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2.2 CFT のための MPPC 多チャンネル読み出し回路

2.2.8 Probe out

信号処理中の中間信号を出力するためのProbe出力ラインも用意されている。出力す ることができる中間信号を以下に示す。

• HighGain PreAmp出力

第2章 MPPCの多チャンネル読み出し 19

CLK̲SR LOAD̲SC

bit N-1 bit N-2 bit N-3

SRIN̲SR bit 2 bit 1 bit 0

SELECT 1

2.8 SlowControlタイミングチャートCLK_SRに同期した信号をSRIN_SR ら入力し、最後にLOAD_SCに正極性パルスを入力することで設定を書き込む。

• LowGain PreAmp出力

• HighGain SlowShaper出力

• LowGain SlowShaper出力

• FastShaper出力

それぞれ32chあるこれらの信号の中から1つを選んで出力することができる。§2.2.7で

述べた SlowControlインターフェースを使用することでこれらの設定を書き換えること

ができる。SELECT信号を0にし、出力したいチャンネルのbitのみを1にしたデータ

をSlowControlインターフェースに送信することで出力するチャンネルを決定する。

これらの出力をオシロスコープで観測した波形を図2.9から図2.13に示す。ただし、

PreAmp出力信号については HighGain、LowGain共にASIC内部回路の都合により、

ピークの先端部分しか表示することができない。HGPreAmpのゲインは75LG PreAmpのゲインは7.5、SlowShaperの時定数はHG側LG側共に50 nsであった。

2.9 HighGain PreAmp出力の様子。 2.10 LowGain PreAmp出力の様子。

第2章 MPPCの多チャンネル読み出し 20

2.11 HighGain SlowShaper出力の様子。 2.12 LowGain SlowShaper出力の様子。

2.13 FastShaper出力の様子。

2.2.9 トリガー配布システム

J-PARC K1.8ビームラインでは各検出器ごとにデータを収集する Front-endが存在 する。各Front-endから送信されるデータは EventBuilderによって統合され、最終的 にハードディスクに保存される。このように、DAQが分散型であるために、トリガー 情報を一括して管理し、各 Front-end に分配するモジュールが必要となる。また、各

Front-end間でのイベントの同期を取るためのデータであるイベントタグの発行も必要

となる。そのため、トリガー配布にはトリガー情報の管理とイベントタグの発行を行う Master Trigger Module (MTM)と、MTMからのデータを各Readout boardに分配す るReceiver Module (RM)からなるシステムを使用する。本研究により開発するMPPC 多チャンネル読み出しシステムも、このトリガー配布システムに対応させる必要がある。

第2章 MPPCの多チャンネル読み出し 21

2.14 Master Trigger Moduleの写真。

2本のLAN ケーブルによって最大4系統 Receiver Moduleに対してトリガー情 報を送信する。また、Busy信号の管理もこ のモジュールが行う。

2.15 Receiver Moduleの写真。このモ ジュールをKEK VMEクレートに挿入す ることで、MTM からの信号をクレート内 の全モジュールに対して配布する。