第3章 長方形グリッドのσゲーム 同様にXんを具体的に考えると,
0100.1000
第3章
長方形グリッドのσゲーム 56 と同値である.(λm+五)xを,η個のm次元縦ベクトルに分けて考えると,(λm+亙)X=(λm+万)( 1… π帆)=((λm+五) 1…(λ㎜十五)π几)
であり,Xんについてもやはりη個の縦ベクトルに分けて考えると,
Xλn=(π1…α肌)
0 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 =( 2π1+ 3 η_2+ η η_1)
である、したがって,式(3.3)より,
(Am+亙)㏄。=㏄。
(λm+五)π。=π。十 。
(λm+亙) {一。= 金一。十軌
(λm+万) 。一1=叫一。十 。 (λm+万)πη= 卜1
となる.πo, η十!をどちらもOとして追加して,それぞれの式を整理する と,2≦乞≦η十1の各乞について叫=(λm+万)軌_1+吻一2が得られる.
口
以後,このλm+万を^と表すことにする。
定義3.2.4Kを体とし,行列λ∈M几(K),不定元λとη次単位行列万を 用いて,λ_旭を考えるとこれはλに関するK係数の多項式を成分とす
る行列である.このλ_旭の行列式det(λ_〃)∈K[刈を行列λの固 有多項式という.また,行列Am∈Mm(F2)の固有多項式をPm(λ)と表す、
ただしPo(λ)=!とする.
第3章
長方形グリッドのσゲーム 57 命題3.2.52以上の自然数ηにおいて,P。(λ)=λP帆一、(λ)十P卜。(λ)
が成り立つ.
証明 P1(λ)=λ,昂(λ)=1なので,η=2のとき,片(λ)=λ2+1より,
易(λ)=λP1(λ)十片(λ)が成り立つ.
η≧3のとき,実際に片(λ)を行列式の展開により計算していく。また,
簡単のために,行列式の右下にその行列のサイズを(η×η)というふうに 記しておく.
Pn(人)=1λれ一λ五九1
=det
λ 1 1 λ
0 1
O 0 0 0 λ
1
0 0 1 0 λ O
0 λ 0 1 1 0 λ 0
0 0 0
1
入
O O
(η×肌)
(第1行について展開する)
=λ・det
十1・det
0 0 λ 1 0 0 1 λ
1 1 0 0 0 λ 0 0
0 0 入 1 0 0 ! λ
=λ片一1(λ)十1・d・t
λ 1 1 λ
(九一1)×(伸一1)
(n−1)×(η一1)
O O O O
0 0 λ 1 0 0 1 λ
(第1列について展開する)
(n−2)x(肌一2)
=λ^一。(λ)十片一。(人)
第3章 長方形グリッドのσゲーム 58
となり,示された. 口
次にCay1ey−Hami1tonの定理と呼ばれる定理を示す、定理3.2.6Kを体とし,η≧1に対して,行列λ∈Mη(K)の固有多項式
P(λ)を
P(λ)=λn+αη一。入η■1+…十α。λ十α。(α台∈K)
とする、このとき,
λn+αn_1λη■1+…十α1λ十αo亙=0 が成り立つ.
証明 η×η行列λ一旭をβ∈M几(K)とし,Bの余因子行列を0∈
M。(K)とする.余因子行列0の成分は,もとの行列Bの(η一1)×(η一1)
の小行列式で得られるため,0の成分はλに関する高々(η一1)次の多項 式である.したがって,0は
0=入九一 σ九一1+人η■2σ、一。十…十λσ。十σ。(α∈M几(K))
と表すことができる.ここで,B0=det(B)五=det(λ一旭)五より,
(λ一旭)(λn.10、一1+λn■20、一。十…十λ01+0。)
=(入帆十α、一1λη一 十…十α1λ十α。)五 である.ここで,両辺をλについて係数比較すると,
一〇。一1=亙 λ0肌一1−0η一2=α卜1万 λ0肌一2−0。一3=α卜2万
λ02−01=α2万 λ01−Co=α1万 λσ0=αO万
第3章
長方形グリッドのσゲームとなる.これらの式の両辺に上から順に〃,〃…1,λ卜2,..
59
,λ2,λ,五を左
からかけると,
一λη0作1=λ帆
λη0肌一。一〃一10。一。=αη一1λη■1
〃.!0肌一。一〃■20卜。=α、一。λト2
λ30。一λ201=α。λ2 λ20。一κ。=α1λ λ00=αO亙
となる、両辺それぞれに和をとると,
0=λ九十αn_1λn■1+αn_2λ九一2+…十α2λ2+α1λ十αo五
を得る. □
一般にF2を成分とするη次正方行列λとlF2を係数とする多項式ル)=α。〆十α卜。・九一1+…十α。・十α。
に対して,!にλを代入した行列とは
∫(λ)=α、〃十αη皿1λn 十…十α1λ十α。亙
のことである.このとき,定数項の取り扱いに注意を要する.この表現を 用いると,F2の元を成分とする行列の関するCay1ey−Hami1tonの定理は,
η次正方行列λの固有多項式∫(λ)の変数λにλ∈M肌(1F2)を代入すると 0行列となることいいかえることができる.
補題3.2.7F2m内のη十2個のベクトル o, !,_, 几,叫十1が ● o=πη十1=O
・吻=柑昨。十π{一。(1=2,…,η十1)
を満たすとき,定義3.2.4の乃(λ)に関して,
軌=乃_1(λ点) 1(乞=1,… ,η十1)
が成り立つ.
第3章 長方形グリッドのσゲーム 60 証明 物:月一1(柑) 1が成り立つことを,乞についての数学的帰納法で
示す.
乞=!のとき,Po(λ)=1であるから,几(λ点)π1=万π1= 1となり正
しレ、1
乞=2のとき, o=O,P1(λ)=λより,
π。=塙π1+ 。=#π1=P。(λよ)π1 より正しレ、.
ん≧2とする.そして,乞≦んのとき正しいと仮定して,壱=ん十1のとき を考える.仮定より,叫十1=柑叫十叫_1が成り立っているので,帰納 法の仮定より
馬十。=λ批一1(瑚 1+生。(#) 。 =(λ畝一1(側十片一・(幼)π1
となる.命題3.2.5より,
p此(λ㌫)=λ純一1(瑚十片一。(λ志)
であるから,叫十1=片(柑) 1が成り立つ.ゆえに乞=ん十1のときも正 しし、. □ 以下,正方行列λ∈M、(1F2)に対して,写像!:Kn→Kれを∫( )=地
と定めたときのKer∫を単にKerλと表すこととする.
定理3.2.8み,。上の特性写像σに関して,Kerσ皇Ker(耳(革))が成り
立つ.
証明 KerσからKer(P、(砿))への写像プを次のように定める.
まず,X∈Kerσ⊂Mm,、(F2)に対して,Xを縦ベクトルに分けてX=
(π1,_,πη)とし,∫(X)= 1とする.
このXに対して,上記のπ1がKer(片(刈))の元となることを示す。.実 際,X∈Kerσであることから,π1,…, ηに o=O,叫十1=・Oを加える と,補題3.2・7より,π、十1:片(塙)π1=Oとなりπ1∈Ker(片(柑))で あることが分かる一したがってこのアはKerσからKer(片(革))への写 像となっている.またこの∫が線型写像であることは容易に分かる.
次に,この写像∫が全射であることを示す。任意のKer(片(柵))の元 について,X=( 1,…,π冊)∈M㎜,、(F2)を次のように定める.
第3章 長方形グリッドのσゲーム 6ユ ●π1=
○物=λ加台一1+吻一2(ただし乞=2,… ,η及びπo=Oとする)
すると,補題3.2.7より,λ細、十 九一1=片(^) 1=^(柑) =Oが 成り立つ.したがって,定理3.2.3より,X:(π!,_,π、)はKerσの元と なり,!(X)= 1である。つまり,任意のKer(片({))の元πに対して,
ア(X)=πとなるX∈Kerσが存在するので,プは全射である.
最後に∫が単射であることを示す.Kerσの元X,γをとり,それぞれ
X=( 1,…,π、),γ=(μ1,…,帆)とする。このとき,∫(X)=∫(γ)と すると, 1=V1である.X,γはKerσの光なので,定理3.2.3より,
叫=λ細一。十 {一。
眺=点眺一、十眺一。
を満たす.したがって,2≦壱≦ηにおいて,吻=跳が得られる.ゆえに∫
は単射である.
以上より,KerσとKer(P冊(坤))は同型である。 □ 今まではPm,、上のσゲームについて,これがσ可移であるかどうかの判 定に,mη次元からmη次元への写像のKerσを用いていたが,定理3.2.8 より,KerσとKer(^(刈))は同型であるので,これからはm次元からm 次元への写像のKer(片(硝))を考えればよい.これにより,取り扱う次元
1
が本来の_に抑えられたことになる.η
定理3.2.9自然数m,ηについて,Ker(片(^))竺Ker(み(λ才))が成り
立つ.
証明 ん,机上の特性写像σは0m,、から0m,肌への写像であるが,0m,、∈
Mm,η(F2)の元を転置してσ、,m∈M m,冊(F2)の元にする写像τを考えると,
τ:0m,、→0、,mは明らかにベクトル空間の同型写像である.ここで,0。,m から0几,mへの写像σ を
σ (X)=λ、X+X点