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Java コンパイラ

第 7 章 言語処理系 166

7.2 Java コンパイラ

トと呼ばれるWebページなどに埋め込み可能なプログラムを作ることができます.これについて は,この節の後半で説明をしていきます.

7.2.1 Java プログラムのコンパイルと実行

Javaのソースファイルのファイル名は,ファイル中で宣言されているクラスの名前に,“.java”

の拡張子をつけたファイルにしなければなりません.例えば,MyTestというクラスの定義を含む ソースファイルは,MyTest.javaというファイル名でなくてはなりません.

まず,サンプルとして“Hello, Java World!”と表示するためのプログラムを紹介します.このプ ログラムは,以下の通りとなります.

Listing 7.1: MyTest.java

1 public class MyTest {

2 public static void main ( String args []) {

3 System . out . println (" Hello ,␣ Java ␣ world !");

4 }

5 }

このプログラムをコンパイルするためには,javacコマンドを用いて以下のようにコマンドを入 力します.

$ javac MyTest . java

これにより,MyTest.classという名前のクラスファイル(Class File)が生成されます.クラスファ イルとは,ソースファイルをコンパイルした結果のバイトコードが書かれています.バイトコード は,Javaの実行環境が解釈して実行します.この実行環境のことをJava Runtime Environment

(JRE)と言います.

Javaの実行環境を使ってプログラムを実行させるためには,javaコマンドを使用します.引数 には,main関数の入っているクラスのクラス名を指定します.引数に指定するのは,あくまでも クラス名のみで,クラスファイルの名前ではないことに注意します.

MyTestクラスを実行させる場合には次のようにします.

$ java MyTest Hello , Java world !

$

7.2.2 Java アプレットのコンパイルと実行

アプレットを使用したプログラムでは,通常のJavaプログラムと比べてプログラムの作り方が 変わってきます.また,Webページ上に埋め込むので,HTMLファイルも必要になってきます.

ここでは,サンプルとして,アプレットのウィンドウを開いて“Hello, Java World”と表示する プログラムを説明します.サンプルのJavaのコードは以下の通りです.

Listing 7.2: MyTestApl.java

1 import java . applet . Applet ;

2 import java . awt . Graphics ;

3

4 public class MyTestApl extends Applet {

5 public void init () {

6 resize (150 ,30) ;

7 }

8 public void paint ( Graphics g) {

9 g. drawString (" Hello ,␣ Java ␣ world !",50 ,25) ;

10 }

11 }

これをコンパイルするには,先ほどと同じようにしてjavacコマンドを使用します.

$ javac MyTestApl . java

コンパイルしたアプレットのプログラムを呼び出すためのHTMLファイルを用意します.今回 は,以下のファイルを使用します.

Listing 7.3: MyTestApl.html

1 <html>

2 <head>

3 <title> MyTestApl Applet </title>

4 </head>

5 <body>

6 MyTestApl Applet

7 <hr>

8 <applet code=" MyTestApl . class " width=150 height=30 ></applet>

9 <hr>

10 <a href=" MyTestApl . java "> Source </a>

11 </body>

12 </html>

これを実行するには,appletviewerコマンドを使用します.また,このプログラムを実行すると 図7.1のようになります.

$ appletviewer MyApplet . html

図7.1: Javaアプレットの実行画面