第3章長方形グリッドのσゲーム
68第3章 長方形グリッドのσゲーム 69 となり,λmが非正則のときは昂(λ点)は非正則である.したがって,mが 奇数のときはσ可移でない. □
定理3.4.8長方形のグリッドみ,gは,m≡O,1(mod3)かつ,m≠
4(mod5)のときσ可移であり,そうでないときはσ可移でない.
証明 定理3.3.2より,馬(λ)=λれ(λ)2=λ(λ4+λ2+1)2=λ9+λ5+λ であるので,Pg(λ左)は
馬(幼=ぺ十λよ5+塙
=側λよ8+λ左4+五㎜)=Aよ(A㌫十五m+A為十五m+亙m)
=λよ(4+4+亙。)2 =州局(λよ))2
となる.定理1.4.16より,^が正則がつP4(柑)が正則のとき,R(刈)は 正則である.したがって,定理3.3,6及び定理3.4.4より,片(生)が正則で
あるための必要十分条件は,m≡0,1(mod3)かっm≠4(mod5)であ
る. 口 長方形のグリッドPm,10について,p1。(λ)=出(λ)十^(λ)=λ(λg+λ5+λ)十λ8+λ6+λ4+1=λ10+λ8+λ4+λ2+1
であるので,P1O(λま)は
P、。(λ点):(幼10+(λよ)8+(λよ)4+(λ点)2+亙。
一((λよ)2)5・(4・亙。)・(4・亙。)・(4・五。)・軌 =λ㌶十5λ篤十10λ島十10λ島十5λ島十万m+λ乳十■4ふ十λζ =λ砦十λ島十五m
=(4+堵十五m)2
となり,これ以上の因数分解はなく,塙十堵十五mが正則であるための 簡明な条件は得られなかった.
定理3.4.9長方形のグリッドPm,11は,mが自然数んを用いてm=6んも しくは6ん十4と表されるときσ可移であり,そうでないときはσ可移て
ばなし・.
第3章 長方形グリッドのσゲーム 70 証明 11=3・22_1であるので,定理3.3.4より,
P。。(λ)=λ3(λ十1)8=λ11+λ3 となる.P11(λ点)は
月、(幼=λよ 1+λ志3 一λよ3(ぺ十万肌)
=λよ3λ。8
であり,定理1.4.16より,P11(λ点)が正則であるための必要十分条件は,柵 が正則がつλmが正則であることである1したがって,m≡0,1(mod3)
かつmが偶数のとき,すなわち,mが自然数んを用いてm=6んもしくは 6ん十4と表されるときσ可移であり,そうでないときはσ可移ではない.
口
次に^(λ)を因数分解する方法で得られる結果について述べる.
定理3.4.1Oれ=2た_1(た∈N),m≡2(mod3)のとき,Pm,2κ_1はσ可 移でない.
証明 定理3.3.2より,自然数んについて易此.1(坤)=^(片.1(㌫))2が
成り立つ、したがって,林が非正則ならば少なくともP2H(狐)は非正 則である.すなわちm…2(mod3)のとき,Pm,2κ一1はσ可移でない.口 次は定理3.4.3及び定理3.4,6の証明を一般化したものである.
定理3.4.11η=2L1(ん∈N)とする.m≡O,1(mod3)ならばへ,2此一1 はσ可移であり,m≡2(mod3)ならぱみ,2生一1はσ可移でない.
証明 定理3.3.3より,自然数んについてみ.1(柵)=(瑚)2馬一1が成り立 つ.したがって,P2。一1(革)の正則条件は点の正則条件と同じである.すな わちm≡0,1(mod3)のとき,み,2庄一1はσ可移であり,m…2(mod3)
のとき,み,2L1はσ可移でない。 □ 次は定理3.4.5及び定理3.4.9の証明を一般化したものである.
定理3.4.12几=3・2κ一1とする、Pm,3.2。一1は,mが自然数1を用いて m:61もしくは61+4と表されるときσ可移であり,そうでないときは σ可移ではない.
第3章 長方形グリッドのσゲーム 71
証明 定理313.4より,自然数んについて易.、此.1(坤)=(^)2此■1・(λm)2生十 が成り立つ.定理1.4.16より,易.2此一1(荷)が正則であるための必要十 分条件は,λよが正則がつλmが正則であることである、 したがって,
m≡0,1(mod3)かつmが偶数のとき,すなわち,mが自然数1を用
いてm=6 もしくは6J+4と表されるとき,へ,3.2L1はσ可移であり,
そうでないときはσ可移ではない. 口 これまでに得た結果を1<η<11の範囲で表にまとめると以下のよう
になる、
12345678910
111
O X
○O X O O
× ○O X
2 × ○
X
○ × ○X
○X
○ × 3O
× ○O
× ○ ○ × ○ ○ ×4
O O O
× ○ ○O
○ × ○ ○5 × × ×
O
×O
× × ×O
×6 ○ ○
0 O
○ ○O O
7 ○ × ○
O
× ○O
×O O
×8
X O X O X
×X
×9
O
× ○X
× ○ ○X
× ○ ×10
O O O
○O O O
○11
X
× ×O
×O
× × ×O
×表3.1:^の正則性
○のついているm,ηの組み合わせについては,み,れがσ可移であり,×
の組み合わせではみ,れはσ可移でない.空白のところは,定理3.4,1から 定理3.4.12ではσ可移かどうか決定できなかった組み合わせである.表 の空欄についても,個々にdet(片(柑))を計算すれば,σ可移かどうか決
第3章 長方形グリッドのσゲーム
走できる.例えば,片(λま)を実際に計算すると 片(側=(λ暮十λ。十万。)2 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0
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であり,det片(λま)=1となるので,局,6はσ可移であることが分かる.
ここでは,Pm,ηがσ可移かどうかを決定するためにF2土の線形代数,特 にrankや行列式といった初等的な線型代数の概念を用いてきた.岩堀[4]
はさらに単因子論や環論といった代数的概念を応用して同じ問題を考察 しており,片、,、がσ可移であるかどうかを,ある種の多項式の最大公約数 の計算に帰着している1しかしながら,Pm,、がσ可移であるかどうかを m,nの値から簡単に決定する方法は今のところ見つかっていないようで
ある.
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謝辞
本研究を進めるにあたり,大学院入学当初からの3年間にわたる手厚い 御指導をして頂いた,指導教員の濱中裕明准教授に心より御礼申し上げま す、大学でしっかりと数学を学んでこなかった私に,数学の基礎から丁寧 に指導していただき,理解が追い付かずに何度も何度もやり直した際も,
根気強くゼミを行って下さったことに,大変感謝いたします.濱中先生の ご指導がなければ,今の私はないといっても過言ではありません.
また,兵庫教育大学にきてから,同じ将来を目指す仲間と出会い,日ごろ から数学について考える機会が増えました.特に3年間行動を共にした 理数系教員養成特別プログラムの仲間とは,授業や実習などで互いに意見 を交わし,切磋琢磨してきました、そんな中で私自身も成長できたと思い ます1
そして,防衛大学校という将来を約束された進路から,教師を目指す道 に変えたにもかかわらず,暖かく支援してくれた家族に心より御礼申し上
げます.
平成24年12月20日 中原謙太