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ウィンドウシステム

各アプリケーションはそれぞれひとつ以上のウィンドウを持ち,ユーザーである皆さんはウィン ドウに対してマウスやキーボードで操作をすることができます.これらのウィンドウを管理するシ ステムが,Aqua(アクア)と呼ばれるウィンドウシステム(window system)です.ユーザーは ウィンドウを切り替えることで,複数のアプリケーションを並行して利用することができます.

一方,ウィンドウの大きさや配置などの外観は,ウィンドウマネージャと呼ばれるアプリケー ションが管理します.Macではウィンドウ枠の機能が統一されており,例えばウィンドウを閉じ たり一時的に縮小表示したりといった利用頻度の高い操作のために,ウィンドウ枠の左上には3種 類のボタン(閉じる,最小化,ズーム)が配置されています.またタイトルバーをダブルクリック するとDockに収容されます.ウィンドウの最小化を行うと,Dockに収容されるということです.

1.6.1 マウス操作の基本

計算機に対して指示をする場合の多くは,マウスを使って行います.マウスの操作に関していく つか覚えておきたい用語がありますので解説します.

10Input Method EditorまたはEngine.キー入力をもとに変換処理などを施すモジュールを指す.

マウスポインタ(mouse pointer)

マウスの動きにあわせて画面上で移動する記号のことです.一般的に矢印の事が多いですが,別 の形になることもあります.マウスポインタは位置を指示するだけでなく,その時点でのウィンド ウ・マネージャの状態も表現しています.I字型のポインタの場合,その場所には文字があるか文 字が入力できることを意味し,時計や歯車の形であれば,現在処理を行っていて入力を受け付けて いないことを意味しています.

クリック(click)

マウスのボタンを一度だけ押す操作のことです.一般にクリックとだけ言う場合は一番左のボタ ンを押す動作を指します.ウィンドウ・マネージャ上での大抵の作業はクリックで行えます.iMac における副ボタンのクリック(コンテキストメニューの表示,右クリック)は,controlを押しなが らクリックすることで行えます.

iMacに接続されているマウスは左側と右側でボタンが分かれているため,設定を変更すること で (1.1節参照) 右クリックを右側のボタンに割り当てることもできます.真ん中にある小さな 球体はホイールアップ/ホイールダウンで使用するホイールです11

計算機が処理に時間を取られている状態では,クリックしてもすぐに反応しない場合がありま す.このような場合であっても,連続して何度もクリックせずに反応があるまで待ってから次の操 作に移ってください.

ダブルクリック(double click)

クリックを連続してすばやく2 回行う操作のことです.

ドラッグ(drag)

ドラッグという手で物をつかむのに相当する動作と,ドロップといい手から物を離すのに相当す る操作をまとめてドラッグ・アンド・ドロップと呼びます.ドラッグは,マウスのボタンを押した ままマウスを動かすことで行います.マウスのボタンを離す動作がドロップに相当します.ウィン ドウの大きさを変更する時などに利用します.

ホイールアップ/ホイールダウン(wheel up / wheel down)

ブラウザ等を使っていると,ウィンドウに入りきらない高さの画面が表示されることがありま す.その時には横にスクロールバーが表示されますが,そのバーをドラッグしなくてもホイール アップ/ホイールダウンだけで画面の上下ができます.たいていのウィンドウに使えます.

113ボタンマウスが接続されている場合もあります.

1.6.2 ウィンドウに対する操作

ターミナルなど,アプリケーションを実行すると画面にウィンドウが開きます.図1.22はター ミナルのウィンドウの例です.ターミナルは端末エミュレータと呼ばれるものです.この端末エ ミュレータ上で動作するシェルと呼ばれるコマンドを介して他の様々なコマンドを実行します.

図1.22: 端末エミュレータ(iTerm)

ウィンドウ・メニュー

ウィンドウをクリックすると,そのウィンドウがアクティブ状態12になり,デスクトップ画面 のメニューバーが,アクティブ・ウィンドウのウィンドウ・メニューに切り替わります.このメ ニューから,アクティブ・ウィンドウに対する様々な操作を行うことができます.

ウィンドウを閉じる(閉じるボタン)

タイトルバーの左上に赤・黄・緑の3つのボタンがあります.左側のボタン(赤) を押すと,

ウィンドウを閉じることができます.ただし,そのウィンドウで表示されていたアプリケーション は終了していないことに注意してください.終了するには,アプリケーションのメニューバーか Dock のコンテキストメニューから終了を選択します.ショートカットキーは + Q です.

12ウィンドウがユーザのインタラクションを受け付ける状態になること.

アイコン化(最小化ボタン)

真ん中にあるボタン(黄) をクリックすると,そのウィンドウはアイコン化されDockに収納さ れます13.収納されたアイコンをクリックすると,もとのウィンドウの状態に戻すことができます.

ズームボタン

右のボタン(緑) をクリックすると,ウィンドウの大きさを自動的に適切な大きさに変更しま す.その部分を再度クリックすると,元の大きさに戻すことができます.

ウインドウの大きさを任意に変更する

大きさを変更させたいウィンドウの四隅にマウスポインタを移動させると,境界線のところでポ インタの形が変化します.この状態でドラッグすることによってウィンドウの大きさを変更するこ とが可能になります.

1.6.3 キーボードのショートカット

キーボードは文字や数値を打ち込むだけでなく,色々な機能があります.特にマウスの右クリッ クをした時や,メニューバーから辿っていくとできる機能が多いのですが,それらをまとめて表 1.4に記載しておきます. + c と記載されている場合は「 キーを押しながら c キーを押 す」ことを意味します.

表1.4: ショートカットキーのまとめ

動作 キー

コピーする + c

貼り付け + v

切り取り + x

元に戻す + z

全て選択 + a

ウィンドウを閉じる + q

上書き保存 + s

検索 + f

今回は表1.4のとおり記載しましたが,これ以外にも便利な機能があるので調べてみるのもよい でしょう.また,この他にもスクリーンキャプチャ機能というものがあります.これは,Mac特有 の機能でスクリーンショット撮影してくれる(ウィンドウの画面を撮影して保存してくれる)機能

13[F11]キーを押すと表示中の全ウィンドウがアイコン化されます.

です. とshift4 を同時に押した後に,キャプチャしたい画面にマウスを合わせて,   を 押します.すると,カメラのアイコンが出てくるので,キャプチャしたい画像をクリックすると,

スクリーンショットがデスクトップに保存されます.また,その際に「スクリーンショット○○」

(○○には数字が入ります)というファイル名で保存されます.