H3CO
CSA DDQ
CSA- CSA -HN
OCH3
H3CO
NH OCH3
H3CO
NH OCH3
H3CO
OCH3
H3CO HN
PDMA-CSA
NH4OH
HN OCH3
H3CO
N OCH3
H3CO
N OCH3
H3CO
OCH3
H3CO HN
PDMA
n
n
Scheme 2-1. ポリ(2,5-ジメトキシアニリン)(PDMA)の合成スキーム
70 80 90 100 110
400 900
1400 1900
2400 2900
3400 3900
Wavenumber (cm
-1)
%T
Fig.2-4. PDMAのIRスペクトル(KBr法)
2-2-5. フタルイミドを含むポリ(2,5-ジメトキシアニリン)(PDMAp)の合成 2-2-5-1. PDMAp-CSAの合成
Hino etal. (2006)の方法により合成を行った5)(Scheme 2-2)。
2,5-ジメトキシアニリン613 mg(4.00 mmol)と3-アミノフタルイミド162 mg
(1.00 mmol)を10 mlのTHFに溶解させ、そこに5 ml THFに溶解させたCSA 2.32 g(10.0 mmol)を加えて攪拌した。この溶液に10 ml THFに溶解させたDDQ 1.14 g(5.00 mmol)を攪拌しながら少しずつ加えた(添加直後から溶液はフタルイミ ド由来の薄い黄色から濃い深緑色に変化)。すべて添加後に室温で1日攪拌し重 合させた。重合後、溶液を少しずつアセトン300 mlに落として、未反応のモノ マー、オリゴマー、DDQや余分なCSAを洗浄し、その後濾取し減圧乾燥を経て PDMAp-CSA 609 mg(収率 45.2 %)を得た。
2-2-5-2. 塩基によるPDMAp-CSAの脱CSA
合成したPDMAp-CSA 102 mgにアンモニア水20 mlを加えて懸濁させ1日攪 拌した。反応後、固体を濾取しジエチルエーテルで洗浄、減圧乾燥を経てPDMAp 39.2 mg(収率 66.8 %)を得た。
NH2 OCH3
H3CO NH2
NH
O O
CSA DDQ
CSA- CSA -HN
OCH3
H3CO
NH OCH3
H3CO
N OCH3
H3CO
OCH3
H3CO HN
NH
O O
PDMAp-CSA
HN OCH3
H3CO
N OCH3
H3CO
N OCH3
H3CO
OCH3
H3CO HN
NH
O O
PDMAp
+
n n HN
HN
Scheme 2-2. フタルイミドを含むポリ(2,5-ジメトキシアニリン)(PDMAp)の
合成スキーム
2-2-5-3. PDMApのIRスペクトル
KBr法を用いて合成したPDMApのIRスペクトルの測定を行った。(Fig. 2-5)
1583、1509 cm-1付近にキノリド、ベンゾイドリング由来のC=C伸縮運動のピ
ークが見られ、ポリアニリン誘導体のIRスペクトルの文献値と一致した。ま た、PDMAと同様に1276、1207 cm-1にはジメトキシアニリンの3,6部位由来の C-H伸縮運動のピーク、2841 cm-1にはメトキシ由来のC-Hのピークが見られた。
さらに、1650 cm-1付近にフタルイミド由来のC=O伸縮運動のピークが見られた。
3440-3300 cm-1 にはポリアニリンの結合部とフタルイミド部分のイミンの伸縮
運動ピークがPDMAにくらべフタルイミドがある分強く出ていた。
840 cm-1にはフタルイミド部分の1,2,3,4置換のベンゼンのC-H面外変角運動が みられた。
Fig. 2-5. PDMApのIRスペクトル(KBr法)
70 80 90 100 110
400 900
1400 1900
2400 2900
3400 3900
Wavenumber (cm
-1)
% T
2-3. 結果と考察
2-3-1. CSAのドープによるPDMAの吸光変化
次にPDMAに対してCSAのドープによる吸光変化を測定した(Fig.2-6)。
PDMA はポリアニリンのキノリドの n-π*遷移由来のエメラルジン塩基特有
の610 nmにピークが見られた。
PDMAにCSAをドープさせたCSAdoped-PDMAは、エメラルジン塩基のピー クが減少し、PDMA のピークに比べレッドシフトした非局在化によるポーラロ ンバンドの強いエメラルジン塩のピークが834 nmに見られた。この変化は一般 的なポリアニリン誘導体のエメラルジン塩基の酸のドープ/脱ドープしたときの 挙動と一致している4,5)。
溶液の色合いの違いは肉眼で見ても PDMA は青色を呈し(Fig. 2-7 右)、 CSAdoped- PDMA では深緑色を呈していた(Fig. 2-7 左)。
以上のことから合成したPDMAはエメラルジン塩基の状態であると考えられ る4,7,8)。
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4
1100 1000
900 800
700 600
500 400
Wavelength (nm)
Abs.