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J-PARC MLF におけるビーム試験

ドキュメント内 学位論文 Experimental Particle Physicsyushu University (ページ 45-48)

第 4 章 ビームテスト実験

4.1 J-PARC MLF におけるビーム試験

3 GV

ig i M g

M g

図 4.1: J-PARC MLF ミューオン2次ビームライン配置図[13]

軸に平行な向きになるように置いた。Bell2 DSSDセンサーは両読み出しのシリコンスト リップセンサーである。DSSDセンサーの仕様を図4.1に示す。その後ろにはy方向に1 mm角のファイバーシンチレータ(kuraray社SCSF-78 Non-S type)6本、x方向に0.5 mm 角のファーバーシンチレータ(kuraray社 SCSF-78 Non-S type)10本からなるファイバー ホドスコープを2つ設置した。TSから前方のファイバーホドスコープまでの距離は356 mmである。最後段には時間基準となる12× 10×10 mm3のプラスチックシンチレータ (Back Sci.,以下BS, ELJEN Technology社 EJ-200)を置いた。ファイバーホドスコープ2 つとBSの間の距離はそれぞれ20 mmである。検出器全体を木製の暗箱で覆い、暗箱の 内部はチラーを用いて温度一定(22度)に保った。

表 4.1: DSSDセンサーの仕様

p-side n-side 厚さ 320 µm 320 µm 全空乏化電圧 120 V 120 V ストリップの長さ 122.74 mm 57.525 mm ストリップピッチ 75 µm 240 µm

ストリップ数 768 512

図4.4に示す回路を組み、データ収集をおこなった。Aセンサー、Rセンサー、TS、FS、 BS、DSSDに対してVMEモジュール CAEN V1742[14]をもちいて波形データを取得し た。また、CAEN V1190[15]およびV1290[16]を用いてAセンサー、Rセンサー、TS、FS、

 

 

 

μ +

+

Target Sci.

Front Sci. DSSD1 DSSD2

A sensor R sensor

Back Sci.

Fiber Hodoscope x

i. iz x x

g i. x x F i. x x

B i. x x

x

z g

図 4.2: J-PARC MLFにおけるビーム試験時のセットアップ

BSの時間情報を取得した。トリガーにはJ-PARCのパルスビームに同期した25 Hzのパ ルスを用いた。計数率の変化による影響を見るために、波形取得を行う波形デジタイザ (Wave Form Digitizer: WFD)へのトリガーは遅延時間Tdだけ遅らせて、この値を変えな がら測定を行った。V1190を用いて取得したTDCデータを図4.3に示す。ダブルパルスの ミューオンビームの構造が確認できる。これらのデータ収集系とは独立にEASIROC[17]

を用いてファイバーホドスコープのデータを収集した。EASIROCは多チャンネルMPPC (Multi-Pixel Photon Counter)の制御と読み出しをTCP/Ethernetを介して行えるような モジュールである。

SlitA2013からのデジタル信号は±0.9 Vで出力されるため、CAEN V1190,1290の規格 [15][16]に合わず、LVDS信号に変換する必要がある。また、SlitA2013のデジタルコント ロールはASIC単体での評価時に用いたスイッチ式の回路では、コントロールの度に暗箱 を開けなければならない。そこで、SlitA2013のデジタル信号のレベル変換、シリアル通

信(RS-232C)を用いたデジタルコントロールを行うための中継基板を開発し、製作した。

この詳細については付録で述べる。

TS,FS,BSの信号は光電子増倍管(PMT: Photo Multi Tube, 浜松ホトニクス社 H3164-10)で読み出し、ファイバーホドスコープの信号はSiPM(Silicon photomultiplier, 浜松ホ トニクス社 S12825-050P-01)を用いて読み出した。それぞれのセンサーおよびPMTへの 印加電圧とそのときの電流値は表4.2のとおりである。

hATDC

Entries 7680000 Mean 6.929e+04 RMS 9976

time [ns]

50 60 70 80 90 100 110

103

× 10

102

103

104

hATDC

Entries 7680000 Mean 6.929e+04 RMS 9976

A sensor TDC data

hRTDC

Entries 7680000 Mean 6.953e+04 RMS 9910

time [ns]

50 60 70 80 90 100 110

103

× 1

10 102

103

104 hRTDC

Entries 7680000 Mean 6.953e+04 RMS 9910

R sensor TDC data

ダブルパルス構造の ュー ンビー

ダブルパルス構造の ュー ンビー

ウント数 ウント数

図 4.3: 軸方向センサー(左図)および動径方向センサー(右図)のTDCデータ。

表 4.2: センサーおよびPMTへの印加電圧とそのときの電流値 センサー 印加電圧 [V] 電流値[µA]

Rセンサー 120 0.279

Aセンサー 120 0.0903

DSSD 120 5.497

TS -700 197

FS -1203 372

BS1 -1003 282

BS2 -1472 445

4.1.3 データ解析

ビームを止めた状態で取得したデータを用いてノイズの見積もりを行った。取得した波 形データをヒストグラムに詰め込み、ガウス関数でフィッティングを行った。図4.5に結 果を示す。得られたノイズの値は、Aセンサーが3.7±0.0 mV、Rセンサーが3.2±0.0 mV であった。ENCに換算すると、Aセンサーが870±10、Rセンサーが810±30であった。

これは1600 e以下というENCに対する要求を満たしている。高計数率下での検出器の応

答、計数率の変化による検出器への影響に関する解析は、後述する東北大学電子光理学研 究センターで行ったビームテスト実験で取得したデータの理解が進んだ後行う。

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