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③→⑤一⑥一④ hI IH 皿 1

③→⑤一⑥一④ g 皿 皿 H

(注)算用数字;問題タイプ   一;同じ単元で指導

ローマ数字;RileyとGreenoの難易レベル

→;異なる単元で指導

【表4.3:比較問題の指導順序】

A社 B社

C社

1年 ①一②→③一④

h I H H

①→③一④

h H H

①→③→④

h H H

2年 ⑤一⑥ M 皿

⑤一⑥ M 皿

⑤一⑥ M 皿

D社 E社 F社

1年 ①→③一④

h H H

①1 ①→③一④

h H H

2年 ②→⑥ P 皿

②→③一④→⑤

h H H HI

②1

4年 ⑥皿

(注)算用数字;問題タイプ   一;同じ単元で指導

ローマ数字;RileyとGreenoの難易レベル

→;異なる単元で指導

 結合問題は,6社とも,レベルに合った指導順序になっている。

 変化問題は,C社を除いて,レベル1の変化1・2問題を1年生で,レベル2 の変化3・4問題とレベル3の変化5・6問題を2年生で指導するという点は共 通している。しかし,レベル2とレベル3の問題の指導順序は様々で,難易レベ ルの高いレベル3問題の方が,難易レベルの低いレベル2問題よりも先に指導さ       一44一

れるという順序の逆転が見られる。

 比較問題は,A, B, C, E社においては,レベルに合った指導順序になって いる。D, F社では,レベル2の比較3・4問題の方が,レベル1の比較2問題 よりも先に指導されている。また,后,C, D, F社においては,6タイプの問 題のうち,一度も指導されない問題タイプがある。欠けている問題タイプは,B,

C社では比較2問題,D社では比較5問題, F社では,比較5・6問題である。

(2)掲載数

 14タイプの問題の掲載数については,6社ともに同じような傾向が見られた。

その中から,A社を例にして,問題の難易と掲載数との関係を述べる。

 まず,各レベルの問題の掲載数を,学年ごとにグラフにすると, 【図4.1】

のようになる.

(掲載数:) 60

50

40

30

20

10

0

巳.

馬●

    ・ レベル1

レベル3    醇㌦.

,」悔、 雪 ュ..

「瞳

1年    2年    3年    4年    5年

  【図4.1:各レベルの問題の掲載数】

 さらに,各レベルの問題の掲載数に対して, 「結合」 「変化」 「比較」の各カ テゴリーの問題の掲載数とその割合は, 【図4.2】のようになる。

1     年 2   年 3 年 4年 5年

レベル1

レベル2

レベル3

         ■結合囮変化日比較

【図4.2:各カテゴリーの問題の掲載数とその割合】

 【図4.1】からわかるように,難易の低いレベル1の問題の掲載数は,どの 学年においても,レベル2やレベル3の問題よりもかなり多い。また, 【図4.

2】に示したとおり,どのカテゴリーにおいても,レベル1の問題は,レベル2 やレベル3の問題よりも多く扱われている。ただし,3年生の変化問題だけは,

3つのレベルでほぼ同じ数になっている。

4.調査結果の分析と考察

 まず,3つのレベルの14タイプの問題が,学習指導要領において,どのように 規定されているかを明らかにすることから始める。その後で,調査結果について の分析と考察を行う。

(1)学習指導要領にみる難易レベル

 現行の小学校学習指導要領(平成元年3月15日告示)では,加法と減法に関し て,第1学年の数と計算の領域に次のような記述がある。

《(2) 数について加法及び減法ができることを理解し,それらを用いるこ    とができるようにする。

   ア 加法及び減法が用いられる場合について知り,それらを式で表し     たり,その式をよんだりすること。       》       (小学校指導書算数編,p.64)

 これを受けて,第1学年では,主として次のような場合に重点を置いて加法や 減法を理解できるようにすることが適当であると述べられている。

《1) 加法が用いられる場合

 (ア) 同時に存在する二つの数量を合わせた大きさを求める場合

 (イ) はじめにある数量に,追加したり,それから増加したりしたときの大   きさを求める場合

 (ウ) ある番号や順番から,さらに何番か後の番号や順番を求める場合  2) 減法が用いられる場合

 (ア) 二つの数量の差を求める場合

 (イ) はじめの数量の大きさから,取り去ったり減少したりしたときの残り   の大きさを求める場合

 (ウ) ある順番から,幾つか前の順番を求める場合や,二つの順番の違いを   求める場合      》       (小学校指導書算数編,p.65)

一46一

 これらと加減文章題の14タイプの問題とを対応させると,加法が用いられる場 合の(ア)は結合1問題,(イ)は変化1問題にあたる。また,減法が用いられる場合 の(ア)は比較1・2問題,(イ)は変化2問題にあたる。(ウ)の場合については,

Vergnaudの分類の中に含まれていない。したがって,1年生で指導される問題は,

全てレベル1の問題である。

 次に,第2学年の数と計算の領域では,以下のように示されている。

《(2)加法及び減法のについて理解を深め,それらを用いる能力を伸ばす。》

      (小学校指導書算数編,p.75)

 これを受けて,第2学年では,第1学年で取り上げた加法や減法が用いられる 場合の理解を深め,さらに,児童にとって演算決定が困難である逆思考の問題に ついて,意図的な指導をする必要があるとしている。逆思考の問題としては,次 の3つがあげられている。

《①  ②  ③

関係表現は減法の形であるが,計算は加法を用いることになる場合 関係表現は加法の形であるが,計算は減法を用いることになる場合 減法の減数が未知のとき,その減数を求めるのに減法を用いる場合 》       (小学校指導書算数編,p.76)

 これらを14タイプの問題と対応させてみると,①の場合としては,変化6問題 と比較6問題があてはまる。②の場合としては,変化3・5問題と比較5問題が あてはまる。③の場合としては,変化4問題があてはまる。これらの6タイプの 問題のうち,変化3と4はレベル2の問題であり,ほかはレベル3の問題である。

したがって,2年生では,レベル2の問題とレベル3の問題が指導されることに

なる。

 結合2,比較3,比較4問題については,学習指導要領には明確に規定されて いない。しかし,第1学年の数と計算の領域において,次のような記述が見られ

る。

《(1) ものの個数,順序などを数を用いて正しく表すことができるように    するとともに,数の概念について理解できるようにする。

   エ 一つの数をほかの和や差としてみるなど,ほかの数と関連付けて     みること。      》       (小学校指導書算数編,p.61)

これは,結合2問題の意味構造と関連がある。結合2問題は,2つの数量を合わ せた全体集合と,1つの部分集合が与えられていて,もう1つの部分集合を問う

というものである。与えられている全体集合が,2つの部分集合を合わせた集合 であることが理解できれば,結合2問題は解決できる。与えられている全体集合 と2つの部分集合との関係は, 「全体集合を部分集合と部分集合の和とみる」と いう数の概念と結びついている。そして,この数の概念が理解できれば,結合2 問題を解くことができる。したがって,結合2問題は,減法の用いられる場合と しては,学習指導要領で規定されていないけれども,理解するべき数の概念とし ては,規定されていると言えるのではないだろうか。以上のことから,結合2問 題は,1年生で学習するのが適当ではないかと考える。

 以上,3つのレベルに設定される14タイプの問題が,学習指導要領においてど のように規定されているかを見てきたが,次のことが明らかになった。

 ①レベル1の問題は1年生で,レベル2と3の問題は2年生で指導する。

 ②結合2問題は,加法と減法の用いられる場合としては規定されていないが,

  数の概念の理解との関連から,1年生で指導するのが適当であると考える。

 ③レベル2の比較3と4の問題については,どちらの学年で指導するのがよ

  いか,全く規定されていない。

(2)指導順序

 教科書調査の結果と学習指導要領とを照らし合わせてみると,結合問題は,6 社とも1年生で指導されている。変化問題は,1社を除いて,学習指導要領の加 法や減法の用いられる場合についての規定とは矛盾していない。しかし,レベル

3の問題の方が,レベル2の問題よりも先に指導されているという問題点がある。

比較問題では,学習指導要領どおりに,比較1・2問題を1年生で指導し,比較 5・6問題を2年生で指導するようになっていたのは,6社のうち3社である。

そのうちの2社については,比較2問題が1問も指導されていない。また,明記 されていない比較3・4問題については,5社で1年生,1社で2年生の指導内 容となっている。以下では,問題点のある変化問題と比較問題について考察を行

う。

 変化問題におけるレベル2問題(変化3・4)とレベル3問題(変化5・6)は,

どちらも逆思考の問題であり,学習指導要領では2年生で指導されることになっ ている。その点では,大きな矛盾はないと言える。しかし,RileyとGreenoのレベ ル設定によると,2つの間には難易差がある。それは,レベル3の問題を解くに は,部分一全体関係を表象する必要があるからである。レベル2とレベル3の問 題の指導順序は,どうするのがよいのであろうか。

      一48一

 レベル2の問題とレベル3の問題の違いは,問題をイメージすることに関係が ある。例として,変化3問題(レベル2)と変化5問題(レベル3)について考えて みる。これら2つの問題は,次のような問題である。

(変化3問題)

《 いけにきんぎょが16びきいます。そこへまたきんぎょを入れたので,

ぜんぶで24ひきになりました。あとからなんびき入れましたか。   》       (小学校教科書『新編新しい算数2下』,東京書i籍,1996,p.51)

(変化5問題)

《みち子さんは,ねえさんからおはじきを27こもらったので,ぜんぶで45こ になりました。おはじきははじめになんこありましたか。        》       (小学校教科書『新編新しい算数2下』,東京書籍,1996,p.54)

 変化3問題においては,問題文の叙述にしたがって,次のような順序で問題構 造をイメージしなければならない。

初めの数

 16

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