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LCC へのヒアリング結果

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第 5 章 地方空港の LCC 誘致活動に関するケーススタディ

3) LCC へのヒアリング結果

① 地方空港への航空サービスの展開方針

¾ これまでは経営の安定の観点から確実に需要が見込まれる区間に就航してきた。

航空ネットワークは拠点空港との間の路線が基本となる。拠点空港の増加に応じ て路線が拡充される。

¾ これまで就航した地方空港は就航に際しての支援策があった。ただし、支援策が あるから就航するということではない。就航後もプロモーションなどで地域と協 働することを考えており、就航時の支援は地域との協働姿勢を確認する役割もあ る。

¾ ターゲットとする顧客市場の成熟度に応じて、地方間路線、例えば九州・四国~

北海道、九州~四国などを運航する可能性もある。訪日観光客は、日本の地方に 興味を持っている。温泉、食文化、古典建築など日本の地方には魅力的な観光資 源が多い。

¾ 就航地点の決定は、地域の熱意も影響する。

¾ 地方空港への就航よりも国際線への展開を考えている。

¾ 就航地の選定は、総需要の増加が期待できるかという点を重視している。他社や 他の交通機関との競合関係は気にしていない。

② 地方空港への航空サービスの拡充の課題

¾ 全般的にコストが高い。ほとんどの空港で 1階が到着、2階が出発の動線であり、

ボーディングブリッジを使用する前提で施設計画がなされている。FSCとは分け て扱ってほしい。

¾ 空港にグランドハンドリングの機能が備わっていないため、新規参入の障害とな っている。大手航空会社の関連会社に委託しなければならないため割高である。

就航可能な時間帯は非常に重要な要素である。既に他社が就航している時間帯は グランドハンドリング、給油の手配ができない場合がある。就航したい時間帯に 就航できない。

¾ 地方空港の需要に対応するためには、座席数が固定された同一機種で運航してい る LCC よりも、多様な機種で運航している大手航空会社のほうが、需要に応じ た機種を供給することができるために、適しているとの見方もできる。

③ 地域の支援の必要性

¾ 顧客の中心は観光客であり、観光客を定着させるのには時間を要する。観光客を 少しずつ育てて地元を掘り起こしていくことから、航空サービスの展開として 徐々に便数を増やしていくスタイルが基本である。知名度が低いと利用者が定着 しないため、地域の支援が必要となる。

¾ 地方に行くほど LCC の理解が十分ではない。低価格でも安全性が確保されてい ることを知ってほしい。地域住民の信頼を得るためには時間を要することから、

マーケットを育てていく必要があり、一定期間は地域の支援が必要である。

¾ LCC は航空運賃の価格設定が経営の重要な部分を占めている。価格設定は空港の 地域性(空港使用料、アクセス費用)も考慮しているが、これらのコストは地域 の関与が大きいため、連携が必要である。

¾ 現在の路線では特に支援を受けていないが、最近、就航先の自治体からプロモー ションで協働しつつある。より地域への効果を高めるためにも協力体制は必要で ある。

④ 地方への要望内容

■就航前

¾ 航空会社として収集できる地域の情報は公表されているデータが基本である。就 航すればどの程度の収益性が見込まれるのか、あるいは地域の経済や旅行者の動 向等、検討の参考となる情報は常に求めている。

¾ 県民へのアンケート結果や、地域間の旅客流動特性等の情報を提示した自治体も あり、これらは路線開設の検討には有用であった。

¾ 支援策は地域によって、支援可能な金額、内容が異なるため、どのような協力が できるかということを教えてもらいたい。支援策の金額に加え、支援内容もポイ ントとなる。支援内容としては、設備関係、便数・旅客比例インセンティブ、一 定額のキャッシュバック等が考えられる。支援内容に定型はなく、個別対応であ る。

¾ 地域からの継続的な情報提供は求めている。航空会社と地域がどのような協力体 制、支援が組めるのかということに関心がある。

¾ 拠点空港としての誘致なのか、拠点空港からの路線の誘致なのかによってアプロ ーチの方法は異なる。但し、いきなり拠点空港にはならないため、まずは路線を 誘致した上で様子を見ることとなる。拠点化に当たっては、事業が定着するまで の間、最低 3年間の支援は必要である。

¾ 特定の会社にだけ支援できないという自治体も多い。新規就航や増便に対する支 援制度を設ければ、特定の企業に対する支援にはならないし、一定の合理性があ る。

¾ 帰省、私用等の需要を重視しているため、地域間のつながりに関する情報を求め ている。

■就航後

¾ 搭乗率保証制度はネガティブな支援策である。搭乗率の目標値を上回った場合 に、航空会社にインセンティブを付与するような仕組みのほうが集客に向けたイ ンセンティブは働きやすい。

¾ LCC は人の流れを作ることができ、観光客等の消費によって地域や空港は収益を 得ることができるため、それに応じたインセンティブの仕組みがあってもよい。

¾ 航空会社が路線を維持できないと、人流が損なわれることを理解してほしい。航

る。鉄道に関してもディスティネーションキャンペーンなどを鉄道会社と共同で 展開している。国内航空については相対的に利用促進に関する取り組みが弱い。

¾ 航空サービスの拡充に関する地域の取り組みは、路線が開設されて終わりではな く、お互いの Win-Win の関係を築くためにはむしろ路線が開設されてからが重 要となる。

¾ 航空会社は旅客を運ぶための手段でしかないが、低価格で輸送手段を提供するこ とにより、地域間のつながりがより近くなる。LCCを活用した地域への誘客促進 に向けて新たな取り組みが進んでいる。

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