伝 達 が 促 進 さ れ る が , 本 モ デ ル では界面波が発生するだけでなく,個々の界面波が相互運動する場合にのみ,
物質伝達が促進される.
図 3.6(a)~(c) は,図 3.3 に示す膜厚の時間変動をスベクトル解析した結果
を示している.図3.6(a )では急峻なピークを持つスベクトル密度分布を示し
刈3.6(b)
,
(c)と 気 流 速 度 が 大 き く な る ほ ど そ の ピ ー ク が な だ ら か に な る . ピーク周波数はT,P領域では10Hz前後であるが, R領域になると, 20Hz前 後 の 値 を と り 界 而 が 微 細 構 造 化 し , 図3.4(b) で 述 べ た よ う に 波 相 互 の 変 動 が 激 し く な る . な お , 図3.6(c )において周波数 f=2Hz付 近 に あ る ピ ー ク はじょう乱波によるものである.
( c ) コヒーレンスの時間的低下率
界面形状の時間的変化の激しさを表すーっ の 指 標 と し て , 流 れ 方 向 に20mm 離れた二つ の 断 面 に お け る 膜 厚 の 時 間 変 動 の コ ヒ ー レ ン ス を 求 め た . コ ヒ ー
レンスは一般に図3.6で 例 示 し た ス ベ ク ト ル 密 度 分 布 の ピ ー ク 値 の 周 波 数 で 最 大値をとる.図3.7は そ の 最 大 値 を Cohと 定 義 し て 示 し た も の で あ る . 気 流 速 度が小さい場合は液相流量が大となって二次元波が生じても Cohはほぼ 1に近
τ j Gas
J
1 J
J
‑
( c ) jG = 1 5 m/s , R
50
‑5 2
r= 8 x 1 0 ‑
.J m~/sι
一 ¥。
40
液JJ莫内に生じる渦運動(孔r1cCreadyらのモデ、ル)
30 50 40
50
~
L i q u i d
20 30 f Hz
40 ( b ) jG = 8
m/s , P ( a ) jG=4
m / s , T
NE¥N﹀
C ) O
図3.5
ハ
V' ・
EA
液 膜厚さ の 時 間 変 動 の ス ペ ク ト ル 密 度 分 布
火13.6
‑26‑
ω ω 口・
ー i
ーー
ー
‑
A口
•
ロ
口
•
4
A 口
•
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A4
xl0‑56 8 1 0 1 5
F 。
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• 8
~0 . 9
←1 0 20 5
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G
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2
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1 00
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コヒーレンスの最大値 図3.7
ハリ
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m / s
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図• •
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Lコヒーレンスの時間的低下率 図3.8