3.1 JP1/FTP の環境定義
3.1.2 JP1/FTP の環境を定義ファイルで定義する
JP1/FTP の環境設定の一部を,定義ファイルで定義できます。
次のように,定義ファイルを作成し定義情報を記述してください。
(1) 定義ファイルの作成
次のパス名で定義ファイルを作成してください。
JP1/FTPのインストールディレクトリ\ftsenv.ini
(2) 定義ファイルの内容
次のように,Windows の初期化ファイル(
.ini
)の形式で記述してください。指定できるセクション,キー,および値を次の表に示します。
表 3‒2 定義ファイル(ftsenv.ini)の定義内容
セクション キー 値 定義内容
[ENV_INFO_VIEW] GEN_USER ON|
OFF≪OFF≫
管理者以外のユーザが,定義情報の内容 を参照できるようにするかどうかを指定 します。※1
• ON:参照可能にします。
• OFF:定義情報を表示しません。
[WELL_KNOWN_PORTS] Enable ON|
OFF≪OFF≫
FTP サーバ側で PORT コマンドに well-known ポート(0〜1023)が指定された場
セクション キー 値 定義内容 [WELL_KNOWN_PORTS] Enable ON|
OFF≪OFF≫
• ON:許可します。
• OFF:拒否します。
[ANOTHER_ADDRESS] Enable ON|
OFF≪OFF≫
FTP サーバ側で PORT コマンドに制御 コネクションを確立したクライアント(IP アドレス)以外が指定された場合,接続を 許可するか否かを指定します。※2
• ON:許可します。
• OFF:拒否します。
[MASK_CMD] PORT ON|
OFF≪OFF≫
FTP サーバ側で PORT コマンドの受信 を抑止するか否かを指定します。※2,
※3
• ON:抑止します。
• OFF:抑止しません。
EPRT ON|
OFF≪OFF≫
FTP サーバ側で EPRT コマンドの受信を 抑止するか否かを指定します。※2,※3
• ON:抑止します。
• OFF:抑止しません。
[C_WELL_KNOWN_PORTS] Enable ON|
OFF≪OFF≫
FTP クライアント側で,PASV コマンド 発行後に FTP サーバ側から受け取った ポート番号に well-known ポート(0〜
1023)が指定された場合,接続を許可す るか否かを指定します。※4
• ON:許可します。
• OFF:拒否します。
[C_ANOTHER_ADDRESS] Enable ON|
OFF≪OFF≫
FTP クライアント側で,PASV コマンド 発行後に FTP サーバ側から受け取った IP アドレスに制御コネクションを確立し たサーバ(IP アドレス)以外が指定された 場合,接続を許可するか否かを指定しま す。※4
• ON:許可します。
• OFF:拒否します。
注※1
バージョン 8 以前は,管理者以外のユーザは,参照できる定義情報と参照できない定義情報がありまし た。ON を指定した場合,バージョン 8 以前で参照できなかった定義情報が参照可能になります。
なお,運用管理コンソールを使用して定義情報を参照する場合は,管理者で行ってください。
注※2
この登録情報は,JP1/File Transmission Server/FTP Server サービスを起動したあとに有効になり ます。
注※3
ON を指定した場合,FTP サーバは該当コマンドを受信すると,「500 'コマンド名': command not understood.」メッセージを FTP クライアントに応答します。
なお,該当コマンドのヘルプは無効にはなりません。
注※4
この登録情報は,JP1/File Transmission Server/FTP Client サービスを起動したあとに有効になりま す。