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デスクトップ・ユーザーインターフェース(デスクトップ UI)とモダン・ユーザー

第 5 章 Windows と Linux の使い方 91

5.2 デスクトップ・ユーザーインターフェース(デスクトップ UI)とモダン・ユーザー

Windowsでソフトウェアを利用する際は,ディスプレイに表示されるグラフィカルユーザーイ

ンターフェース(GUI)で操作することが多くなります.Windows8.1では後述する「ウィンドウ」

と呼ばれる領域を扱う「デスクトップユーザーインターフェース(デスクトップUI)」(図5.6a),

「タイル」と呼ばれるパネルを利用して操作を行う「モダン・ユーザーインターフェース(モダン

UI)」(図5.6b)の2種類のデザインが存在します.

(a)デスクトップ・ユーザーインターフェース (b)モダン・ユーザーインターフェース

1このデザインのメニューをコンテキストメニューと呼びます.

モダンUIはWindows8で新しく導入されたデザインで,大きなフォントと読みやすさに焦点を 置いています.スタート画面がモダンUIの例として挙げられます.次節からデスクトップUIを 扱うデスクトップ画面,モダンUIを扱うスタート画面について解説していきます.

5.2.1 デスクトップ画面とウィンドウ

デスクトップ画面ではメニューやボタン,アイコンなどをマウスでクリックする等してファイル の作成をはじめとする様々な操作を行うことができます.また,ほとんどの操作はキーボードでも 行うことができます2.ボタンやメニューなどのインターフェースは「ウィンドウ」という領域の 上に貼り付けられる形で表示されます(図 5.7).

図5.7: ウィンドウの例

「ウインドウ」とは,デスクトップUIの最も基本的な構成要素となるものです.複数のソフト ウェアを同時に起動した場合,それらのソフトウェアはそれぞれいくつかのウインドウとして表示

2様々なショートカットキーが用意されているので調べてみてください.作業時間の短縮につながります.

されます3

例えば,大きな作業机がありその上に書類をたくさん置いた場合,まず今から使う書類を最も上 に配置するでしょう.Windowsの画面では,複数のソフトウェアを起動してウインドウがいくつ か表示されている場合,ユーザーは,複数表示されているウインドウのうち,現在操作したいもの を最も手前に表示することができます.

Windowsでは,最も手前に表示されているウインドウを「アクティブウインドウ」と呼びます.

ユーザーは好きなウインドウをいつでもアクティブウインドウにすることができ,これをアクティ ブ化と呼びます.ウインドウをアクティブ化するには,そのウインドウ内の適当な部分 (余白な ど) をクリックします.

5.2.2 タイトルバー・リボン・ステータスバー

デスクトップUI用のソフトウェアの画面構成には色々なものがありますが,一般的なデスクトッ プUIのアプリケーションには「タイトルバー」,「リボン」,「ステータスバー」などが付いていま す (図 5.8).

図 5.8: ウィンドウの構成要素

タイトルバー

 ウインドウの上部に貼り付いている領域で,この部分をマウスでドラッグするとウインド ウを移動し,画面上の好きな位置に配置することができます.また,タイトルバーにはその ウインドウの性質や役割を示す文字列 (アプリケーション名など) が表示されています.

31つのアプリケーションが複数のウィンドウを開く場合もあります.

またこの部分の右端にはウィンドウの変形や終了を行うためのボタンが用意されています.

たとえば「×」ボタンでウィンドウを閉じることができます.これはAlt+F4 を同時に押し たり, タスクバーのボタンを右クリックして「閉じる」を選択することでも行うことができ ます.

このタイトルバーにはそのウィンドウで特定の項目が選択されているとき,ツールタイトル がタイトルバーに出現し,これをクリックすることでその項目に対して利用できる操作が後 述する「リボン」に表示される「コンテキストタブ」という機能があります.エクスプロー ラーを例にとって説明すると,検索ボックス内をクリックすれば「検索ツール」というツー ルタイトルと「検索」というコンテキストタブが表示され,検索場所の変更や絞込み設定を 行えます.

また,ファイルの操作を元に戻したり,削除を行ったりといったよく使う操作をすばやく実 行することのできる「クイックアクセスツールバー」という機能があります.これは常にタ イトルバーの左側にアイコン表示され,それぞれクリックすることで対応した操作を即座に 行うことができます.アイコン右側の下向き三角のボタンをクリックすることで新しく操作 を登録したり,リボン下に表示させることができます.

リボン

 タイトルバーのすぐ下に表示されているコマンド一覧の領域です.上側に表示されている,

例えばエクスプローラーならば「ファイル」や「ホーム」といったタブをクリックすること で,そのタブの内容に関した機能を下側の領域に表示させることができます.「ファイル」タ ブをクリックすれば新しくエクスプローラーのウィンドウを開いたり,「ホーム」タブをク リックすればファイルのコピーや貼り付けを行えるボタンが用途ごとにグループ化されて表 示されます.

ステータスバー

 アプリケーションの現在の状態を表示するための領域です.例えばエクスプローラーなら ばそのディレクトリに存在するファイル及びフォルダの総数を表す項目数や,選択中の項目 数などが表示されます.

5.2.3 タスクバーとスタートメニュー

デスクトップ画面では,初期状態で画面の一番下に横長の棒状の領域があります.これを「タス クバー」と呼びます.タスクバーには,現在画面上に表示されているウインドウに対応する,アイ コン付きのボタンが表示されます.このボタンをクリックすると,そのウインドウをすぐにアク ティブ化することが可能です (図5.9).

図5.9: タスクバーによるウィンドウの切り替え

また,表示中のウインドウのタイトルバーに存在する最小化ボタンをクリックすると,そのウイ ンドウは「最小化」されてタスクバー内に格納されます.タスクバーのボタンをクリックすると元 に戻ります.

タスクバーの左端にはWindowsマークが入った「スタートティップ」があり,前述した通りク リックするとスタート画面に切り替わります.このスタートティップを右クリックすることでエク スプローラーを起動したり,シャットダウンを行えるコンテキストメニューを表示できます.