• 検索結果がありません。

第 5 章 CTA 大口径望遠鏡光電子増倍管の較正 64

5.4 測定項目および解析方法

5.4.2 Multi p.e

図5.19: 最終的に採用する1 p.e. の分布。縦軸は左図では対数表示、右図では線型に直し てある。

図5.20: PMT ZQ3197の動作電圧で測定した波形の一例。

F ファクター 各電圧で測定した電荷量分布からFファクターも計算できる。平均値と 分散をそれぞれmσ、また前節で求めた 1 p.e.電荷量をp.e.と表すと、Fファクターは

Fm2 = (σ/p.e.)2

m/p.e. (5.6)

と計算できる。この方法は Single p.e.測定で求めた1 p.e. 電荷量、すなわちゲインに依 存しているため完全に独立ではないが、正しいFファクターおよびゲインが求められてい るか確認のために行った。

パルス幅 一連の測定においてパルス波形の測定も同時に行った。各イベントごとに  FWHM (波高がピーク値の 50% に達してから再び 50% を切るまでの時間)、上昇時間 (波高がピーク値の10%を達してから90%に達するまでの時間)、下降時間(同じく90%

を切ってから 10 % を切るまでの時間) を求め(図5.20)、全イベントについて平均した。

PMT出力電圧のサンプリングスピードは5.3.3 で言及したように 5 GSampling/sとし、

各時間スライス間は直線で結び閾値の線と交わる時刻を計算した。

測定内容の変更点

PACTAHGLG を使用した測定 LG を使用した測定で必要となる、両者から 得られる電荷量を合わせる手続きについて説明する。HG だと波高が DRS4評価ボード のレンジ上限に達してしまう可能性がある 1400 V、1500 V での測定は LGを、それよ り低い電圧では HG のデータを使ってきた。ゲイン vs. 印加電圧曲線を描くには両者に よるグラフをつなぐ必要がある。そのため、HGとLGの両方が有効に使える1200 Vと

1300 V で測定した電荷量の比の平均をとり、LGでの値を HG に合わせた。これを図に

表すと5.21のようになる。HGの方に合わせたのは最終的には図5.22のようにHG で測 定した Single p.e. 電荷量との比が問題になるためである。

図 5.21: 較正前半では1200 Vと1300 Vでの測定値を用い、低ゲイン(LG)での電荷量 vs. 印加電圧を高ゲイン(HG)での値に直した。

図 5.22: 較正前半でのゲイン vs. 印加電圧曲線の描き方。HGでの値に直した Multi p.e.

測定の曲線を 1500 V の点で Single p.e. 測定で得たゲインの絶対値と合わせる。

図 5.23: 較正後半でのゲイン vs. 印加電圧曲線の描き方。Multi p.e. の曲線も HGのみ を用い、1400 V の点で Single p.e. 測定で得たゲインの絶対値と合わせる。

PACTAHGのみを使用する測定 第一点として、 HG の出力がDRS4の上限に達 するのを防ぐため光量を落とし、1500 V での測定は行わないことにした。次に上述した HG とLG から得られる電荷量を合わせる手続きは不要となり、図5.23のように HGの みによる曲線を Single p.e. の結果に合わせるように変更した 。